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クエリ検索: "底側骨間筋"
19件中 1-19の結果を表示しています
  • ―ヒト足筋ならびにサル・ヒト手筋との比較―
    鈴木 雅隆, 猪口 清一郎, 中西 弘, 阿尻 貞三, 木村 忠直, 松本 祐二
    昭和医学会雑誌
    1982年 42 巻 6 号 737-746
    発行日: 1982/12/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    カニクイザル成獣 (7.2kg, 雄) の足筋について, その筋重量, 筋線維数ならびに筋線維の太さを計測し, 先に同じ方法で行ったヒト手足筋およびサル手筋と比較して, サル足筋を中心とした筋線維構成の機能的相違を検討した.組織標本はセロイジン包埋, H・E染色によった.結果は次の如くである.1.サルおよびヒトの手足筋の筋重量および筋線維数の総計はサル手<サル足<ヒト手<ヒト足の順で, サルでは前脛骨筋よりも優ることはなかった.しかし, 足の屈筋と伸筋を除いた固有足筋と比較すると, 筋重量ではサルは足>手, ヒトは足=手, 筋線維数ではサルは足=手, ヒトは足<手であった.2.サル足では母指内転筋とそれに対応する筋の発達が見られ, それらの筋線維径も大であった.3.サル手では指の集束に働く筋の発達が見られ, それらの筋線維径も大であった.4.ヒト足では縦横方向の弓形成に関与する筋の発達が見られ, 縦弓形成に関与するものでは筋線維径の発達が著しかった.5.ヒト手では母指内転筋とそれに対応する筋の発達が見られたが, 筋線維径は一般に中型か小型であった.
  • 石原 成治郎, 三澤 哲夫
    人間工学
    2016年 52 巻 Supplement 号 S316-S317
    発行日: 2016/06/25
    公開日: 2016/10/15
    ジャーナル フリー
  • 中西 弘
    昭和医学会雑誌
    1981年 41 巻 6 号 707-716
    発行日: 1981/12/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    ヒト足筋について, 筋重量, 筋線維総数, 筋線維の太さを調べ, 同一個体の手の筋と比較対応して足筋の機能的特徴を明らかにした.すなわち, これによって, 足筋を第1指, 第2指, 第3指の屈曲に強く働き歩行時の蹴りに作用する筋, 足指を外側方に牽引して足の支持機能に関与する筋, 第2~第5指の各指節の縦横方向の固定に働き足指のコントロールに作用する筋ならびに伸筋群に分けることができた.従って, 手足の同名筋の間でも母指球筋, 背側骨間筋の中には筋線維構成の上から機能を異にすると考えられるものが認められた.
  • 近藤 啓, 藤尾 圭司, 山崎 剛, 山中 三知夫, 樫本 龍喜
    整形外科と災害外科
    1996年 45 巻 4 号 1094-1096
    発行日: 1996/09/25
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
    Dislocation of metatarsophalangeal (MTP) joint is infrequent. We present a case of an old dorsal dislocation of the fourth MTP joint. At surgery the capsule of the MTP joint and lateral collateral ligament were elongated and attenuated and the medial collateral ligament disappeared. The plantar plate did not interpose into the MTP joint. The medial collateral ligament was reconstructedusing the plantar interosseous muscle. The lateral collateral ligament and the dorsal capsule were tightened. The MTP joint was fixated with a Kirschner wire. After 6 months' follow up, the MTP joint was stable and painless and had good movement.
  • *平崎 鋭矢, 大石 元治, 清水 大輔
    霊長類研究 Supplement
    2011年 27 巻 P-7
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/10/08
    会議録・要旨集 フリー
     ヒトの足の特徴のひとつは、「機能軸」の内側シフトである。機能軸とは歩く際に足のテコの梁として働き得る仮想の軸のことで、多くの霊長類では第3趾や第4趾上にあるのに対し、ヒトでは足の機能軸は第1趾と第2趾の間を通る。機能軸の位置は骨計測によって推定されることが多いが、歩行時の足の動きは筋配置にも関連するため、筋配置、特に骨間筋からの推定も可能である。足の7つの骨間筋は中足趾節関節で第2-5趾を屈曲、および外転(背側骨間筋)あるいは内転(
    底側骨間筋
    )させるが、それらがサル類では第3趾周りに、ヒトでは第2趾まわりに配置されている。つまり、
    底側骨間筋
    が収縮すると、マカク等のサル類では第3趾を中心として趾が内転かつ屈曲するのに対し、ヒトでは第2趾が中心となる。こうした骨間筋の筋配置の変化がどのようにして起こったのかを知るためには類人猿の知見が重要だが、報告は極めて限られている。我々のこれまでの観察では、チンパンジー1頭(1足)の骨間筋は第3趾まわりに配置されていた(Hirasaki & Kumakura, 2010)のに対し、ボノボ1頭(1足)では第2趾に機能軸があった。今回、チンパンジー3頭(5足)、およびゴリラ1頭(両足)の標本を得たので、それらの骨間筋について肉眼解剖学的な観察を行った。その結果、チンパンジーのうち2頭(3足)とゴリラ1頭(両足)においては骨間筋は第2趾まわりに、チンパンジー1頭(2足)では第3趾まわりに配置されていることが判明した。チンパンジーについては、既に得ていたものと合わせると、4頭中2頭がヒト的、2頭がサル的な状態にあったことになる。いずれの個体でも左右の足の間に違いは無かった。これまで類人猿の骨間筋の配置については意見が分かれていたが、その背景には変異の大きさがあることが、今回の観察から明らかとなった。また、骨間筋が第3趾まわりに配置されていた個体においても、その状態はヒトのものとはやや異なり、第2、3中足骨の間に背側骨間筋と
    底側骨間筋
    が並走していた。これは、足の骨間筋の配置が「サル的状態」から「ヒト的状態」へと変化する際の“中間形態”として我々が予測した状態であり、我々の説を裏付ける観察結果となった。今後、こうした変化を生じさせた力学的要因を生機構学的アプローチで探るとともに、変異の頻度を知るために観察例数を増やす必要がある。
  • 足部アーチ構造との関連からの検討
    矢倉 千昭, 後藤 あかり, 相馬 加奈子, 濱地 望, 吉村 和代
    理学療法学Supplement
    2011年 2010 巻 PI1-296
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/26
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】
    全身関節弛緩(GJL)は,全身の関節に過可動性がみられる身体的な特徴で,女性に多く,また骨関節疾患のリスク因子であると考えられている.GJLの評価には,Beighton Hypermobility Score(Beighton法)と東大式全身関節弛緩テスト(東大式法)が使われているが,両法は測定部位や点数に違いがあるため,両法のGJLの判定が必ずしも一致しない可能性がある.一方,足部アーチ構造は,骨,靭帯および骨格筋によって構成され,特に内側縦アーチ,横アーチが崩れると偏平足,開帳足などを呈し,その要因のひとつとしてGJLが指摘されている.しかし,両法のGJL判定と足部アーチ構造との関連,また両法のGJL判定の評価視点について検討した報告は少ない.そこで,本研究では,若年成人女性を対象に,両法のGJL判定と足部アーチ構造との関連を調査し,両法のGJL判定の評価視点について検討した.
    【方法】
    対象者は,若年成人女性106名,平均年齢20.5±1.1歳であった.身体特性は,身長,体重,体脂肪率,ウエスト周囲径を測定し,身長と体重からBMIを算出した.GJLの評価では,Beighton法は両側の第5指MP関節,手関節,肘関節および膝関節と脊柱の9ヵ所を測定し,9点中4点以上をGJL有,東大式法は手関節,肘関節,肩関節,膝関節および足関節(一側での過可動性0.5点),股関節と脊柱の7ヵ所を測定し,7点中4点以上をGJL有と判定した.足部アーチ構造は,足底バランス測定装置Foot Look(フットルック社)を用い,対象者をスキャナー上に直立位で立たせて足底の画像を取り込み,パソコンの画像解析で,両側の足長,足幅,開帳角,母指外反角を測定,直立位での両側の舟状骨高を測定し,アーチ高率(%)=舟状骨高/足長×100を算出した.対象者の利き足は,ボールを蹴る足とし,利き足と非利き足に分けて分析した.統計解析は,SPSS11.0J(SPSS Inc.)を用い,Beighton法と東大式法とのGJL判定の比較はカイ二乗検定,両法ごとのGJL判定による身体特性,両足の足部アーチ構造の比較は対応のないt検定,両法のGJL判定分類によるBMI,ウエスト周囲径,利き足と非利き足のアーチ高率,開帳角の比較は一元配置分散分析,多重比較としてTukey法を用い,危険率5%未満をもって有意とした.
    【説明と同意】
    国際医療福祉大学の倫理委員会の承認(承認番号:10-86)を得たのち,対象者に書面にて説明を行い,同意を得てから調査を実施した.
    【結果】
    両法のGJL判定は,Beighton法のGJL有が106名中24名,東大式法のGJL有が106名中17名で,Beighton法と東大式法との関係では,両法ともGJL有11名,Beighton法のみGJL有13名,東大式法のみGJL有6名,両法ともGJL無76名と比率に差があった.Beighton法のGJL有はGJL無に比べてBMI,ウエスト周囲径,両足の開帳角が有意に高く,東大式法のGJL有はGJL無に比べて両足のアーチ高率が有意に低い値を示した.また,両法の判定分類による比較では,Beighton法のみGJL有は,両法ともGJL無に比べてBMI,ウエスト周囲径が有意に高く,東大式法のみGJL有および両法ともGJL無に比べて両足の開帳角が有意に低い値を示した.一方,東大式法のみGJL有は,有意でないものの,Beighton法のみGJL有に比べて利き足のアーチ高率がボーダーラインの低い値を示した.
    【考察】
    Beighton法は遠位関節,東大式法は近位関節の過可動性を測定し,一方で,内側縦アーチには底側踵舟靭帯,長足底靭帯,横アーチには中足骨と足根骨の関節形成が重要で,特に前方の横アーチには母指内転筋横頭,
    底側骨間筋
    なども部分的に関与していると考えられる.Beighton法と東大式法によるGJL判定の比率の差,Beighton法のGJLと開帳足,東大式法のGJL判定とアーチ高率との関連から,Beighton法では部分的に骨格筋の粘弾性と筋緊張の低下,東大式法では主に靭帯などの強固な結合の脆弱性を判定している可能性がある.しかし,Beighton法のGJL判定とBMI,ウエスト周囲径との関連は,本研究の結果だけでは明らかにできないため,今後さらなる調査が必要である.本研究の結果,GJL判定で用いられるBeighton法と東大式法の評価視点には違いがある可能性が示された.
    【理学療法学研究としての意義】
    Beighton法と東大式法のGJL判定ついての検討は,GJLの発生および関連因子を検討するうえで重要な課題である.
  • 大澤 誠也, 佐藤 和道, 川上 直明
    中部日本整形外科災害外科学会雑誌
    2015年 58 巻 2 号 313-314
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/06/19
    ジャーナル 認証あり
  • 片岡 弘明, 田中 聡, 宮崎 慎二郎, 石川 淳, 北山 奈緒美, 三好 里梨子
    理学療法学Supplement
    2013年 2012 巻 D-S-03
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/20
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに、目的】糖尿病性神経障害は,他の慢性合併症である網膜症や腎症と比べて比較的早期から出現することが知られており,2型糖尿病患者において高頻度に認められる合併症である.近年,糖尿病性神経障害の中でも運動神経の障害が注目されるようになり,これに関連した先行研究がいくつも報告されるようになった.その中でも筋力に関する報告では,2型糖尿病患者の膝関節屈曲・伸展筋力および足関節底屈・背屈筋力の低下が示されており,さらにこれらは糖尿病性神経障害の重症度と関連していることが明らかとなっている.一方,糖尿病性神経障害の特徴の一つとして,より長い神経線維の遠位部(足尖部)から障害されることが知られているが,足趾筋力に関する報告は少なく,また糖尿病性神経障害による影響についても不明である.そこで今回,男性2型糖尿病患者の足趾筋力について糖尿病性神経障害合併の有無別に検討を行ったので報告する.【方法】男性2型糖尿病患者28名(平均年齢54.0±11.6歳,平均罹病期間8.6±8.5年)を対象とした.感覚異常が片側のみ,あるいは下肢ではなく上肢のみに認められる患者,足部や足趾の変形を認める患者,整形外科的疾患および脳血管疾患の既往のある患者は測定対象から除外した.足趾筋力の測定には足趾間圧力計測器(日伸産業株式会社製)を用い左右それぞれ2回ずつ測定し,最大値を採用した.得られた足趾筋力(kg)は,体格による影響を除くため左右筋力の和から体重で除した値である体重比(%)を算出した.糖尿病性神経障害の合併の有無は,糖尿病神経障害を考える会の簡易診断基準に準じて,自覚症状,両側のアキレス腱反射,両足部内果の振動覚を測定し判定した.そして糖尿病性神経障害が認められた者をDN群,認められなかった者を非DN群の2群に分類し比較検討した.検討項目は2群の背景因子(年齢,身長,体重,BMI,HbA1c,罹病期間),薬物療法および運動療法の実施状況,足趾筋力とした.統計学的解析として,2群間の背景因子および足趾筋力の比較にはMann-WhitneyのU検定,薬物療法および運動療法の実施状況の比較にはFisherの正確確率検定を用いた.データ解析には,統計解析用ソフトウェアSPSS 20.0 for windowsを使用し,有意水準は5%未満に設定した.【倫理的配慮、説明と同意】本研究は,KKR高松病院および県立広島大学研究倫理委員会の承認(承認番号:第12MH001)を得ており,全ての対象者に対して研究開始前に本研究の趣旨について口頭と書面にて十分な説明を行い,署名によって同意を得た後に実施した.【結果】背景因子および薬物療法と運動療法の実施状況については DN群と非DN群の間に有意差は認められなかった.足趾筋力ではDN群の方が非DN群と比較して有意に低値を示した(3.11±1.41 vs 4.38±1.51,p=0.0296).【考察】本研究で測定した足趾筋力は第1趾と第2趾間の挟み込む力である.第1趾は屈曲に伴い外転方向に,第2趾以降は屈曲に伴う内転方向への運動であり,直接作用する筋は母趾内転筋と
    底側骨間筋
    である.さらに挟み込む動作は足趾の複合的な運動であるため,これらの筋以外にも間接的に作用する筋は多く存在している.よって,第1趾と第2趾間の挟み込む力を測定することにより,足部筋力を総合的に判定することが可能ではないかと考えている.今回の検討から,糖尿病性神経障害を合併することによって,これらの筋力が低下している可能性が示唆された.足趾筋力と10m歩行時間との間には負の相関関係が示されており,歩行能力を低下させることが明らかとなっている.さらに糖尿病による足部の関節可動域制限や変形なども加わることでバランス機能が低下し,最終的には転倒のリスクを増大させることが予想される.以上のことから,足趾筋力の低下を考慮した理学療法が必要となることが考えられた.【理学療法学研究としての意義】本研究から足趾筋力の低下は,最近注目されている2型糖尿病患者の運動機能障害の一つとして考えられる.この先,糖尿病患者数の増加に伴い,糖尿病性神経障害を合併した患者も確実に増加することが予想される.今回の結果は,今後の2型糖尿病に対して理学療法プログラムを作成するうえで有効である可能性が示唆された.
  • 金井 秀作, 北風 草介, 谷出 康士, 井出本 裕貴, 大田尾浩 浩, 積山 和加子, 長谷川 正哉, 島谷 康司, 大塚 彰
    理学療法学Supplement
    2012年 2011 巻
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/08/10
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】 昨今では静的な重心動揺や動的姿勢バランス,さらに転倒にも足趾の機能が大きく関与していることが先行研究で報告されている.そのため理学療法分野においては足趾の可動域増大と筋力強化を目的としたタオルギャザーなど足趾を用いた運動が高齢者や長期臥床患者に対する運動療法として実施される機会が多く一般化されつつある.そのため足趾に対する機能評価として足趾筋力への関心が増加しており,これまでいくつか足趾筋力専用の計測機器が市販されるに至っている.しかし,足趾筋力の重要度が反映されるとされる立位バランスや歩行においては前述の計測機器での足趾の動きが求められることは数少ないと考えられる.そこで今回,足趾の筋力測定について足底を接地した状態で足趾が床面を押す圧力を計測する手法に市販の2種類の足趾筋力測定器を加えた3種類の方法で実施し,それぞれの筋力の差異と足部肢位の影響を検証した.【対象と方法】 対象は健常成人男性44名(平均年齢21.9±3.5歳)とし,体格は平均身長173.5±6.4cmおよび平均体重65.4±8.0kgであった.なお,全身筋力の参考値として利き手側の握力を計測し,標準範囲(48.5±6.6kg)であることを確認した.本研究における足趾筋力の評価では,市販の計測機器を使用した足趾の全屈曲による“握る”動きでの計測(以下,足趾把持力)と母趾と第二趾のピンチによる“挟む”動きによる計測(以下,足趾ピンチ力)の2種類とKYOWA社製引張圧縮両用型小型ロードセル(母趾用,第2-3趾用,第4-5趾用に3個使用)を用いた床面への“押す”動きによる(以下,全趾圧力と母趾圧力)の計3種類で行った.足趾把持力と足趾ピンチ力の計測に使用した市販機器はそれぞれ竹井機器工業社製足指筋力測定器TKK3360と日伸産業社製足指力計測器チェッカーとした.さらに足趾筋力計測の3種類すべてにおいて,それぞれ足関節5肢位(底屈20度,底屈10度,底背屈0度,背屈10度,背屈20度)にて計測した.比較方法では3種の計測方法と5種の足関節肢位が足趾筋力に与える影響を分析するため,二元配置分散分析及び多重比較検定(Fisher's LSD法)で検証した.なお,二元配置分散分析の計測方法因子では全足趾(全趾圧力と足趾把持力)と母趾(母趾圧力と足趾ピンチ力)に関するものに分けて検証した.いずれも危険率1%未満を有意とした.【説明と同意】 研究の趣旨と内容について被検者本人に文書と口頭で十分に説明し,理解を得た上で協力を求めた。また,研究の参加は自由意思であること,参加しない場合に不利益がないことを説明した。【結果】 全足趾筋力の計測法と足関節肢位による結果では計測法(全趾圧力23.8±8.8kg,足趾把持力14.4±4.6kg,p<0.01)においてのみ有意差を認めた.なお,交互作用は確認できなかった.母趾筋力の計測法と足関節肢位による結果では計測法(母趾圧力11.9kg±5.0,母趾ピンチ力4.2±2.1kg,p<0.05)と足関節肢位(p<0.01)の両方に有意差を認めた.多重比較では底屈20度(7.0±4.6kg)と背屈20度(8.5±5.9kg)および底屈20度と背屈10度(8.6±5.7kg)にて有意差(p<0.01)を認め,さらに底屈20度と底背屈0度(8.4±5.7kg)でも有意差(p<0.05)を認めた.なお,交互作用は確認できなかった.【考察】 足趾筋力の動作筋と考えられる筋は,
    底側骨間筋
    ,虫様筋,足底方形筋,短趾屈筋,短母趾屈筋,長趾屈筋,長母趾屈筋など外在筋と短母趾屈筋や母趾内転筋などの内在筋があげられる.とくに外在筋は内在筋に比べ筋力が強く足関節の底背屈により筋長が変化するtenodesis effectがあるため,何れの計測方法においても足関節肢位は影響を与えると思われたが,その影響は母趾に関する計測法においてのみ有意に認められた.母趾は他趾に比べても強力で力が発揮しやすく,とくに母趾圧力はそのまま床を押すという他の計測法に比べて最も単純な動きであることから前述のtenodesis effectが大きくなったと思われる.計測方法の因子に着目すると全足趾計測法と母趾計測法ともに足趾圧力の方が大きい値となり,運動スキルの視点において筋出力がより容易な方法であることが示唆された.【理学療法学研究としての意義】 足趾に対する運動療法および筋力評価において,運動方向や足関節肢位の影響を配慮すべきことが明確となった.また,とくに母趾ついては足関節肢位に注意が必要であることがわかった.
  • 渡邉 耕太
    日本フットケア・足病医学会誌
    2023年 4 巻 1 号 7-10
    発行日: 2023/01/31
    公開日: 2023/01/31
    ジャーナル フリー

     屈趾症には屈曲変形をきたす関節やその程度によって槌趾, ハンマー趾, 鉤爪趾,カール趾に分けられる. 屈趾症を診る際には, 趾の解剖と変形に至る成因を考えることが重要である. 趾における外在筋の力は内在筋力に比べ相対的に強い. このような力の相互関係や両筋のアンバランス(外在筋優位)が, ハンマー趾や鉤爪趾変形の発生や進行にかかわる. 一方, カール趾は長短趾屈筋腱の緊張が強いために生じる先天性の変形である. 成因としては, 不適切な履物のような外的成因と, 神経・筋疾患,糖尿病や, 関節リウマチなどの炎症性関節炎, 外反母趾に伴うものなどの内的成因に分けられる. 保存治療としては徒手的な矯正術やテーピング, 適切な靴の選択, 装具療法がある. 手術治療では変形の程度や関節の拘縮の有無により, 軟部組織の手術か骨の操作を伴う手術, または両者を併用した術式が選択される. 軟部組織手術としては関節の解離術や腱切離術, 腱移行術がある. 骨に対する手術としては, 切除関節形成術, 関節固定術, 骨切り術, 人工関節置換術などがある.

  • 上村 哲司
    日本創傷・オストミー・失禁管理学会誌
    2011年 15 巻 1 号 25-31
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/05/10
    ジャーナル フリー
  • 村上 里奈, 和田 郁雄, 水谷 潤, 植木 美乃, 三井 裕人, 青山 公紀, 伊藤 奈緒子, 佐久間 英輔, 万歳 登茂子
    The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
    2018年 55 巻 1 号 40-45
    発行日: 2018/01/18
    公開日: 2018/02/22
    ジャーナル フリー

    小児期には,骨成熟過程の旺盛な骨代謝,モデリング(modeling)と呼ばれる骨幹端部に生ずる形態変化,骨端線の存在などと相まって,スポーツなど身体活動量や体重の増加など力学的ストレスが加わることから,特有の骨格障害がみられる.本稿では,子どもの足部に生じる有痛性疾患あるいは変形のうち,リハビリテーション医療領域で最もよくみる扁平足について述べる.扁平足のうち,幼児期~小学校低学年にみられる全身性関節弛緩を基盤とした可撓性扁平足と年長~思春期に生ずることのある非可撓性扁平足の病態について概説するとともに,リハビリテーション的治療としての運動療法やストレッチ,可動域訓練および装具療法を紹介する.

  • —運動学的・運動力学的比較—
    栗原 靖, 田上 未来, 松田 雅弘, 高橋 哲二, 山田 翔太, 松村 将司, 桑江 豊, 河辺 信秀, 柳澤 健
    理学療法科学
    2018年 33 巻 1 号 19-23
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/03/01
    ジャーナル フリー
    〔目的〕革靴着用時とスニーカー着用時による歩行の相違を運動学的・運動力学的比較から明らかにすることとした.〔対象と方法〕健常成人男性10名とした.運動課題は,革靴およびスニーカーを着用した最速歩行とした.三次元動作解析装置を用い,下肢各関節角度,関節モーメント,関節パワーを算出した.歩行立脚相における各項目の角度変化量,最大値を分析した.〔結果〕スニーカー着用時と比較し,革靴着用時の踵接地から足底接地では,足関節背屈モーメント最大値,足関節の負のパワー最大値の増大が生じた.〔結語〕スニーカー着用時と比較し,革靴着用時での歩行が,踵接地から足底接地における足関節背屈筋群の遠心性収縮を増大させることを示した.
  • 寺師 浩人
    日本下肢救済・足病学会誌
    2009年 1 巻 1 号 69-74
    発行日: 2009年
    公開日: 2015/03/27
    ジャーナル 認証あり
    要旨:本邦では,下肢潰瘍患者の実態は把握されておらず,どれほどの患者が存在するのか不明であるが,食生活の欧米化などにより糖尿病罹患患者が増加していることなどから実際の下肢潰瘍に悩む患者の総数は増加傾向にあることが予想される.また,糖尿病性や動脈性のみならず,静脈性やその他の下肢潰瘍の実態も不明のままである.このような下肢潰瘍の患者に対して,欧米では足病医を中心とする創傷センターが実働し,科を超えた集学的治療が施行されているが,本邦においては創傷センターがほとんどないに等しい.たった一つの下肢潰瘍が一つの科のみで治癒へ導くことが困難であるのにもかかわらず,集学的治療がなかなか進んでいない現状にまず目を向けなければならない.潰瘍に陥っている原因を突き止め,多科が協力して治癒へ導き,フットケアとフットウェアを含めた予防に務めることが肝要である.
  • 山下 和彦, 斎藤 正男
    計測自動制御学会論文集
    2002年 38 巻 11 号 952-957
    発行日: 2002/11/30
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    A simple method is desired that can evaluate the function of the aged against tumbling. This paper proposes a toe-gap force measurement as an evaluation of the lower-limb function for this purpose. The effectiveness of the method is examined from the viewpoints of anatomy, EMG and general physical strength. In the proposed method, the clipping toe-gap force is measured between the great-toe and the digitus secundus. The toe-gap force in this situation, is generated by the collaboration of the flexor-tensor muscles of the lower-limb, which are supposed to have roles in the effort against tumbling. The measurement device has a structure similar to the dynamometer, and the toe-gap force is displayed by a mechanical structure. As to the physical strength against tumbling, 153 examinees were tested and the results were compared to the indication of the proposed device. It is seen that the measured toe-gap force is closely related to the physical strength of the lower-limb examined by the general examination. It is thus concluded that, the proposed method can be a practically useful method for evaluating quantitatively the function of the lower-limb of the aged against tumbling.
  • 篠原 純司, 武藤 貢平, 名頭薗 亮太
    日本アスレティックトレーニング学会誌
    2023年 8 巻 2 号 183-189
    発行日: 2023/04/30
    公開日: 2023/06/10
    ジャーナル フリー

    本研究では,4週間のショートフットエクササイズ(SFE:Short Foot Exercise)が動的姿勢制御および足部・足関節の安定感に及ぼす影響について検証し,足関節捻挫の予防エクササイズの観点からSFEの有用性について考察することを目的とした.研究の結果,4週間のSFEは,健康な大学生の動的姿勢制御および足部・足関節の安定感を向上させることが示唆された.このことから,SFEを足関節捻挫の予防エクササイズの一つとして取り入れることの有用性は高いのではないかと推測する.今後の研究では足関節捻挫経験者を対象とし,SFEが足部・足関節に及ぼす影響についてより詳細な検証が必要である.

  • 佐藤 巌, 猪口 清一郎
    人類學雜誌
    1985年 93 巻 1 号 55-69
    発行日: 1985年
    公開日: 2008/02/26
    ジャーナル フリー
    フォルマリン注入屍(男•女各2例)から得られたヒト喉頭筋について,筋腹横断面の筋線維数および筋線維の太さを検討し,四肢およびその他の筋と比較してその特徴を明らかにした。組織標本はセロイジン包埋,H•E 染色標本によった。ヒト喉頭筋については,筋の大きさは筋腹横断面積および筋線維数から見て非常に小さい部類に入ったが,筋線維の太さは最小1.000μ2で,咬筋,舌骨筋群,手の大部分の筋より大であり,太い方の喉頭蓋筋と甲状披裂筋では抗重力筋に匹敵した。すなわち,喉頭筋は一般に小さいが,筋線維は大であり,筋線維構成は各例間の個体差が著しく,性別的傾向は見られなかった。これらの中で,声帯の緊張と弛緩に関する輪状甲状筋と甲状披裂筋では筋線維総数においては個体差が著しく,発声の個人差との関係が考えられた。
  • 体力科学
    1982年 31 巻 2 号 139-148
    発行日: 1982/04/01
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 大輔, 千葉 謙太郎, 田中 康平, 林 昭次
    化石
    2011年 90 巻 37-60
    発行日: 2011/09/30
    公開日: 2017/10/03
    ジャーナル フリー
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