抄録
本研究は, 自己調節的な理科学習に取り組むための教授方略として, 形成的アセスメントによるフィードバック機能の効果を検証することを目的とした。そこで, 形成的アセスメントによるフィードアップ, フィードバック, フィードフォワードが機能する, タスクレベル, プロセスレベル, 自己調整レベル, 自己レベルの四つのレベルを意識した, 理科の授業デザインを考案した。その結果, フィードバックが, 子どもの自律的な問題解決, メタ認知や自己評価を促し, 自己調整的な理科授業を具現化すると共に, 科学概念の構築に寄与することが明らかとなった。