エアブラストフリーザーの冷却性能を評価することは,フリーザーの最適な熱設計を行う上で重要な課題となる.本研究では,衝突噴流型フリーザーについて数値流体力学(CFD)を適用し,食品が冷却される現象を模擬できるCFD モデルを提案した.まず,乱流モデルにSST k-ωモデルを選定し,衝突噴流により食品表面が冷却される際の熱伝達率をCFD 解析により算出した.さらに,タイロースゲルを食品凍結モデルとして内部の熱伝導解析を行い,その中心温度履歴を得た.これを実測したタイロースゲルの凍結曲線と比較した結果,両者の凍結時間差は0.5 分以内に収まり,両者は良好に一致した.したがって,本研究で提案したCFD モデルは衝突噴流による食品の冷却現象を低コストかつ高精度で再現できると結論付けられた.