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クエリ検索: "アロマテラピー"
765件中 1-20の結果を表示しています
  • 水上 勝義, 熊谷 千津
    アロマテラピー
    学雑誌

    2024年 25 巻 1 号 12-18
    発行日: 2024/03/31
    公開日: 2024/03/31
    ジャーナル フリー

    本研究では,日常生活における精油の使用頻度と認知機能との関連を明らかにすることを目的として調査解析を行った。10~80代までの男女,精油使用群602名(平均48.0±9.9歳),非使用群559名(平均50.9±14.8歳)を対象に,健康状態と精油の使用状況に関するアンケート,認知機能テスト「のうKNOW®」(エーザイ株式会社)を実施した。解析は,精油の使用頻度により精油使用群を高頻度群と低頻度群に分け,高頻度群,低頻度群,非使用群と,脳年齢,意欲・活動性との関係を一元配置分散分析,多重比較,重回帰分析により年代ごとに解析した。結果,脳年齢において,使用頻度と年代に有意差を認め(F=1.851, p=0.048),60代において,高頻度群は非使用群に比して脳年齢が有意に若かった(p=0.006)。また,意欲・活動性も同様に3群間で有意差を認め(F=5.022, p=0.008),高頻度群は非使用群に比して有意に意欲的・活動的であった(p=0.005)。重回帰分析の結果,60代の脳年齢を従属変数として,精油の使用頻度が有意な独立変数として認められた(β=-0.169, p=0.046)。本研究により,精油を取り入れた日常生活が中高年の脳の機能に有効である可能性が示唆された。

  • 前田 蓮歌, 張 文平, 塚原 雅貴, 及川 弘崇, 藤川 隆彦
    アロマテラピー
    学雑誌

    2024年 25 巻 1 号 1-11
    発行日: 2024/03/31
    公開日: 2024/03/31
    ジャーナル フリー

    現代のストレス社会で副作用が少なく,ストレス軽減や抗不安効果をもつ鍼灸や

    アロマテラピー
    など心身のトータルケアを期待できる代替療法が注目されている。そして,香りを用いた抗ストレスや抗うつ作用の研究も多く報告されている。しかし,それらの実験方法は統一性や体系化の確立に欠けることにより再現性が得られにくい。先行研究をもとに文献的な調査を行い,香りの研究において重要となる最適な実験方法をまとめ,今後の研究に役立つ情報を提案した。

  • 伊藤 仁久, 大西 雄己, 三澤 紅, 藤阪 芽以, 友廣 教道, 松川 哲也, 遠藤 雄一, 梶山 慎一郎, 重岡 成
    アロマテラピー
    学雑誌

    2023年 24 巻 2 号 14-20
    発行日: 2023/07/15
    公開日: 2023/07/18
    ジャーナル フリー

    精油の皮膚の健康と美に関する機能性を探索することを目的に,

    アロマテラピー
    の分野で汎用される精油30種の終末糖化産物(Advanced Glycation End Products : AGEs)産生抑制およびチロシナーゼ阻害効果を評価した。その結果,ローズマリー(Rosmarinus officinalis)精油にAGEs産生抑制効果を見いだした(IC50:124 µg/mL)。また,メリッサ(Melissa officinalis)精油にチロシナーゼ阻害効果が認められた(IC50:276 µg/mL)。ローズマリー精油はAGEs産生抑制に基づくアンチエイジング効果,メリッサ精油はチロシナーゼ阻害に基づくメラニン産生抑制効果をもつ可能性があり,今後の香粧品あるいは機能性食品の分野での活用が期待される。

  • 菊川 裕幸, 小浦 誠吾
    アロマテラピー
    学雑誌

    2023年 24 巻 1 号 1-13
    発行日: 2023/06/12
    公開日: 2023/06/12
    ジャーナル フリー

    本研究は,クロモジ(Lindera umbellata)精油を用いた

    アロマテラピー
    の介入によって,要介護の高齢者に及ぼす生理面への影響や介護者の介護負担度などを検証した。対象者はデイサービスを利用する人の中から同意の得られた10人で,平均年齢は82.1±7.0歳であった。研究デザインとして,精油を使用しない対照期間,クロモジ精油を使用するアロマ期間をそれぞれ4週間設けた。結果,ストレスの評価指標である唾液コルチゾール濃度および認知機能の得点は試験区間や介入前後による有意差はなかった。施設職員の介護負担度は,介入前と比べ,対照期間2回目,アロマ期間1回目,2回目有意に減少した(p<0.05)。バイタルサインとして,脈拍は試験区間や介入前後による有意差はなかったが,血圧は収縮期血圧,拡張期血圧の一部でアロマ介入後に有意に低下した(p<0.05)。感情分析は,各活動回に有意な差はなかったが,対照期間とアロマ期間の期間ごとの比較では,対照期間よりもアロマ期間のほうがポジティブ感情は増加し,ネガティブ感情は低下した。これらのことから,クロモジアロマの塗布は認知症予防やストレス軽減につながる可能性があることが示唆された。

  • 川崎 美沙子
    アロマテラピー
    学雑誌

    2022年 23 巻 1 号 9-14
    発行日: 2022/09/22
    公開日: 2022/09/22
    ジャーナル フリー

    本研究は婦人科待合への

    アロマテラピー
    の導入と受診者満足度との関係を明らかにし,婦人科待合への
    アロマテラピー
    導入への実際の適応のあり方を検討することを目的とした。対象は2020年11~12月に婦人科待合を利用した女性受診者200名とした。調査開始前にアロマライトを用い,婦人科待合内に精油の香りを拡散させた。その後,婦人科待合への
    アロマテラピー
    導入に対する満足度や香りの強さや好みなどを問う質問紙調査をおこなった。
    アロマテラピー
    導入に対する満足度は「とても満足」(33.7%),「やや満足」(34.2%),「どちらともいえない」(30.6%),「やや不満」(1.0%),「とても不満」(0.0%)であった。
    アロマテラピー
    導入が当センターへの満足度を向上させているかについては「向上させている」(78.6%),「向上させていない」(18.4%)であった。
    アロマテラピー
    導入が満足度を向上させているかどうかは,対象者の香りの強さの感じ方において有意な関係がみられた(カイ二乗値=15.36, p<0.001)。以上より,婦人科待合への
    アロマテラピー
    導入は受診者満足度に寄与している可能性が示唆された。今後は実際の導入のために香りの強さや使用する精油の種類の検討が課題である。

  • 菊川 裕幸, 三輪 邦興, 八尾 正幸
    アロマテラピー
    学雑誌

    2022年 23 巻 1 号 1-8
    発行日: 2022/09/22
    公開日: 2022/09/22
    ジャーナル フリー

    本研究では精油の抽出にあたり,簡易な方法で製作,使用できる水蒸気蒸留装置を試作し,その性能を評価した。また,試作機を用いて,兵庫県丹波市の里山の樹木から分析事例の少ないヒメクロモジ(Lindera lancea),アブラチャン(Lindera praecox),コクサギ(Orixa japonica)の3種を選定し,精油の抽出および成分分析(GC–MS分析)を行った。結果,水蒸気蒸留装置は,市販品よりも安価(製作費約6万円)かつ短時間(約3時間)で製作された。装置の重量は約13.5 kgで,植物材料は1.5 kg,水は1.5 Lまでの蒸留が可能で,屋内外でも使用できる持ち運び可能な装置である。得られた3種類の精油の含有成分は,ヒメクロモジ35種類,アブラチャン40種類,コクサギ39種類であった。精油の主成分は,ヒメクロモジではリナロール(41.26%),アブラチャンではカンファー(22.60%),コクサギではα-ピネン(23.81%)であった。近年の分析結果が少ないその成分が本研究で明らかになった。これらのことから,教育現場や里山などさまざまな場所で地域資源を利用した和精油による嗅覚教育の可能性が高まった。

  • 吉本 隆治, 天満 和人, 田中 敦
    アロマテラピー
    学雑誌

    2021年 22 巻 2 号 17-23
    発行日: 2021/06/25
    公開日: 2021/06/25
    ジャーナル フリー

    【はじめに】鹿児島県の県木はクスノキであり,これは江戸時代の薩摩藩から続いた樟脳生産と歴史的に関係がある。現在も指宿市開聞でクスノキの一種の芳樟から精油を生産している。芳樟精油は,ラベンダー精油と同様,鎮静作用があるとされるl-リナロールが主成分である。ラベンダー精油を用いた

    アロマテラピー
    の芳香療法は,リラックス効果をもたらすことがさまざまな先行研究により示されている。本研究の目的は,芳樟精油を用いた芳香療法の効果について,自律神経機能の面から検討することである。【方法】対象は健常若年女性17名で,方法は椅座位にて安静(5分)・芳香(5分)・芳香後(10分)とし同時に指尖脈波計より脈波を収集した。ティッシュに芳樟精油を1滴(0.05 mL)垂らし嗅ぐ芳香療法とした。解析はTAOS社製のソフトを用い,高周波成分(HF),低周波成分(LF),心拍数(P),心拍変動係数(CVRR),エントロピーを算出した。測定前後で疲労感と芳樟精油の好き嫌いをVisual Analogue Scale(VAS)で,香りの印象をアンケートで聴取した。【結果】芳香条件では安静条件と比較して,副交感神経活動の指標であるHFは有意な増加,交感神経活動の指標であるLF/HFは有意な低下を認め,疲労感VASも有意な疲労感改善を認めた。【結語】芳樟精油の芳香療法を行うと,5分間でHFが増加しLF/HFが低下したことから,芳樟精油は数分で副交感神経系を優位にし,自覚的疲労感を改善する可能性が示された。

  • 沢村 正義, 佐藤 彰洋, 芦澤 穂波, 中島 悦子, 石鍋 佳子, 浅野 公人, 東谷 望史
    アロマテラピー
    学雑誌

    2021年 22 巻 2 号 37-46
    発行日: 2021/06/25
    公開日: 2021/06/25
    ジャーナル フリー

    本研究は,

    アロマテラピー
    向けの22種類のキャリアオイルに存在するビタミンEおよびフィトステロール含量を明らかにしたものである。キャリアオイル中のビタミンEの8種類の同族体であるα-, β-, γ-, δ-トコフェロール,α-, β-, γ-, δ-トコトリエノール,およびフィトステロールであるカンペステロール,スチグマステロール,β-シトステロールを選択的イオンモニタリング(SIM)モードを使ったガスクロマトグラフィー-質量分析(GCMS)により分析した。抗酸化能,皮膚の角質化の防止,抗炎症などの機能活性を有しているビタミンEおよびフィトステロールが,多くのキャリアオイルで含量の違いはあるが検出された。22個のオイル試料のうち,トコフェロール含量がもっとも高かったのは有機カレンデュラオイルであり,次いで小麦胚芽オイル,有機アルニカオイルであった。トコトリエノールは13種類のキャリアオイルで検出された。グレープシードオイルは,ビタミンEの8種類の同族体をすべて含有するキャリアオイルであり,また,α-トコトリエノールの含量がもっとも高かった。フィトステロールに関しては,小麦胚芽オイル,ホホバオイル・バージンのみならず,ほとんどのオイルでも顕著に多く含まれていた。本研究の結果から,トリートメントにおけるキャリアオイルの役割は皮膚に対する物理的効果に加えて,ビタミンEおよびフィトステロールによる生理的効果の可能性が示唆された。

  • 田中 千智, 岡田 彩希, 根建 美也子, 野田 信三, 安藤 直子
    アロマテラピー
    学雑誌

    2021年 22 巻 2 号 24-36
    発行日: 2021/06/25
    公開日: 2021/06/25
    ジャーナル フリー

    アロマテラピー
    で使用される精油には,抗菌作用,抗炎症作用,抗酸化作用を持つものがあると言われているが,その科学的な検証は十分とは言えない。そこで本研究ではin vitroの炎症皮膚細胞モデルを用い,46種類の精油から抗炎症剤候補の選抜を行った。その際,ヒト表皮角化細胞HaCaTに炎症を促すサイトカインを添加し,炎症性ケモカインThymus and activation-regulated chemokine(TARC/CCL17)を発現誘導させる系を用いた。ELISA法で検証した結果,カモマイル・ジャーマンとパチュリ等7種の精油にTARC誘導阻害能が見られた。同時に,この炎症皮膚細胞モデルにおいて,炎症や皮膚の恒常性に関与する遺伝子を調べたところ,TARCと同様,他の複数の遺伝子も発現が変動することがわかった。そこで,抗炎症剤候補として選抜されたパチュリについて,炎症や皮膚の恒常性維持に関与する遺伝子発現への影響を検証した。その結果,パチュリは炎症性ケモカインのTARC, RANTES, MDCの発現誘導を抑制し,ケモカイン以外の遺伝子であるMLN64やMMP2の発現にも影響があることがわかった。以上のことから,精油にはTARCだけではなく他の炎症性ケモカインの抑制効果があり,さらにそれ以外の遺伝子発現に影響をもたらすことが示唆された。また,細胞内への精油の導入を高める目的でリポソームへのパチュリの封入を試みたが,本研究で行った方法では,エタノールを溶媒にした場合に比べ,パチュリの効果は顕著ではなかった。

  • 小林 奈保子, 下田 実可子, 清水 綾音, 川原 正博, 田中 健一郎
    アロマテラピー
    学雑誌

    2021年 22 巻 1 号 1-9
    発行日: 2021/02/05
    公開日: 2021/02/09
    ジャーナル フリー

    皮膚は表皮(ケラチノサイト),真皮(ファイブロブラスト),皮下組織から構成されており,生体内部の保護や体温調節などの役割を果たしている。また,表皮最下層の基底層にはメラニンを産生するメラノサイトが局在している。一方,紫外線(UV)などの刺激に曝されると,皮膚障害(ケラチノサイトでの細胞死)・メラノサイトでの過剰なメラニン産生・ファイブロブラストでのコラーゲン産生低下が起こる。このように,皮膚がUVに繰り返し曝露されると,酸化ストレスによる障害が蓄積し,シミ・シワを特徴とする「光老化」が引き起こされる。そこで,本研究では,酸化ストレスによる皮膚障害を抑制する精油を網羅的スクリーニングにより発見することを目的として実施した。その結果,ラベンダー精油がケラチノサイト保護とコラーゲン産生低下の回復,ジャスミンAbs.がメラニン産生抑制とコラーゲン産生低下の回復という複数の保護作用を持つことを見いだした。また,これらの保護作用は抗酸化作用を介する可能性が示唆された。今後さらなる解析を行い,酸化ストレスによる皮膚障害を抑制する最適な精油を提案したい。

  • 丸山 奈保, 上野 匡, 安部 茂
    アロマテラピー
    学雑誌

    2021年 22 巻 1 号 10-16
    発行日: 2021/02/05
    公開日: 2021/02/09
    ジャーナル フリー

    植物精油は,アレルギーや急性炎症など,さまざまなタイプの炎症症状の緩和に効果的であると言われている。本研究では,精油の炎症に対する作用特性を明らかにするため,花粉症などI型アレルギーの素過程として,刺激によるヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)からの一酸化窒素(NO)産生に対して,精油の抑制効果を検討した。精油は,花粉症などに

    アロマテラピー
    でよく使用される6種を用いた。HUVECを密集状態に培養したプレートに,精油,刺激剤であるカルシウムイオノフォアA23187を加え50分培養した後,培養上清に分泌されたNO量を測定した。6種の精油の0.001%での抑制作用を比較したところ,ティートリー精油とレモングラス精油は抑制作用が強く,ゼラニウム精油,ラベンダー精油と続き,カモミール精油とユーカリ精油では有意な抑制は示されなかった。好中球の活性化抑制作用などの炎症の素過程と比較したところ,種々の炎症反応に対する精油の作用特性には違いがある可能性が示唆された。炎症にかかわる反応のさまざまな素過程に対する精油の効果を比較し,その作用特性が明らかになることで,炎症症状のケアに対する精油の組み合わせや使用法などを提案する上での理論的基盤の確立が可能になると考える。

  • 中島 悦子, 鈴木 悟, 沢村 正義
    アロマテラピー
    学雑誌

    2020年 21 巻 4 号 24-36
    発行日: 2020/12/07
    公開日: 2020/12/07
    ジャーナル フリー

    本研究は,選択的イオンモニタリング(SIM)モードでのガスクロマトグラフィー–質量分析(GCMS)により,市販の117種類の精油中のα-, β-, γ-, δ-トコフェロールおよびフィトステロールであるカンペステロール,スチグマステロール,β-シトステロールの分布を明らかにしたものである。トコフェロールおよびフィトステロールは機能的特性を有し,抗酸化能,皮膚の角質化の防止,抗炎症,抗がん作用などが知られている。46種類の精油中に,トコフェロールおよび/またはフィトステロールが検出された。フィトステロールはまた血清コレステロール降下作用を有する。トコフェロール含量が特に高かった精油は花から得られたアブソリュートで,ロータス(Nelumbo nucifera),キンモクセイ(Osmanthus fragrans),ダマスクローズ(Rosa damascene),ブルーム・スパニッシュ(Spartium junceum),ジャスミン・サムバック(Jasminum sambac)であった。フィトステロール含量は,ロータス,バイオレット(Viola odorata),キンモクセイの花からのアブソリュートで高かった。カンキツ類の圧搾油の中では,ユズ(Citrus junos)精油でトコフェロールとフィトステロールの含量が共に高かった。水蒸気蒸留油においては,23種類の精油にトコフェロールおよび/またはフィトステロールが検出された。71種類の精油については,トコフェロールおよびフィトステロールはいずれも含まれていなかった。本研究の結果は,

    アロマテラピー
    ,化粧品,香粧品,香水などの分野において,植物精油のさらなる機能性を示唆するものである。

  • 諏訪 竜一, 大見謝 恒太, 西原 隆, 高橋 昌弘, 住 秀和, 殿岡 祐樹, 河野 恵美子
    アロマテラピー
    学雑誌

    2020年 21 巻 3 号 19-23
    発行日: 2020/06/26
    公開日: 2020/06/30
    ジャーナル フリー

    沖縄県における海洋汚染の主たる原因の一つとして,畑地からの赤土流出が挙げられる。これらの赤土流出保全のため沖縄県においてはベチバー(Vetiveria zizanioides)がグリーンベルトとして広い地域に植栽されている。本研究では,このグリーンベルトとして栽培がされているベチバーから精油の採油が可能であるか,また,市販の精油との比較,さらに採取時期による採油率の変化および成分変動の有無について検証を行った。本研究で比較のために用いた二つの市販精油(インドネシア産およびスリランカ産)では精油中の組成成分の構成が異なっていた。採油を行った精油中の特長では,最も主要な成分ではkhusimolやvetiselinolなどのアルコール類が主要であり,この傾向はインドネシア産と同様であった。また,初夏と初冬における採油率(乾物重あたり)を比較した場合,初夏において0.62%であるのに対して初冬においては0.34%であった。一方,精油製造時に季節を問わず,構成成分の変動が比較的小さかった。このため,採油時期に起因する品質の不安定の懸念が少ないことが示された。今後,グリーンベルトを用いた精油の製造が進むことにより,一次産業とアロマ業界が複合することによる環境保全の促進につながることが想定される。

  • アロマテラピー
    学雑誌

    2020年 21 巻 2 号 18
    発行日: 2020/04/14
    公開日: 2020/04/14
    ジャーナル フリー
  • 田村 智美, 北島 麻衣子
    アロマテラピー
    学雑誌

    2020年 21 巻 1 号 10-17
    発行日: 2020/03/07
    公開日: 2020/03/07
    ジャーナル フリー

    本研究は東北地方の産科領域におけるメディカル

    アロマテラピー
    の実態,導入状況,導入希望等を明らかにすることを目的とした。東北6県に所在する病院,医院・クリニック,助産所,計229件に勤務する助産師およびセラピスト,各1名を対象に自記式による質問紙調査を郵送にて行った。回答があった96施設中29施設(30.2%)がメディカル
    アロマテラピー
    を導入していた。使用精油はラベンダーが最多で不安・緊張の緩和や浮腫の緩和等心身両方への効果を期待し,トリートメントや芳香浴で活用されていた。未導入施設に勤務する助産師の41.8%は導入を希望しており,プライベートで
    アロマテラピー
    を使用したことがある人ほど導入に興味を持っていた。導入時の問題点として,香りの嗜好が異なる,実施が業務の負担となる,効果の検証が不十分,が挙げられた。本研究により,産科領域でのメディカル
    アロマテラピー
    の実施状況や,導入を希望していても導入に至らない理由や状況が明らかになった。導入にあたり,簡便に実施できる方法の検討,各施設で行われているケースの蓄積と情報共有を行うことが課題であると考える。

  • アロマテラピー
    学雑誌

    2020年 21 巻 1 号 1-9
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/03/07
    ジャーナル フリー
  • 枝 伸彦, 伊藤 大永, 清水 和弘, 赤間 高雄
    アロマテラピー
    学雑誌

    2019年 20 巻 3 号 28-37
    発行日: 2019/12/17
    公開日: 2019/12/17
    ジャーナル フリー

    本研究では,エッセンシャルオイルを用いた香り刺激が安静時の口腔内免疫能および心理状態に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。健康な成人男性16名を対象として,30分間の香り刺激の前後および30分後に口腔内免疫能,自律神経活動,心理ストレス指標を測定した。ベルガモット,ラベンダー,レモンの3種類のエッセンシャルオイルを用いて,噴霧量の強弱に分けた6試行とコントロール試行の合計7試行をランダム化クロスオーバーデザインにて実施した。その結果,ベルガモット「弱」試行にて,香り刺激の30分後に唾液中の分泌型免疫グロブリンA(secretory immunoglobulin A; SIgA)分泌速度の有意な増加がみられた。コルチゾール濃度については,ベルガモット「弱」試行,ベルガモット「強」試行,レモン「弱」試行において有意に低下することが確認された。また,いずれの試行においても心理状態は有意な改善を示し,特にレモン精油の香り刺激は総合的な気分状態を改善することが明らかとなった。したがって,ベルガモット精油は免疫機能とストレスホルモンに有益な効果を示し,総合的な気分状態の改善にはレモン精油が有効であることが示唆された。

  • 髙原 悦子, 衛藤 英理子, 早田 桂, 増山 寿, 平松 祐司
    アロマテラピー
    学雑誌

    2019年 20 巻 2 号 22-27
    発行日: 2019/06/18
    公開日: 2019/06/18
    ジャーナル フリー

    古来より経験的に用いられてきたエッセンシャルオイルであるが,近年医療現場でもいろいろな目的で用いられるようになってきた。産科領域では分娩後などにサービスとしてトリートメントの提供を行っている産院も多くある。しかし,補完療法の一環として用いている病院は少ないと思われる。

    今回エッセンシャルオイルを分娩時に用い疼痛緩和や血圧低下,分娩時間の短縮が得られるかを検討した。疼痛緩和,分娩時間の短縮は認め,分娩時の被験者のリラクゼーションや満足度にはつながった。血圧変化,出血量の減少は認めず,今後データの蓄積が必要と思われた。産科領域での

    アロマテラピー
    の使用は,治療というよりサービスの提供を希望する被験者が多く,現時点では補完療法としての
    アロマテラピー
    は発展途上にあると考えられた。

  • 鈴木 悟, 吉金 優, 中島 悦子, 北川(木下) あゆみ, 東谷 望史, 沢村 正義
    アロマテラピー
    学雑誌

    2019年 20 巻 1 号 13-21
    発行日: 2019/02/05
    公開日: 2019/02/05
    ジャーナル フリー

    本研究は,ユズ(Citrus junos Sieb. ex Tanaka)シードオイルおよび市販のキャリアオイル中のフラボノイドおよびリモノイドの分析を主な目的とした。まず,オイル試料からこれらの化合物の抽出方法を設定した。すなわち,オイル試料(5 g)に内部標準としてナリンゲニンを含むメタノール–ジメチルスルホキシド(1 : 1)5 mLを加えて,振とう,遠心分離後,下層を分析に供した。定性・定量分析には高速液体クロマトグラフィーおよび液体クロマトグラフィー–質量分析法を用いた。ユズシードオイル・精製にはフラボノイドは検出されなかったが,リモニン,ノミリン,オバクノンなどのリモノイドがそれぞれ,12.2, 3.6, 21.3 mg/kg検出された。これらの化合物は,実験室で調製したユズシードオイル・クルードにおいて,それぞれ,636, 757, 43.6 mg/kgと高い濃度で存在した。市販の15種類のキャリアオイル中には本実験で分析した20種類のフラボノイドおよびリモノイドは検出されなかった。しかしながら,セサミオイルのみにノミリンとタンゲレチンがそれぞれ,1,290, 155 mg/kg検出された。本分析法を一般油脂にも応用した。

  • 熊谷 千津, 対馬 ルリ子, 早田 輝子, 齋藤 碧, 尾崎 勇毅, 川口 光倫
    アロマテラピー
    学雑誌

    2019年 20 巻 1 号 1-12
    発行日: 2019/02/05
    公開日: 2019/02/05
    ジャーナル フリー

    精油を継続的に纏う生活が閉経移行期の女性における不定愁訴,心理状態,肌や髪の状態,内分泌系に与える影響を明らかにするため,ランダム化比較試験を行った。

    不規則な月経周期を有していた40~50歳代の女性35名が3群に分かれ,精製水(対照群),1%希釈カモミール・ローマン精油(カモミール群),1%希釈ゼラニウム精油(ゼラニウム群)のいずれかを身につけて約4週間生活を行った。

    介入期間前後で参加者の簡略更年期指数(SMI),不安(STAI),気分状態(POMS 2),肌状態や髪状態の実感(VAS),血中(血清)ホルモン濃度を測定し,介入期間後に医師が不定愁訴の「改善の程度」を第三者的に評価した。参加者の介入前SMIスコアに基づき,更年期不定愁訴の度合いが軽度であった28名のデータを解析に用いた。

    SMIについては,介入後にすべての群でスコアが減少した。一方,ゼラニウム群のみで介入後にSTAI特性不安の有意な減少,POMS 2の「活気–活力」と「友好」スコアの有意な増加が生じた。「肌の潤い」と「髪の潤い」の実感スコアは2精油の介入により有意に増加し,ゼラニウム群でのみ「抜け毛の少なさ」スコアが有意に増加した。血中ホルモン濃度に対する精油の介入による有意な影響は観察されなかった。不定愁訴の「改善の程度」については,2精油の介入群で対照群より有意に大きかった。

    本研究では,精油の介入がSMIスコアに影響している結果が得られなかった一方,複数の心理尺度や肌状態・髪状態の実感,不定愁訴の「改善の程度」で精油の介入による有意な改善が見られており,更年期女性の心身に対する

    アロマテラピー
    の影響に関して,詳細な検討が望まれる。

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