抄録
ダイオキシン類含有量を低減した魚油(CT; 3 pg-TEQ/g)と従来の魚油(MD; 18 pg-TEQ/g)を飼料に用いてマダイへのダイオキシン類蓄積量を比較した。その結果,成長や餌料評価指数に差は認められず,マダイ筋肉中の総ダイオキシン類毒性等量は,開始時の 0.14 pg-TEQ/g に対し,終了時には MD 区で 0.30 pg-TEQ/g へ増加した。一方,CT 区では 0.07 pg-TEQ/g となり有意に減少した。よって低減油はマダイ筋肉中のダイオキシン類蓄積量を低減できることが明らかとなった。