詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する: 検索条件を変更
クエリ検索: "平田雄三"
104件中 1-20の結果を表示しています
  • 松田 正裕, 平田 雄三, 杉 桂二, 高橋 護, 高橋 信
    日本臨床外科医学会雑誌
    1995年 56 巻 11 号 2477-2479
    発行日: 1995/11/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    腰ヘルニアは,比較的稀な疾患である.その治療法としては手術しかなく, Dowd法をはじめ種々の術式が報告されている.
    今回,われわれは, 52歳男性で,外傷後に発症した下腰ヘルニアに対して,近年普及しつつある腹腔鏡下手術を施行した.術後経過も良好であり,現在術後1年であるが,再発も認めず,腰ヘルニアに対して有用な手術法の1つと考える.
  • 関根 進, 朝倉 武士, 牧角 良二, 今村 智, 山口 晋
    日本臨床外科学会雑誌
    2003年 64 巻 8 号 2046-2049
    発行日: 2003/08/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    腰部には上腰三角・下腰三角と2つの解剖学的抵抗減弱部位が存在するが,特に下腰三角部にヘルニアが発症することは極めて稀である.今回われわれは,特発性下腰ヘルニアの1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する.
    症例は73歳,男性.左側腹部膨隆を主訴に来院.左下腰三角に14×9cmの膨隆を認め, CTにて左側腹部に腸管と腹膜脂肪組織の脱出認め,腰ヘルニアと診断.手術はヘルニア嚢を解放せず広背筋・腹斜筋群を寄せ,その上方をメッシュにて補強した.術後,現在まで再発を認めていない.
  • 酒部 克, 田伏 克惇, 辻 毅, 有井 一雄, 堂西 宏紀, 庄野 嘉治, 野上 隆司, 上野 昌樹, 中瀬 隆之, 吉田 英樹, 小川 雅生, 山崎 圭一
    Journal of Microwave Surgery
    2000年 18 巻 103-107
    発行日: 2000年
    公開日: 2008/10/08
    ジャーナル フリー
    From January 1989 to December 1997, 170 patients underwent distal pancreatectomy with total gastrectomy for gastric cancer. We compared the incidences of postoperative pancreatic fistula in a group with use of a microwave tissue coagulator (132 cases : MW group) and a group without coagulator use it (38 cases : nMW group). Postoperative pancreatic fistula was observed in 15 patients (8.8%). Eleven cases of pancreatic fistula (8.3%) occurred postoperatively in the MW group. In the nMW group, 4 cases (10.5%) of pancreatic fistula occurred. These results suggest that use of a microwave tissue coagulator might be useful in preventing postoperative pacreatic fistula.
  • 水沼 和之, 杉野 圭三, 武市 宣雄, 岡本 英樹, 春田 るみ, 平田 雄三, 杉 桂二, 片岡 健, 丸林 誠二, 土肥 雪彦
    日本臨床外科医学会雑誌
    1994年 55 巻 11 号 2803-2806
    発行日: 1994/11/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    巨大に発育した甲状腺乳頭癌を2例経験したので報告する.症例1は81歳女性で腫瘍径12×10cm,腫瘍内に約300mlの血液を認め,左内頸静脈,左迷走神経,前頸筋,胸鎖乳突筋に浸潤し発育していた. (JT4, N1, EX2, M0, StageIII).甲状腺左葉切除,リンパ節摘出,左内頸静脈,左迷走神経合併切除施行(R0).症例2は62歳女性,腫瘍は約15cmの大きさで右内頸静脈を圧迫し,右反回神経,前頸筋に浸潤していた(JT4, N3, EX2, M0, StageIII).甲状腺全摘術,リンパ節郭清を行った(R1).甲状腺乳頭癌は徐々に発育するため巨大化するまで放置する例は稀である.年齢, QOLなどを考慮し,手術法を選択する必要があると思われる.
  • 砂川 祐輝, 野々垣 郁絵, 水野 亮, 古池 真也, 田上 鑛一郎
    日本農村医学会雑誌
    2020年 69 巻 4 号 395-
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/12/25
    ジャーナル フリー
     症例は73歳,男性。40歳の時に労災事故で脊髄損傷を患い,下半身麻痺で生活を送っている。以前より,腸管蠕動不良とS状結腸の通過障害による排便障害を来していたが,入院管理を要するまでに悪化したため,人工肛門造設術の適応となった。
     事故時に横隔膜損傷治療のための開胸・開腹術を受けており,腹腔内に癒着の存在が予想され,癒着剥離を要する可能性が高かった。また,脊髄損傷患者は腸管蠕動不良を来しやすく,術後麻痺性イレウス予防のために可能な限り手術侵襲を低減することを目的に,腹腔鏡下手術を選択した。
     手術は3ポートで行ない,横行結腸・大網・腹壁の癒着を剥離,横行結腸を授動して,右上腹部に横行結腸双孔式人工肛門を造設した。術後経過は良好で,術後第2日目に食事を開始し,その後は排便障害を認めていない。
     排便障害を伴う脊髄損傷患者に対する腹腔鏡下人工肛門造設術は,患者のQOLを改善する,有効かつ安全な術式と考えられる。
  • 古元 克好, 水野 礼, 森 友彦, 伊東 大輔, 江下 恒統, 小切 匡史
    日本消化器外科学会雑誌
    2008年 41 巻 5 号 553-557
    発行日: 2008年
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    症例は42歳の女性で, 下腹部痛と嘔吐を主訴に当院救急外来を受診した. 腹部膨満と下腹部圧痛, 反跳痛を認めた. 腹部CTで便を多量に含んだ結腸の著明な拡張が下腹部正中に見られ, ダグラス窩に中等量の腹水を認めた. 上腸間膜動脈が上腸間膜静脈の右側に位置しており, 腸回転異常がベースにあるイレウスが示唆された. 全身状態が安定しており保存的加療でいったん症状が軽快したので下部消化管内視鏡検査を行うと, 上行結腸と思われる部位に捻れたような狭窄を認め, 造影で上行結腸の狭窄であると確認された. 経口摂取に伴い症状が再燃したため開腹すると, 回腸末端から上行結腸が大網の裂け目に陥入しておりこれを解除した. Nonro-tationの腸回転異常症で, これに伴う腸管の配置異常と固定不全が原因の内ヘルニアと考えられ, 腸回転異常症患者のイレウスとして典型的なものではなく, 示唆に富む症例であった.
  • 三浦 勝, 金村 栄秀, 小尾 芳郎, 山中 研, 阿部 哲夫
    日本臨床外科学会雑誌
    2002年 63 巻 12 号 3076-3080
    発行日: 2002/12/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    腰部には腰三角という解剖学的抵抗減弱部が存在するが,この部位にヘルニアが発生することは稀である.今回,特発性に発症した,左上腰ヘルニアの1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.症例は82歳女性で,左腰部膨隆を主訴として受診した. CT検査にて左腰部皮下脂肪織内に突出するヘルニア嚢内に下行結腸の脱出を認め,腰ヘルニアと診断した.手術所見で第12肋骨,内腹斜筋後縁,仙棘筋に囲まれた上腰三角にヘルニア門があり, PROLENE meshを用いて補強し,閉鎖した.本法は簡便かつ短時間に施行でき,高齢患者や合併症を持つ患者にも安全に行える術式と考えられた.
  • 清水 紀之, 杉本 泰一, 吉田 博希
    日本臨床外科学会雑誌
    2002年 63 巻 11 号 2810-2814
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    腰ヘルニアは解剖学的抵抗減弱部として知られている上腰三角,下腰三角から発生する比較的稀な疾患である.
    今回,われわれは特発性下腰ヘルニアの1例を経験したので本邦報告例の検討を加え報告する.症例は79歳,女性で,右腰背部膨隆を主訴に受診した.腹部CT,注腸造影にて上行結腸をヘルニア内容とする腰ヘルニアと診断した.手術はヘルニア門をMarlex meshにて閉鎖した.術後4カ月を経過したが再発を認めていない.腰ヘルニアの本邦報告例は87例であり,下腰ヘルニアは自験例を含め21例である.治療は消化管絞扼による壊死の報告もあり手術が必要である.最近5年間は高齢者の報告例が増加しており,今後も増加すると思われることから,本疾患を念頭におくことが重要である.
  • 本田 五郎, 上原 徹也, 八木 草彦, 坂尾 寿彦, 岡上 豊猛, 梶原 伸介, 山崎 信保, 木下 研一
    日本臨床外科医学会雑誌
    1996年 57 巻 2 号 442-446
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2009/02/10
    ジャーナル フリー
    腎移植後6年目に発生した腫瘤触知型の乳腺Paget病を経験した.症例は47歳女性で, 41歳時に慢性腎不全に対し生体腎移植を受け,免疫抑制剤の投与のもと経過良好であったが,術後6年目に右乳頭部の難治性の痂皮に気づき当院皮膚科で生検を受けPaget病の診断を得た.術前に乳房内にも腫瘤を指摘され,腫瘤形成型のPaget病の診断のもと胸筋温存乳癌根治術を施行した.
    近年,免疫抑制剤の進歩により慢性腎不全に対する腎移植術は積極的に行われるようになり,移植後の患者の発癌率の上昇が懸念される.同時に抗癌剤と免疫抑制剤の使用方法などが問題になってくる.
  • 大杉 純, 長谷川 剛生, 野沢 佳弘, 藤生 浩一, 叢 岳
    日本呼吸器外科学会雑誌
    2021年 35 巻 1 号 44-51
    発行日: 2021/01/15
    公開日: 2021/01/15
    ジャーナル フリー

    症例は,78歳,女性.胃癌術後経過観察目的のCTにて左肺下葉末梢に5 mm大の結節影を認め,18ヵ月の経過で8 mm大と増大傾向を認めた.診断と治療目的に胸腔鏡下肺部分切除術を施行した.病理組織学所見は,杯細胞・線毛上皮細胞が乳頭状,肺胞置換性に増殖しており,ciliated muconodular papillary tumor(CMPT:線毛性粘液結節性乳頭状腫瘍)と診断した.術後2年再発を認めていない.CMPTは,良悪性の位置づけが確立していない稀な腫瘍である.本邦における報告は,自験例も含め38例と少なく,極めて貴重な症例と考えられた.

  • 佐藤 俊充, 玉内 登志雄, 竹内 英司, 岡本 哲也, 佐々木 英二
    日本臨床外科学会雑誌
    2002年 63 巻 2 号 495-498
    発行日: 2002/02/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    症例は79歳,女性. 20歳時の帝王切開後より左側腹部の腫瘤に気づくも放置.左大腿骨頸部骨折にて2001年1月人工骨頭置換術施行.その後,腹痛が出現し腹部造影CT検査で,左側腹部に腸管の脱出を認め,左腰ヘルニアと診断した.絞扼所見を認めなかったため,待機的に手術を行った.右側臥位にて局所麻酔下に第12肋骨から腸骨にいたる縦切開をおき,皮下を剥離した.ヘルニア門の大きさは90×85mmで第12肋骨,脊柱起立筋,内外腹斜筋,腸骨により構成され,広範腰ヘルニアであった.ヘルニア嚢は切開せずに,メッシュプラグELサイズ2個およびMサイズ1個を挿入し,さらにCOMPOSIX MESHをonlay patchとして使用した.術後seromaを形成したが,穿刺にて改善し,軽快退院した.
  • 大島 健志, 佐藤 真輔, 永井 恵里奈, 大端 考, 大場 範行, 高木 正和
    日本腹部救急医学会雑誌
    2018年 38 巻 4 号 787-791
    発行日: 2018/05/31
    公開日: 2019/12/07
    ジャーナル フリー

    症例は42歳,女性。腹痛と嘔吐を主訴に前医を受診した。腸間膜脂肪織炎と腸閉塞の診断で保存的治療を受けたが,改善しないため当院へ転院した。入院後の腹部CT検査で腸管の固定不良と腸間膜の捻転による腸閉塞と診断して手術を行った。盲腸から下行結腸まで後腹膜への固定を認めない総腸間膜症を背景に,空腸起始部からS状結腸まで大網裂孔に嵌入した腸閉塞であった。手術はヘルニアを解除後にその原因となる大網を切除した。総腸間膜症は腸回転異常症の1つとされる。総腸間膜症に伴う大網裂孔ヘルニアの報告はこれまでになく,極めてまれな症例を経験したので文献的考察を加えて報告する。

  • 南方 孝夫, 新谷 裕美子, 氷室 直哉, 遠藤 哲哉, 鈴木 隆, 武井 秀史
    日本呼吸器外科学会雑誌
    2021年 35 巻 1 号 70-74
    発行日: 2021/01/15
    公開日: 2021/01/15
    ジャーナル フリー

    症例は19歳,女性.若年性関節リウマチを13歳時に罹患し,当院アレルギー膠原病内科で加療されていた(プレドニゾロン15 mg/day内服中).妊娠12週ごろより感冒症状を自覚し,13週に受診した.その際の胸部エックス線写真で右気胸を認めた.胸腔ドレナージを施行し,気瘻は早期に停止した.妊娠早期であり手術は行わずドレーンを抜去し退院した.しかし,妊娠15週に右気胸の再発を認めた.胸部CT画像では右肺尖部に囊胞を認め,気漏が遷延したため妊娠16週3日に胸腔鏡下右肺部分切除術を施行した.術後経過は良好で術後第5病日に退院した.その後の経過は良好で第39週2日に自然分娩で出産した.妊娠早期であれば保存的に治療を行い,妊娠16週以降に手術を考慮すべきである.

  • 吉田 良, 岡崎 智, 高田 秀穂, 權 雅憲
    日本臨床外科学会雑誌
    2009年 70 巻 9 号 2889-2892
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/02/05
    ジャーナル フリー
    腰ヘルニアは比較的稀なヘルニアである.今回われわれは,83歳男性が16年前に左上腰ヘルニアに対して欠損部の縫合閉鎖が行われ,その後再発した症例に対して,腹腔鏡下に人工膜を使用したtension free修復術を経験した.患者は前回術後早期に再発し,上腰部に圧痛を伴う弾性軟の6cmの腫瘤を触知し,症状の増強を認めた.腹腔鏡下後腹膜腔アプローチにより,Bard Composix Mesh®を使用して後腹膜腔側より修復術を行った.本邦ではこれまでに,腹腔鏡による修復術6例の報告がある.腹腔鏡による腰ヘルニア修復術は,再発や支持組織の脆弱化した患者に対しても有効な治療方法であると考えられた.
  • 村上 慶洋, 山本 和幸, 小出 亨, 村川 力彦, 北上 英彦, 池田 淳一
    日本臨床外科学会雑誌
    2008年 69 巻 5 号 1269-1273
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/11/05
    ジャーナル フリー
    症例は79歳,男性.手術既往はない.嘔吐,腹部膨満を認め近医を受診しイレウスの診断でイレウス管を挿入され当科紹介入院となった.入院後のイレウス管造影で右下腹部に位置するイレウス管の先端より先で造影剤の途絶を認め,CTでも右下腹部に閉塞の原因があると考えられた.確定診断には至らなかったが内ヘルニアによるイレウスを疑い入院5日目に原因検索と治療目的に腹腔鏡下手術を施行した.腹腔鏡下に腹腔内を観察したところ盲腸後窩ヘルニアであることが確認され,嵌入小腸の整復とヘルニア門の解放を行った.本症を含め術前診断が困難な内ヘルニアに対しては,診断,治療が同時に行える腹腔鏡下手術が有用であると考えられた.
  • 小倉 道一, 康 祐大, 菊池 剛史, 君塚 圭, 大原 守貴, 三宅 洋
    日本臨床外科学会雑誌
    2015年 76 巻 3 号 631-636
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/10/01
    ジャーナル フリー
    症例は59歳,女性.睡眠薬を服用した状態で乗用車を運転し,意識を消失して電柱に衝突し救急搬送された.右側腹部の疼痛を訴えたが,経過観察となった.約1カ月後より右側腹部の膨隆を自覚し,徐々に増大するため当科を受診した.右側腹部に長径15cmの無痛性,弾性硬の腫瘤を触知し,画像検査と併せてヘルニア内容を横行結腸とする上腰ヘルニアと診断した.交通事故の際のシートベルトによる急激な腹圧の上昇がヘルニア発症の原因と考えられた.Parietex Optimized Composite MeshTM(PCO)を用いて腹腔内経路での腹腔鏡下腰ヘルニア修復術を施行した.術後第3病日に合併症なく退院し,術後9カ月の経過観察で再発や慢性疼痛などの有害事象は認めていない.腰ヘルニアは稀な疾患で腹腔鏡手術の報告は少ないが,従来の術式と比べ低侵襲で整容性の点でも有用であり,術後在院期間を短縮しうると考えられた.
  • 杭瀬 崇, 伊藤 充矢, 大谷 彰一郎, 桧垣 健二, 高田 晋一, 松浦 博夫
    日本臨床外科学会雑誌
    2010年 71 巻 1 号 31-35
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/07/16
    ジャーナル フリー
    乳腺葉状腫瘍は女性乳腺腫瘍の0.3~0.5%と比較的稀な疾患であるが,とりわけ男性については極めて稀であり,医学中央雑誌およびPUBMEDで検索する限り本邦でまだ報告例はなく,世界でも11例の報告を認めるのみである.今回われわれは,男性乳房に発症した巨大腫瘍に対して摘出手術を施行し,病理検査にて,葉状腫瘍の診断を得た1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.症例は28歳,男性.増大する左乳房の腫瘤を主訴に当院紹介受診.家族歴,既往歴に特記事項なし.造影MRI検査では,左乳房に8cm大の境界明瞭で辺縁分葉状の腫瘍を認め,内部はほぼ均一に漸増する造影パターンを示した.針生検で悪性所見は認めなかったが確定診断には至らず,本人の希望もあり診断・加療目的にて摘出手術を施行した.摘出標本の病理組織検査から,極めて稀な男性乳腺葉状腫瘍と診断した.
  • 内田 卓之, 森谷 行利, 元木 崇之, 白川 靖博, 小林 直哉, 瀧上 隆夫
    日本臨床外科学会雑誌
    2007年 68 巻 9 号 2388-2392
    発行日: 2007/09/25
    公開日: 2008/08/08
    ジャーナル フリー
    解剖学的抵抗減弱部位として知られている上腰三角, 下腰三角より発生する腰ヘルニアは, 比較的稀な疾患である. 今回われわれは特発性上腰ヘルニアの1例を経験したので, 若干の文献的考察を加え報告する.
    症例は67歳, 女性. 右腰背部膨隆を主訴に受診した. 右腰背部に約6cm大の境界不明瞭, 弾性軟な無痛性の腫瘤を認めた. CTにて右内腹斜筋と脊柱起立筋の間に腹壁欠損部を認め, 同部より皮下に突出する後腹膜脂肪織を認めたため, 上腰ヘルニアと診断した. 手術は後腹膜脂肪織を還納後, 内腹斜筋と脊柱起立筋を直接縫合し, さらにMarlex Meshを被覆縫着した. 術後, 現在まで再発を認めていない.
  • 米井 彰洋, 市成 秀樹, 峯 一彦, 綾部 貴典, 富田 雅樹, 中村 都英
    日本呼吸器外科学会雑誌
    2015年 29 巻 7 号 875-879
    発行日: 2015/11/15
    公開日: 2015/11/30
    ジャーナル フリー
    妊娠中に発症した自然気胸患者の手術症例を2例経験したので報告する.症例1は28歳,女性.自然妊娠成立6ヵ月前と妊娠8週に左気胸を発症し,いずれも胸腔ドレナージにて軽快した.しかし,妊娠11週に左気胸が再々発し,4週間以上の遷延性肺瘻を認めたため,妊娠16週で胸腔鏡下肺部分切除術を行った.術後経過は良好で,妊娠満期で健児を出産した.症例2は21歳,女性.妊娠20週で右気胸の診断.胸腔ドレナージにて改善.妊娠24週で右気胸再発.再度胸腔ドレナージが行われたが,気漏が続くため,手術目的に入院となった.周術期は産婦人科,麻酔科の連携のもと,妊娠25週で胸腔鏡下肺部分切除術を行った.術後経過は良好で,妊娠満期で健児を出産した.妊娠中の気胸は稀ではあるが,一旦発症すると妊産婦の換気学的素因にて再発を来しやすいため,妊娠週数を考慮した手術適応のもと通常通りの胸腔鏡下手術が可能と考えられた.
  • 望月 哲矢, 平田 雄三, 佐藤 幸毅, 先本 秀人, 江藤 高陽
    日本腹部救急医学会雑誌
    2016年 36 巻 7 号 1243-1247
    発行日: 2016/11/30
    公開日: 2017/03/18
    ジャーナル フリー

    消化器外科周術期において静脈血栓塞栓症(以下,VTE)に対するスクリーニングや予防処置に対する意識が高まっている。今回,可溶性フィブリンモノマー複合体(以下,SFMC)の異常高値持続が肺血栓塞栓症(以下,PTE)早期発見の契機になった症例を経験した。症例は70歳代男性。上行結腸癌手術の麻酔導入時に血圧,酸素飽和度低下を認めたがカテコラミン投与などで改善し手術遂行した。術中のSFMCが129.8μg/mLと高値でVTEを疑ったが,経食道心エコーではPTEを示唆する所見はなく手術続行した。術終了時SFMCが361.6μg/mLとさらに上昇したため造影CT検査を施行したところ左大腿静脈,右肺動脈に血栓を認めPTEと診断した。IVC filterを留置し翌日より抗凝固療法を開始,以後軽快し術後31日目に退院した。SFMCの測定・異常高値はPTE早期発見の有用な検査になり得ることが示唆された。

feedback
Top