(1) 試料としてパン酵母を用い,バァイブロゲンセルミルにて細胞を破砕し,各種の濃度のNaOHで抽出した結果, 0.4% NaOHが最も効率よく86.3%が抽出された。
(2) 細胞破砕後0.4% NaOHで抽出し,酸沈でんした酵母蛋白質の組成を種々の電気泳動で検討した結果,酢酸尿素系の電気泳動が最適で, 2本の主成分M
1 M
2を含む少なくとも15成分のバンドが検出された。
(3) 主成分の分子量をSDS, Disc電気泳動で推定した結果, 49,500と36,500であった。
(4) 本調製蛋白質と他の代表的調製法で得られた蛋白質の諸特性について比較した結果,本調製法はアミノ酸組成はアルカリ法より,また溶解性においては加熱法よりそれぞれすぐれていた。
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