日野 雅之, 梅本 由香里, 幕内 陽介, 岡村 浩史, 康 秀男, 萩山 恵子, 折原 勝己, 中尾 隆文, 岡田 昌也, 魚嶋 伸彦, ...
2022 年 11 巻 2 号 p.
114-121
発行日: 2022年
公開日: 2022/04/15
[早期公開] 公開日: 2022/02/07
骨髄バンク近畿地区事務局と協力して,現在のコーディネートの問題点を検証し,2017年から各認定施設が事前に採取可能日の情報をWEB入力するシステムを構築し,運用を開始した。その結果,依頼時の断り件数がほとんどなくなり,コーディネート期間はドナー選定から採取までの中央値が,2013年~2016年の70~78日から,システム導入後,2017年~2020年は57~63日と短縮した。患者第一希望週での採取率は2013年~2016年の29~38%から,システム導入後は2017年32%,2018年~2020年は63~73%に向上した。また,採取の効率化や医師の負担軽減のために造血細胞移植コーディネーター(HCTC)の役割が重要であった。一方,採取が効率化した反面,採取件数の施設間格差が生じ,個々の医師の採取経験数が少なくなっている場合もあり,ドナー安全を確保するために採取技術の継承も重要な課題である。
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