Journal of Chemical Software
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7 巻, 3 号
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研究論文
  • 成田 進, 森川 鐵朗, 渋谷 泰一
    2001 年 7 巻 3 号 p. 99-102
    発行日: 2001/09/01
    公開日: 2002/02/28
    ジャーナル フリー
    フラレン類のケクレ構造数え上げのための,Fortran 77 計算プログラムを作成した。ここで提案するアルゴリズムは,部分グラフのケクレ構造にも適用できるので,ポーリングの結合次数も容易に求められる。フラレン C60とC70に対する計算結果は,満足すべきものであった。
  • 赤穂 栄一, Garret MORRIS, David GOODSELL, David WONG, Arthur OLSON
    2001 年 7 巻 3 号 p. 103-114
    発行日: 2001/09/15
    公開日: 2002/02/28
    ジャーナル フリー
    リガンド阻害物質が受容体に結合する様式を同定できるかどうかは、化学構造を基にした薬物設計を成功させる鍵になる。コンピュータドッキングは、リガンドと受容体分子をいろいろな方法で、一定方向に位置付け(ドッキング)し、それに対して適当な評価 式を用いて得点を与えることである。AutoDock3.0はリガンドを活性部位にユーザーが誘導する必要はなく、システムが、自動的に最適な位置を定めるものである。HIV proteaseに元々組み込まれているリガンド(inh1)を元にして、各種の誘導体を合成しそのドッキング・モードを研究しKi値と比較した。その結果inh3trans と inh6Hが他の阻害物質より、より強力であることがわかった。一連のHIV protease阻害物質に対し分子間相互作用エネルギーからギブスの自由エネルギーを計算し、実験により求めた阻害強度から計算した値と比較したところ比較的良好な相関性が見られた。この事実に基づき、inh1とinh8のドッキングにおいて、プロリン環のt-butylの周辺の疎水性領域が空白となっていることに着目し、その領域を満たす化合物をコンピュータ上で作成した。それらの化合物のドッキングを行ったところ、benzyl基を持つものが最も低い、ドッキングエネルギーを呈した。この論文の目的のひとつは、計算機実験を行って、HIV protease阻害物質に対する薬物設計を行うことであったので、著者はこれらの化合物に対する臨床上の探索をその分野の専門家に委ねる。
  • 福田 朋子, 田島 澄恵, 斎藤 久登, 長嶋 雲兵, 細矢 治夫, 青山 智夫
    2001 年 7 巻 3 号 p. 115-128
    発行日: 2001/09/15
    公開日: 2002/02/28
    ジャーナル フリー
    被覆肥料の溶出誘導時間と80%溶出時間の見積もり時間を短縮するために、皮膜の近赤外反射スペクトルの高速フーリエ変換による1/f揺らぎ解析をもとに、パーセプトロン型ニューラルネットワークおよび多次元Ck級補間法を用いて溶出誘導時間および80%溶出時間を見積もった。その結果、パーセプトロンニューラルネットワークを用いると約10%程度の誤差で溶出誘導時間および80%溶出時間を見積もることができることがわかった。実測値と計算値の相関は回帰直線の傾きが0.9であり切片も小さい。相関係数も0.7程度で、実用上問題のない精度で予測が可能であることが判った。
    他方Ck級補間法は、ニューラルネットワークに比べ若干推定精度が悪く、実測値と計算値の相関も悪くなるが、実用的な誤差範囲に入っていることが判った。
    これらの方法は、近赤外反射スペクトルの測定からフーリエ変換、溶出誘導時間および80%溶出時間の計算時間まで実時間にして10分程度の時間しか必要としないので、樹脂被覆肥料の溶出誘導時間と80%溶出時間の見積もり時間を大幅に短縮できる可能性があることがわかった。
  • 及川 義道, 高野 二郎, 光澤 舜明
    2001 年 7 巻 3 号 p. 129-138
    発行日: 2001/09/15
    公開日: 2002/02/28
    ジャーナル フリー
    マルチメディア化されたCAI教材を有効に活用するため、World Wide Web(WWW)対応の実験指導用教材を開発し授業への利用を試みた。イーサネットに接続されたパーソナルコンピュータ上に構築したWWWサーバに約3 MBytesの容量の教材を登録し、ネットワーク経由で最大100台のパーソナルコンピュータを接続して授業に利用したところ、CAI教材をWWW上で提供することが有効であることがわかった。
技術報文
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