日本食物繊維研究会誌
Online ISSN : 2186-5108
Print ISSN : 1343-1994
ISSN-L : 1343-1994
2 巻, 2 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 池田 義雄, 森 豊
    1998 年 2 巻 2 号 p. 59-66
    発行日: 1998/12/28
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    Major causes of death in Japanese people are consisted by cancer, cardiovascular and cerebrovascular disease. These diseases are concerned with highly significantly correlated with obesity. Throughout most of human history, weight gain and fat storage have been viewed as signs of health and prosperity. Today, however, as standards of living, continue to rise weight gain and obesity are posing a growing threat to health of inhabitants from countries all over the world. Furthermore, as obesity is a key risk factor in the natural history of so-called life style related disease, especially glucose intolerance and diabetes mellitus. So, in this review, we are clarified the role of dietary fibre for prevention of obesity and glucose intolerance showing the experimental results in OLETF rats. The OLETF rats were characterized by obesity, mesenteric fat storage, insulin resistance, delayed insulin response to glucose load, and gradual onset of high concentrationdietary fibre food in OLETF rats were resulted in prevention of body fat storage and amelioration of insulin resistance and hyperinsulinemia. Consequently, the development of glucose intolerance was delayed by dietary fibre supplementation in this model rats.
  • 池上 幸江, 大澤 佐江子, 石井 恵子, 本田 節子, 永山 スミ子, 山口 迪夫
    1998 年 2 巻 2 号 p. 67-74
    発行日: 1998/12/28
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
     本研究では,とうもろこし水溶性食物繊維(CSD)の血圧に対する影響を中高年男女と高血圧自然発症ラット(SHR)について検討した。用いたCSDは食物繊維含量が83.6%であった。 人に対するCSDの影響は,平均年齢60歳の18人の対象者に4週間,毎食59のCSDを湯又は茶に溶いて摂取させた。対象者は,収縮期血圧140mmHg以上と以下の2群に分けた。6名の軽度高血圧群では,CSDの摂取によって,収縮期血圧と拡張期血圧ともに有意に低下した。正常群では,収縮期,拡張期の血圧に対する影響は明確ではなかった。対象者の血漿脂質とインスリン値には有意な影響は見られなかった。また,軽度高血圧,正常両群ともに,血糖値は正常であった。 SHRラットには,5%CSD溶液を飲料水として投与し,コントロール群は蒸留水を投与し,固形飼料を投与して10週間飼育した。その結果,飼育開始1週目より,水投与群より5%CSD群の血圧の上昇は有意に抑制された。体重,肝臓などの臓器重量は両群に差はなかったが,消化管重量は有意に重く,脂肪組織は有意に小さかった。血清脂質,血糖値,インスリンには有意な影響はなかった。 これらの結果より,とうもろこしより精製した水溶性食物繊維には高血圧状態の改善の可能性が示されたが,臨床的な有効性については,その作用機構も含めてさらに検討が必要である。
  • 岸田 太郎, 海老 原清
    1998 年 2 巻 2 号 p. 75-82
    発行日: 1998/12/28
    公開日: 2011/07/04
    ジャーナル フリー
     食物繊維無添加飼料(FF飼料)およびこのFF飼料に粒度の異なる2種類のピート食物繊維(BDF)または分子量の異なる2種類のグアーガム(GG)を10%添加したいずれかの飼料を3週間ラットに与え,粒度または分子量の盲腸内容物量,盲腸組織重量,盲腸内容物中の有機酸(酢酸,プロピオン酸,n-酪酸,コハク酸,乳酸)濃度および血漿脂質(トリグリセリド,総コレステロール,HDL-コレステロール,リン脂質)濃度に及ぼす影響を検討した。BDFとしては粒度が350~500μM(BDFL)と粒度が62~88μM(BDFS)の2種類,グアーガムとしては平均分子量が約210,000の未処理の物(GG)と酵素で部分分解した平均分子量が約15,mmの物(PHGG)を用いた。1)BDFの粒度の影響 飼料摂取量,体重増加量,盲腸内容物量,盲腸組織重量,血漿脂質濃度および盲腸内容物中の有機酸濃度に対してBDF-L群とBDFS群との間に有意差はなく,本実験で用いた粒度では上記の測定項目に対して粒度の影響を認めることはできなかった。2)GGの分子量の影響 盲腸内容物量はGG群に比べてPHGGにおいて有意に重く,また,盲腸内容物中の酢酸,プロピオン酸,コハク酸,乳酸濃度および総有機酸濃度はGG群に比べてPHGG群において有意に高く,分子量の差の影響が認められた。
  • 常広 淳, 岡本 勝之, 粟元 正二, 弥武 経也, 金子 俊之, 平尾 昭法, 蟹澤 成好
    1998 年 2 巻 2 号 p. 83-93
    発行日: 1998/12/28
    公開日: 2011/02/23
    ジャーナル フリー
     イソマルトオリゴ糖アルコールを主成分とする還元イソマルトオリゴ糖を飼料に3%,または10%混合し,ラットに16週間自由摂取させて亜慢性毒性について検討をおこなった。また,ラットを用いた急性毒性試験,および細菌・細胞を用いた変異原性試験,さらにはヒトに対する緩下作用に対しても検討をおこない,以下の結果を得た。
  • 森川 尚美, 藤田 孝輝, 塚原 典子, 佐藤 和人, 江澤 郁子
    1998 年 2 巻 2 号 p. 95-100
    発行日: 1998/12/28
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
     健常な中高年男性(5名)に乳果オリゴ糖(LS)入りクッキー(12g×4本,LS4g含有)を摂取させ,糞便菌叢,排便日数,便性状などの観点から排便状況に及ぼす影響を検討した。対照には甘味料としてショ糖のみを使用したプラセボクッキーを用い,プラセボクッキーを7日間摂取させた後(Cont.期),LSクッキーを10日間摂取させた(LS期)。糞便中の総嫌気性菌に対するBifidobacteria占有率はCont.期7日目の13.97±9.86%がLS期10日目では34.56±26.59%と有意に増加し,Bacteroidaceaeは減少傾向を示した。被験者のCont.期の1週間あたりの排便日数は6.2±0.94日であり,LSクッキー摂取による更なる増加は認められなかった。また,1週間あたりの総排便量は増加傾向を示し,便の硬さは「硬い」が減少し「軟らかい」および「ふつう」が増加し有意(p<0.05)な軟便化が認められた。 以上の結果より,LSクッキー摂取は糞便中のBifidobacteriaを選択的に増殖させ,排便状況を改善することが示唆された。
  • ―食物繊維,オリゴ糖,糖アルコールを中心にして―
    石田 幸久
    1998 年 2 巻 2 号 p. 101-103
    発行日: 1998/12/28
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 1998 年 2 巻 2 号 p. 110-131
    発行日: 1998/12/28
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
feedback
Top