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クエリ検索: "カワラノギク"
193件中 1-20の結果を表示しています
  • 倉本 宣, 野村 康弘
    日本緑化工学会誌
    2004年 29 巻 3 号 408-411
    発行日: 2004年
    公開日: 2005/11/11
    ジャーナル フリー
    多摩川における
    カワラノギク
    の保全活動を, 保全活動を開始した1993年度から2001年度までの第1期,移行期である2002年度の第2期,2003年度以降の第3期に分けて,役割分担の面から協働のあり方について検討した。市民との合意が得られるまでには時間を要するので,保全策が後手に回ることが多かった。自然復元が社会的に認められるためには,多くの市民の理解と参加が不可欠なので,回り道でも市民との協働を続ける意義がある。
  • 倉本 宣, 芦澤 和也, 岡田 久子
    日本緑化工学会誌
    2010年 36 巻 1 号 143-146
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/03/16
    ジャーナル フリー
    多摩川における
    カワラノギク
    の緊急避難的な保全措置として,多摩川永田地区にA工区を2002年に造成した。この造成工事に先立って基質を5通り用意して予備実験を行った。予備実験では実生の定着率は粒径の大きい礫を1層敷き均した条件(1)で最大で,粒径の小さい礫を含めて1層敷き均した条件(2),粒径の大きい礫を3層敷き均した条件(3)が次いでいた。本施工には(1)で大部分を施工し,一部(3)で施工し,隣接するB工区を(2)で施工した。出水による冠水を経た2009年にはB工区の一部にも
    カワラノギク
    が生育し,A工区の(3)には
    カワラノギク
    は生育せず,周囲の(1)に生育していた。予備実験と本施工の結果には再現性のない部分があり,その工事における意味と理由について考察した。
  • 岡田 久子, 倉本 宣, 伊東 静一
    保全生態学研究
    2023年 28 巻 2 号 411-423
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/01/13
    [早期公開] 公開日: 2023/09/08
    ジャーナル オープンアクセス HTML

    河原固有植物は、洪水での裸地形成による生育可能地の創成と、流出・埋没や競合植物の繁茂による消失のバランスの中で個体群を維持している。多摩川中流域では20年にわたり市民・行政・研究者の協働による絶滅危惧植物

    カワラノギク
    の保全活動(
    カワラノギク
    プロジェクト)が実施されている。河川生態学術研究会多摩川グループ・
    カワラノギク
    プロジェクトは、2001-2002年にかつて多摩川で最大であった
    カワラノギク
    の地域個体群(通称は草花個体群、2015年に消滅)の下流に礫河原を造成し、草花個体群の種子を播種して草花個体群を補強する活動を始めた。比高が高く5年に1回の冠水頻度である工区に播種した新しい局所個体群は比高が低い工区にも拡大した。播種工区では競合植物の繁茂で個体数が減少し2006年から競合植物の除草を開始した。2007年に造成地全体が冠水する大規模な洪水が生じ、比高が低い工区では大部分が裸地となったため種子散布による実生の定着が促進され、局所個体群の範囲が拡大した。2015年以降、比高が高い播種工区では競合植物のさらなる繁茂により開花個体数は80株以下に減少し、比高が低い工区も洪水規模が小さく裸地化せず全体の個体数が減少した。その後、2019年の未曾有の大洪水により造成地の全個体が消滅した。造成地で採取した保存種子で2020年と2021年に再導入し、2021年秋に造成地で211株の開花個体を確認した。また、2017年以降は造成地以外においても好適な生育可能地に播種をおこなった。個体群の成長予測を表すロゼット/開花個体数比は裸地化後2年目に最大となり3年目には低下し始め、競合植物の除去による個体群の維持は労力的に困難であった。また極大規模な洪水により局所個体群全体が消失するイベントも存在する。このため河川の狭い範囲を人工的に裸地化して個体群を導入し除草により維持するよりも、河川全体に散在し時間とともに分布を変える好適な生育可能地に臨機応変に播種する方が現実的である可能性がある。
    カワラノギク
    プロジェクトは、行政による河川管理計画の情報提供、生育状況を判断する研究者の知見、市民ボランティアの作業力を集約し、河川環境や
    カワラノギク
    の生育状況にあわせて活動内容の修正を行ってきた。絶えず変化する河川環境では、継続性と順応性を備えた
    カワラノギク
    プロジェクトのような保全活動が有効である。

  • 倉本 宣, 古賀 陽子
    日本緑化工学会誌
    2004年 30 巻 1 号 340-343
    発行日: 2004年
    公開日: 2005/11/22
    ジャーナル フリー
    減少し続けていた多摩川の
    カワラノギク
    に新しい局地個体群が発見されたので,保全の観点からどのように対応すべきか検討した。局地個体群の発達と衰退の過程および生育地という生態学的評価からは重要な局地個体群であると考えられた。しかしながら,発見された個体群が自生か植栽起源によるものかの判断はむずかしく,保全の対象とすべきか否かは更なる検討が必要である。
  • 倉本 宣, 鷲谷 いづみ, 北野 健, 井上 健
    環境システム研究
    1997年 25 巻 19-24
    発行日: 1997/10/15
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    To mitigate destruction of the Aster kantoensis population in the floodplain of the Tama River (Futyu City, Tokyo, Japan) by constructionof a bridge, Asterkantoensiswas transplantedby gathering its seeds and sowing them. Its survival rate in new sites was lower than the record in a preliminary experiment. This was presumably due to loss of safe sites for the seedling as voids in gravel were filled with sand.
  • 前田 瑞貴, 福寿 彩乃, 板垣 範彦, 倉本 宣
    ランドスケープ技術報告集
    2023年 2 巻 26-29
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/06/15
    研究報告書・技術報告書 フリー

    We are working to conserve Aster kantoensis Kitam. on the roof garden of Futakotamagawa Rise, a shopping mall located next to the Tamagawa River. Opportunities for the local community to rediscover the fascinating nature of the region are created through providing the opportunity to get to know A. kantoensis. On the other hand, it is necessary to prevent the escape of A. kantoensis from the conservation area into the wider environment. We annually conduct seed dispersal investigations and a carry out monitoring of escaped A. kantoensis in the conservation area. We also work with the public to find escaped A. kantoensis. Based on the results, we have developed a management zoning map to inform the control of potential outflow populations. We factored in wind direction and the garden type to define intensity of management within each zone. As a result of this project, we have developed adaptable management techniques with an emphasis on reducing costs. Both the conservation of A. kantoensis and its appeal to the local community have been enhanced through management using zoning maps.

  • 渡辺 敦子, 鷲谷 いづみ
    保全生態学研究
    2003年 8 巻 1 号 3-9
    発行日: 2003/08/30
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では,絶滅危惧植物である
    カワラノギク
    (Aster kantoensis)の種子生産に与える花粉親の数と自殖の効果を,人工授粉による実験を通じて検討した.
    カワラノギク
    の花粉親の数が増えるにつれて遺伝的多様性が確保され,種子生産が増加した.実験の結果と
    カワラノギク
    に関する既知の繁殖生態学的特性をふまえて,播種や実生の導入に基づく個体群復元に資するための人工授粉の応用的手法を提案した.
  • 倉本 宣, 石濱 史子, 鷲谷 いづみ, 嶋田 正和, 可知 直毅, 井上 健, 加賀屋 美津子, 牧 雅之, 竹中 明夫, 増田 理子
    保全生態学研究
    2001年 5 巻 2 号 191-196
    発行日: 2001/01/15
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
    多摩川の
    カワラノギク
    は減少が著しく,数年後には絶滅の恐れがある.
    カワラノギク
    の生物学的特性を踏まえて,保全対策を長期的視野に立った根治療法的保全策と短期的に効果のある対症療法的保全策に分けて提案した.
  • 倉本 宣, 小林 美絵, 杉山 昇司, 野村 康弘, 園田 陽一, 芦澤 和也, 細木 大輔
    日本緑化工学会誌
    2005年 31 巻 1 号 63-68
    発行日: 2005年
    公開日: 2007/03/03
    ジャーナル フリー
    カワラノギク
    のメタ個体群動態にとって重要な意味を持つ種子散布については不明な点が多い。そこで,多摩川の永田地区の復元個体群を対象に,種子散布について検討した。種子は散布時期の卓越風の風下に多く散布されたが,風上方向にも散布されていた.風によって散布された種子数は地上からの高さが低いほど多く,ほとんどが高茎草本群落の一般的な群落高よりも低い位置を飛翔していた。また,散布された種子は礫,特にのり石やうき石の多い場所に集中した。実生の出現位置から推定した風散布における最大の散布距離は250mであり,これまで推定されていた30mよりも長く,新たに形成された丸石河原に風による種子散布で実生が生じていた。
  • 倉本 宣, 岡田 久子, 芦澤 和也, 三谷 清
    日本緑化工学会誌
    2012年 38 巻 1 号 216-219
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/04/16
    ジャーナル フリー
    絶滅を防止するために多摩川永田地区に 2002 年に緊急避難的に造成した A 工区の
    カワラノギク
    の個体群は,2011 年現在存続し,下流の C, D 工区にも新しい個体群が広がっている。この人工的に造成した大きな個体群について,野生の個体群と特性を比較した。2007 年の出水によって新しく個体群が広がったC, D 工区の個体群は絶滅し,その後,復活していることから,メタ個体群の動態が回復したと考えられる。
    カワラノギク
    と共存することがある河原植物のカワラニガナとカワラハハコとカワラヨモギの生育が見られた。ポリネータのハナアブ類は訪花していた。種子食害昆虫のツツミノガ属の一種の幼虫は結実した頭花に認められた。以上のことから,復元した個体群は多摩川の生態系に対する影響としては野生個体群に類似していると考えられた。
  • 倉本 宣, 小林 美絵
    ランドスケープ研究
    2001年 65 巻 4 号 298-301
    発行日: 2002/03/28
    公開日: 2011/07/19
    ジャーナル フリー
    According to my annual survey, the number of the flowering plants of Aster kantoensis Kitamura on the Tame River floodplain declined from 45, 000 in 1991 to 175 in 2001. Experiments were made in 2001 to create habitats for A. kantoensis. After cutting down trees, mostly Robinia Pseudo-acacia L., and taking the surface sand away, five types of gravel dry river bed were prepared; Type A: no treatment, Type B: covered with one layer of large stones (D>10cm), Type C: one layer of stones of different sizes (D>7cm), Type D: fine sand deposits and Type E: three layers of large stones. The rate of emergence 8 days after the sowing was the highest in Type B (29%), followed by Types C, E, A and D in the order. As fine particle deposits under stones had higher moisture contents than uncovered deposits, the favorable emergence rates in Types B and C are attributable to the covering effects of stones.
  • 倉本 宣, 竹中 明夫, 鷲谷 いづみ, 井上 健
    造園雑誌
    1991年 55 巻 5 号 199-204
    発行日: 1991/03/31
    公開日: 2011/07/19
    ジャーナル フリー
    多摩川における
    カワラノギク
    を絶滅危惧植物の保全のための研究のモデルとして取り上げた。
    カワラノギク
    は可変性2年草であり, 中流上部の丸石河原に分布中心を持っていた。
    カワラノギク
    を含む群落の面積は近年大幅に減少しており, 分布域も狭まっていた。
    カワラノギク
    が新しく定着した場所の近くには種子供給源となる個体群があったことから, 種子供給の重要性が示唆された。
    以上の知見から,
    カワラノギク
    を栽培のもとではなく, 自然の条件で保全する方策を提案した。
  • 倉本 宣, 加賀屋 美津子, 井上 健
    環境システム研究
    1998年 26 巻 55-60
    発行日: 1998/10/15
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    In order to conserve Aster kantoensis, the effects of local population size of Aster kantoensis on the pollinator visitation frequencies were studied in the middle course of the Tama River floodplain. The peak of pollinator visitation on A. kantoensis was between 10: 30 A. M. and 0: 30 P. M. The mean frequencies of pollinator visitation on the heads of A. kantoensis were correlated with the size of local population. The pollinator availability of A. kantoensis must be affected by the size of local population.
  • 岡田 久子, 倉本 宣
    保全生態学研究
    2009年 14 巻 1 号 101-108
    発行日: 2009/05/30
    公開日: 2018/02/01
    ジャーナル オープンアクセス
    市民・行政・研究者の協働による絶滅危惧種
    カワラノギク
    の保全活動(
    カワラノギク
    プロジェクト)が2002年より東京都の南西部を流れる多摩川中流域において実施されている。河川生態学術研究会多摩川グループは、2001〜2002年に造成した実験地(面積:7,200m^2)に
    カワラノギク
    の種子(計18,000粒)を播種した。実験地を裸地として維持するため、
    カワラノギク
    プロジェクトは河川生態学術研究会の一環として発足し、競合する大型多年生草本類を毎年初夏と秋に除草した結果、2006年秋の開花個体数は35,000株を観察できた。植物の繁茂にともなう除草作業量の増加に対応するため、2005年よりプロジェクトメンバーの公募を行い、多くの市民を受け入れた。活動への参加人数の増加に伴い、研究者主体の運営体制では事務作業の実施が難しくなったため、2007年4月に協働の体制を見直して、運営における役割を市民・行政・研究者で分担することとした。2007年の活動を終えて、見直し前から活動していた市民から意見聴取し、新体制を評価した。体制が整って参加しやすくなったなど良いイメージを持っている人が多かったが、市民・行政・研究者の協働の関係はまだ不十分であるなどの組織的な課題も存在することがわかった。
    カワラノギク
    が生育する礫河原を増やすためには河川管理そのものの見直しなどの大きな社会的問題の解決が必要である。このためには、
    カワラノギク
    プロジェクトのような市民・行政・研究者の協働による保全活動の継続的な実践が重要となる。
  • 倉本 宣, 加賀屋 美津子, 可知 直毅, 井上 健
    ランドスケープ研究
    1996年 60 巻 5 号 557-560
    発行日: 1997/03/28
    公開日: 2011/07/19
    ジャーナル フリー
    多摩川における
    カワラノギク
    のメタ個体群の占有面積は近年大きく減少している. 局所個体群の全植被率とロゼット個体密度とには負の相関があり, 全植被率が60%以上になると局所個体群が衰退する傾向がみとめられた. しかし, 競合するほかの植物との競争だけでは局所個体群の衰退は説明できなかった. 写真上で解析した1×1cmの微小環境と実生の出現との関係から,
    カワラノギク
    の実生のセーフサイトは礫質河原において礫によって形成された陰であることが示唆された. 実生のセーフサイトを維持するためには大規模な増水によって砂が洗い流される必要があると考えられる.
  • 倉本 宣, 細木 大輔, 岡田 久子
    日本緑化工学会誌
    2008年 34 巻 1 号 283-286
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/04/10
    ジャーナル フリー
    絶滅危惧植物
    カワラノギク
    には多くの保全団体がある。これらが多摩川全体の
    カワラノギク
    の保全に向けて協働する可能性を検討するために,多摩川における8つの保全団体の保全についての姿勢と取り決めを作る可能性などを聞き取り調査した。団体間での意見に相違があることおよび取り決めを作ることに反対の団体が存在することから,すべての団体がメタ個体群動態の回復に参加できるわけではないものの,半数以上の団体が参加できることが判明した。ただし,
    カワラノギク
    の種子散布距離250 mに対して,野生個体群およびこれらの団体の復元個体群の距離が離れているので,現状ではメタ個体群動態の回復の可能性があるのは羽村市域に限られる。
  • 倉本 宣, 谷尾 崇, 上小牧 駿
    日本緑化工学会誌
    2019年 45 巻 1 号 216-219
    発行日: 2019/05/31
    公開日: 2019/12/27
    ジャーナル フリー

    2016年末から2017年初にかけて,鬼怒川水系,多摩川水系,相模川水系のすべての

    カワラノギク
    個体群について,種子食害昆虫ツツミノガ属の1種の生息の有無を調査した。ツツミノガ属の1種の生息が確認できた
    カワラノギク
    の個体群はほとんどなかった。
    カワラノギク
    個体群の再生の際にツツミノガ属の1種の導入は考慮されていなかった。絶滅危惧種と種子食害昆虫の関係を保全した再生手法について検討し提案した。

  • 倉本 宣
    日本緑化工学会誌
    1997年 23 巻 4 号 203-210
    発行日: 1998/06/30
    公開日: 2011/02/09
    ジャーナル フリー
  • 倉本 宣
    保全生態学研究
    1997年 2 巻 1 号 43-53
    発行日: 1997/05/20
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
    保全生物学という学問と保全のための実務との関係について,多摩川の
    カワラノギク
    を例に引きながら考察した.まず,
    カワラノギク
    の生物学的な特性の中で保全上重要な項目を整理し,次に
    カワラノギク
    の衰退の要因を考察して,その結果に基づいて保全手法を提案した.既に実施された保全の実務について,どのようにすれば保全実務と保全生物学が相互に貢献しあえるかという観点から考察した.また,そのような作業を行なうときに不足している情報の種類を明らかにした.
  • 倉本 宣, 井上 健
    ランドスケープ研究
    1995年 59 巻 5 号 93-96
    発行日: 1996/03/29
    公開日: 2011/07/19
    ジャーナル フリー
    カワラノギク
    の保全手法についての基礎的なデータを得るため,
    カワラノギク
    の生育地の微地形と植被率とを調査した。単位個体群を含む幅1mのベルトトランセクトを設定して, 群落調査と水準測量を行い, そのなかの1×1mの方形区の優占種力ワラノギクの有無, 植被率および水面からの高さを記録した。微地形は, 低水地, 流路斜面, 中水地, 中水地凹地, 高水地斜面, 高水地, 高水地凹地, 堤防法面, 人工改変地に区分した。
    カワラノギク
    は中水地に対する特化度が高く, 植被率が比較的低い方形区に分布していた。
    カワラノギク
    を保全するためには, 生育場所が類似し, 競合する帰化優占種であるオニウシノケグサとニセアカシアの繁茂を制御する必要がある。
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