2023 年 89 巻 5 号 p. 414-423
魚粉代替の飼料源としてアメリカミズアブの脱脂粉末を高配合量で使用する方法を検討した。飼料中の魚粉を幼虫や前蛹の脱脂乾燥物で半量または全量代替し,マダイ幼魚で6週間の飼育試験を行った。結果,飼料効率やタンパク質・脂質の蓄積率は幼虫区で対照区(魚粉51–60%配合飼料区)より高くなった。また,日齢の若い幼虫を使用した時ほど飼料効率やタンパク質・脂質の消化率・蓄積率が高い傾向があった。しかし,日間摂餌率は幼虫区において対照区に比べ低値となることが多く,血漿成分も幼虫区で対照区との有意な差が観察された。