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クエリ検索: "二次元電気泳動"
2,175件中 1-20の結果を表示しています
  • 林 宣宏
    電気泳動
    2023年 67 巻 2 号 53-57
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/09/27
    ジャーナル フリー

    装置の開発と検体に特化した前処理方法の構築により,社会実装するための,①ハイスループット,②高感度,③高再現性性能を有した

    二次元電気泳動
    法を開発した.さらに,
    二次元電気泳動
    で得られるデータが機械学習と相性の良い画像であることと,先に開発した手法のハイスループット性能を利用して,敗血症患者血清の
    二次元電気泳動
    画像を用いたAIによるプロテオミクス疾病診断にも成功した.機械学習ではデータが増えるほど精度や質(判別できるものの種類)が向上するが,
    二次元電気泳動
    装置は原理的に小型化出来て,その実用化によるビッグデータの醸成も可能なので,近い将来,汎用の
    二次元電気泳動
    によるプロテオミクスの社会実装が期待される.本稿では,筆者らのこれまでの研究開発の成果を紹介し,AIにより加速するオープンイノベーションに牽引される
    二次元電気泳動
    の新たな展開について論説する.

  • *戸田 年総
    日本プロテオーム学会大会要旨集
    2009年 2009 巻 EL2
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/09/14
    会議録・要旨集 フリー
     1990年代にスタートしたヒトゲノム計画は2003年に全作業が終結し、結局ヒトの遺伝子は高々2万数千であることが明らかとなったが、alternative splicingやprocessing, 翻訳後修飾などの結果、実際に細胞内で機能しているタンパク質の数は少なく見積もっても10万種以上はあるものと推定されている。折しもヒトゲノム計画の真っ只中でスタートしたプロテオーム研究(特にヒトプロテオーム研究)は「ヒトゲノムの翻訳産物を網羅的にプロファイリングしよう」という考え方に基づくものであり、そのための網羅的なタンパク質分離分析手法として最初に選ばれたのが
    二次元電気泳動
    であった。その後様々な技術開発やシステムの改良がなされ、LC-MS/MS法によるショットガンプロテオミクスや、SELDI-TOF-MS法に代表されるプロテインチップを用いたプロテオミクスなど、
    二次元電気泳動
    に依らないプロテオーム解析も盛んに行われるようになったが、いまだに
    二次元電気泳動
    には他の方法にない多くの利点や特長があり、今後もプロテオーム研究のコア技術の一つとして利用され続けることは間違いない。そこで本講演では、
    二次元電気泳動
    の特長をあらためて見直しながら、『プロテオーム研究において
    二次元電気泳動
    が果たしてきた役割と今後の課題』について議論してみたい。
  • 大谷 絵美, 平山 博樹, 横濱 道成
    生物物理化学
    2004年 48 巻 1 号 41-43
    発行日: 2004/03/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    Cattle milk proteins are composed of casein components (Cn) such as α, β and κ-Cn, and whey components such as β-lactoglobulin (Lg). These milk protein components were separated by two-dimensional electrophoresis and compared with the separation patterns of yak, goat, sheep, deer, camel, llama, pig, horse and human milk. Based on our results, cattle and yak, goat and sheep, and camel and llama had very similar patterns, respectively.
    As for components like β-Lg in deer, were separated at the same location as that of cattle, components like α- and β-Cn resembled the patterns of goat and sheep. Also, the separation patterns of κ-Cn were divided into two groups: animals (cattle, yak, goat, sheep and llama) whose milk separated near pI6.3, and animals (deer, horse and human) whose milk separated near pI6.9.
  • 矢部 公彦, 西村 宗徳, 後藤 真一, 松永 貴輝, 木下 英樹, 笹尾 明, 荒木 令江
    日本プロテオーム学会大会要旨集
    2015年 2015 巻 1B-p2-4
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/10/19
    会議録・要旨集 フリー
  • *横山 憲二
    日本プロテオーム学会大会要旨集
    2009年 2009 巻 S6-1
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/09/14
    会議録・要旨集 フリー
    【緒言】現在のタンパク質を網羅的に解析するツールとして、
    二次元電気泳動
    法に基づく分析装置が広く用いられている。すなわち、はじめに等電点電気泳動(isoelectric focusing, IEF)によりタンパク質の荷電(等電点)をもとにした分離を行い、その後ドデシル硫酸ナトリウム(sodium dodecyl sulfate, SDS)-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(polyacrylamide gel electrophoresis, PAGE)により、タンパク質の分子量をもとにした分離を行う方法である。しかし、
    二次元電気泳動
    では、試料中のタンパク質分子がIEFゲルに浸透するまでの時間、IEFにかかる時間、タンパク質を染色する時間、過剰な色素を除去する時間等をあわせると、10時間~2日間必要である。また、ゲルの洗浄、移動などそれぞれの操作の間に必ず手作業が入るなど、自動化が難しく、さらに
    二次元電気泳動
    に慣れた研究者でなければ、再現性のいい結果を得ることが難しい。そこで演者らの研究グループでは、搬送システムを用いることにより
    二次元電気泳動
    を全自動化したシステムの開発を行っている。  一方、タンパク質を検出する際に用いられる試薬の性能は、近年めざましい発展を遂げており、以前と比べてかなり高感度かつ使用勝手がよくなっている。しかし、染色時間が長く必要であるなど依然問題を抱えている。演者らのグループでは、タンパク質を検出するための新規な蛍光試薬、比色試薬の設計、合成を行っている。  本講演では、
    二次元電気泳動
    、タンパク質検出試薬等のタンパク質解析ツールの新しい展開について、演者らの成果を中心に紹介し、その将来展望について議論したい。 【結果】1)全自動
    二次元電気泳動
    システム1)  図1は演者らのグループが開発した全自動
    二次元電気泳動
    システムである。一次元目のIEFチップが順次搬送される方式となっている。まず、IEFチップホルダーが、乾燥IEFチップ(支持板にIEFゲルストリップが固定されたもの)をつかみ、タンパク質試料溶液槽へと移動する。次に、膨潤溶液槽に搬送後、IEF槽に移動し、所定の電圧をかけIEFを行う。さらにIEFチップを二次元目SDS-PAGEゲルスタート地点まで搬送し、ゲル同士を接触させSDS-PAGEを開始する。検出にCCDカメラを用いれば、SDS-PAGEを行いながら分離状況をリアルタイムに可視化することもできる。本チップ、システムを用いて
    二次元電気泳動
    を行ったところ、90分程度でサンプル導入から検出までを全自動で行うことができた。また、タンパク質スポットの分解能、検出数については市販のミニゲルと同等、再現性はそれ以上であった。 2)タンパク質検出蛍光試薬2-5)  演者らはこれまでにタンパク質検出蛍光試薬1、2の開発を行ってきた。これらは、単独では全く蛍光を発しないが、溶液中でタンパク質と混合すると、瞬時に赤色の蛍光を発する。また、多くのタンパク質に対して同等の応答を示し、還元剤等の妨害物質の影響もほとんど見られなかった。さらに、1、2をSDS-PAGEの染色に用いたところ、ゲル中のタンパク質は、本試薬によって染色され、高感度で検出できることが明らかになった。また、市販の試薬を用いて染色する場合、染色前のSDSの除去および染色後の洗浄が必要であるが、本試薬を用いた場合、これらの操作を行わずにタンパク質のスポットを検出することに成功した。さらに、電気泳動用緩衝液に試薬を溶解後、電気泳動を行いながら染色を行うことによって、従来よりも簡便かつ迅速にタンパク質の染色を行うことが出来た。  また演者らは、(株)関東化学と共同で試薬2をもとにした新規蛍光試薬を開発し、これを製品化した(製品名:Rapid FluoroStain KANTO)。この蛍光試薬は、試薬2と同様に簡便にゲル染色が行え、さらに試薬2以上の性能を示すことがわかった。 【参考文献】 1) A. Hiratsuka, K. Yokoyama et al., Anal. Chem., 79, 5730 (2007). 2) Y. Suzuki, K. Yokoyama, J. Am. Chem. Soc., 127, 17799 (2005)., 3) Y. Suzuki, I. Namatame, K. Yokoyama, Electrophoresis, 27, 3332 (2006). 4) Y. Suzuki, K. Yokoyama, PROTEOMICS, in press. 5) Y. Suzuki, K. Yokoyama, Angew. Chem. Int. Edit., 46, 4097 (2007).
  • 二次元電気泳動法を用いての検討
    南 宏明, 松本 博之, 長根 忠人, 武田 昭範, 箭原 修, 中野 均, 山崎 泰宏, 長内 忍, 秋葉 裕二, 菊池 健次郎
    日本胸部疾患学会雑誌
    1995年 33 巻 6 号 599-604
    発行日: 1995/06/25
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    肺性心の病態, 診断および治療については種々の面から研究されている. しかし, 心機能のもとになる心筋構造タンパク質の変化についての報告は少ない. そこで本研究では3週間の低酸素 (10%O2) 曝露により肺性心を作成し, 心筋構造タンパク質の変化を
    二次元電気泳動
    法を用いて分析した. 5週齢のSDラットを10%O2/90%N2の低酸素環境下で3週間飼育した肺性心群と室内空気下で飼育したコントロール群で比較検討した. 一週毎に右室収縮期圧, Hb, Htおよび左右心室重量を測定後, 両室心筋の構造タンパク質を定量した. 低酸素後3週の両心室心筋でデスミンの増加を認めた. 著明に肥大している右室心筋のみならず, 肥大の軽度な左室心筋でもデスミンの増加したことは, デスミンの発現にホルモンなどの内分泌環境の変化や低酸素の直接影響が関与することを示唆させた.
  • ―血漿, 乳, 尿の蛋白質の分析―
    横濱 道成
    動物血液型蛋白多型研究情報
    1991年 1991 巻 19 号 19-24
    発行日: 1991/03/15
    公開日: 2010/03/18
    ジャーナル フリー
  • *佐伯 俊彦, 小竹 玉緒, 小島 祐明, 角田 欣一
    日本プロテオーム学会大会要旨集
    2005年 2005 巻 P1-11
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/07/26
    会議録・要旨集 フリー
    【序論】 
    二次元電気泳動
    法は、多種のタンパク質を一度に分離することのできる方法である。ミニゲルを用いたシステムは等電点電気泳動に要する時間も比較的短く、プレキャストゲルを使えば手軽に電気泳動が行える。しかし、分離したタンパク質を質量分析機を使って確実に同定するには、分解能や添加できるタンパク量の点で大きなゲルの方が有利である。アガロースゲル
    二次元電気泳動
    は、多量のタンパク質を泳動することができる上に高分子量のタンパク質も分離することができると言う大きな利点があるが、アガロースゲルの調製、等電点泳動とその後の処理にやや時間がかかり、再現性良く泳動するには熟練を要する方法である。
     我々は、高分子量タンパク質を分離でき取り扱いが容易な
    二次元電気泳動
    を、短時間で行いたいと考えた。そこで合成繊維を支持体とすることで、2.5% という低濃度のポリアクリルアミドゲルを取り扱うことを可能にし、このゲル(糸ゲル)を使った等電点泳動装置を開発した。
    【実験方法】 直径 1.5 mm、長さ 140 mm の溝に化学繊維を並べ、2.5% アクリルアミド水溶液(2.7% C)を充填して糸ゲルを作成した。糸ゲルを水洗した後、5% pharmalyte (pH 3-10) を含む尿素溶液に1時間以上浸してから冷却装置付きの泳動板に設置し、ゲル温度を 15℃に保ちながら 0.2 mA を上限として 3000 V で 3.5 時間等電点電気泳動を行った。泳動試料にはヒト直腸ガン由来細胞株 WiDr 細胞から抽出したタンパク質を用いた。二次元目は 10% ポリアクリルアミドゲル (140 x 140 mm) による Laemmli の SDS-PAGE を行った。
    【結果】  糸ゲル
    二次元電気泳動
    はアガロースゲル電気泳動と同様に、100 kDa を超える高分子量のタンパク質を分離することができた。糸ゲルは作成や取り扱いが容易で、等電点電気泳動に要する時間も短くて済むため、大きいゲルでありながら
    二次元電気泳動
    を1日で終えることができた。pH 勾配の広がりも良く、数多くのスポットを分離することができた。試料を濃縮することで CBB 染色で検出可能な量のタンパク質を泳動することもできたので、現在、タンデム質量分析によりタンパク質を同定しているところである。
  • 吉田 亙, 鳥山 道則, 稲垣 直之
    生物物理化学
    2012年 56 巻 1 号 31-34
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/08/30
    ジャーナル フリー
    二次元電気泳動
    法は質量分析法と組み合わせることにより組織や細胞に発現する多くのタンパク質を分離・同定することが可能であり,タンパク質の定量的解析ならびにその翻訳後修飾の解析にも威力を発揮する.最近,著者らは
    二次元電気泳動
    法をベースとしたプロテオミクスにより神経極性形成分子Shootin1を同定した.本稿では神経細胞の極性形成に関与するタンパク質の探索の際に行った
    二次元電気泳動
    法をベースとしたプロテオーム解析の高感度化の試みと,それにより同定されたShootin1の機能解析について概説する.
  • 吉田 宏, 小野 政孝, 真鍋 敬, 奥山 典生
    生物物理化学
    1989年 33 巻 3 号 119-124
    発行日: 1989/06/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    ミクロ
    二次元電気泳動
    法により, 精漿蛋白を約80個のスポットに分離し, 電気転写と酵素抗体ABC法により, 精漿の蛋白スポットを高感度に同定した. 免疫染色のための一次抗血清は, 凝固因子, 蛋白分解酵素および補体などに関係する計54種類の抗血清を用い, 得られた結果から,
    二次元電気泳動
    法による精漿蛋白のペプチドマップを作成した.
    この同定したスポットには, 従来, 精漿中には含有されていないとされている Prothrombin, Factor-12および Plasminogen など凝固に関係する因子が含まれていた. 今後, 精液の凝固液化の機序を解明するうえでも,
    二次元電気泳動
    法は有力な方法と言える.
  • *碓井 啓資, 平塚 淳典, 始関 紀彰, 木下 英樹, 丸尾 祐二, 松島 俊幸, 高橋 克佳, 鵜沼 豊, 林田 智枝, 坂入 幸司, 加納 満, 植山 公助, 生田目 一寿, 淀谷 幸平, 稲持 朝, 小川 恭弘, 石井 芳則, 柴田 孝, 丸澤 宏, 小松 孝義, 斎藤 善正, 阿久津 覚誠, 矢野 和義, 横山 憲二
    日本プロテオーム学会大会要旨集
    2005年 2005 巻 P1-7
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/07/26
    会議録・要旨集 フリー
    二次元電気泳動
    はタンパク質の分離に広く使われている手法であり、プロテオーム解析にも欠かせない手法として定着している。しかしながら現状の手法は、操作が煩雑でかつ長い作業時間を要し、再現性も低い。また、ハイスループット解析を目的とした自動化の適用が非常に困難である。そこで、我々は簡便に
    二次元電気泳動
    を行うことが可能なデバイスを開発した。基板材料としてpoly(methyl methacrylate)を使用し、射出成型と切削加工でデバイスを作製した。デバイスには一次元目泳動用の溝、二次元目泳動用のウェル、二つの二次元目用電気泳動バッファー槽が組み込まれた。また二次元目泳動用ウェルの上部は板で覆われ、内部にゲルを充填する微小空間構造を形成させた。これら構造体内部には、一次元目用ゲルとして固定化pH勾配ゲルを、二次元目用ゲルとしてポリアクリルアミドゲルをそれぞれ作製した。 実験は以下の手順により行なった。サンプル溶液を一次元目ゲルに注入し、一次元目ゲルの膨潤と等電点電気泳動を行った。次に、Cy5およびSDSを炭酸バッファーに溶解した染色液を一次元目ゲルに注入してタンパク質を蛍光標識した。その後、一次元目電気泳動と垂直の方向にSDS-PAGEを二次元目電気泳動として行った。最後にデバイスをCCDカメラで撮影することで蛍光標識されたタンパク質を検出した。実験中は、クーリングユニットを使用して温度制御を行い、コンピュータ制御の電源ユニットを使用して電気的制御を行った。 実験の結果、従来の
    二次元電気泳動
    法と比較し、必要とする試薬量の微量化や電気泳動操作を含めたサンプルの標識から検出まで全操作時間の短縮化が達成された。このデバイスを使用することで、低コストでハイスループットなタンパク質解析が可能となった。
  • *中村 美歩, 山口 琢也, 山田 哲也, 金勝 一樹
    日本作物学会講演会要旨集
    2019年 248 巻
    発行日: 2019/09/23
    公開日: 2019/09/23
    会議録・要旨集 フリー
  • 十亀 陽一郎, 松岡 達臣
    生物物理化学
    2014年 58 巻 2 号 43-45
    発行日: 2014/10/22
    公開日: 2014/10/31
    ジャーナル フリー
  • 吉田 宏, 小野 政孝, 山内 春夫
    生物物理化学
    1991年 35 巻 1 号 11-14
    発行日: 1991/02/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    従来の
    二次元電気泳動を改良したデュアルミクロ二次元電気泳動
    と名づけた方法で, 精漿蛋白について泳動を行い, クマシー染色したゲルについて市販のレーザー画像処理装置により画像解析を行った. デュアルミクロ
    二次元電気泳動
    は, 一次元目で泳動した二つの試料を二次元目の濃度勾配ゲル1枚で泳動し, 染色するため, 泳動および染色条件が同一となり, 異なる二つの試料のスポットの比較や画像解析が容易であった.
    精漿蛋白の画像解析の結果, pI 5.7, MW5Kに位置するスポットの濃度は4.4%と測定された. また, このスポットについてアミノ酸分析を行った.
  • *中田 光, 林 正周, 山縣 彰, 大房 健, トラップネル ブルース
    日本臨床プロテオーム研究会要旨集
    2007年 2007 巻 8
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/12/18
    会議録・要旨集 フリー
    顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)は、肺胞マクロファージの終末分化を促し、肺末梢気道のホメオスターシス維持に役立っているが、肺におけるGM-CSFの究極的な役割については不明なままである。このことを明らかにするために、我々は、GM-CSF欠損マウス(GM-/-mice)とGM-CSF過剰産生マウス(SPC-GM+/+/GM-/- mice)のBALFの
    二次元電気泳動
    解析をおこなった。GM-/-miceは肺胞蛋白症、SPC-GM+/+/GM-/- miceはDIP様の病像を呈する。GM-/-miceBALFではcontrol miceに比べて3.3倍の蛋白量が回収されたが、
    二次元電気泳動
    上のスポット数では、control mice 407 個に対して365個と減少していた。スポットの相違解析では、ヒト肺胞蛋白症で肺胞内貯留が知られているSP-Aに加えて5~6スポットの異常増加が認められた。一方、SPC-GM+/+/GM-/- miceでは蛋白量はcontrol miceの2.2 分の1と著減していたが、
    二次元電気泳動
    上確認されたスポットは477個と増加していた。また、controlとの相異解析で異常増加が認められた蛋白には、マクロファージ由来と思われるcithinase, Glutathion S transferase, SP-B precursorと相同性が高いSulfated 50kDa glycoprotein precursorなどが含まれていた。今後、この網羅的相違解析を進め、肺におけるGM-CSFの機能を明らかにしていきたい。
  • 谷 勇樹, ジュネイド パラヤン, 高井 庸子, 川井 章, 鵜沼 豊, 木下 英樹, 近藤 格
    電気泳動
    2015年 59 巻 1 号 9-12
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/12
    ジャーナル フリー
    二次元電気泳動
    法は医学生物学研究の分野で世界的に最も頻繁に用いられている手法の一つである.近年,全自動
    二次元電気泳動
    装置であるAuto2Dが開発された.Auto2Dでは
    二次元電気泳動
    法のすべての工程(サンプル添加,イモビラインpH勾配ゲルによる等電点電気泳動,平衡化,SDS-PAGEによる分子量分離)が自動的に行われる.Auto2Dがどのような実験に使えるかを検討するために,異なる等電点幅(3–10,4–7,4–5.5,5–6.5,6–10)のイモビラインpH勾配ゲルを用いた実験を行った.その結果,ゲル間で重複するスポットを含む,合計4437スポットを観察した.スポット濃度について実験間の再現性をスキャッター・プロットで調べたところ,相関係数は0.642から0.978の間で分布しており,良好な再現性であった.これらの観察結果から,異なる等電点幅をもつイモビラインpH勾配ゲルを組み合わせて用いるAuto2Dは,タンパク質の網羅的発現解析に適していると考えられる.
  • *坂口 菜央, 鈴木 祥夫, 平塚 淳典, 横山 憲二
    日本プロテオーム学会大会要旨集
    2009年 2009 巻 P-1
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/09/14
    会議録・要旨集 フリー
    二次元電気泳動
    (Two-dimensional electrophoresis(2DE))法は、タンパク質を等電点と分子量で分離する方法である。この方法は、数百~数千のタンパク質スポットを高分解能で検出可能であり、高感度でタンパク質を検出することが可能な蛍光タンパク質染色色素が用いられている。しかし既存の蛍光染色試薬は、染色時間が長い、タンパク質の種類によって染色効率が異なる、コストが高いなどの問題があった。
    これまでに演者らは、非共有結合によりタンパク質と相互作用する蛍光試薬の開発を行ってきた。その中で、スチリル基とシアノピラニル基を併せ持つタンパク質染色試薬を評価した結果、バックグランド蛍光強度が低く、タンパク質濃度と蛍光強度との間に良好な比例関係が得られた。また異なるタンパク質種間の検量線の変動が小さく、色素同士の結合による測定誤差も検出されなかった。
    本研究では、上記試薬を基に開発され、現在市販中のタンパク質染色試薬(Rapid FluoroStain KANTO(RFK) 関東化学製)を用いて2DE後のゲルのタンパク質スポット染色を行い、既存の染色試薬と比較した。2DEに関しては、演者ら開発した全自動
    二次元電気泳動
    装置を使用して行った。
    20μgのマウス肝臓可溶性タンパク質を、全自動
    二次元電気泳動
    装置を用いて分離した。得られた2DE後のゲル中のタンパク質をSYPRO Ruby(インビトロジェン製)、Deep purple(GEヘルスケア製)およびRFKを用いて染色した。各染色試薬はそれぞれの標準の方法で染色した。染色に必要な時間は、SYPRO Rubyで約17時間、Deep purpleで17時間、RFKでは90分間であり、RFKが最も染色時間が短い。また任意に選び出した11スポットのそれぞれのタンパク質のスポット強度/バックグラウンド強度比を
    二次元電気泳動
    画像解析ソフト(ProFINDER、Perkin Elmer製)で比較した。その結果、強度比の高い順にDeep purple>RFK>SYPRO Rubyが得られ2DE用ゲル染色試薬として通常最も良く利用されているSYPRO Rubyより高感度に検出が可能となった。
  • *柿坂 達彦, 近藤 格, 岡野 哲也, 藤井 清永, 西村 俊秀, 藤堂 省, 廣橋 説雄
    日本プロテオーム学会大会要旨集
    2005年 2005 巻 P2-18
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/07/26
    会議録・要旨集 フリー
    【背景】膵がんは早期発見が困難であるため手術不能例が多く予後不良な疾患である。早期に膵がんを診断できる鋭敏かつ特異的な腫瘍マーカーが求められている。本研究では膵がん患者の血漿を用い,プロテオーム解析の手法によって,膵がんにおいて発現ならびに翻訳後修飾の異常が認められる血漿タンパク質群を同定した。
    【方法】国立がんセンター中央病院を受診した膵がん患者の血漿(n = 5)とボランティアの血漿(n = 5)を使用した。Multiple Affinity Removal Column(Agilent社)を用い,血漿から高容量タンパク質を取り除き低容量タンパク質画分(FT)を得た。 さらにFTを陰イオン交換カラムで5画分に分けた。全血漿,FTは個々人のサンプルで
    二次元電気泳動
    を行い,陰イオン交換カラムで分けたサンプルはそれぞれの分画で膵がん患者,ボランティアごとに混合し,
    二次元電気泳動
    を行った。
    二次元電気泳動
    の方法としては,2D-DIGE(two-dimensional difference gel electrophoresis)法を用いた。膵がん患者とボランティアで2倍以上発現量が変化しているスポットを,画像解析ソフトを用いて検索した。統計学的手法はStudent's t-testを使用し,p<0.01を有意とした。有意に発現量が変化しているスポットは質量分析にてタンパク質を同定した。
    【結果】全血漿の
    二次元電気泳動
    では290スポットが観察されたが,高容量タンパク質を除いたFTでは403スポットに増加した。さらに陰イオン交換カラムを使用することで観察可能なタンパク質が合計1098スポットに増加した。この増加は分画によりタンパク質サンプルの複雑度を減少させたことによるものと考えられる。膵がん患者において有意に発現量が変化しているスポットが39スポット同定され,質量分析にてタンパク質を同定した。
    【結論】多次元液体クロマトグラフィーと
    二次元電気泳動
    法を組み合わせた手法は血漿のプロテオーム解析において有効な方法である。同定されたタンパク質は膵がんの腫瘍マーカーとして有用なだけでなく,膵がんの病態の理解にもつながる可能性がある。
  • 安藤 凌汰, 中村 達矢, 大石 正道
    日本プロテオーム学会大会要旨集
    2019年 2019 巻 2019
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/10/25
    会議録・要旨集 フリー
  • 大海 忍
    生物物理化学
    1990年 34 巻 6 号 307-315
    発行日: 1990/12/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
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