Japan Disaster Relief Medical Team(JDR医療チーム)は、World Health Organization(WHO)により、入院や手術機能を持つEmergency Medical Team (EMT) Type 2として2016年にEMT国際認証を受けた。WHOのEMT国際認証を受けるには、最低技術基準を満たすことが求められている。この基準は2021年に改訂され、遺体管理の重要性が強調された。JDR医療チームでは、被災国で適切な遺体管理ができるよう国際的な動向を含めガイドライン、標準手順書、様式の整備について改訂を行い、その運用の検証、課題の抽出を行った。本報告では、これらの結果を踏まえてJDR医療チームの遺体管理体制についての現状と課題を明示する。加えて、国内外のEMTの遺体管理体制の事例を紹介し、今後の展開に向けて考察をする。