日本水産学会誌
Online ISSN : 1349-998X
Print ISSN : 0021-5392
ISSN-L : 0021-5392
報文
四万十川におけるテナガエビ,ミナミテナガエビ及びヒラテテナガエビの流程分布と体サイズ
平賀 洋之
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 85 巻 5 号 p. 478-486

詳細
抄録

 四万十川でテナガエビ類3種の分布と体サイズを調べた。分布上流限はテナガエビで河口から28 km,ミナミテナガエビで54 km,ヒラテテナガエビで83 kmにあり,種間差がみられた。各月の頭胸甲長の頻度分布において,3種の新規加入群は8-9月に出現し始めた後,12月までに最頻値は7 mm前後となった。その後,最頻値は繁殖期直前の4-5月に顕著に増大して10-13 mm前後となり,この際,新規加入群より高齢と判断される大型個体の割合は,ヒラテテナガエビに比べて他2種で低い特徴にあった。

著者関連情報
© 2019 公益社団法人 日本水産学会
前の記事 次の記事
feedback
Top