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クエリ検索: "フラバン"
295件中 1-20の結果を表示しています
  • 村樫 悦子, 石黒 一美, 沼部 幸博
    日本歯科保存学雑誌
    2015年 58 巻 5 号 416-424
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/11/02
    ジャーナル フリー
     目的 : フランス海岸松の樹皮 (以下,
    フラバンジェノール
    ®) は活性酸素の消去および血流促進などの効果をもつと報告されているが, 歯周組織における
    フラバンジェノール
    ®の効果は報告が皆無である. 本研究は, ヒト歯周組織由来培養細胞 (歯肉線維芽細胞および歯根膜細胞) に対する
    フラバンジェノール
    ®の効果について検索することを目的とした.
     方法 : 歯肉線維芽細胞および歯根膜細胞に0, 10, 100mg/ml
    フラバンジェノール
    ®添加培地を3分間作用させた後, 培養液を廃棄して, Hanks’ Balanced Salt Solutionsにて洗浄し, 24時間培養後, 抗酸化能の測定 (ROS阻害率), 細胞増殖率およびATP産生の測定を行い, 歯肉線維芽細胞および歯根膜細胞に対する
    フラバンジェノール
    ®の効果について検索を行った.
     結果 :
    フラバンジェノール
    ®の抗酸化能 (ROS阻害率) : 100mg/mlおよび10mg/ml
    フラバンジェノール
    ®添加群において統計学的有意なROS阻害を示した. 細胞増殖率 : 歯肉線維芽細胞もしくは歯根膜細胞において,
    フラバンジェノール
    ®非添加群と比較し
    フラバンジェノール
    ®添加濃度に対し依存的に細胞増殖傾向を示したが, 統計学的有意差は認められなかった. 抗酸化能 (ROS阻害率) : 歯肉線維芽細胞もしくは歯根膜細胞において,
    フラバンジェノール
    ®非添加群と比較し
    フラバンジェノール
    ®添加濃度依存的に統計学的に有意なROS阻害率の増加 (p<0.05) が認められた. ATP産生の測定 : 歯肉線維芽細胞において,
    フラバンジェノール
    ®非添加群と比較し, 100mg/ml
    フラバンジェノール
    ®添加群において統計学的に有意なATP産生率の増加 (p<0.01) が認められた.
     結論 : 以上より,
    フラバンジェノール
    ®はin vitroにおいて, ヒト歯周組織由来培養細胞の代謝活性を促進することにより歯周組織への有用性が示唆された.
  • 鍔田 仁人, 池口 主弥, 山本 慶介, 西田 愛, 高垣 欣也
    日本未病システム学会雑誌
    2005年 11 巻 1 号 174-177
    発行日: 2005/09/26
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 鍔田 仁人, 岩本 邦彦, 山本 慶介, 高垣 欣也
    日本未病システム学会雑誌
    2006年 12 巻 1 号 108-110
    発行日: 2006/07/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 三井 生喜雄, 笠原 晃
    日本化學雜誌
    1960年 81 巻 10 号 1583-1585
    発行日: 1960/10/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    β-4-オキシ
    フラバン
    (VI)を接触還元したところ,原料を回収したのみであったが,VIの立体異性体であるα-4-オキシ
    フラバン
    (VII)の接触還元では酸素環の開裂が起り,1-(o-オキシフェニル)-3-フェニル-1-プロパノール(IV)を生じた。また4'-メトキシ-6-メチルフラバノン(VIII)の接触還元でえられる4-オキシ-4'メトキシ-6-メチル
    フラバン
    (mp138℃)(IX)をさらに接触還元したところ原料を回収したのみであったが,VIIのMeerwein-Ponndorfの還元でえられるmp127°~128℃の4-オキシ-4'メトキシ-6-メチル
    フラバン
    (X)(IXの立体異性体)の接触還元では酸素環の開裂がおこり,フェノール性物質(XI)をえた。これらの結果を被還元体の触媒に対する吸着状態を考慮し,さきに三井らの提出した接触還元分解の機構によって説明した。
  • 鈴木 盛夫, 小田 泰史, 中山 蔀, 水野 英雄
    日本化學雜誌
    1969年 90 巻 4 号 401-404
    発行日: 1969/04/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    cis-7-メトキシ-3-メチルブラバノン〔2a〕(mP-6℃),trans-7-メトキシ-3-メチルフラバノン〔2b〕(mp104℃),cis-7-アセトキシー3-メチルフラバノン〔3a〕,およびtrans-7-アセトキシ-3-メチルフラバノン〔3b〕 をエタノール中で微酸性のパラジウム黒を触媒として室温常圧下に接触還元した。〔2a〕からは2-3-cis-3,4-cis-7-メトキシ-3-メチル4-ヒドロキシフラパン〔4a〕(mP118℃)(〔4a〕-アセタート,油状物)がえられ,〔2b〕からは2,3-trans-3, 4-trans-7-メトキシ-3-メチル4-ヒドロキシ
    フラバン
    〔4b〕(mp118℃)(〔4b〕アセタート,mp137℃)と2,3-trans-7-メトキシ-3-メチル
    フラバン
    (mp63.5℃)とがえられた.〔3a〕からの還元生成物をアセチル化して2,3-cis-3,4-cis-4,7-ジアセトキシ-3-メチル
    フラバン
    (mP-0.5℃)がえられ.同様にして〔3b〕からは2,3-trans-5-3,4-trans-4,7-ジアセトキシ-3-メチル
    フラバン
    (mp164℃)がえられた。上記接触還元の反応機構について考察した。
  • 鈴木 盛夫, 水野 英雄, 小田 泰史, 鬼武 義和, 鎌田 穣
    日本化學雜誌
    1969年 90 巻 4 号 397-400
    発行日: 1969/04/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    4Lメトキシフラバノン〔5〕,5一メトキジフラバノン〔8〕および6一メトキシフラバノン〔13〕をラネーニッケルW2,W5および微酸性のパラジウム黒を触媒とし室温常圧下に接触還元を行なった。〔5〕からは4'-メトキシー4β一ヒドロキシ
    フラバン
    と4'メトキシ
    フラバン
    がえられ,〔8〕からは5一メトキシ4β 一ヒドロキシフラパン(mp110.5℃),5-メトキシ
    フラバン
    ,2'-ヒドロキシ-6'-メトキシジヒドロカルコン(mp61℃),および1-(2-ヒドロキシ-6-メトキシフフェニル)-3-フェニルプロバノール(mplO6℃)がえられ.〔13〕からは6-メトキシ-4β-ヒドロキシ
    フラバン
    (mp136.5℃).1-(2-ヒドロキシ-5-メトキシフユニル)-3-フェニルプロパノール(mp77。G),および1-(2一ヒドロキシー5一メトキシフユニル)-3一フェニルプ癖パン(mp68℃)がえられた.フラバノン類の接触還元の機構について考察した。
  • 鈴木 盛夫, 小田 泰皮
    日本化學雜誌
    1968年 89 巻 9 号 878-882
    発行日: 1968/09/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    7-メトキシフラバノン(1) およびフラバノン(6) を種々の触媒 (漆原ニッケル, ラネーニッケル, パラジウム黒, パラジウム炭および酸化白金) を用いて室温常圧下に接触還元を行ない生成物を検討した。(1) からは, ラネーニッケル W5 を用いると2'-オキシ-4' -メトキシジヒドロカルコン(2)(mp 103℃)がえられ, 池のニッケル触媒およびパラジウム炭B を用いたときには(2) と4β-オキシ-7-メトキシ
    フラバン
    (3)とがえられ, パラジウム黒を用いると(3)と 7-メトキシ
    フラバン
    (mp 38℃)とがえられ, 酸化白金を用いると(3)と 1-(4-メトキシシクロヘキシル)-3-シクロヘキシルプロパン(mp43℃)とがえられた。(6)からは, ラネーニッケル W5 を用いると 4β-オキシ
    フラバン
    (8)と 1-(2-オキシフェニル)-3-フェニルプロパノールとがえられ, 酸性溶液中でパラジウム触媒および酸化白金を用いると(8)と
    フラバン
    とがえられ, 他の条件では(8)がえられた。上の事実に基づいてフラバノン類の接触還元の機構について考察した。
  • *大森 建, 武田 梨花子, 野口 柚華, 三坂 巧, 鈴木 啓介
    天然有機化合物討論会講演要旨集
    2018年 60 巻
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/09/26
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    植物に多く含まれる
    フラバン
    オリゴマーは、古くから健康を促進する物質として知られ、特にそのポリフェノール構造に起因する抗酸化作用が注目されてきた。また、本化合物群の織りなす多様な構造には、さらなる生理作用や未知の機能の発見も期待される。しかし、これらの化合物を天然から純度よく得ることは容易でなく、この物質供給の問題が関連研究の進展を妨げている。
    フラバン
    オリゴマーの構造は、その結合様式により二つのタイプに大別される(図1)。一つは
    フラバン
    単位同士がC–C単結合により直鎖状に連結されているものである(例、プロシアニジンC1)。もう一つは
    フラバン
    単位がC–C間とC–O間の二つの結合で連結され、特異な[3.3.1]ビシクロ構造を形成しているものである(例、エスクリタンニンC)。前者の合成例は比較的多く、合成誘導体について構造活性相関研究も盛んに行われている1a)。一方、後者は潜在的に興味深い性質が示唆されているが合成例は限られている1b)。今回、我々は糖鎖合成において頻用されるオルトゴナル法と、独自に見出したアヌレーション法を組合せ、連続した二重連結構造を有する
    フラバン
    オリゴマーの合成に成功した。また一部の類縁体についてヒト甘味受容体を安定発現する培養細胞を用いた活性評価において、興味深い活性が観察されたので併せて報告する。
    フラバン
    アヌレーション:先に我々は二重連結構造を有するオリゴマーの基本構造を構築する手法として、“flavan annulation”を見出した(図2)2a)。本法は、
    フラバン
    骨格上の2位と4位に脱離基を導入した合成単位Iをジカチオン等価体として用い、それをフェノール誘導体IIと反応させ、ビシクロ構造IVを一挙に構築するというものである。詳細な検討の結果、カチオン種は二箇所同時ではなく、段階的に生じることが分った。すなわち、Iに活性化剤を作用させると、まず4位が選択的に活性化され、
    フラバン
    誘導体IIとの炭素求核部位(8位)と反応する。続いて生じた中間体IIIの2位が活性化され、生成したカチオン種が分子内の水酸基に捕捉されてビシクロ体IVを与える。この反応において、はじめに求電子単位の4位が活性化される理由は、生じるカチオン種の安定性を考えると容易に理解できる。すなわち、4位に生じたカチオンは芳香環を介し三つの酸素原子による安定化を受けるのに対し、2位に生じたそれは、都合二つの酸素原子からしか恩恵を受けられない。なお、当反応は3位に導入した不斉炭素原子の効果により立体選択的に進行する。
  • 王 月霞, 山田 和俊, 杉山 登
    日本化學雜誌
    1965年 86 巻 9 号 954-957
    発行日: 1965/09/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    α-ナフトールとアセトンとの酸性縮合反応は室温で進行し,縮合物として
    フラバン
    誘導体(II),およびスピロビスクロマン誘導体(III)がよい収率で得られた。構造研究の結果,IIは2, 4, 4-トリメチル-2[1'-オキシナフチル-2']-7, 8-べンゾクロマンであり,IIIは2, 2'-スピロビス-[4,4-ジメチル-7, 8-べンゾクロマン]であることが判明した。またβ-ナフトールでも同様に
    フラバン
    誘導体(VI)とスピロビスクロマン誘導体(VII)が得られた。
    これら縮合生成物の化学的,物理的性質を調べ,その反応生成メカニズムについて述べる。
  • 杉山 登, 田矢 一夫
    日本化學雜誌
    1959年 80 巻 6 号 673-676
    発行日: 1959/06/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    3-4ソプロペニルサリチル酸(XII)およびそのメチルエステル(IV)の酢酸溶液に少量の濃硫酸または濃塩酸を加えると,それぞれ2量体C20H20O6(VII)およびC22H2406(V)を与える。VIIは2'-オキシ-2,4,4-トリメチル
    フラバン
    -3',8-ジカルボン酸であり,Vはそのジメチルエステルであることがわかった。また3-(1-アミノ-1-メチルエチル)-6-アミノサリチル酸(I)に水酸化ナトリウムと塩化ベンゾイルを作用させて得られたC34H32O9N2の組成の物質(XIII)は2'-オキシ-2,4,4-トリメチル-4',7-ジベンズアミノ
    フラバン
    -3',8-ジカルボン酸であることがわかった。
  • 三井 生喜雄, 笠原 晃
    日本化學雜誌
    1958年 79 巻 11 号 1382-1384
    発行日: 1958/11/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    フラバノンをアルコール中金属ナトリウムで還元して少量のβ-4-オキシ
    フラバン
    (III) と2'-オキシカルコンをえ, LiAIH4, NaBH4で還元を行い, いずれも高収量でIIIをえた。またMeerwein-Ponndorfの還元では85%の収量でα-4-オキシ
    フラバン
    (I) をえた。フラバノンの接触還元でIIIがえられるが, その還元の際のフラバノンの触媒への吸着状態を考察してIIIのC2のフェニル基とC4の水酸基はトランスの関係にあり, かつC4の水酸基はquasiaxia1に存在し, 1のC2のフェニル基とC4の水酸基はシスの関係にありかつC4の水酸基はquasi equatorialにあることを明らかにした。
  • 笠原 晃
    日本化學雜誌
    1959年 80 巻 4 号 416-419
    発行日: 1959/04/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    3-イソニトロソフラバノンを塩化第一スズと塩酸で還元するとmp137。~138。Cの3-アミノフラバノシ(III)がえられることはすでに知られているが,フラバノンオキシムのトシルエステル(X)のNeber転移ではmp101°~102°Cの新しい3-アミノフラバノン(XI)がえられた。IIIおよびXIのN-アセチル誘導体をエタノールと金属ナトリウムおよび水素化ホウ素ナトリウムで還元してえられる4種の3-アセトアミノ-4-オキシ
    フラバン
    (VVI,VIII,IX,V)を,3-アセトアミノフラボン(XIX)の接触還元でえた3-アセトアミノ-(a)-4-オキシ-(e')-
    フラバン
    (XX)と比較することにより,III のアミノ基はaxial結合のアミノ基であり,XIのアミノ基はequatorial結合のアミノ基であることを知った。
  • 藤瀬 新一郎, 藤瀬 裕, 菱田 真三郎
    日本化學雜誌
    1963年 84 巻 1 号 78-81,A6
    発行日: 1963/01/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    7,3',4'-トリメトキシ-3-オキシフラバノン(I)を水素化ホウ素ナトリウム,水素化リチウムアルミニウムで還元するか,接触還元を行ない,7,3',4'-トリメトキシ
    フラバン
    -3,4-ジオールの2種の立体異性体(II)および(III)を得た。IIは無水硫酸銅の存在下にアセトンと反応してイソプロピリデン誘導体(V)をあたえるが,IIIはアセトンと反応しない。塩酸の存在下にアセトンと反応させればIIおよびIIIから同一のイソプロピリデン誘導体(IV)が得られる。
    7,3',4'-トリメトキシフラボノール(V)を接触還元し,7,3',4'-トリメトキシ
    フラバン
    -3,4-ジオールの第3番目の立体異性体(VI)を得た。VIはイソプロピリデン誘導体(VII)をあたえる。
    IIはIIIにくらベイソプロピリデン誘導体を生成しやすいことから,3,4位の水酸基の配置はcisと考えられる。核磁気共鳴のスピンースピン結合常数もIIがcis,IIIがtransの配置を支持する。
    3,7,3',4-テトラメトキシフラボン-4-オール(IX)を接触還元し,3,7,3',4'-テトラメトキシ
    フラバン
    -4-オール(IX)とし,これを酸化して2,3位の配置に関してIの異性体である3,7,3',4'-テトラメトキシフラバノン(X)を得た。
    IIIは0.01N塩酸によりIIに異性化した。
  • 微量成分として含まれる化合物の機能性は無視できるのだろうか?
    齊藤 安貴子
    化学と生物
    2019年 57 巻 2 号 102-107
    発行日: 2019/01/20
    公開日: 2020/01/20
    ジャーナル フリー

    リンゴポリフェノール,カカオポリフェノール,赤ワインポリフェノール,お茶カテキン等の主な成分は,

    フラバン
    -3-オール誘導体と呼ばれるフラボノイド(1)の一種である.多くの植物中に存在し,特に果物類に多く含まれることでも知られる.これらの化合物はさまざまな生物活性を示すことから多くの機能性研究の成果が報告されているが,主に研究されているのは植物から抽出した混合物,あるいは市販されている化合物群であり,同時に含まれるはずの微量成分を用いた研究例は少ない.筆者はこれまで主に,市販されていない,または,植物体から単離することが難しい
    フラバン
    -3-オール誘導体の有機合成研究を行い,構造–活性相関研究を行ってきた.

  • 藤田 晃子, 相馬 紀子, 後藤(山本) 奈美, 水野 昭博, 木曽 邦明, 橋爪 克己
    園芸学会雑誌
    2007年 76 巻 2 号 112-119
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/04/23
    ジャーナル フリー
    プロアントシアニジンは,(+)-カテキンや (−)-エピカテキンのような
    フラバン
    -3-オール単位のオリゴマーやポリマーで,赤ワイン醸造用ブドウの重要な成分である.
    フラバン
    -3-オール類は,アントシアニジンレダクターゼ (ANR) やロイコアントシアニジンレダクターゼ (LAR) により生合成される.本研究では,ブドウ‘カベルネ・ソービニヨン’の果実におけるプロアントシアニジンの生合成に及ぼす遮光の影響を調査した.果実の遮光により,生育期の果皮においてプロアントシアニジンの蓄積と ANR 及び LAR 遺伝子の転写が抑制された一方,種子においては顕著な影響がみられなかった.成熟期に対照区の果皮と種子でプロアントシアニジンが著しく減少したため,収穫期にはプロアントシアニジンが両区で同様のレベルになった.
  • 藤瀬 新一郎, 宗像 孝, 石川 悦朗, 小林 利克, 酒井 洌, 上野 昌子, 結城 敬美, 菱田 真三郎
    日本化學雜誌
    1963年 84 巻 1 号 81-85,A6
    発行日: 1963/01/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    フラバン
    -3,4-ジオールの2種の立体異性体(II)および(III)は3-アセトキシフラバノンをMeerwein-Ponndorfの法で還元するか,3-オキシフラバノンを接触還元して得られた。第3番目の立体異性体(XIV)はフラボノールを接触還元(銅クロム酸化物)して得られた。IIおよびXIVはイソプロピリデン誘導体をあたえるが,IIIはイソプロピリデン誘導体を生成しない。
    4'-メトキシ
    フラバン
    -3,4-ジオールの2種の立体異性体(VI)および(VII)は4'-メトキシ-3-オキシフラバノンを水素化ホウ素ナトリウムで還元して得られた。第3番目の立体異性体(XVII)は4'-メトキシフラボノールの接触還元(銅クロム酸化物)で得られた。VIはイソプロピリデン誘導体をあたえるが,VIIはあたえない。
    7-メトキシ
    フラバン
    -3,4-ジオールの2種の立体異性体(X)および(XI)は7-メトキシ-3-オキシフラバノンを水素化ホウ素ナトリウムで還元して得られ,第3番目の立体異性体(XIX)は7-メトキシフラボノールを接触還元(銅クロム酸化物)して得られた。Xは無水硫酸銅または塩酸の存在下にアセトンと反応してイソプロピリデン誘導体(XII)をあたえるが,Xlは無水硫酸銅の存在下ではアセトンと反応せず,塩酸の存在下でのみアセトンと反応し,Xから得られたXIIと同一のイソプロピリデン誘導体をあたえる。
    3,4位の水酸基の立体配置に関し,イソプロピリデン誘導体をあたえるII,XlV,VIおよびXにcis配置を,またイソプロピリデン誘導体をあたえないか,またはあたえにくいIII,VllおよびXlにtrans配置を考えた。
    前報までの結果を考え合わせて,ベンゾピラン環にメトキシル基をもたない場合にはイソプロピリデン誘導体生成のとき4位の立体配置は変化せず,5,7位に2個のメトキシル基を有する場合には容易に立体配置の変化をともない,7位にのみメトキシル基を有する場合には条件によって立体配置の変化が起ると結論した。立体配置とメトキシル基の関係は
    フラバン
    -3,4-ジオール類のアセチル化の場合にも認められた。
  • 伊藤 勇次, 原地 美緒, 大森 建, 鈴木 啓介
    天然有機化合物討論会講演要旨集
    2014年 56 巻
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/07/19
    会議録・要旨集 フリー HTML

     植物の組織に多量に含まれるフラボノイドの中には、

    フラバン
    -3-オール(カテキン)を構成単位とするポリフェノールが多種多様に存在する。その中で最近、複数のカテキン単位からなるオリゴマーが、通常の抗酸化作用以外にも多様な生理作用を示すことが明らかとなり、注目されている。

     これらカテキンオリゴマーは、構成単位である

    フラバン
    骨格の連結様式の違いにより、二つに分類される。一つは、二つの
    フラバン
    単位がC–C単結合のみを介して連結しているものであり(直鎖型オリゴマー)、もう一つは、カテキン単位同士がC–C結合とC–O結合で連結され、特異なジオキサビシクロ[3.3.1]ノナン構造を形成しているものである(二重連結型オリゴマー)。前者に関しては、すでに合成例も多く、最近ではそれを基盤とした構造活性相関研究も進みつつある。一方、後者の合成に関しては、生合成的視点に基づく検討がなされているのみである。しかし、この二重連結型オリゴマーには、これまでにない注目すべき生理作用(インスリン様作用、抗炎症作用等)や特性(強い甘味)が見出されていることから、魅力的な研究対象である。

     今回、我々はこの二重架橋型カテキンオリゴマーの合成の鍵となるビシクロ骨格の効率的かつ立体選択的な構築法を見出し、それを用いて二重架橋型オリゴマーの一つである (+)-プロシアニジンA2 (1)、および複合型オリゴマーである (+)-シンナムタンニンB1 (2)の初の選択的全合成に成功したので報告する。

     まず、従来提唱された生合成仮説を紹介する。その一つは、直鎖型オリゴマーの2位の位置選択的酸化、およびフェノールの分子内関与により環が形成される、という経路である(酸化的環化経路)。もう一つは、アントシアニンに代表されるフラビリウムイオンが求電子成分となり、求核的なカテキン単位とアヌレーションを起こし、一挙にビシクロ構造が形成されるという経路である。

     本研究では、これらを参考に、独自のアプローチを考案した。すなわち、

    フラバン
    骨格の2位と4位に予め脱離基を導入した求電子単位を合成する。続いてこれを求核単位と反応させ、アヌレーションを行うことを計画した。前述のフラビリウムイオンが関与するアヌレーションでは不斉要素がないため、立体制御が困難であるが、今回設計したIには3位の不斉炭素原子を足掛かりとして立体制御が可能であると考えた。ここで懸念されることは、Iが活性化された際、脱プロトンをきっかけとしてフラビリウムイオンへ変換されてしまわないか、ということである。また求核的カテキン単位との反応においても、その位置制御が可能か否かという点も懸念材料となる。これらを念頭に置き、実際の検討を行った。

    1.DDQ酸化による 2,4-ジオキシ体の調製

     まず、鍵となる求電子単位Iの合成を行った。一般に

    フラバン
    誘導体をアルコール共存下、DDQを用いて酸化すると
    フラバン
    骨格の4位が位置選択的にアルコキシ化される。ところが、この反応を長時間継続

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  • 笠島 直樹
    ファルマシア
    2015年 51 巻 6 号 578
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    プロシアニジン(PC)は,カテキンやエピカテキンなどの
    フラバン
    -3-オール類が重合した構造を持つ化合物の総称であり,ブドウ,リンゴ,カカオなどの身近な植物にも含まれることが知られている.PCは縮合型タンニンとも呼ばれ,これまでに抗酸化作用,血管保護作用,肝機能改善作用,血圧上昇抑制作用など多くの生物活性が報告されているが,その活性の強さは構成される
    フラバン
    -3-オール類の種類や結合様式,さらにはその重合度によって異なると考えられている.これまでの研究において,in vitroでPCの構造活性相関について評価を行った報告はあるものの,in vivoでの検討は少ない.今回,Wuらによって,PCの重合度と生体での効能に関する報告がなされたので,それらについて紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Wu Z. et al., Nat. Prod. Res., in press (2015).
    2) Roopchand D. E. et al., J. Agric. Food Chem., 60, 8860-8865 (2012).
    3) Sugiyama H. et al., J. Agric. Food Chem., 55, 4604-4609 (2007).
    4) Schafer A. et al., Diabetes. Res. Chin. Pract., 77, 41-46 (2007).
    5) Monagas M. et al., J. Agric. Food Chem., 51, 6475-6481 (2003).
  • 藤瀬 新一郎, 大沼 俊雄, 菱田 真三郎
    日本化學雜誌
    1962年 83 巻 12 号 1298-1301
    発行日: 1962/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    アンペロプチンペンタメチルエーテル(5,7,3',4',5'ペンタメトキシー3一オキシフラバノン)を水素化ホウ素ナトリウムにより還元するか,ラネーニッケルを触媒として接触還元すると,4位の水酸基の配置が異なる立体異性体として2種の5,7,3',4',5'ペンタメトキシ
    フラバン
    ー3,4一ジオール(II)および(III)が得られる。IIおよびIIIは同一のイソプロピリデン誘導体をあたえ,3,4位の水酸基に関するcis-transの配置を決定できなかった。5,7,3',4',5'ペンタメトキシフラボノールを接触還元し,エピガロカテキンペンタメチルエーテルとともに第3番目の立体異性体の5,7,3',4',5'しペンタメトキシ
    フラバン
    ー3,4一ジオール(VII)が得られた。Wはイソプロピリデン誘導体(VIII)をあたえる。IIおよびIIIを無水酢酸とピリジンまたは無水酢酸と無水酢酸ナトリウムでアセチル化すると,いずれからも同一のジアセタ_ト(V)が得られ,Vを加水分解するとII得られた。
  • 藤瀬 新一郎, 安達 浩一郎, 菱田 真三郎
    日本化學雜誌
    1962年 83 巻 12 号 1294-1298
    発行日: 1962/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    5,7,3',4'一テトラメトキシー3一オキシフラバノンを水素化ホウ素ナトリウムにより還元するか,または接触還元して4位の水酸基に関する2種の立体異性体5,7,3',4'テトラメトキシ
    フラバン
    ー3,4一ジオールが得られた。この2種の立体異性体は同一のイソプロピリデン誘導体をあたえるので,cis-transの配置を決定できなかった。2種の立体異性体を無水酢酸とピリジンでアセチル化すると別個のジアセタートをあたえるが,無水酢酸と無水酢酸ナトリウムでアセチル化すると同一のジアセタートをあたえたのこのことはこれらの反応において4位の水酸基の配置が変化することを示している。5,7,3',4'テト.ラメトキシフラボノールを接触還元すると,(±)一エピカテキンテトラメチルエーテルとともに5,7,3'4'テトラメトキシ
    フラバン
    ー3,4一ジオールの第3番目の立体異性体が得られた
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