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クエリ検索: "小腸腫瘍"
2,712件中 1-20の結果を表示しています
  • 宮本 哲明, 松岡 潔, 有薗 健二, 早野 恵子, 福井 博義, 久木山 厚子, 桑原 邦治
    日本透析医学会雑誌
    1997年 30 巻 9 号 1135-1139
    発行日: 1997/09/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    症例は44歳, 男性. 1996年1月, 全身倦怠感, 体重減少を訴え, 内科受診. 高度の貧血, Cr値の上昇を認め, 当科紹介入院となった. 入院1か月後, 下血を認めたため消化管の精査を行ったが, 出血源は確認できず外来経過観察となった. 6月全身倦怠感, 食思不振, 間歇的な上腹部痛を訴え再入院となった. 入院時, Cr10mg/dl, BUN165mg/dlと腎不全が進行しており血液透析に導入した. 便潜血陽性で, Hb3g/dl, Ht12%と高度の貧血を呈していた. 小腸透視にて径約3cmの腫瘍病変が認められた. 造影後, 2日目より持続的な上腹部痛が出現, 腹部CTを施行したところ口側の拡張した空腸に続いて外筒に陥入した内筒からなる浮腫状の腸管の拡張を認めた. 小腸透視と腹部CTの所見より
    小腸腫瘍
    による腸重積と診断し開腹手術を施行した. トライツ靱帯より約60cmの部位に約40cm程度の空腸一空腸重積を認め, 整復すると先進部に漿膜浸潤を有する鶏卵大の腫瘍を触れ, これを含めて約90cmの空腸切除, 腸間膜のリンパ節の郭清を行った. 切除標本では3cm×3cmの腫瘍を認めた. 病理組織学的には分化型腺癌であった.
    小腸腫瘍
    は稀な疾患で診断は非常に困難であるが, 出血源不明である消化管出血と高度な貧血を伴った腎不全患者においては小腸の腫瘍も念頭において十分な消化管の精査をしなければならないと思われた.
  • 加藤 繁夫, 三浦 康子, 遠藤 一哉, 有馬 功一郎, 仲村 洋, 吉田 武史, 鈴木 紘一, 向井 美和子
    医療
    1988年 42 巻 4 号 346-349
    発行日: 1988/04/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    症例は, 67才, 男性. 主訴は右下腹部痛. 昭和60年11月始めころより主訴が出現したために当院を受診した. 注腸X線検査にて回腸末端部にポリープを指摘され, 入院した. 下部内視鏡検査の結果, 回盲弁より3cm口側に表面平滑な山田IV型ポリープと診断され, ポリペクトミーを施行された. 摘出標本の大きさは5×3×3mmで, 組織学的に過形成性ポリープと診断された. 回腸ポリープは, 比較的まれな疾患であり, 文献的考察を加えて報告する.
  • 龍 芯依, 水野 滋章, 春田 明子, 大山 恭平, 川島 志布子, 中村 由紀, 堀内 裕太, 好士 大介, 上原 俊樹, 菊池 浩史, 佐藤 秀樹, 宇野 昭毅, 森山 光彦, 東風 貢, 高山 忠利
    Progress of Digestive Endoscopy
    2013年 82 巻 1 号 170-171
    発行日: 2013/06/14
    公開日: 2013/07/05
    ジャーナル フリー
    Recently, capsule endoscopy has evolved as a non-invasive method for examining obscure gastro-intestinal bleeding (OGIB) in the gastrointestinal tract. Herein we report a case of malignant lymphoma which was diagnosed by capsule endoscopy.
    A 68-year-old man with atrial fibrillation felt dizzy and was diagnosed with anemia (Hb 8.2g/dl). Gastrointestinal bleeding was detected by fecal occult blood test, and the patient was referred to the department of gastroenterology. Upper endoscopy and colonoscopy were unable to identify the source of the bleeding. To further investigate the OGIB, the capsule endoscopy test was selected, showing a type 2 tumor at the distal ileum. Single-balloon enteroscopy showed a near-circumferential tumor and stenosis. The histological findings of the tumor with single balloon enteroscopy contained only lymphoid cell lines, hence the tumor could not be diagnosed as malignant lymphoma. A partial ileal resection of the tumor was performed. Histological diagnosis of the resected lesion was diffuse large B-cell lymphoma.
    It is reported that between 2 and 9% of small intestinal tumors are diagnosed by capsule endoscopy during investigation of OGIB. We conclude that capsule endoscopy may be useful for the diagnosis of OGIB potentially leading to the discovery of malignant lymphomas.
  • 前川 宗一郎, 朔 元則, 池尻 公二, 矢加部 茂, 竹尾 貞徳, 古山 正人, 荒木 昭輝, 増田 雄一
    医療
    1992年 46 巻 10 号 832-835
    発行日: 1992/10/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    小腸平滑筋肉腫は比較的まれな疾患であり, その多くが管外性で, 症状が非特異的なために術前診断が困難なことが多い. 今回我々は, 婦人科系腫瘍との鑑別が困難であった管外発育型空腸平滑筋肉腫の1例を経験したので文献的考察を加え報告する. 症例は67歳女性, 症状無く, 検診目的での超音波検査で骨盤腔内の腫瘤を指摘された. 腫瘍は, 超音波, CT, MR検査で, 仙骨前面で子宮底部に接iした境界明瞭で内部不均一な充実性腫瘤として認められたが, 原発巣の確定はできなかった. 開腹時所見ではTreiz靱帯から約50cm肛門側の空腸から管外性に発育した手拳大の腫瘍がS状結腸直腸移行部の腸間膜に癒着していた. 切除標本では, 細い茎で空腸に付着した表面平滑な充実性の腫瘍で, 空腸粘膜との連続性は認められなかった. 病理組織学的には空腸から管外性に発育した平滑筋肉腫と診断された.
  • 苅部 勇大, 田部井 正, 林 宏行, 杉村 留美子, 滝澤 弘樹, 寺尾 秀行, 舩橋 亮, 太田 純一, 森山 正敏
    日本泌尿器科学会雑誌
    2022年 113 巻 3 号 110-114
    発行日: 2022/07/20
    公開日: 2023/07/20
    ジャーナル フリー

    症例は71歳男性.嗄声と右上肢のしびれへの精査で施行した胸部レントゲン撮影とCTで,腎癌と肺転移,胸壁転移を疑われ当科紹介となった.腎生検と気管支鏡下肺生検を施行し,右腎細胞癌多発肺転移の診断となった(臨床診断:renal cell carcinoma,clear cell type,G2,cT3aN0M1).IMDC分類でpoor risk(貧血,補正Ca高値,診断から全身治療開始までが1年未満の3項目に該当)に分類されたためイピリムマブ+ニボルマブ併用療法を開始した.イピリムマブ+ニボルマブ併用療法4サイクル投与後のCTでは,原発巣及び他転移巣とも縮小した.また,初診時より認めていた嗄声や,右上肢のしびれも消失した.一方で,イピリムマブ+ニボルマブ併用療法開始後より下痢や皮疹,貧血とCRPの上昇を認めた.下痢と皮疹は免疫関連有害事象と考え,プレドニゾロンの内服とステロイド軟膏の塗布で軽快したが,さらなる貧血の悪化とCRPの上昇を認めたためイピリムマブ+ニボルマブ併用療法はニボルマブ単独投与4コース以降を中止とした.同療法の開始から6カ月後,便秘と腹部膨満感を自覚した.CTで

    小腸腫瘍
    による腸重積を指摘され,小腸部分切除術を施行,病理学的に腎癌小腸転移の結果であった.術後,貧血とCRPはいずれも改善傾向を示し,小腸転移に伴うものと考えられた.イピリムマブ+ニボルマブ併用療法を開始から12カ月の時点で,原発巣・転移巣ともに縮小を維持している.

  • 錦見 孝志, 飯石 浩康, 春日井 博志, 岡野 弥高, 今西 清, 竜田 正晴, 大谷 透, 森井 健, 奥田 茂, 石黒 信吾, 佐藤 正之
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1988年 30 巻 9 号 2006-2012_1
    発行日: 1988/09/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    過去約10年間に当院にて経験しえた小腸の原発性腫瘍13例(平滑筋肉腫6例,平滑筋腫3例,悪性リンパ腫2例,腺管腺癌2例)の臨床病理学的所見と診断過程について検討した.
    小腸腫瘍
    は空腸・回腸いつれにもほほ伺頻度で認められ,壁外性に発育するものが多くみられ,最大径5cm以上のものには悪性腫瘍が多い傾向がみられた.臨床的には術前に診断可能であったものは13例中7例(54%)に過ぎず,他に存在した主病変の開腹手術時に発見されたものも少なくない.
    小腸腫瘍
    の診断には小腸二重造影法,内視鏡検査および腹部血管造影が重要であった.
    小腸腫瘍
    には特有の症状は認められないが,その大部分は出血,腹痛,腫瘍触知を主症状としており,原因不明の出血や腹痛を訴える患者には
    小腸腫瘍
    を疑い積極的に精査することが必要である.
  • 井上 勝次, 北見 裕, 佐伯 秀幸, 伊賀瀬 道也, 福岡 富和, 間口 元文, 大蔵 隆文, 小原 克彦, 児玉 光司, 日和田 邦男
    日本老年医学会雑誌
    1998年 35 巻 1 号 53-56
    発行日: 1998/01/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    老年者の消化管出血は日常診療でしばしば遭遇する. しかし, 老年者では無症状のことが少なくなく, 見逃される可能性があり注意が必要である. 我々は71歳女性で消化管出血による高度の貧血をきたした症例を経験した. 患者の出血源は上部消化管造影, 小腸造影, 注腸造影および内視鏡検査では発見できず, 腹部血管造影で初めて出血源と思われる
    小腸腫瘍
    を同定し得た. 小腸切除術の結果, 腫瘍は径4×3×3.5cm大の管外性に発育した迷入膵と診断した. 消化管出血の原因として小腸からの出血が疑われる場合, 小腸造影では診断因難な壁外発育性の腫瘍や血管性病変を考慮し, 一度は腹部血管造影を試みるべきであると思われた.
    小腸腫瘍
    からの出血は消化管出血のなかでも比較的まれであり, 特に本症例のように出血源と考えられ外科的切除にいたった
    小腸腫瘍
    が病理組織学的に迷入膵と診断されることは非常にまれである.
  • 立石 一成, 小泉 知展, 漆畑 一寿, 山本 洋, 花岡 正幸, 久保 惠嗣
    肺癌
    2012年 52 巻 3 号 310-314
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/08/07
    ジャーナル オープンアクセス
    背景.生前中に肺癌患者の転移性
    小腸腫瘍
    の診断は困難であるが,ダブルバルーン小腸内視鏡によって診断される報告が散見される.症例.62歳男性.黒色便と貧血を主訴に受診された.胸部単純X線写真で異常影を認め,肺癌が疑われた.出血源の検索に上部・下部消化管内視鏡,腹部造影CTを行ったが,出血源は特定できなかった.カプセル内視鏡およびダブルバルーン小腸内視鏡を施行し,上部空腸に潰瘍を伴う隆起性病変を認めた.空腸組織の組織診断で異型細胞を認め,免疫染色でthyroid transcription factor-1(TTF-1)およびPE10が陽性であった.肺原発の低分化型腺癌および転移性
    小腸腫瘍
    と診断した.化学療法としてcisplatinおよびpemetrexed併用療法を4コース施行した.経過中に腹部症状は認めなかった.肺野病変は不変であった.化学療法後,ダブルバルーン小腸内視鏡を再検したところ潰瘍は瘢痕化し,輸血を施行せずに貧血は改善した.結語.肺癌からの転移性
    小腸腫瘍
    における化学療法の治療効果を内視鏡的に観察した報告はないため,報告した.
  • 坂本 光弘, 立沢 貞彦, 永井 長純, 高藤 歳夫
    医療
    1968年 22 巻 11 号 1329-1332
    発行日: 1968/11/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
  • 田中 裕滋, 木村 光政, 小林 由直, 牧田 慶久, 吉田 康史, 山口 道彦, 越山 肇, 足立 幸彦
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    2000年 42 巻 2 号 169-174
    発行日: 2000/02/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症例は53歳の男性.貧血症状を主訴に来院し,精査目的にて入院となった.胸部CTscanでは右上葉に腫瘤陰影とリンパ節腫脹を認め,気管支鏡検査にて肺癌と診断された.著明な貧血と便潜血反応陽性より消化管出血を疑うも,上部消化管および大腸に出血源は認めず.小腸造影にて粘膜像の不整と欠損を認めた.小腸内視鏡検査を施行したところ中心潰瘍を伴う隆起性病変を認め,生検により肺癌よりの転移性
    小腸腫瘍
    と術前診断した.貧血進行の防止目的で,小腸部分切除術を施行した.肺癌の小腸転移は,腸閉塞や穿孔性腹膜炎などの緊急開腹術後や剖検の病理組織所見にて診断されることが多いのに対し,本症例では高度貧血と便潜血反応陽性を契機に小腸造影および小腸内視鏡検査にて腹部症状発現前に診断し得た.
  • 石田 亘宏, 吉峰 修時, 吉村 明文, 喜多 豊志, 日高 直昭
    日本臨床外科医学会雑誌
    1986年 47 巻 12 号 1609-1613
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2009/02/10
    ジャーナル フリー
    症例は62歳女性,昭和57年10月,幽門部癌にて胃切除, Billroth II法吻合術を受けた. P0H0n(-), se, stage III R2郭清.術後FT207投与により経過良好であったが,昭和61年1月下旬よりイレウス症状出現.保存的療法にて軽快するも,同2月中旬再びイレウス症状出現.軽快,増悪をくり返すため手術を施行.トライツ靭帯より約1.2mの空腸に母指頭大の腫瘤を認めたため,原発性あるいは転移性
    小腸腫瘍
    を疑い腫瘤を含め約30cm長の空腸を切除,端々吻合を行った.摘出標本の病理組織学的検索にてSignet ring cell carcinomaの転移が認められた.転移性
    小腸腫瘍
    は腹腔内諸臓器悪性腫瘍の末期像によるものが多く,本症の様な単発性はまれである.しかし,臨床的に問題となる場合は,穿孔,重積,閉塞,出血などの重大な症状による急性腹症としての発症が多いため原因不明のイレウス,出血等の場合は本症例の様な病態もその診断と治療において考慮されるべきであろう.
  • 菅 治男, 高尾 利弘, 福島 実, 杉谷 富士彦, 菱沼 正志, 富田 義純, 亀谷 雄次
    昭和医学会雑誌
    1965年 25 巻 4 号 168-172
    発行日: 1965/07/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    A case of extramural fibromyoma on the Jejunum of 40-year-old woman was presented, which had been erroneously diagnosed as an ovarian tumor during the treatment of ankylostomiasis.
  • 千葉 幸夫, 加藤 泰史, 平松 義規, 佐々木 正人, 田中 宏和, 村岡 隆介
    肺癌
    1996年 36 巻 7 号 945-950
    発行日: 1996/12/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    症例は68歳男性で, 咳, 痰, 胸背部痛を主訴に来院.胸部X線写真上左上葉に腫瘤影を認め, 血液検査で, 白血球増多 (18,400/μl), 貧血, CRP高値 (9.10mg/ml) を認めた.肺癌の診断で左上葉, 胸壁合併切除術を行った.病理組織診断で, 大細胞癌, 第4肋骨, 第3, 4肋間筋浸潤と診断された.一年後にタール便を伴って高度白血球増多, 高度貧血, CRP高値を来すようになった.小腸造影, 腹部血管造影検査などから
    小腸腫瘍
    の診断の下,
    小腸腫瘍
    切除術を行った.
    小腸腫瘍
    切除術前のG-CSF値は高値を示した.肺癌,
    小腸腫瘍
    切除標本の抗rhG-CSF抗体による免疫組織染色では陽性所見を示し, G-CSF産生大細胞癌と, その小腸転移と考えられた.患者は肺癌手術後4年の現在, 再発もなく健在である.
  • 太平 周作, 長谷川 洋, 小木曽 清二, 坂本 英至, 伊神 剛, 森 俊治, 深見 保之
    日本消化器病学会雑誌
    2003年 100 巻 2 号 166-169
    発行日: 2003/02/05
    公開日: 2008/02/26
    ジャーナル フリー
    症例は52歳女性.タール便,貧血を主訴に受診.小腸造影で回腸に約15mmの腫瘤陰影を認めた.この腫瘤からの出血と診断し,回腸部分切除術を施行した.病理組織学的にはcavernous hemangiomaであった.我が国では小腸血管腫は自験例を含めて102例の報告がある.組織学的にはcavernous hemangiomaが最多であった.診断には小腸造影が有効であった.
  • 久保 公利, 松田 宗一郎, 津田 桃子, 加藤 元嗣
    道南医学会ジャーナル
    2020年 3 巻 1 号 23-27
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/07/01
    ジャーナル フリー
    【症例】76歳、男性【主訴】肝内異常陰影【現病歴】2017年2月に近医で施行した腹部CTで肝内に異常陰影を認め、精査加療目的に当院を紹介受診した。【既往歴】高脂血症(40歳代)【経過】腹部US・EOB-MRIで転移性肝腫瘍を疑い、上下部内視鏡検査を行ったが異常所見を認めなかった。PET-CTで小腸と肝S6にFDGの集積が認められた。カプセル内視鏡で小腸の粘膜下腫瘍を疑い、ダブルバルーン小腸内視鏡を施行したところ空腸にbridging foldを伴った粘膜下腫瘍を認め、中心部に潰瘍を伴っていた。潰瘍部からの生検でGISTと診断し、腹腔鏡下小腸切除術を施行した。病理組織学的にGISTと最終診断された。【結語】カプセル内視鏡・ダブルバルーン小腸内視鏡で診断された小腸GISTの1例を経験したので報告する。
  • ―特にX線所見と内視鏡所見について―
    村田 育夫, 牧山 和也, 今西 建夫, 原 耕平, 井上 健一郎, 松永 圭一郎, 椛島 淳, 津野 至孝, 村瀬 邦彦, 田中 義人, 谷岡 一, 森 理比古, 中村 憲章, 赤司 文広
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1988年 30 巻 3 号 570-581
    発行日: 1988/03/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    小腸腫瘍
    はまれな疾患であり,緊急手術が行われることが多く,術前に診断されることは,極めてまれとされてきた.今回,自験例24例の診断過程を分析し,主に,X線所見と内視鏡所見について,文献的に考察を加えて検討した.24例中,術前に腫瘍の局在診断が得られたのは15例であった.小腸X線検査では12例,注腸造影では4例で腫瘍に関連ある所見が得られた.小腸内視鏡は,push式で6例に施行され,4例に腫瘍が観察された.大腸内視鏡では,2例に回腸結腸重積の先進部としての腫瘍が観察された.これらの例を検討した結果,小腸X線検査は,最も一般的で簡便であり,
    小腸腫瘍
    の診断に優れた検査法であると思われた.小腸内視鏡はいまだ一般化されていないが,脂肪腫や血管腫の一部のものは内視鏡像で確診が得られ,生検可能な場合は,癌や腺腫の診断に力を発揮すると考えられた.
    小腸腫瘍
    の発見には,症状の分析が最も重要な第一段階であると思われた.
  • 安東 聡, 福原 喜春, 宮崎 淳, 服部 一紀, 塚本 定, 樋之津 史郎, 島居 徹, 赤座 英之
    日本泌尿器科学会雑誌
    2006年 97 巻 1 号 64-67
    発行日: 2006/01/20
    公開日: 2010/07/23
    ジャーナル フリー
    69歳男性. 吐血, タール便を主訴に前医を受診した. 精査の腹部CTで左腎腫瘍, 両側副腎腫大を認めたため, 精査目的に当院を紹介受診した. 腹部CTで左腎下極, 中央部にそれぞれ45mm, 15mmの腫瘍を認め, 両側副腎腫大, 腸重積を伴う
    小腸腫瘍
    を認めた. 左腎腫瘍, 両側副腎転移または過形成, 原発性または転移性
    小腸腫瘍
    と診断し, 左根治的腎摘出術, 両側副腎摘出術, 小腸部分切除術を施行した. 病理診断は renal cell carcinoma, granular cell carcinoma, G2>G3>G1, INFα, v (+), pT1a, pM1, Stage IVであった. 両側副腎と
    小腸腫瘍
    は腎細胞癌の転移であった. 術後は天然型インターフェロンα投与とステロイド補充療法を行った. 術後19ヵ月で頚部リンパ節, 肺転移を生じ, 術後27ヵ月目に癌死した.
  • 森 貞浩, 矢島 麻里絵, 町田 直子, 中山 伸一, 小坂 愉賢, 高佐 顕之, 西山 保比古, 中川 潤一
    超音波検査技術抄録集
    2018年 43 巻
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
  • 鶴野 由佳, 久米川 啓, 田中 聰
    日本臨床外科医学会雑誌
    1993年 54 巻 2 号 446-449
    発行日: 1993/02/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    小腸過誤腫は非常に稀な疾患といえる.
    検索し得た限りの本邦報告では,小腸過誤腫は,本症例を含めて8例であった.報告例の平均年齢は36.1歳,性差ではやや男性が優位であった.発生部位では空腸,回腸に差はなく,大きさは全て3.5cm以下であった.
    自験例は胃癌に合併した症例で,その手術中偶然に発見されたものであり,無症状の
    小腸腫瘍
    に対する術中検査の重要性を示唆するものである.
  • *橋本 悠, 山本 安則, 北畑 翔吾, 白石 佳奈, 花山 雅一, 丹下 和洋, 小西 佳奈子, 川村 智恵, 八木 専, 竹下 英次, 池田 宜央, 日浅 陽一
    日本小腸学会学術集会プログラム・抄録集
    2019年 3 巻 O1-2
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/01/18
    会議録・要旨集 フリー

    【目的】 転移性

    小腸腫瘍
    は、稀な疾患であり剖検例での報告が中心であった。今回、当科で施行したダブルバルーン内視鏡(Double Balloon Endoscopy; DBE)にて診断しえた転移性
    小腸腫瘍
    の臨床的特徴を明らかにする。

    【対象と方法】 2004年3月から2019年6月までに当科でDBEを施行した285症例(のべ436症例)を対象とし、臨床的事項を解析した。

    【結果】 

    小腸腫瘍
    は、39例(転移性
    小腸腫瘍
    6例、原発性小腸癌8例、悪性リンパ腫17例、GIST 7例、カルチノイド1例)認めた。転移性
    小腸腫瘍
    は、平均年齢73歳(66-77歳)、男性4例、女性2例、原発巣は、肺癌2例(共に大細胞癌)、乳癌、腎癌、腹膜癌、S状結腸癌が各1例ずつであった。DBEの検査契機となった主訴は、下血が3例と最も多く、他イレウス2例、腹痛1例であった。腫瘍の局在は、6例中5例(83.3%)が空腸であった。腫瘍の肉眼所見は、発赤または潰瘍を伴う粘膜下腫瘍様隆起が3例、他、壁外性圧排狭窄、潰瘍性病変、腫瘤状隆起が各1例ずつであった。小腸転移に対する治療は、外科切除3例、化学療法2例、保存的加療が1例に行われた。予後は、長期生存1例を除き平均生存期間6.6か月(1-13か月)と不良であった。

    【結論】 転移性

    小腸腫瘍
    は、主に空腸にみられ、肉眼型は粘膜下腫瘍様隆起をとることが多く、DBEがその発見および質的診断にも有用であった。今後、化学療法の進歩などによる担癌患者の長期生存例が増加することにより、転移性
    小腸腫瘍
    の増加が予想され、それを念頭に置いた小腸診療が必要である。

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