リハビリテーションと応用行動分析学
Online ISSN : 2759-2588
Print ISSN : 1884-2658
4 巻
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  • 田辺 尚, 千葉 直之, 遠藤 有紗, 遠藤 晃祥
    2013 年 4 巻 p. 1-5
    発行日: 2013年
    公開日: 2024/04/01
    ジャーナル フリー
    本研究は,片麻痺患者様の食事動作練習場面の座位に注目し,傾斜計を用いた端座位練習の効果を検証した.対象は7年前に重度の左片麻痺と高次脳機能障害(左半側空間無視,注意障害,認知症)を呈した男性である.標的行動を“体幹を正中位まで戻すこと”とし,ベースライン期では口頭指示のみで端座位にて食事動作練習を行った.介入期Ⅰでは音フィードバックを使用した端座位保持練習,介入期Ⅱでは椅子を使用して矢状面上の傾きを制限し練習を行った.介入期Ⅲでは介入期Ⅰと同様に練習を実施し,プローブ期はベースライン期と同様の介入を行った.結果は,ベースライン期からプローブ期へと進むにつれて,体幹の左傾斜回数が減少し,体幹が傾いても正中位への修正が可能となった.このことから,座位の修正が繰り返される度に無意識的な固有感覚からの刺激により小脳が学習をしたことが座位保持能力向上に関与したと推察される.
  • 二丹田 裕介, 千葉 直之, 遠藤 有紗, 遠藤 晃祥
    2013 年 4 巻 p. 6-10
    発行日: 2013年
    公開日: 2024/04/01
    ジャーナル フリー
    本報告は,車椅子からベッドへ移乗する動作に口頭修正が必要な認知症患者に対して,視覚教示と聴覚教示を併用した動作獲得練習の効果を検討した.対象者は,移乗動作における身体機能面に問題がないものの,認知機能面の低下から口頭修正によって動作実施可能となっても,再び修正を繰り返すことが多く動作獲得に至らなかった83歳の男性であった.ベースライン期は口答指示による移乗動作練習を行った.介入期では移乗動作を7項目に細分化し実施した.プロンプトは,視覚教示として細分化した項目が記載された用紙を提示し,また車椅子,ベッドと床にそれぞれ目印となる赤テープを貼り付けた.聴覚教示は項目毎に口頭指示を統一し提示した.その結果,ベースライン期に比べて介入期では,セラピストの口頭による修正回数が減少し移乗動作の手順を獲得することができた.このことから,プロンプトを具体的に設定することにより,対象者はそれらを確認しながら確実に動作遂行でき無誤学習が成立したと考えられた.従って,認知症患者において視覚教示と聴覚教示を併用した動作指導練習は効果的な方法であるといえた.
  • 千葉 直之, 遠藤 有紗, 坂口 友康, 遠藤 晃祥
    2013 年 4 巻 p. 11-15
    発行日: 2013年
    公開日: 2024/04/01
    ジャーナル フリー
    本研究は,行動障害を評価するDementia Behavior Disturbance Scale と日常生活自立度を評価するFunctional Independence Measureや認知重症度を評価するMini-Mental State Examination,改訂長谷川式簡易知能評価スケールの関係性について検討した.対象者は, 2011年4月~2012年3月まで当院に入院し,意識障害の無い104名の患者様である.内訳は男性30名,女性74名.年齢は平均81.0±7.9歳,DBDスケールは平均5.3±6.3点,FIMは96.9±27.0点,MMSEは19.0±6.7点,HDS-Rは18.0±7.9点であった.統計と解析には,Spearmanの順位相関係数を用いた.その結果,行動障害と認知重症度,日常生活自立度には中等度の負の相関が見られた.本研究の結果から,行動障害と認知重症度,日常生活自立度の関係性は明らかになったが,対象者の特徴や予後予測の検討,また本研究の対象者に該当しない項目が見られたため,病棟生活にあったさらなる項目の追加を検討していき,既存の行動障害の評価よりもより精度の高い行動障害評価票を作成していく必要があると考えられた.
  • 遠藤 晃祥
    2013 年 4 巻 p. 16-19
    発行日: 2013年
    公開日: 2024/04/01
    ジャーナル フリー
  • セラピストのための機能的アセスメント入門
    千葉 直之, 田辺 尚, 釣 洋介, 桂下 直也, 田中 桜子, 遠藤 晃祥, 小杉田 和樹
    2013 年 4 巻 p. 20-34
    発行日: 2013年
    公開日: 2024/04/01
    ジャーナル フリー
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