日本獣医麻酔外科学雑誌
Online ISSN : 2189-6631
Print ISSN : 2189-6623
ISSN-L : 2189-6623
54 巻, 3 号
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原著
  • 木村 太郎, 小川 純也, 佐々木 一憲, 田仲 偲歩, 澤野 一樹, 門岡 友子
    2023 年 54 巻 3 号 p. 65-74
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/02/03
    ジャーナル フリー

    獣医整形外科学領域で、種々の股関節疾患の結果⽣ずる重度な関節症や恒久的な股関節脱⾅等の終末的な状態に対する股関節全置換術は、治療選択の一つだが、小型犬での使用報告は少ない。今回、我々は、Zürich Cementless Hip Replacement Mini Systemを適応した小型犬の股関節疾患6例の短期成績を報告する。術中合併症が1例、再手術症例が1例含まれたが、全例で術後15.33±6.31日で跛行スコア0が得られ、術後3ヶ月時点の検診で異常を認めなかった。小型犬における股関節全置換術は、小型犬において執刀医の高い習熟度が求められるものの、X線画像を用いた手術計画や手術評価にアプリケーションソフトを利用することで、再現性のある手術の実施が容易となると考えられた。今後、執刀医のさらなる習熟と、評価方法の検討、症例数蓄積、中長期成績の蓄積が必要であると考えられた。

短報
  • 森島 隆司, 長谷 親
    2023 年 54 巻 3 号 p. 75-79
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/02/03
    ジャーナル フリー

    直腸憩室は直腸壁の筋層の脆弱化と断裂により、直腸粘膜および粘膜下層が直腸の筋層裂開部内へ嚢状に突出した状態である。直腸憩室は動物臨床では単独の発生としての報告は少なく、会陰ヘルニア発生症例に併発として報告される場合が多い。今回、会陰ヘルニアの併発がない直腸憩室単独発生の2症例に遭遇したのでその概要を報告する。これらの2例の直腸憩室は第2尾骨椎以降に発生しており、腹膜と骨盤隔膜には明らかな異常はみられなかった。

資料
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