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クエリ検索: "伊藤鉄英"
306件中 1-20の結果を表示しています
  • 下瀬川 徹, 伊藤 鉄英, 中村 太一, 宮川 宏之, 中村 光男, 丹藤 雄介, 廣田 衛久, 佐藤 晃彦, 神澤 輝実, 清水 京子, 佐田 尚宏, 丸山 勝也, 大原 弘隆, 成瀬 達, 石黒 洋, 片岡 慶正, 保田 宏明, 大野 隆真, 五十嵐 久人, 木原 康之, 山口 貞子, 村上 裕子, 畑迫 実葉香, 山雄 健次, 乾 和郎, 峯 徹哉
    膵臓
    2010年 25 巻 6 号 617-681
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/27
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  • 石井 有理, 坂田 章, 清水 京子, 竹山 宜典
    膵臓
    2020年 35 巻 2 号 174-179
    発行日: 2020/04/30
    公開日: 2020/07/09
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    膵炎では病態により脂質摂取量が異なるため,患者のQOLの改善には適切な栄養指導が必要である.症例は30歳代女性.薬剤性膵炎の経過中に脂質制限の食事療法が必要となり,栄養指導の介入となった.医師より脂質20gの制限食を指示され,食材の脂質含有量と調理法,献立例を提示した栄養指導を行ったが,患者の申し出と医師の継続不要との指示により,初回のみで終了となった.その後,医師より脂質の増量を許可されたが,患者自身が腹部症状の再燃を懸念して増量せず,脂質制限食を継続していたところ,体重減少と勤務形態に支障を来すほどの体力の低下を認め,再度栄養指導を開始した.医師と連携し,毎月,管理栄養士が栄養摂取量の評価を行い脂質,たんぱく質,エネルギー量を増量したところ,元の勤務形態に復帰できた.膵炎患者の栄養状態とQOLの改善には,管理栄養士が医師と連携し,定期的なきめ細かい栄養指導を積極的に行うべきと考える.

  • 伊藤 鉄英, 五十嵐 久人, 奥坂 拓史, 河本 泉, 今村 正之
    日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
    2012年 29 巻 3 号 220-224
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/03/31
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    膵内分泌腫瘍(pancreatic neuroendocrine tumor:以下PNET)に対する治療においては正確な組織診断が重要で,さらに腫瘍の機能性,進達度,転移の有無を正確に評価し,腫瘍の分化度および悪性度に合わせた治療が必要である。外科的切除による治癒を目指すのが標準であるが,切除不能例では,腫瘍増殖を抑制し生命予後を改善させることと,臨床症状の改善の両方を目的とした治療が必要である。PNETに対する抗腫瘍薬に関して,本邦では化学療法は未だコンセンサスがなく,保険適応外レジメンが殆どである。一方,新規分子標的薬のEverolimusとSunitinibが大規模臨床試験で有用性を示しており,Everolimusが保険適用となった。また,膵・消化管NET診療ガイドラインの作成が進行中である。
  • 肥後 直子, 山﨑 真裕
    膵臓
    2020年 35 巻 2 号 162-165
    発行日: 2020/04/30
    公開日: 2020/07/09
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    膵性糖尿病患者のセルフケア行動は一生続く.患者にはインスリン療法に対する知識とアレンジ能力,加えてセルフケア能力の向上が必要になる.いずれも生活に合わせて行動を起こす自己効力感が重要であるため,医療者には単純に知識を提供することにとどまらない支援能力が求められる.自己効力感の状態は,4つのパターンにわけられ,それぞれにふさわしいアプローチがあると考えられている.医療者は,患者の心理状態に応じたアプローチを行いつつ,病状と治療の見直しを行っていくことが,自己効力感を支えることとなる.

  • 木村 英世, 大塚 隆生, 伊藤 鉄英, 渡邉 雄介, 松永 壮人, 田村 公二, 井手野 昇, 安蘓 鉄平, 宮坂 義浩, 上田 純二, 高畑 俊一, 五十嵐 久人, 水元 一博, 田中 雅夫
    日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
    2013年 30 巻 4 号 253-255
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/01/31
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    本邦における神経内分泌腫瘍(NET)の診断,治療ならびに研究に関する情報の共有を目的としてNET Work Japanが2004年に設立され,2002年~2004年の3年間,患者の実態調査と2005年の1年間の受療患者を対象とした第1回疫学調査が行われた。それによると人口10万人あたりのP-NET有病患者数は2.23人,新規発症数は1.01人であり,いずれも欧米より多いことが明らかとなった。また遠隔転移の頻度,非機能性P-NETにおけるMEN1の合併率などが欧米と異なることも分かった。2010年には第2回疫学調査が行われ,その結果の公表が待たれる。P-NETの治療は外科的切除術が唯一の根治的治療であり,局所に留まるP-NETはすべてが切除適応である。
  • 有村 愛子, 堀之内 秀治, 今元 那津美, 新名 清成, 出口 尚寿, 有村 公良
    糖尿病
    2008年 51 巻 12 号 1071-1074
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/05/20
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    症例は51歳,男性.31歳時アルコール性急性膵炎後に糖尿病を発症し,33歳からインスリン治療中であった.2007年9月20日から体動困難となり,24日当院へ救急搬送された.血糖値691 mg/dl, HbA1c 11.3%, 尿ケトン体陽性,代謝性アシドーシスから糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)と診断した.背部膿瘍を認め,WBC 25,900/μl, CRP 46.9 mg/dlと著明高値であった.インスリン持続静注,輸液を開始し,背部膿瘍に対して切開排膿を行い,抗生剤投与を開始した.膿培養にてStaphylococcus aureus, Streptococcus agalactiaeを検出した.創洗浄を継続し,第48病日軽快退院した.膵性糖尿病は併存するグルカゴン分泌低下のためDKAを惹起しにくいと考えられているが,感染症併発時にはDKAを発症し得るため注意が必要である.
  • 廣田 衛久, 下瀬川 徹
    膵臓
    2009年 24 巻 6 号 694-697
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/01/27
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    過去5年間に再発性膵炎あるいは画像的に慢性膵炎を疑われ当科に紹介となった191症例について,現行基準による診断と改訂基準による診断を比較検討した.現行基準による診断の内訳は慢性膵炎確診168症例,準確診9症例,疑診14症例であった.これらの症例を,改訂基準をもとに診断すると現行基準による確診168症例のうち98.2%にあたる165症例が改訂基準でも確診となった.168症例のうち2症例が準確診となり,1症例が早期となった.現行基準で準確診であった9症例は,6症例が改訂基準で確診となり,2症例が早期,1症例が閉塞性膵炎のため除外された.現行基準で疑診であった14症例は改訂基準では7症例が早期となり,7症例が疑診のままであった.以上をまとめると,慢性膵炎191症例を改訂基準により診断した結果,確診171症例,準確診2症例,早期10症例,疑診7症例,除外1例となった.改訂基準では現行基準に比べ,準確診例と疑診例が減少した.改訂基準で新たに定めた早期慢性膵炎は,全症例の5.2%に認められた.
  • *伊藤 鉄英, 中村 太一, 五十嵐 久人, 高柳 涼一
    日本毒性学会学術年会
    2014年 41.1 巻 S18-5
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/26
    会議録・要旨集 フリー
    2型糖尿病患者に対するGLP-1受容体作動薬、DPPIV阻害薬の使用は急速に増加しており、長期投与の患者が増えている。これらのインクレチン関連薬は低血糖のリスクも少なく、また体重増加抑制作用もあり、比較的安全な薬剤と考えられている。一方、急性膵炎や膵癌の発症が危惧されるような報告もあり、インクレチン関連薬とこれらの疾患との関係に医療者の注目が集まっている。インクレチン関連薬による膵炎、膵癌発症との関連性は現時点では低いことが明らかになりつつあるが、現状では長期投与に関するデータは不明である。膵疾患に伴う糖尿病(膵性糖尿病)では、膵外分泌酵素薬の補充ならびにインクレチン関連薬の使用は、低血糖の予防、血糖コントロールの改善において重要である。しかし、今後も急性膵炎の発症、慢性膵炎の増悪、膵癌、甲状腺癌の発症などに留意しながら使用することが必要である。ただし、インクレチン関連薬には他の糖尿病薬に比べ低血糖のリスクが少ないという利点もあることから、やみくもに使用を制限することは患者にとって不利益となる。膵性糖尿病に対しては、症例の選択に注意を払いながら治療を行っていくべきである。
  • 岡崎 和一, 川 茂幸, 神澤 輝実, 成瀬 達, 田中 滋城, 西森 功, 大原 弘隆, 伊藤 鉄英, 桐山 勢生, 乾 和郎, 下瀬川 徹, 小泉 勝, 須田 耕一, 白鳥 敬子, 山口 武人, 山口 幸二, 杉山 政則, 大槻 眞
    膵臓
    2005年 20 巻 6 号 560-563
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/11/17
    ジャーナル フリー
  • 乾 和郎, 山本 智支, 三好 広尚
    日本消化器病学会雑誌
    2017年 114 巻 12 号 2108-2117
    発行日: 2017/12/05
    公開日: 2017/12/05
    ジャーナル フリー

    疼痛を有する慢性膵炎の内科治療,特に内視鏡治療の有用性を述べた.ESWL併用による内視鏡治療の結石消失率は76~88%と高く,症状緩和率も93~100%と高い.膵管ステントは疼痛の改善率74~94%と報告され,ESWLによる排石促進にも有用である.plastic stentが主に使用されるが,最近metallic stentの有用性が報告されている.仮性囊胞に対する内視鏡治療は主膵管との交通の有無で経消化管的か経乳頭的に行い,成功率90%前後,有効率58~88%と報告されている.慢性膵炎に対する内科治療は安全に行えるが,まだ多くの課題が残っており,さらに症例を蓄積して克服していく必要がある.

  • 木村 理
    日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
    2014年 31 巻 4 号 273
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/02/17
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    この度「膵・消化管内分泌腫瘍の診療の考え方」を日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌の特集を組ませていただきました。膵・消化管内分泌腫瘍は最近では分子標的薬が登場し,またストレプトゾトシンも承認され,手術治療ばかりでなく,様々な治療法が現れ,治療の幅が増えてきました。現在,独自の特色に合わせた様々なプロフェッショナルな先生方に膵・消化管内分泌腫瘍の解説をしていただきます。2013年に膵・消化管内分泌腫瘍のガイドラインができて,インターネットからダウンロードできるようになりました。このガイドラインは膨大な内容を含んでおりますので,まず分かりやすく説明することとしました。ガイドラインでは大まかなことは分かりますが,臨床では膵・消化管内分泌腫瘍に関して分からないことがまだたくさんあります。すなわち疫学については九州大学の
    伊藤鉄英
    先生に解説していただきます。膵・消化管内分泌腫瘍の病理について詳しい東北大学の笠島敦子先生にお願いいたしました。膵内分泌腫瘍(P-NET)の外科治療と最近使われるようになった分子標的薬について東京医科歯科大学の工藤 篤先生,非切除P-NETの治療はどうすべきか北里大学の高野幸路先生より臨床的に有用な知見をいただきます。膵・消化管内分泌腫瘍は分化型であれば進行はゆっくりではあるが,長期的には肝転移などから命取りになる疾患です。膵・消化管内分泌腫瘍の疫学や病理の基礎的なことを勉強して,外科治療,内科治療,最新の分子標的薬の知識は日々進歩しており,臨床医は患者さんのために勉強し続ける必要があるのは言うまでもありません。日本内分泌・甲状腺学会雑誌の本特集が膵・消化管内分泌腫瘍の最新のバイブルになり,読者の皆様の日常臨床に役立つことを信じております。多発性内分泌腫瘍症(MEN)では甲状腺,副甲状腺,副腎,膵・消化管内分泌腫瘍を治療しなければなりません。よって膵・消化管内分泌腫瘍の知識は甲状腺外科や副腎外科を専門とする先生方にとってもたいへん有用と考えます。ぜひ日本内分泌・甲状腺学会の会員の皆様には本特集を読んでいただけたらと思いますのでよろしくお願い申し上げます。
  • 木村 理, 今村 正之
    日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
    2012年 29 巻 3 号 206
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/03/31
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  • 五十嵐 久人, 李 倫學, 新名 雄介, 肱岡 真之, 立花 雄一, 植田 圭二郎, 藤山 隆, 三木 正美, 伊藤 鉄英
    膵臓
    2013年 28 巻 6 号 691-698
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/01/18
    ジャーナル フリー
    膵神経内分泌腫瘍は比較的稀な疾患であるが,近年注目されている領域である.機能性腫瘍と非機能性腫瘍に分けられるが,症状が認められてから診断までに時間がかかった症例も少なくなく,診断時既に遠隔転移が認められる症例も多い.基本的に悪性腫瘍であるが,治療方針を決定する上で,正確な診断(存在診断・局在診断・病理診断)が極めて重要である.多発性内分泌腫瘍症1型など遺伝性疾患を合併することがあり,治療開始前に鑑別しておく必要がある.診断における血中クロモグラニンA測定やソマトスタチンレセプターシンチグラフィによる腫瘍の局在診断は有用であり,欧米では使用されているが本邦では保険収載されていない.国際標準的な診断体系の本邦における確立が今後の課題である.
  • 中村 太一, 伊藤 鉄英, 丸山 勝也, 下瀬川 徹
    膵臓
    2012年 27 巻 2 号 113-120
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/05/15
    ジャーナル フリー
    慢性膵炎は非可逆性進行性の線維化疾患であり,腹痛による日常生活の質の低下,膵外分泌機能不全による栄養不良,膵内分泌機能不全による膵性糖尿病をきたし,また膵癌の発生も高率であることから,その生命予後は健常者に比し短い.慢性膵炎の病態には飲酒,喫煙,食事などの生活習慣因子が強い影響を与えるが,これらの因子が慢性膵炎診療において意識されることは少なく,その根本的な原因として成因分類の問題があると考えられる.また,断酒・生活指導には科学的根拠が少ない指導方法も存在する.そのため,成因と病態・予後との関連や,治療としての断酒・生活指導の有効性が検証できていない.成因分類を現在の状況において修正,検証し,実際の指導方法をその有効性の観点から,比較,吟味することが,これらの五里霧中な状況に光明をもたらすと考えられる.今回,慢性膵炎の断酒生活指導指針における問題点および,今後の対策について明らかにした.
  • 若杉 英之, 新生 修一, 貞元 健一, 大島 彰
    医療
    1996年 50 巻 3 号 191-194
    発行日: 1996/03/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    従来の治療に加えα-glucosidase阻害剤(Glucobay, すなわちAcarbose)を使用したときの効果につき検討した. 外来通院患者91名のうち従来の治療で血糖コントロールが不充分であった31名(34.1%, 男性18, 女性13名)に本剤が経口投与された. 投与量は毎食前50または100mgであった. 対象症例の内訳は食事・運動療法のみ21名中5名, SU剤内服46名中20名, インスリン注射24名中6名で, NIDDM 29名, 膵性糖尿病2名であった. 平均年齢59.9歳, BMI 22.6で, 胃切除の既往が6例にみられた. 使用後(平均4.7月)空腹時血糖, 食後血糖, HbA1値は有意に低下し(それぞれP<0.05, <0.01, <0.01), 各々31.8%, 63.6%, 54.5%の症例で改善をみた. 85.7%の症例で服薬状況は良好で, 服薬中止にいたる副作用は認められなかった. 胃切除例でDurnping症状は消失し, 肥満糖尿病にも有用であった. 以上, 従来の治療で血糖コントロール不良であった症例にα-glucosidase阻害剤を併用し半数の症例で改善をみた.
  • 下瀬川 徹, 伊藤 鉄英, 明石 隆吉, 五十嵐 久人, 伊佐地 秀司, 乾 和郎, 岡崎 和一, 片岡 慶正, 神澤 輝実, 川 茂幸, 北川 元二, 木原 康之, 清水 京子, 白鳥 敬子, 武田 和憲, 竹山 宜典, 成瀬 達, 西森 功, 廣田 昌彦, 廣田 衛久, 古屋 智規, 正宗 淳, 真弓 俊彦, 峯 徹哉
    膵臓
    2011年 26 巻 6 号 651-683
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/07
    ジャーナル フリー
  • 笠原 千夏, 和田 裕紀子, 松尾 正樹, 町田 和彦, 松下 明弘, 伊藤 浩
    肺癌
    2018年 58 巻 5 号 344-348
    発行日: 2018/10/20
    公開日: 2018/10/31
    ジャーナル オープンアクセス

    背景.ペムブロリズマブの免疫関連有害事象で膵炎は稀とされており,これまでに本邦での報告例はない.症例.46歳,男性.肺腺癌cT3N0M1c,stage IVBと診断された.Tumor proportion score(TPS)が70%であり,1次治療としてペムブロリズマブを投与した.腫瘍縮小効果は見られたが,6コース目の投与後より上腹部痛が出現し,増悪したため救急外来を受診した.膵臓のソーセージ様のびまん性腫大と血中アミラーゼ,リパーゼの上昇を認め,ペムブロリズマブによる膵炎が疑われた.ペムブロリズマブの休薬とメチルプレドニゾロン60 mg/日による加療を開始したところ,3週間ほどで症状は改善し,膵臓腫大やアミラーゼの値も正常まで改善した.この膵炎はIgG4の上昇は認められなかったものの,画像所見,ステロイド反応性の経過は自己免疫性膵炎に類似していた.結論.ペムブロリズマブ投与後に免疫関連有害事象と考えられる膵炎を発症し,自己免疫性膵炎様の画像所見とステロイド反応性を示した1症例を報告した.ペムブロリズマブを使用する際は膵炎の発症が起こり得るため,注意が必要である.

  • 五十嵐 久人, 河邉 顕, 伊藤 鉄英
    膵臓
    2008年 23 巻 6 号 676-684
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/01/23
    ジャーナル フリー
    インスリノーマは膵の機能性内分泌腫瘍のうち最も頻度が高く,年間100万人あたり1∼3人の罹患率が推定されている.約10%が多発性,10%以下の症例で悪性,5∼10%がMEN-1症例であった.インスリノーマの診断は低血糖症状や,絶食試験,絶食グルカゴン試験,グルコースクランプ法などの種々の試験にて行われる.インスリノーマと診断されたら治療方針決定のため正確な局在診断が必要で,腹部超音波検査,腹部CT/MRI,超音波内視鏡,選択的動脈内カルシウム注入法(ASVS)などの画像診断が行われる.内科的治療法は手術不能症例や手術を希望しない症例に対して考慮される.有肝転移症例に対しては,これまでmass reductionとしての手術療法,ラジオ波焼灼術,肝動脈塞栓術,全身化学療法や分子標的薬を用いた治療が行われてきている.しかし未だに治療のコンセンサスが得られていないのが現状である.
  • 峯 徹哉, 川口 義明, 小川 真実, 川嶌 洋平
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    2017年 59 巻 9 号 2393-2402
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/09/20
    ジャーナル フリー HTML

    従来の診断基準は日本消化器内視鏡学会で作成されたが,国内でも十分に活用されているとはいいがたい.外国でも診断基準は作られているが長い間改正されないので,現実的ではなくなっていると思われる.われわれの作成したガイドラインはEBMに基づいたものであり,世界を見回してもEBMに基づくERCP後膵炎ガイドラインは見あたらないと思われる.われわれは将来的にERCP後膵炎の診断基準を見直し,より早く治療を行い救命すると同時に如何に重症のERCP後膵炎を生じさせないかその予防法を検討する必要がある.

  • 福田 周一, 高橋 秀典, 大東 弘明, 石川 治, 岡見 次郎, 竹中 明美, 冨田 裕彦, 矢野 雅彦
    日本臨床外科学会雑誌
    2011年 72 巻 2 号 478-482
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/08/25
    ジャーナル フリー
    症例は68歳,女性.2002年9月,同時性多発肝転移を伴う膵体尾部内分泌腫瘍に対してTACEを行い,肝転移巣の良好な局所制御が得られたため,3カ月後,原発巣に対し膵体尾部切除術を施行した.切除後1,8,58カ月に,肝転移巣の再燃に対し,計3回のTACEを施行した.2009年7月,急速に増大する左胸壁腫瘤を指摘.穿刺細胞診にて膵内分泌腫瘍胸壁転移と診断し,第3・4・5肋骨を含む胸壁腫瘍広範切除術を施行した.初回治療後96カ月現在,生存中である.膵内分泌腫瘍は同時性多発肝転移を伴っていても,本例のように積極的治療を行うことで,長期生存が得られる可能性が示唆された.また,非常に稀な転移形式ではあるが,膵内分泌腫瘍は胸壁転移を考慮した長期的経過観察が必要と思われた.
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