2018 年 84 巻 5 号 p. 809-817
島根県の浜田漁港において水揚げされる3種のカレイ(ヤナギムシガレイTanakius kitaharai,ムシガレイEopsetta grigorjewi,ソウハチCleishenes pinetorum)の体成分(遊離アミノ酸,脂肪酸など)の季節変動を調査した。その結果,脂肪酸組成やタウリン含量が年間を通じて全魚種で大きく変動した。うま味成分であるイノシン酸は年間を通じて筋肉100 g当たり25 mg以上含まれていたが,グルタミン酸含量は少なく季節変動も僅かであった。一方で,粗脂肪の含量は秋季が高かった。