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クエリ検索: "アザミ"
4,320件中 1-20の結果を表示しています
  • *藤山 直之, 富樫 梢, 片倉 晴雄
    日本生態学会大会講演要旨集
    2004年 ESJ51 巻 O1-W24
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/07/30
    会議録・要旨集 フリー
     セスジカメノコハムシCassida vibexは旧北区に分布し、
    アザミ
    類を食草としている。日本では一般的に、本種は本州に分布するとされているが、北海道南西部にも分布していることが経験的に知られている。本講演では、北海道南西部における本種の分布と食草利用状況の調査結果および実験室内で調べた寄主特異性を報告する。2003年に計39地点でマルバヒレ
    アザミ
    ・ミネ
    アザミ
    ・サワ
    アザミ
    ・オオノ
    アザミ
    ・タカ
    アザミ
    ・チシマ
    アザミ
    Cirsium sp.・エゾノキツネ
    アザミ
    の8種の潜在的食草を調査したところ、同属の普通種アオカメノコハムシC. rubiginosaが31地点で6種の
    アザミ
    より確認された一方で、セスジカメノコハムシは2地点でのみいずれもミネ
    アザミ
    上で確認された。室内実験は野外で一般的であるマルバヒレ
    アザミ
    ・ミネ
    アザミ
    ・サワ
    アザミ
    ・オオノ
    アザミ
    を対象として行った。セスジカメノコハムシの成虫を用いた無選択摂食実験ではミネ
    アザミ以外のアザミ類もおおむねミネアザミ
    と同じ程度摂食し、ミネ
    アザミと他のアザミ
    類のうち1種の葉を同時に与えた選択摂食実験においてもミネ
    アザミ
    をより好むという傾向は認められなかった。また、幼虫を4種の
    アザミ
    で飼育したところ、羽化率は全体に低かったものの
    アザミ
    種間での有意差は検出されず、成育期間と体サイズに関してもミネ
    アザミ
    が食草としてより適しているという証拠は得られなかった。以上の結果は、北海道南西部におけるセスジカメノコハムシの食草がなんらかの生態学的要因によってミネ
    アザミ
    に限定されているか、あるいは、今後ミネ
    アザミ
    以外からも本種が確認される可能性の両方を示唆している。
  • 望月 雅俊, 本間 健平
    茶業研究報告
    2001年 2001 巻 91 号 13-19
    発行日: 2001/07/31
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    チャの吸汁性害虫として重要なチャノキイロ
    アザミ
    ウマの幼木茶園における被害を軽減するため,近紫外線反射フィルムをマルチした茶園で本種の虫数と被害程度を調査した。
    アザミ
    ウマによる被害程度を0~4の5段階に分類して求めた各段階の被害葉の比率では,マルチ区で被害程度3以上の高い被害程度の葉は無処理区よりも少なく,被害指数もマルチ区で有意に低かった。
    また秋に伸長した枝に寄生する
    アザミ
    ウマの寄生数も,マルチ区で有意に低くなった。一方,チャの生長では夏季に調査した枝の長さがマルチ区で有意に短いものの,秋季に測定した樹高には有意差が無かった。
    以上から幼木茶園への近紫外線反射フィルムのマルチによるチャノキイロ
    アザミ
    ウマの被害軽減の可能性が示された。
  • 小泉達也, 藤山直之, 門田裕一, 片倉晴雄
    植物研究雑誌
    1997年 72 巻 1 号 1-8
    発行日: 1997/02/20
    公開日: 2022/10/21
    ジャーナル フリー

    北海道南部の渡島半島において,

    アザミ
    食テントウムシ(Epilachna 属)の食草分布調査として,7種の
    アザミ
    属植物の分布を確認した.この地域にはチシマ
    アザミ
    ,マルバヒレ
    アザミ
    ,ミネ
    アザミ
    が優占する.チシマ
    アザミ
    は渡島半島北端部に豊富に自生しており,狩場山塊周辺で南方に分布するマルバヒレ
    アザミ
    と置き換わっていた.この2種の
    アザミ
    の分布境界近辺には,頭花,総苞,葉柄,茎部表面の形状が両種の中間であるか,そのいずれとも異なっているために同定の困難な
    アザミ
    が優占していた.渡島半島の南端部には,ミネ
    アザミがマルバヒレアザミ
    と同所的に分布していた.ほかの4種の
    アザミ
    (タカ
    アザミ
    ,オオノ
    アザミ
    ,エゾノサワ
    アザミ
    ,サワ
    アザミ
    )は渡島半島に普通に見られるが,いずれの地域でも優占種とはなっていない.これらはしばしば上記の3優占種のいずれかと共存していた.上記の3優占種とオオノ
    アザミ
    ,サワ
    アザミ
    を北海道大学構内(札幌)に移植し,季節消長を定期的に観察したところ,開花期と枯死期に種間で著しい違いが認められた.

  • 岡田 利承, 工藤 巌
    日本応用動物昆虫学会誌
    1982年 26 巻 2 号 96-102
    発行日: 1982/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1) チャ園に吸引粘着トラップを設置して採集された
    アザミ
    ウマ類の種類,性,数を調査した。
    2) 1979年3月から1980年2月までの1年間に採集された数は,2ヵ所の合計で43,961匹であり,3科27属42種であった。
    3) 最も多く採集されたのはチャノキイロ
    アザミ
    ウマで,全採集個体数の62.7%を占め,以下ハナ
    アザミ
    ウマ,キイロハナ
    アザミ
    ウマ,ビワハナ
    アザミ
    ウマ,ヒラズハナ
    アザミ
    ウマ,マメハナ
    アザミ
    ウマ,ネギ
    アザミ
    ウマ,コスモス
    アザミ
    ウマの順に多く,以上の8種で全採集個体数の約99%を占めた。
    4) チャノキイロ
    アザミ
    ウマはチャの新葉が多い6∼10月に多く,この期間は各月とも全
    アザミ
    ウマ採集数の60%以上となったが,11∼2月は10%以下であった。
    5) チャノキイロ
    アザミ
    ウマの雌/雄比は,1979年の採梢園が1.04,成木園が1.65,両者合計では1.20であり,1980年の成木園では0.74であった。雄は活発に活動するため採集されやすいと考えられた。
    6) ハナ
    アザミ
    ウマ類の3種,すなわち,ハナ
    アザミ
    ウマ,キイロハナ
    アザミ
    ウマ,ビワハナ
    アザミ
    ウマは一年中採集され,11∼4月には全
    アザミ
    ウマ採集数の90%以上を占めた。
    7) ハナ
    アザミ
    ウマ類3種の雄は互いに酷似しているだけでなく,大きさと色がチャノキイロ
    アザミ
    ウマに比較的似ており,個体数も多いことから,発生消長調査などにおいて実体顕微鏡による同定を行う場合には注意を要すると考えられた。
    8) チャノキイロ
    アザミ
    ウマ以外の種のチャ樹への加害性については明らかでないが,チャの新葉が多い季節に発生が多くなるヒラズハナ
    アザミ
    ウマ,ネギ
    アザミ
    ウマの2種と,一年中発生のみられるハナ
    アザミ
    ウマ類3種は,芽や葉への可害の可能性があるが,その他の種は発生消長,密度,寄主選択性などの点から害虫となり得ないと考えられた。
  • 永井 一哉
    有機農業研究
    2023年 15 巻 2 号 41-46
    発行日: 2023/11/30
    公開日: 2024/12/03
    ジャーナル フリー

    Indigenous natural enemies of Orius sauteri and Orius strigicollis can suppress the population density of Thrips palmi which is the most severe insect pest on eggplants. When eggplant fields are surrounded by sorghums for windbreak, these windbreak sorghums protect the eggplants from being damaged by the thrips flying from outside the fields. Moreover, the sorghums are useful as insectary plants for indigenous natural enemies against major insect pest Aphis gossypii on eggplant. This IPM program for eggplants cultivated in open fields was named ‘Roji Nasu Shoheki Saibai: Cultivation system of eggplants in open fields surrounded by windbreak sorghum’, and this cultivation method has been in practical use for about 20 years ago. Management of the surrounding vegetation is an important technology to enhance the activity of the natural enemies. Therefore, we studied on cultivation characteristics of many horticultural wildflower species and selected some candidate species for insectary plants. About ten years ago, an IPM program for greenhouse eggplant in Okayama Prefecture was proposed based on the results of our studies, and the successful IPM program of greenhouse eggplant in Kochi Prefecture using indigenous natural enemy Nesidiocoris tenuis with its insectary plants. Recently, this IPM program has been implemented for all greenhouse eggplants in our prefecture. Through these IPM programs, the amount of chemical pesticides used in both open field and greenhouse eggplant cultivations has been greatly reduced.

  • 石川 巌
    茶業研究報告
    2010年 2010 巻 110 号 110_29-110_36
    発行日: 2010/12/31
    公開日: 2013/01/09
    ジャーナル フリー
    1981年と1982年に埼玉県の茶園のチャノキイロ
    アザミ
    ウマにおいて昆虫疫病菌一種の発生を認めた。胞子の形態などから,本菌はNeozygites parvisporaと同定された。本菌による病死虫は6月から10月頃までみられ,病死虫率の最高は1981年8月中旬の27.2%と1982年6月下旬の32.1%であった。本菌により成,幼虫が共に発病し,成虫の病死率は幼虫より高かった。8月ないし9月以後,チャの葉裏に休眠胞子を形成した病死虫がみられ,越冬した休眠胞子の発芽が1985年2月中旬に日高市の茶園で認められた。これは本菌の休眠胞子の野外における発芽を確認した最初の報告である。
  • 細見 彰洋
    園芸学研究
    2025年 24 巻 1 号 89-96
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/03/31
    ジャーナル フリー

    イチジク果実内部の汚損について,

    アザミ
    ウマ類の加害による汚損と,本虫に由来しない類似汚損との区分を試みた.
    アザミ
    ウマ類の被害とされる典型的な症状では,密生する小果の花柱から子房に至る部分が褐変し,花柱の先部分が萎凋するとともに,花柱の根本から子房にかけて光沢のある不整形な黄斑を生じていることが多かった.このような汚損の程度が大きい果実ほど,異常を容易に視認できるとともに,
    アザミ
    ウマ類が確認される割合が増しており,本症状が
    アザミ
    ウマ類の加害によるとの従来の認識を裏付けていた.しかし,異常と気づき難い軽微な内部汚損では
    アザミ
    ウマ類が確認されないことが多く,多数のイチジク品種でみると,その主な汚損は症状によってA:花柱の先端あるいは大半が一様に黄変,B:花柱先端から子房まで小果全体が一様に黄変,C:花柱が褐変するも黄斑なし,D:花柱が融合して褐変するも黄斑なしの4タイプに区分された.このうちタイプAとタイプD,一部の品種のタイプCは,果実の開口部に予め接着剤を塗布して
    アザミ
    ウマ類の侵入を遮断しても発生割合に差がなく,主な原因が本虫以外にあると推定された.

  • 市田 孝博, 工藤 康將
    茶業研究報告
    2001年 2001 巻 92 号 1-8
    発行日: 2001/12/31
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1998年から2000年の3年間にわたり,京都府南部地域の茶園17ほ場に生息するチャノキイロ
    アザミ
    ウマ雌成虫の,20薬剤に対する感受性を検定した。
    1.クロロニコチニル系のアセタミプリド,イミダクロプリド,ニテンピラム,有機リン系のDMTP,アセフェート,ピロール系のクロルフェナピルとマクロライド系のエマメクチン安息香酸塩は,供試した90%以上の個体群に高い効果を示した。また,カーバメート系のメソミル,合成ピレスロイド系のビフェントリン,有機リン系のプロチオホスは,70~90%の供試個体群に高い効果を示した。
    2.ネライストキシン系のカルタップ,合成ピレスロイド系のアクリナトリン,エトフェンプロックス,ハルフェンプロックス,フェンプロパトリン,フルバリネートとペルメトリンは,40~65%の供試個体群に高い効果を示した。また,ジアフェンチウロンとピリダベンに対して高い感受性を示したのは,供試個体群の約20%だった。
    3.薬剤の登録年と補正死亡率との相関係数は0.09であり,一定の関係は認められなかった。
    4.現地茶園での年間の殺虫剤使用回数は,5~19回と幅があった。各ほ場単位での防除回数の年次変動は少なく,使用薬剤も毎年同様な場合が多かった。チャノキイロ
    アザミ
    ウマに登録のある薬剤の使用回数が,年間の殺虫剤使用回数全体に占める割合は,ほとんどの農家で50%以上であった。
  • 門田裕一, 三浦憲人
    植物研究雑誌
    2021年 96 巻 3 号 131-148
    発行日: 2021/06/20
    公開日: 2022/10/22
    ジャーナル フリー

    北海道と本州の

    アザミ
    属(キク科)に5 新種と1 新品種を記載した.いずれもナンブ
    アザミ
    節Sect. Onotrophe (Cass.) DC. の種でいずれも狭分布種である.
    テングハラアザミ
    Cirsium kubikialpicola Kadota(ダイニチ
    アザミ
    亜節Subsect. Praticola Kadota)は頸城山地の天狗原山(新潟県と長野県の県境に位置する)の固有種で,
    ダイニチアザミ
    C. babanum Koidz. から,全体小型で雌性両全性異株であること,総苞片が5–6 列であることなどで異なる.両者には生育地にも違いがみられ,テングハラ
    アザミ
    は中性の高山草原に生えるのに対して,ダイニチ
    アザミ
    は池畔や湿地に生える.染色体数2n=34.天狗原山の群落には白花をつける個体が見出され,新品種
    シロバナテングハラアザミ
    C. kubikialpicola f. albiflorum Kadotaと名付けた.
    レンゲアザミ
    C. rengehydrophilum Kadota(カガノ
    アザミ
    亜節Subsect. Reflexae (Kitam.) Kadota)は新潟県糸魚川市の蓮華温泉周辺の固有植物で,
    ミョウコウアザミ
    C. myokoense Kadota から,全体小型で茎の分枝が少なく,総苞が狭筒形で,総苞片が11–12 列で,痩果が淡黄色で長さ2.5 mm,表面は平滑であることなどで異なる.染色体数2n=34.
    チタアザミ
    C. muramatsuiKadota(ヒメ
    アザミ
    亜節Subsect. Tuberosae Kitam.)は愛知県知多半島の固有種で,
    スズカアザミ
    C. suzukaenseKitam. から,雌性両全性異株であり,総苞片が11–12 列で,小花が小さいことで区別される.染色体数2n=68.
    ゼンプクジアザミ
    C. verum Kadota(キタカミ
    アザミ
    亜節Subsect. Nipponocirsium Kitam. emend. Kadota)は東京都杉並区善福寺の東京女子大学構内とそこから移植された善福寺公園にのみ知られている
    アザミ
    で,この亜節では総苞片が11–12 列で雌性両全性を示す点で
    マルモリアザミ
    C. yukiuenoanum Kadota に似るが,中部の茎葉の葉身が羽状中裂~粗い鋸歯縁となり,葉柄の基部が耳状には抱茎せず,分枝した枝が鋭角的に斜上し,総苞が筒形~鐘形で,痩果がより小型であることで区別される.染色体数2n=68.
    カリウスアザミ
    C. yachiyotakashimae Kadota(チシマ
    アザミ亜節コバナアザミ
    列Subsect. BorealicolaKitam. Ser. Glandulosae Kadota)は北海道標津町・伊茶仁カリカリウス遺跡付近の固有種で,近縁な
    コバナアザミ
    C. boreale Kitam. から,総苞片が6–7 列で斜上~開出し,総苞と小花が小さいことで区別される.カリウス
    アザミ
    の生育地は夏緑樹で被われたうす暗い湿地である.染色体数2n=68.

  • I. 温室への侵入経路と発生消長
    栗山 和直, 真梶 徳純, 天野 洋
    日本応用動物昆虫学会誌
    1991年 35 巻 1 号 23-29
    発行日: 1991/02/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    温室栽培の鉢物ハイドランジアにおけるチャノキイロ
    アザミ
    ウマの発生生態について明らかにするため,侵入時期とその経路,および発生消長について調査した。
    1) 栽培温室へのチャノキイロ
    アザミ
    ウマの侵入は苗搬入時に苗とともに越冬個体が持ち込まれるものがおもなものであった。これらの持込み個体は頂芽内で越冬中の個体が大半を占め,それらは成虫・蛹・前蛹・老熟幼虫であった。
    2) 温室の前作であるシクラメン等の花卉類への寄生もその密度によっては重要な発生源となる。しかし,野外から温室への飛翔による侵入はなかった。
    3) 苗搬入時に持ち込まれた世代は出荷までに温室内で2世代を経過した。成虫は主に未展開葉に寄生し,そこに産卵する。寄主の生育とともに,産卵時の未展開葉は孵化時には展開葉となり,幼虫はそのままその葉上に寄生するので,寄生部位はハイドランジアの生育に伴って変化した。
    4) 性比は0.67∼1.0の間にあり,持込み成虫では1.0に近く,第1世代成虫では雄の割合がわずかに増加した。
    5) 以上の結果から,苗搬入前の防除がその後の発生を抑えるのに重要と考えられる。
  • 小山 博滋
    植物分類,地理
    1981年 32 巻 1-4 号 56-67
    発行日: 1981/06/15
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
    タイ国産キク科植物のうち,コウヤボウキ族Mutisieaeと
    アザミ
    族Cardueaeがこの論文で扱われている。コウヤボウキ族はおよそ90属が知られている。大部分は南米に分布し,アジアには10属しかない。我国に4属,タイ国に5属ある。両国に共通する属はモミジハグマ属Ainsliaeaとコウヤボウキ属Pertyaで,いずれも日華区系の特産属である。共に共通種はないが,Pertya hosseiはナガバノコウヤボウキP. glabrescensに最も近縁と考えられるものである。
    アザミ
    族は約80属が知られている。大部分はユーラシア大陸に分布する。特に地中海沿岸地方には多くの属がある。我国に9属,タイ国に4属ある。共通するものはキツネ
    アザミ
    属Hemistepta,
    アザミ
    属Cirsiumとトウヒレン属Saussureaである。共通種はオーストラリアから我国まで分布するキツネ
    アザミ
    Hemistepta lyrataと中国大陸から西日本に分布するヤナギ
    アザミ
    Cirsium lineareである。
  • X. 異なる作物上での増殖の比較
    河合 章
    日本応用動物昆虫学会誌
    1986年 30 巻 1 号 7-11
    発行日: 1986/02/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    ミナミキイロ
    アザミ
    ウマを主要な果菜類10種(キュウリ,メロン,カボチャ,ニガウリ,ナス,ピーマン,トマト,インゲン,オクラ,イチゴ)およびキクについて,それぞれの葉片で飼育し,作物による増殖の違いを検討した。
    1) 羽化までの生存率はキュウリ,インゲン,ナス,ニガウリで高く,オクラ,キクでは低かった。トマト,イチゴでは前蛹まで発育した個体はみられなかった。羽化までの期間はキク,オクラで長かった。
    2) 成虫寿命はキュウリ,カボチャ,ナス,インゲンで長く,キク,トマト,イチゴで短かった。産卵数はキュウリで最も多く,メロン,ナス,カボチャの順であった。
    3) 1世代平均期間は作物間で大差なかったが,1世代当り純繁殖率は作物により大きく異なった。日当り内的自然増加率はキュウリで最大,ナス,メロン,カボチャの順であった。
  • 井上 勝広, 小川 恭弘, 尾崎 行生
    園芸学研究
    2008年 7 巻 3 号 413-418
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/07/25
    ジャーナル フリー
    アスパラガスの半促成長期どり栽培において,寄生する
    アザミ
    ウマ類の発生消長と近紫外線除去(UVA)フィルムの利用が
    アザミ
    ウマ類のハウス内密度に及ぼす影響について検討した.西南暖地のアスパラガスにおける優占的な寄生種はネギ
    アザミ
    ウマであった.本種は,立茎開始後しばらくは親茎のやや上部に多く寄生していたが,立茎完了期(立茎開始後60日)から夏芽収穫期にかけて寄生の中心が親茎の下部に移った.また,本種はアスパラガス圃場において,より新鮮な擬葉を好んで寄生した.そして,本種の寄生密度は,茎葉の若い5月以降に急激に上昇して,5月中旬から下旬にかけて著しく高まったが,薬剤防除により生息密度は急速に低下し,その後も8月中旬まで防除により低密度で推移した.9月以降は防除なしでも密度は上昇しなかった.アスパラガス半促成長期どり栽培におけるUVAフィルムの利用は,本種に対する密度抑制効果が高く,減農薬栽培に役立つと考えられた.
  • 猪苗代 翔太, 関根 崇行, 板橋 建
    北日本病害虫研究会報
    2018年 2018 巻 69 号 168-172
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    宮城県内の園芸作物圃場から採取したミカンキイロ

    アザミ
    ウマ,ヒラズハナ
    アザミ
    ウマ,ネギ
    アザミ
    ウマの3種13個体群の雌成虫を用いて,主要な防除薬剤18剤の殺虫効果を検討した.3種雌成虫に対して高い殺虫効果を示した薬剤はプロチオホス乳剤のみであった.スピノサド水和剤とスピネトラム水和剤はヒラズハナ
    アザミ
    ウマ,ネギ
    アザミ
    ウマの2種に対しては高い殺虫効果を示したが,ミカンキイロ
    アザミ
    ウマに対しては殺虫効果は確認されたものの,効果は高くなかった.それぞれの種で殺虫効果が高かった薬剤は,ミカンキイロ
    アザミ
    ウマではマラソン乳剤,ヒラズハナ
    アザミ
    ウマではアクリナトリン水和剤,MEP乳剤,マラソン乳剤,ネギ
    アザミ
    ウマではシペルメトリン乳剤,シアントラニリプロール水和剤,トルフェンピラド乳剤であった.さらに,ネギ
    アザミ
    ウマについてPCR-RFLP法により生殖型を識別したところ,供試4個体群全てで産雄性単為生殖型が確認された.

  • 北村 登史雄, 柏尾 具俊
    九州病害虫研究会報
    2004年 50 巻 55-61
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2009/05/22
    ジャーナル フリー
    ミカンキイロ
    アザミ
    ウマに対するイチゴ各品種の感受性を明らかにした。選択試験で14品種,非選択試験で4品種を用いてミカンキイロ
    アザミ
    ウマの寄生数と被害果の発生を調査した結果,選択試験では'とよのか'と'Siletz'が,非選択試験では'とよのか'と'女峰'が被害果の発生が少ない傾向を示した。しかしミカンキイロ
    アザミ
    ウマの寄生数と被害果率の間には有意な相関はなく,これらの品種のミカンキイロ
    アザミ
    ウマに対する抵抗性主要因は耐性によるものと推測された。
  • I. 冬期と夏期個体群の低温下での生存期間
    積木 久明, 永井 一哉, 兼久 勝夫
    日本応用動物昆虫学会誌
    1987年 31 巻 4 号 328-332
    発行日: 1987/11/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    ミナミキイロ
    アザミ
    ウマが冬期の低温に耐えて露地で越冬が可能か否かを明らかにするために,夏期と冬期に採集した2齢幼虫と成虫の0°C, -5°C, -10°Cの各恒温下と,-5°C∼5°C(平均0°C)の変温下での生存期間を調査した。
    冬期個体群は夏期個体群に比べ調査したいずれの低温下でも生存期間は長かった。
    冬期の成虫は-10°Cで最大1日,2齢幼虫は1日以上耐えることができた。-5°Cでは成虫,2齢幼虫とも最大1週間程度生存した。0°C恒温下と-5°C∼5°C変温下で餌を与えた場合,50%死亡日は両温度でほとんど変わらなかったが,95%死亡日と最大生存期間は異なっていた。0°C恒温下で成虫は最大11日,2齢幼虫は2週間程度生存し,変温下では1か月と半月程度生存した。このように,平均温度は同じであっても餌を与えることにより変温下のほうが恒温下に比べ,冬期の一部成虫の生存期間は非常に延びることが明らかになった。
    冬期の野外気温の変化をもとに設定した-5°C∼5°C変温下で,2齢幼虫は脱皮,変態ができなかったことから,ミナミキイロ
    アザミ
    ウマは岡山県南部の露地での越冬は,かなりむずかしいと考えられる。
  • 野中 健人, 菊池 英樹, 高橋 良知, 糸山 享
    北日本病害虫研究会報
    2013年 2013 巻 64 号 186-190
    発行日: 2013/12/26
    公開日: 2018/01/20
    ジャーナル フリー

    秋田県内各地域のネギ圃場から採集したネギ

    アザミ
    ウマの各種殺虫剤に対する感受性を比較するために,2 齢幼虫に対する薬剤感受性検定をソラマメ催芽種子浸漬法により行った.その結果,県内全体を総じてみると,感受性はダイアジノン乳剤,シペルメトリン乳剤,ベンフラカルブマイクロカプセル,クロチアニジン水溶剤の順に高い傾向であった.また,クロチアニジン水溶剤を除く薬剤に対して一部の地域個体群で感受性に大きな差が見られ,隣接した非常に近い採集地点でも感受性の異なる個体群が存在した.

  • 西 優輔, 佐野 敏広, 高馬 浩寿, 田中 律子, 長森 茂之
    九州病害虫研究会報
    2013年 59 巻 81-85
    発行日: 2013/11/29
    公開日: 2015/10/14
    ジャーナル フリー
    岡山県の促成栽培ナスにおけるミナミキイロ
    アザミ
    ウマ10個体群の成虫および2齢幼虫に対する殺虫効果を10種の殺虫剤について検討した結果,ピリダリル剤の効果が最も高く,次いでエマメクチン安息香酸塩剤の効果が高かったが,一部個体群では効果が低く,感受性低下が疑われた。 ネオニコチノイド系剤(イミダクロプリド剤,アセタミプリド剤,ニテンピラム剤),IGR 系剤(クロルフルアズロン剤,フルフェノクスロン剤,ピリプロキシフェン剤),クロルフェナピル剤およびスピノサド剤の殺虫効果は,成幼虫共に総じて低く,広域で感受性が低下していると考えられた。また,主要薬剤2剤のLC50値を調査した結果,スピノサド剤は8個体群で高く,感受性が著しく低下していた。一方,エマメクチン安息香酸塩剤は全個体群で低く,感受性低下は確認されなかったが,常用濃度で効果が低かった一部個体群の値が,他の地域より高いことから,今後の感受性低下が懸念される。
  • 相島 敏之
    植物分類,地理
    1936年 5 巻 2 号 116-118
    発行日: 1936/05/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
    ここに表示した通り,
    アザミ
    屬11種に於て染色体數は2n=34又は68,即ちn=17又は34である.今回及前回の勸察に依り,
    アザミ
    屬41種に就て,染色体數が何れも17の倍數,即ちn=17,34(17×2),51(17×3)なる事が明らかになつた.この結果から
    アザミ
    屬の基本數は唯一つ(17)しかないやうに思はれる.
  • 鶴田 伸二, 清田 洋次, 古賀 成司, 柏尾 具俊
    九州病害虫研究会報
    2000年 46 巻 107-111
    発行日: 2000/11/15
    公開日: 2009/05/22
    ジャーナル フリー
    1.ミカンキイロ
    アザミ
    ウマ2齢幼虫に対する薬剤活性をCST法を用いて処理10日後まで調査した。その結果,ルフェヌロン乳剤,フルフェノクスロン乳剤,クロルフルアズロン乳剤は,それぞれ100.0%,75.6%,81.9%の高い殺虫効果を示した。また,いずれの薬剤の場合も,処理された幼虫の蛹化率は低く,幼虫期にそのほとんどが死亡した。
    2.ルフェヌロン乳剤とピリプロキシフェン乳剤は,ミカンキイロ
    アザミ
    ウマの産下卵への浸漬処理によって,それぞれ,処理5日後の補正殺卵率で83.6%,36.2%の殺卵活性を示した。また,フルフェノクスロン乳剤では,殺卵活性を認めなかったが,ふ化直後に死亡する幼虫が多く認められた。
    3.薬剤を成虫に処理し,成虫の産卵能力及び産下卵への影響を調査した。ルフェヌロン乳剤,フルフェノクスロン乳剤,ピリプロキシフェン乳剤は産卵数を抑制する効果は認められなかった。ルフェヌロン乳剤,フル
    フェノクスロン乳剤は,対無処理比のふ化率で,それぞれ,5.9%,18.1%とふ化が強く阻害された。
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