口腔病学会雑誌
Online ISSN : 1884-5185
Print ISSN : 0300-9149
41 巻, 4 号
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
  • 久光 久
    1974 年41 巻4 号 p. 313-335
    発行日: 1974年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
    人の抜去歯で, 上下左右の中切歯から第3大臼歯まで, 部位の明らかな完全歯10本ずつ計320本を選び, それらの近心面および頬側面の写真上で歯冠軸を基準線と定めて, 歯種別に頬・舌側面および近・遠心面における穿下の厚さと上下幅を計測し, また歯頸穿下面の歯冠軸・歯頸部根面および頬・舌側主要食流面に対するそれぞれの傾きを計測し, 次のような知見を得た。
    1.頬・舌側面の穿下の厚さは0.1~0.8mmで, 一般に前歯で小さく臼歯で大きかった。また, 前歯部では上顎歯の方が大きく, 臼歯部では下顎歯の方が大きかった。
    2.頬・舌側面の穿下の上下幅は, 厚さの約4~10倍の1.0~3.2mmで, やはり前歯で小さく, 臼歯で大きかった。
    3.頬・舌側面の穿下一冠軸角は6~33°で, 一般に前歯部では舌側の方が大きく, 臼歯部では頬側の方が大きかった。穿下―根面角は, 通常穿下―冠軸角よりわずかに小さかった。穿下―食流角は, 全ての歯種において穿下―冠軸角よりも著しく大きく (23~52°) , 中でも上顎前歯の舌側および下顎大臼歯の頬側で特に大きかった。
    4.隣接面の穿下の厚さは, ほぼ均等に1±0.2mmであった。
    5.隣接面の穿下の上下幅は切歯で大きく (4~7mm) , 犬歯ではやや小さく (4mm前後) , 臼歯でも後方歯ほど小さくなった (第3大臼歯で3.5mm前後) 。
    6.隣接面の穿下―冠軸角は11~27°で, 一般に背の高い前方歯ほど小さく, 背の低い後方歯ほど大きくなった。穿下―根面角は, やはり一般に穿下―冠軸角よりやや小さかった。
  • 関口 洋介
    1974 年41 巻4 号 p. 336-340
    発行日: 1974年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
  • 小浜 源郁, 山本 悦秀, 結城 勝彦, 岩田 政直, 山本 康一, 横尾 恵美子, 松浦 正朗, 清水 正嗣, 上野 正
    1974 年41 巻4 号 p. 341-347
    発行日: 1974年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
  • 石津 勉
    1974 年41 巻4 号 p. 348-359
    発行日: 1974年
    公開日: 2010/12/08
    ジャーナル フリー
    歯周疾患患者20名 (男7名, 女13名) から歯肉切除手術により得た歯肉組織片および術前に採取した血液について, それらに含まれる各種免疫グロブリン (IgG, IgM, IgA) を定量し, あわせて臨床所見と比較した。
    採取した歯肉組織片を厚さ6μに薄切し, 凍結乾燥した。これに, 乾燥重量20mgあたり1m1の0.01Mリン酸緩衝生理食塩水 (pH7.2) を加え, 凍結融解および超音波処理を行った後, 4℃, 8, 000r.p.mで30分間遠沈した。この上清 (Fraction I) と血清に含まれるIgG, IgM, IgAおよびアルブミンを, Single Radial Immunodiffusion法で定量した。前述の操作で得た沈渣を, 0.01Mリン酸緩衝生理食塩水 (pH7.2) に懸濁し, 4℃, 8, 000r.p.m.で30分間遠沈した。この操作を上清の吸光度 (OD280) が, 0.050以下になるまでくりかえした (最終上清をFraction IIとした) 。さらに, この沈渣を純水で十分洗浄した後, 凍結乾燥した。これを, 乾燥重量20mgあたり1m1の0.2Nグリシン塩酸緩衝液 (pH2.4) で処理した後, 4℃, 8, 000r.p.m.で30分間遠沈した。この上清を1M K2HPO4で中和し, さらに0.01Mリン酸緩衝生理食塩水 (pH7.2) で透析後, 容量を調整した (Fraction III) 。このFraction IIIとFraction IIに含まれるIgG, IgMおよびIgAを, Enzyme linked Immunozymoassay法で定量した。
    その結果, 血清中の平均値は, IgG: 1873mg/dl, IgM: 119mg/dl, IgA: 379mg/dl, アルブミン: 4860mg/dlであった。また, Fraction I中の平均値は, IgG: 15.5mg/lg dry weight, IgA: 3.1mg/lg dry weight, アルブミン: 26mg/lg dry weightであり, Fraction III中では, IgG: 0.26mg/lg dry weightであった。なお, Fraction I中のIgM, Fraction II中のIgG, IgM, IgAおよびFractionIII中のIgM, IgAは, いずれも測定系の定量下限以下の為, 測定不能であった。
    Fraction I中のIgG/アルブミン比, IgA/アルブミン比は, いずれも血清中の同比より高値であった。この結果は, 病的ヒト歯肉組織中に, 血清由来の, あるいは歯肉組織中で産生されたIgG, IgAが存在することを示すものと思われた。また, Fraction II中のIgGがELIZA法の定量下限以下であったことから, Fraction III中のIgGは, 組織に固着した抗原物質あるいは不溶性の抗原抗体複合物から解離された抗体ではないかと考えられた。
    Fraction I中のIgG, IgA量, Fraction III中のIgG量, および歯肉組織から抽出した全IgG量 (Fraction I中のIgG量+Fraction III中のIgG量) と, 臨床所見との間には, いずれも有意な相関はみられなかった。また, 血清中のIgG, IgM, IgA量と, 臨床所見との間にも有意な相関はみられなかった。
  • 第2報組織学的観察所見について
    安住 佑一
    1974 年41 巻4 号 p. 360-387
    発行日: 1974年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
    皮膚割線と皮膚真皮における結合織線維, とくに膠原線維および弾性線維の配列状態との関係についての記載は多い。しかし, それら従来の研究者による報告は, 観察を行った皮膚の部位が不明瞭であるとともに, 簡単なしかも断片的な観察に基づくものが多い。そこで著者は, 49歳から90歳 (不詳2体) までの男子7体, および女子3体計10体の日本人屍体の顔面に皮膚割線を発現させ, 各顔面の鼻唇溝部, 下口唇皮膚部, オトガイ部のそれぞれの部位について, 皮膚割線もしくは顔面正中線を基準として各断面の切片を作製し, 各部の皮膚真皮における膠原線維および弾性線維の配列状態について, 真皮表層から深層にいたる推移変化を観察するとともに, それらの所見をもとにして真皮各層における皮膚割線との関連性について観察を行い, 次の結果を得た。
    1) 鼻唇溝部では, 真皮の膠原線維ならびに弾性線維が同一方向に, しかも両線維がほぼ一定方向に配列しているために, 割線裂隙が真皮全層にわたって線維の長軸方向に一致して線状に出現している。
    2) 下口唇皮膚部では, 乳頭層から乳頭層直下に続く深層で皮脂腺の導管や皮脂腺の浅層の一部が出現する領域までは, 鼻唇溝部と同様に割線の裂隙が線維の配列方向にそって線状の裂隙を形成している。しかし深層では膠原および弾性線維が各種方向に不規則に配列しているため, 真皮深層の割線は線状にならず, 線維の配列状態にしたがって, 分葉状やヒトデ型などの不規則な形態の裂隙を示している。
    3) オトガイ部では, 真皮全層にわたって膠原線維および弾性線維が各種方向に不規則に配列しているため, オトガイ部の割線は線状にならず, 線維の配列状態にしたがって, 真皮全層にわたって分葉状やヒトデ型などの不規則な裂隙を形成している。
  • 久保木 芳徳
    1974 年41 巻4 号 p. 388-389
    発行日: 1974年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
  • 滝本 庄一郎
    1974 年41 巻4 号 p. 390
    発行日: 1974年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
  • 黒崎 紀正
    1974 年41 巻4 号 p. 391
    発行日: 1974年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
  • 浅野 千明
    1974 年41 巻4 号 p. 392
    発行日: 1974年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
  • 浅岡 憲三
    1974 年41 巻4 号 p. 393
    発行日: 1974年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
  • 中林 宣男, 佐藤 浩
    1974 年41 巻4 号 p. 394
    発行日: 1974年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
  • 石崎 正
    1974 年41 巻4 号 p. 395
    発行日: 1974年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
feedback
Top