長寿化は世界の多くの国々でみられ、個々人が老後に必要な生活資金をどう確保するかが大きな課題になっている。老後資金計画に関連して、金融リテラシーの先行研究蓄積は豊富であるものの、年金リテラシーに関する研究蓄積は少ない。本研究の目的は、年金リテラシーの影響要因、および、年金リテラシーと金融リテラシーの関連を明らかにすることである。本研究の分析の結果、以下の2点が明らかになった。第1は、年金リテラシーが低い人々の特徴として、男性であること、20代の若い世代であること、金融資産保有額が少ないこと、国民年金未納であることなどが明らかになった。第2は、金融リテラシーが低い人々ほど、年金リテラシーは低くなることが明らかになった。 金融リテラシーと年金リテラシーは有意な関連があることが示された。 年金教育と金融教育を融合したリテラシー教育が重要と考えられる。
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