運動疫学研究
Online ISSN : 2434-2017
Print ISSN : 1347-5827
二次出版
アクティブ・ラーニング型教育介入が高齢者のヘルスリテラシーと健康行動に及ぼす影響:ランダム化比較試験
―Journal of the American Geriatrics Societyに掲載された英語論文の日本語による二次出版
上村 一貴 山田 実岡本 啓
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2019 年 21 巻 1 号 p. 56-67

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抄録

目的:アクティブ・ラーニング型教育介入が高齢者のヘルスリテラシー,認知・身体機能,身体活動および食習慣に及ぼす影響について検証すること。

デザイン:ランダム化比較試験

セッティング:日本の農村地域

対象:65歳以上の高齢者84名とし,健康教育介入群(42名)と対照群(42名)にランダムに割付した。

介入:介入群には,週1回90分,24週間の運動,食習慣・栄養,知的活動による健康づくりをテーマとしたアクティブ・ラーニング型健康教育を実施した。アクティブ・ラーニングは,調査学習,グループワーク,行動変容に向けた計画立案を含み,健康行動の実践を促した。

測定:アウトカムは,割付前と24週間の介入後で測定した。主要アウトカムである包括的ヘルスリテラシーを,Health Literacy Scale-14(HLS-14),16-item European Health Literacy Survey Questionnaire(HLSEU-Q16)により評価した。認知機能は,処理速度,言語流暢性,ワーキングメモリ,記憶の4領域で評価した。身体機能と身体活動量を客観的指標により測定した。

結果:HLS-14,HLS-EU-Q16の疾病予防領域,言語流暢性(カテゴリー課題),Scenery Picture Memory Test,Timed Up & Go test,歩行速度,平均歩数,身体活動レベル,食品摂取多様性得点について,対照群に比較して介入群で改善していた。

結論:アクティブ・ラーニングを用いた健康教育介入によって,高齢者の包括的ヘルスリテラシー,言語流暢性,記憶,歩行速度,バランス能力,身体活動,食品摂取多様性に改善効果が得られることが示唆された。

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© 2019 日本運動疫学会
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