本稿の目的は、近年のコーポレートガバナンス改革が、保険会社の投資先企業のパフォーマンスにどのような影響を与えたのかを検証することにある。具体的には、日本版コーポレートガバナンス・コード導入前後の期間を対象に、保険会社の投資先企業の業績や投資行動のデータ、投資主体の持株比率を独自に採取し重回帰分析を行った。実証分析の結果、コーポレートガバナンス改革後、保険会社による投資先企業に対するコーポレートガバナンスの効果が変容している可能性、具体的には、投資先企業の収益性の改善効果が確認された。
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら