目的 東京家政大学では2013年より東京都北区と共同で区民への
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クッキングの普及啓発に取り組んできた。その一環とし,このような普及啓発活動がごみ削減にどの程度寄与できるのかを計測するため「
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クッキングモニタリング調査」を1回目は2015年,2回目は2016年に実施した。
方法 北区内在住もしくは在勤の2人以上世帯で週2回以上調理する人を対象とした。調査時期を各年で半年違えた2-3月と8-9月に設定し、
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クッキング講習会を挟んだ前後2週間とした。各期間中3日ずつ計6回の夕食献立を自由に選択し,調理時に出た野菜及び果物の生ごみ量の実測を行い報告してもらった。合わせて講習前後でアンケート調査を実施した。集計は2年間の計40名について行った。
結果 講習前後に実施したアンケート調査からは,意識及び行動変容効果が確認された。生ごみ量の実測に関しては,1食分のごみ排出量が平均122gから56gとなり,講習前後で54.0%の削減効果が得られた。このうち,初受講者30名の削減率は56.4%,受講経験者10名の削減率は45.0%となった。受講後のごみ削減量はいずれも同等程度であったが,受講経験者は初受講者よりも事前のごみ量が18.6%少なく,講習会の効果が一定程度持続していることを確認した。以上より,
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クッキングに関する普及啓発活動が家庭からの生ごみ削減に寄与することを確認した。
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