機械學會誌

微粒鉱石の水力輸送に關する實験として、微粒鉱石を含む泥状流体を清水用の渦巻喞筒にて取扱ひ、其の示性曲線を比較して論じ、又該喞筒の鉱石運搬能率と濃度との關係を述ぶ。管中に於ける泥状流体の抵抗を測定し、其結果より或る程度の濃度迄は含まれる微粒鉱石の存在を無親し只そのため比重の増大せる通常の流体として取り扱ひ得る事を示す。又管中鉱石粒の停滞量からして流送に適する泥鉱の濃度の限度を判定する。或る一定量の鉱石粒を含む泥状流体を円管を以てある高さに迄輸送する場合に要する圧力を水柱に換算したる算式を求め、併せて数値計算例を示し其の場合の管径、濃度、揚程等の關係を述べた。

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金属匍匐の綜合論究の一部にして、高温度に於ける破壊強度に理論的説明を加へ、匍匐限界の存在及意義を明にして、普通強度と匍匐強度との間に存する實験的法則につき論じたものである。

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各種金属材料のブリネル硬度と引張又は圧縮強との關係が實験上確定されたものも多いので試験が比較的簡易に行ひ得る硬度測定を以て引張試験等に代へる場合も在るに到つた。ブリネル硬度は例令同一材料でも、鋼球の大小、押圧力、常温加工度の相違、圧延材の圧延方向の影響、結晶粒の大小、温度の影響、等の外に試験片の大小に依つて違ふものである。著者は試験片の厚さ、表面積の最小限度竝に厚さと表面積との關係影響を明かにする爲め軟鋼及銅材を用ひて實験を行ひ、試験片は應力分布の算出に便利なる様円柱状となした。直径は12〜55mm, 厚さは7.5〜20mmの範囲で、標準硬度10/3,000/30及10/1,000/30に依つて得た結果を更に硬度試験に於ける規定硬度数に對する公差竝に他の實験結果をも斟酌して次の結論を得た。即ち試験片の直径と窪み円の直径との比が4以上、厚さと窪みとの比は6以上の場合の硬度を採らねばならぬ。尚又以上の實験に於て試験片内部の塑性変形を考察して應力分布状態を近似的に算出し以て参考となした。

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第1図に示す如く片持梁の自由端の三角形の重心を通過し且つその斜邊に直角に集中荷重Wが作用する時に任意横断面上の剪断内力の分布竝に横断面の変形状態を考察した。次に上述の解式より荷重の方向が任意なる一般の場合の解が誘導され得る事を示した。

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