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松枝 直人, 逸見 彰男
セッションID: B23
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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前回、アロフェン中空球状単位粒子の全化学構造を、イモゴライトシートを用いた膨張切頂八面体モデルとして提案した。この構造では、粒子中に6個の孔が存在するが、これらはいわゆる結晶末端であり、破壊原子価の処理の問題が残っている。末端をSi四面体とした場合、Al-OH基を生じさせるためにはAl-OH-Siの結合が必要であった。一方、Al八面体を末端とした場合、Al-OH-Si結合は存在せずフリーなAl-OH基が生じ、Si/Al比は0.5よりも低くなった。
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白木 康一, 河村 雄行, 田崎 和江
セッションID: B24
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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第一原理計算プログラムSIESTAを用いてカオリナイトの電子状態計算を行い、非経験的に結晶構造を再現することを試みた。さらに第一原理計算の結果にフィットする原子間相互作用モデルの開発を進めており、これを用いて大規模系の古典MDを高い精度で行うことが期待される。
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佐藤 久子, 森田 明弘, 中野 晴之, 小野 寛太, 山岸 晧彦
セッションID: B25
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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ミネラリゼーションに関するテンプレート効果の理論的研究をおこなっている。その第1段階として、単一層ブルーサイト生成に関して、密度汎関数法によるエネルギー最適化計算をおこなった。2量体形成におけるMg-O-Mgの架橋反応において、ポテンシャル障壁はなく、反応経路において水の影響は小さいことがわかった。さらに、階層的手法を用いて、Mg(OH)2の重合化におけるエネルギー最安定状態から、ブルーサイトは本質的に層状になることを予測した。
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倉繁 和也, 横山 信吾, 佐藤 努
セッションID: B26
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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蛇紋石の溶解速度とpHとの関係を明らかにするため、様々な環境下(pH1_-_13)における溶解速度をフロースルー実験により求めた。いずれのpHにおいても蛇紋石溶解は化学量論的溶解を示さなかった。また、蛇紋石の溶解メカニズムを理解するため、原子間力顕微鏡を用いた溶解のその場観察や溶解のATR_-_IR分析を行い考察した。
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黒田 真人, 佐藤 努, 横山 信吾, 中山 真一
セッションID: B27
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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アルカリ環境下でのモンモリロナイトの溶解速度を求めるために、幾つかの因子(pH9_-_13.3、 温度30_-_70℃、シリカ濃度を調整した溶液)をコントロールしたフロースルー溶解実験を行った。その結果、モンモリロナイト溶解の活性化エネルギーはpHに依存することが明らかとなった。また、反応溶液中のシリカはモンモリロナイトの溶解を抑制し、溶解速度遅延因子として働くことが明らかとなった。
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横山 信吾, 筒井 政則, 黒田 真人, 佐藤 努
セッションID: B28
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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アルカリ環境下(pH=13.3)でのモンモリロナイト粒子の溶解挙動を観察するために、原子間力顕微鏡を用いたその場観察を行なった。その結果、粒子は粒子端面から優先的に溶解し、001面にはエッチピットの形成等は観察されなかった。この結果は、溶解に寄与する反応表面が粒子端面に存在していることを示唆している。
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岡田 朋子, 水野 克己, 近藤 三二
セッションID: B29
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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ベントナイト2gが水中で膨張した体積で表示する膨潤力と,ベントナイトと水とを捏和して一定の塑性状態になしたときの含水比百分率で表示する液性限界との関係を明らかにした.膨潤力に寄与している水分量は液性限界の塑性に寄与している水分量の2.28倍であり,膨潤力試験では,ベントナイトのような高塑性粘土からなる土粒子のドメインあるいはアグリゲート間に存在するデッドスペースに相当する水分が加算されることを明らかにした.
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高木 哲一, 高 尚模, 宗 閔燮, 茂木 賢一
セッションID: P1
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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宮城県南部の新第三系中に賦存する川崎・土浮山ベントナイト鉱床について,それらの産状・地質構造を露天採掘場における観察に基づいて報告する.
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赤井 純治, 間嶋 寛紀, 沢田 順弘
セッションID: P2
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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火成岩中に稀に有機物が存在する場合がある.Sタイプ花崗岩を例に その中の黒雲母中に有機物(Solid Bitumen)が存在するのを見いだし, TEM観察した.花崗岩中の有機物は「珪長質マグマの生成と上昇過程で関与し た堆積岩起源有機物が,マグマ系にトラップされ,マグマの固化過程で重 合し,高分子化合物として残された可能性を検討する.
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富岡 大介, 土橋 康史, 地下 まゆみ, 北川 隆司
セッションID: P3
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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地表面近くの花崗岩や火山岩中の大小の割れ目には、しばしば黒色物質として鉄・マンガン酸化物および水酸化物の生成が認められる。それは割れ目の表面に一様、あるいはスポット状やデンドリティックに生成している。 本研究はこれらの黒色物質の産状を記載し、それぞれでのXRD,EPMA,SEMの結果から黒色物質の成因について検討する。
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大世古 光弘, 秋田 奈生子, 佐藤 努
セッションID: P4
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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オマーンオフィオライトからは最高約35度の高アルカリ、高Ca、低Mg濃度の温泉が湧出し、過去にその水道となっていた岩石中の脈で、アラゴナイトやセピオライトとともに蛇紋石の生成を確認した。また、湧出口付近では、地表水との混合により、ハイドロマグネサイト、ハイドロタルサイトなどが生成されていた。本報告では、これらの含Mg鉱物の産状を記載するとともに、それらの生成過程とその要因について検討した結果を報告する。
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桑原 義博, 上原 誠一郎, 青木 義和
セッションID: P6
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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佐賀県有田町泉山陶石中の熱水性イライトの形態及び表面構造の原子間力顕微鏡観察を行った.変質度の高い中央部では,多角形あるいは短冊状のイライト結晶が多く,その厚さも厚い.対して,やや変質度の低いその周辺部では,円形状あるいは歪な形をした結晶が多く観察される.また,成長模様も両者で異なる形状を示す.このような変質度の異なる試料について,その相違点を詳しく紹介し,熱水性イライトの結晶成長機構について若干の考察を行う.
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藤原 千香子, 中村 友香, 地下 まゆみ, 北川 隆司
セッションID: P7
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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島根県那賀郡金城町を中心に分布する雲城花崗岩体は著しく変質している。白色や黒色の粘土細脈が見られ、著しくピンク色に変質した斜長石が広く認められる。このような露頭状況から判断して、風化作用と熱水作用が重複していると考えられる。本研究では、母岩の花崗岩、各粘土細脈及びピンク色に変質した斜長石に生成している粘土鉱物の鉱物学的、化学的特徴を明らかにし、風化作用と熱水作用の重複による雲城花崗岩の変質過程について考察した。
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地下 まゆみ, 北川 隆司, Zaykov V. V, Sinyakovskaya I. V, Udachin V. N
セッションID: P8
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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Central Uralに位置する Berezovsk金鉱床から採取したPyrophylliteとSudoiteの結晶表面マイクトポグラフを金デコレーション法によりTEMで観察を行った。その結果、Pyrophylliteは多角形の渦巻模様であり、一方Sudoiteは閉じた円形ループ模様を示した。光学顕微鏡、SEM-EDX、EPMAの結果と合わせて、PyrophylliteとSudoiteの成長機構に関して報告する。
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中川 昌治, 鴨志田 浩平, 北川 隆司, 地下 まゆみ, 西戸 裕嗣, 熊谷 修一
セッションID: P9
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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山口県徳地町滑地域では,東西約1.5km南北約0.8kmの範囲に,ろう石鉱床3鉱体が存在する.滑鉱体はディッカイト,滑東鉱体はパイロフィライトからディッカイト,鈴ヶ谷鉱体はパイロフィライトの鉱体で,各鉱体の周縁部にはセリサイト変質岩が分布する.これらの鉱体は,周南層群(鉱床下盤)と阿武層群(鉱床上盤)に属する白亜紀後期の酸性凝灰岩類の中にレンズ状に胚胎する.今回は特に滑東鉱体の熱水変質帯と鉱物について検討した.
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富田 克利, 永冨 亮子, 河野 元治
セッションID: P10
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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山形県月布産のスメクタイトを硫酸アルミニウム溶液と90℃_から_200℃の温度範囲で水熱条件下で反応させた。180℃と200℃の反応でカオリナイト/スメクタイト混合層鉱物が生成した。反応時間が増すにつれて生成したカオリナイト/スメクタイト混合層鉱物中のカオリナイト層が増加し、アルミニウムの量も増加した。
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大川 政志, 松本 啓一, 渡部 雅子, 福川 慎一, 大西 陽子, 山口 力, 鈴木 正哉
セッションID: P11
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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オルトケイ酸ナトリウムと塩化アルミニウムを用いてイモゴライトの合成条件の検討を行った。出発溶液の組成やイモゴライト前駆体生成時のpHがイモゴライト生成に影響を与えることがわかった。イモゴライト生成に適した条件で二酸化ゲルマニウムをケイ素源と置換することとGe含有イモゴライトの生成が認められた。合成イモゴライトの酸性質をピネンの反応から検討したが、異性化生成物は得られず、酸性質の確認は出来なかった。
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金子 芳郎, 井伊 伸夫, 松本 太輝, 藤井 和子, 藤田 武敏, 倉嶋 敬次
セッションID: P12
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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アルコキシランのゾルゲル反応により、新規な層状ポリシロキサンを合成し、NMR、IR、X線、電子顕微鏡などの手法により、構造を評価した。その結果、陽イオン性の官能基を有し、層状構造をもつ新規のポリシロキサンであることがわかった。この化合物について、さらに、陰イオン交換によって、長鎖アルキルカルボン酸など各種陰イオン性化合物の包接を試み、同様に構造を調べたので、報告する。
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和田 信一郎, 中西 亮介
セッションID: P13
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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ヒドロキシアルミニウム(HAS)イオンの性質を明らかにするための研究の一環として、リン酸イオンの吸着能力とトウモロコシ根の伸長に対する影響について検討した。HASイオンは、オルトケイ酸ナトリウム溶液と塩化アルミニウム溶液とを急速混合し透析することによって得た。その結果、HASイオンはヒドロキシアルミニウムよりも毒性が低く、アロフェンよりもリン酸イオンの吸着能に優れていることが明らかになった。
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加藤 昌彦, 松田 敏彦
セッションID: P14
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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天然産スメクタイト(モンモリロナイト及びバイデライト)を200Cから500C、1kbの水熱条件下で処理し、相の変化を検討した。モンモリロナイトは温度の上昇に伴い混合層鉱物を経て雲母に変化することはよく知られている。スメクタイトは混合層鉱物に変化する過程でいったんバイデライトとモンモリロナイトに分離することが今回の実験で確認された。
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鈴木 正哉, 犬飼 恵一, 本田 純子
セッションID: P15
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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イモゴライトは100℃前後で合成されることが一般的であるが、100℃で合成されたイモゴライトは天然イモゴライトに比べてチューブ径が大きいことが知られている。100℃よりも低温で合成した場合、イモゴライトがどのように生成するか、60℃および80℃の条件下で合成を試みたのでここに報告する。
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藤田 悟, 大川 真紀雄, 鈴木 憲司, 増田 秀樹
セッションID: P16
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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著者らはPt,Pd,Rh等の貴金属あるいはCo,Mn,Cu等の遷移金属を含まない触媒材料として新規アルミノシリケイト物質(Ca
12Al
10Si
4O
35)を開発した。Ca
12Al
10Si
4O
35は(Al,Si)O
4四面体がフレームワーク状に形成されたゼオライト様構造を有し、そのフレームワーク中に分子状酸素が存在する。その分子酸素はスーパーオキサイドアニオンとパーオキサイドアニオンであることが判った。
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中山 尋量, 平見 宗一郎, 津波古 充朝
セッションID: P17
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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メルカプトプロピオン酸を層状複水酸化物へインターカレーションさせると層状複水酸化物の触媒作用により酸化を受けジチジプロピオン酸となりインターカレートされることが、Raman,
13C CP/MAS NMRにより明らかとなった。また、この酸化を伴うインターカレーションは、他のメルカプトカルボン酸でも同様におこることがわかった。
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井伊 伸夫, Yelamaggad C.V., 藤田 武敏, 北村 健二
セッションID: P18
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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イオンコンプレックス液晶を構成している陽イオン性のメソゲンを、イオン交換により、数種類の粘土の層間に包接し、その包接状態と熱的な挙動をDSC,温度可変の粉末XRDで調べた。また、その分光的な特性を可視紫外分光によって調べた。その結果、メソゲンが垂直に近い角度で層間に配向している場合については、イオンコンプレックス液晶と同様な、熱的挙動が見られた。これらを比較した結果について発表する。
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藤田 武敏, 井伊 伸夫, 笹井 亮, Lopez Arbeloa Fernando
セッションID: P19
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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粘土鉱物の複合化による固体発光材料の創製を目的として、ツビッターイオン型のレーザー色素であるピロメテン色素を親油性粘土に包接してその蛍光特性を調べた。色素/親油性粘土の割合が大きいときには、会合体による吸収が観察され、蛍光強度も低かったが、割合が減少すると、会合体の形成は抑えられ、蛍光発光強度も増大した。各種のピロメテン/親油性粘土複合体の分光・蛍光特性に関して報告する。
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田中 佑介, 岡田 友彦, 小川 誠
セッションID: P20
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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水熱合成サポナイト(スメクトンSA)と塩化トランス-2-ブテン-1,4-ビス-(トリフェニルホスホニウム)とのイオン交換反応により層間化合物を合成した。この反応によりサポナイトの基本面間隔が増大し、CHN元素分析よりトランス-2-ブテン-1,4-ビス-(トリフェニルホスホニウム)とサポナイト層間陽イオンが定量的に交換されたことが示された。
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村上 淳之介, 板垣 哲朗, 黒田 一幸
セッションID: P21
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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メタノールで修飾したカオリナイトと各エタノールアミンを反応させることでカオリナイト-有機ナノハイブリッドを合成した。XRDより基本面間隔の増大が、
13C MAS NMRよりメトキシ基の脱離とエタノールアミンの導入が示された。また、TG-DTAより固定化有機基の燃焼を示す重量減少を伴った発熱ピークが観測されたことから、エタノールアミンがカオリナイト層間でグラフト化していることが示された。
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出井 智親, 山岸 晧彦
セッションID: P22
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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有機・層状無機複合化合物の一種であるトリメチルアンモニウム・層状ニオブ酸の伝導機構を明らかにした。42Hz_から_100kHzの周波数領域でのインピーダンス測定を通し界面のみの伝導に注目することで、様々な気体分子による吸着の影響を調べた。その際、試料表面に予め吸着した気体の影響を除去また吸着させる気体の濃度を厳密に調節ために、真空セル中で測定した。
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中村 多聞, 永谷 隆宏, 丸屋 直, 内田 佳邦, 松井 和則
セッションID: P23
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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ジステアリルジメチルアンモニウム(DMDODA)でアルキル化したモンモリロナイトに1,2,9の各位置に置換したアントラセンカルボン酸(1-,2-,9-ACA),ピレンをインターカレーションした。蛍光スペクトルはACAの濃度を上げるとシャープからブロードへと変化し、粘土層間も広がるがそれぞれ置換位置で異なった。また、ピレンについても同様の結果が得られた。これらの結果から分散性の違いについて検討する。
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杉山 俊見, 野口 恵美, 中村 和美, 野原 敦, 内田 佳邦, 松井 和則
セッションID: P24
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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我々はモンモリロナイト粘土への3_-_アミノプロピルトリエトキシシラン(以下APTEOS)のインターカレーションについて研究してきた。その粘土層間ではAPTEOSが主にシロキサンオクタマーとして存在している事が推察されている。今回は一定量の粘土に対しAPTEOS添加量を変化させたり、事前に作製したシロキサンオクタマ-をインターカレーションさせた層間化合物との比較などについて報告する。
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山口 朋浩, 白井 敦史, 北島 圀夫
セッションID: P25
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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ポリビニルアルコール(PVA)の共存下で,Na型フッ素四ケイ素雲母に多核ヒドロキソAlカチオンを層間挿入することにより,底面間隔の大きい(約2.7nm)アルミナ架橋フッ素雲母を合成した.分子量の大きいPVAを用いた場合,架橋体の底面間隔及び細孔容積は大きくなったが,架橋体のNi
2+イオン交換量は減少した.また,ミクロ孔を維持した架橋雲母焼結体の作製を行い性質を調べた.
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沢井 長雄
セッションID: P26
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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萩焼の主原料である大道土は,可塑性もあり,耐火度もあり,収縮も甚だしくないという好条件の土である.大道土がどのようにして形成されたかを明らかにするために,様々な風化程度の花崗岩と花崗岩を不整合に覆っている更新統中の粘土について,XRDにより構成鉱物と量比の変化,XRFにより化学組成の変化を検討した.その結果,大道土は花崗岩の風化物が河川により運搬,堆積されて形成された更新統中に胚胎していることが分かった.
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逸見 彰男, 松枝 直人
セッションID: P27
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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各種陰イオンは、アロフェンのナノボールを形成する壁の微細孔構造部と化学反応し、同構造部の官能基に強く吸着・結合できる。この吸着・結合は、陰イオン種に応じて、アロフェンの表面酸性や陽イオン交換能など表面特性の変化を惹起するが、詳細なメカニズムは不明な点が多い。ここでは、陰イオン吸着・結合で起こるアロフェンの表面特性変化のメカニズムを分子軌道法計算にて解析する。
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渡邉 克晃, 北川 隆司
セッションID: P28
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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露出した岩石表面にはしばしば地衣類の付着が観察される.地衣類は岩石の風化現象を物理的・化学的に助長している可能性が高いものの,場合によっては風化からの保護の役割も果たしうると考えられている.相反する地衣類の役割はサンプル採取場所の環境条件(削剥の度合いなど)や岩石種・地衣種の違いに依る.本研究では地衣類が生育している花崗岩と流紋岩の岩石表面を詳細に観察した結果を基に,地衣類と岩石風化との関連性について考察した.
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王 喜龍, 佐藤 努, Baoshan Xing, 玉村 修司
セッションID: P29
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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エアロゾル中における重金属元素の分布と挙動を理解するために、金沢市郊外で採 取したエアロゾル中の重金属元素分布を粒径別濃度比較するとともに、選択抽出法に より調べた。その結果、主な重金属は、鉄鉱物中に分布し、人為および天然により局所 的に発生したものと、長期間輸送されたものとの混合であることが判明した。
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鈴木 健介
セッションID: P30
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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モンモリロナイトは、2:1型に分類される粘土鉱物で、Alを中心とする八面体シートを、Siを中心とする2枚の四面体シートが挟み込んだ層状粘土化合物であり、Alが一部Mg2+と置換し層全体として負に帯電し、補うため層間にカチオンが存在する。水とモンモリロナイトが反応することにより著しく膨潤することが知られているが、層間距離の広がりという理解に留まっており水分子と層間カチオンの収着メカニズムについては不明な点が多い。そこで本研究では、含水率の異なるNa型モンモリロナイトの23Naおよび1HNMR測定により層間での水分子およびNaカチオンの局所構造の変化について興味深い知見を得たので報告する。
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服部 真由美, 藤田 悟, 鈴木 正哉, 鈴木 憲司
セッションID: P31
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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水と親和性の高いアロフェンは、分子オーダーの細孔を有するナノカプセルとして知られており、応用面では水蒸気等のガス吸着材としての魅力を有する物質である。本発表では、シリコーンで疎水化したアロフェン粉末の室温付近における水蒸気吸脱着特性について、また、疎水処理前後のアロフェンを原料として成形したそれぞれの多孔質膜の水蒸気透湿性能についても報告する。
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田村 堅志, 山下 智子, 山田 裕久, 山岸 晧彦
セッションID: P32
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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ラングミュア_-_ブロジェット(LB)法を用いて気液界面で両親媒性ルテニウム錯体とスメクタイトのハイブリッドフィルムを作成した。ルテニウムポリビピリジル錯体のアルキル鎖の長さ、本数そして結合部位によるハイブリッドフィルム形成条件や構造への影響について調べた。ルテニウム錯体_-_スメクタイトハイブリッドフィルム中の分子配向にはアルキル鎖の長さや本数ばかりでなく結合部位が影響している事があきらかになった。
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沓名 巧, 松枝 直人, 逸見 彰男
セッションID: P33
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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ダイオキシン類の土壌中での挙動として、土壌粒子への吸着による構造変化や光や生物による分解作用がある。しかしそれらの土壌中での構造や性質の変化、あるいは土壌粒子への吸着のメカニズムなどは未だ解明されていない。そこで本研究ではそれらメカニズムを解明するため、粘土鉱物のバーミキュライトとダイオキシン類(PCDDs)の四塩素化合物(TCDDs)に着目し、吸着に伴う相互作用によるTCDDsの構造変化などの、分子レベルでの解析することを目的とする。解析方法は分子軌道法計算を用いた。
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藤田 修二, 佐藤 久子, 山岸 晧彦
セッションID: P35
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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光学活性な金属錯体を吸着させた粘土粒子が光学分割する特性をもっていることから、粘土表面では吸着した錯体によって不斉な場が形成されていると考えられる。今回はΔ-またはΛ-[Ni(phen)3]2+による不斉な場を用いてプロキラルなスルフィドを面選択的に酸化させ、キラルなスルフォキシドにすることを試みた。こうした不均一系での分子間不斉合成についてはほとんど例を見ないため、不斉合成の新しい可能性が示唆される。
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若林 昇, 谷口 亮, 山岸 晧彦
セッションID: P36
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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陽イオン性ポリピリジル金属錯体について、マイカ表面における吸着構造を液中AFMを用いて調べた。特に金属錯体のエナンチオマーとラセミ混合物による違いに着目した。その結果、[Ru(phen)
3]
2+においてはラセミ混合物では表面に0.3から0.6nm程度の凹凸が観察されたのに対し、エナンチオマーでは吸着層はほとんど平らであった。
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玉村 修司, 王 喜龍, 大田 由貴恵, 佐藤 努
セッションID: P37
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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中国の大気汚染は、工業化の進展に伴い年々増加傾向にある。大気汚染物質の中で 多環芳香族炭化水素(PAH)は、発がん性と内分泌かく乱作用を有する点で特に注目さ れている。最近、PAHが黄砂の細粒画分に濃集していることが指摘され、 PAHの運搬 媒体として黄砂含有粘土鉱物の果たす役割の解明が待たれている。 本発表では、黄砂構成物質の中でPAHの運搬媒体を特定し、AT_-_IRなどを用いてPAHの 運搬過程における安定性を調べた結果を報告する。
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佐々木 順平, 尾形 祥一, 尾形 雄一郎, 谷 誠治, 川俣 純
セッションID: P38
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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ルテニウム錯体([Ru(4,7-diphenyl-1,10-phenanthroline)3](ClO4)2)と単層剥離した粘土鉱物を複合化してラングミュア・ブロジェット(LB)膜を作製した。得られた膜中のルテニウム錯体の配列と用いた粘土の種類、下層水中に含まれる粘土の濃度、粘土粒子の大きさとの関係について可視紫外吸収スペクトル測定やSPM、光第二高調波発生測定等により評価した。その結果について報告する。
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三股 洋之, 東 達郎, 平川 祥一朗, 尾形 雄一郎, 谷 誠治, 川俣 純
セッションID: P39
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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ヘミシアニン誘導体(N-n-octadecyl-4-[2-(4-dimethylaminophenyl)ethenyl]pyridinium bromide)と単層剥離したモンモリロナイトを複合化してラングミュア・ブロジェット(LB)膜を作製した。膜作製の過程で、LB膜の作製条件に関するパラメーターを種々変化させ、得られたLB膜中でのヘミシアニン誘導体分子の配列にどのような違いが生じるのかを、可視紫外吸収スペクトル測定やSPM、光第二高調波発生測定等により評価した。その結果について報告する。
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野間 弘昭, 今井 祐介, 安達 芳雄, 犬養 吉成, 立山 博
セッションID: P40
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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我々は相溶化剤を用いることで、PET(ポリエチレンテレフタレート)と膨潤性マイカとのハイブリッド化に成功した。今回、その生成過程、生成物の構造について主にNMRにより評価を行なったので報告する。
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パスクア チェロ, 佐藤 努, 上田 晃, 加藤 耕一, 横山 信吾, 湊 美緒
セッションID: P41
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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様々なコロイド粒子(粘土、FeOOH、シリカ、As-S)の生成が、地熱発電所や温泉地帯でのヒ素の移動をコントロールしていると考えられているが、その詳細は不明である。 今回、熱水地帯で採取されたシリカスケールを用いて分析を行なった結果、主要な構 成物質であるシリカ相(アモルファスシリカ)中にAs-S相の存在が認められ異なる反 応パスで生成したものと推察された。
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香西 直文, 大貫 敏彦, 安達 美総, 川村 幸, 小崎 完, 佐藤 正知, 酒井 卓郎, 及川 将一, 佐藤 隆博, 神谷 富裕, 磯部 ...
セッションID: P42
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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高レベル放射性廃棄物地層処分場の閉鎖後、炭素鋼オーバーパックが腐食し、鉄腐食生成物がベントナイト緩衝材中を拡散すると考えられる。本発表では、鉄腐食生成物がスメクタイトに吸着した状態を模擬するFe型スメクタイトをFeCl
2溶液を用いて調製し、調製した試料の鉄の化学状態等の特性をmicro-PIXE、FESEM-EDS、XANES等の手法により検討した結果について報告する。
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プラヨンパン ソムチャイ, 鈴木 覚, 市川 康明
セッションID: P43
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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レーザー共焦点顕微鏡により、スメクタイトの多結晶性粒子の膨潤挙動をその場観測した。粒子の膨潤率は、接触した溶液の塩濃度(NaCl)が高くなると、小さくなる。これらの結果は、スメクタイトの底面間隔と塩濃度の関係と調和的であった。
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高田 盛生, 福士 圭介, 佐藤 努, 柳瀬 信之
セッションID: P44
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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鉱山排水環境において、鉄酸化水酸化硫酸塩であるシュベルトマナイトが硫酸との陰イオン交換反応によってヒ酸を構造中に取り込み、排水中のヒ酸が自然浄化される例が報告されている。本研究では、シュベルトマナイトへのヒ酸、クロム酸、ケイ酸、リン酸等の陰イオン種の吸着とその後の安定性について検討した結果を報告する。
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渡辺 雄二郎, 福士 圭介, 笠間 丈史, 湊 淳一, 山田 裕久, 田中 順三, 守吉 佑介
セッションID: P45
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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合成ベーマイトはリン酸イオンに対して高吸着性を有するため、河川・湖沼の富栄養化の主因であるリン酸イオン吸着材料として期待される。本研究では結晶性の異なる合成ベーマイトの表面構造がリン酸吸着に及ぼす影響を検討するためにSEM、TEMで形態観察を行い、酸塩基滴定実験により表面電荷を調べた。その結果、結晶性の変化に伴い表面にさらされる各結晶面の割合が変化することが認められ、その変化がリン酸吸着挙動に影響を与えることが示唆された。
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