無人航空機のオペレーターと運航許可を与える規制局の間で,その運航が社会が許容できるレベルにリスクが抑制されていると適切に確認し合うコミュニケーションツールを目指して,欧米日等の航空局が参加するJARUS (Joint Authorities for Rulemaking of Unmanned Systems)は,SORA (Specific Operation Risk Assessment)のガイドラインを2017 年に発行した。欧米でその利用が始まっている中,そのガイドラインの理解を深め,また無人航空機の社会実装に有益な示唆を期待して,ケーススタディを行った。具体的には,2020 年に行った無人地帯補助者なしBVLOS (Beyond Visual Line of Site)の物流飛行実証にSORA を適用した。実証段階から本格的社会実装に向けて軽減策の必要なリスクを抽出することができたとともに,実装に向けて必要な環境整備に関する示唆も得ることができた。