福島県産米のササニシキを, 精白米, どうづき米, 胚芽精米に搗精し, その食味特性および炊飯特性について実験を行った.
粗たん白質, 脂肪, 灰分などの一般成分は, 胚芽精米に最も多く含まれ, 次いでどうづき米, 精白米の順に少なくなった.
官能検査では精白米の食味が最も良好であり, どうづき米においてもこれに近い成績を得た.また, ジャーでは保温経過時問とともに食味は劣化するが, とくに胚芽精米の香味, 色, 光沢について劣化することが認められた.
改良上皿天秤による粘着度については, 炊飯後15分では大差はないが, 5時間保温後では胚芽精米の粘着度が著しく低下することが認められた.
ブラベンダーアミログラフによる粘性の変化は, 精白米, どうづき米は胚芽精米より, 最高粘度, ブレークダウン値が大でセットバック値が小であった.
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