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クエリ検索: "手掌多汗症"
298件中 1-20の結果を表示しています
  • 須藤 学拓, 杉 和郎, 平澤 克敏, 梅森 君樹, 東 俊孝, 松田 英祐
    日本臨床外科学会雑誌
    2004年 65 巻 3 号 608-612
    発行日: 2004/03/25
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
    目的:
    手掌多汗症
    に対する胸腔鏡下胸部交感神経節切離術の有用性と問題点を明らかにする.対象と方法: 1999年8月より当科にて手術を施行した47例を対象としアンケート調査を行った.内容は発汗状態・再発・創痛・代償性発汗・美容度・満足度とした.結果: 31例より回答を得た.術前の発汗状態(7段階評価)は手掌・足底いずれも5.6±1.6点であったが,術後は手掌が1.6±1.0点(右), 1.9±1.4点(左),足底は4.8±1.7点となった.再発は3例, 9.7%,代償性発汗は30例, 97%に認めた.創痛は2.8±2.6点(11段階評価)で,美容度では8.8±1.1点(10段階評価)であった.満足度は7.8±2.0点(同)であった.考察:本術式による手掌における効果は著明で,再発率・創痛・美容度・満足度は概ね良好であった.しかし代償性発汗がQOLを低下させていたことは今後改善すべき問題と考えられた.
  • 堀米 仁志
    日本小児循環器学会雑誌
    2017年 33 巻 4 号 332-334
    発行日: 2017/07/01
    公開日: 2017/08/25
    ジャーナル オープンアクセス
  • 野中 誠, 門倉 光隆, 片岡 大輔, 山本 滋, 川田 忠典, 高場 利博, 増田 豊
    昭和医学会雑誌
    2000年 60 巻 6 号 687-691
    発行日: 2000/12/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    手掌多汗症
    に対する内視鏡下胸部交感神経遮断術 (ETS) 施行後の症例に対してアンケート調査を行い, 回答を得た15例を検討した.手掌多汗は術後完全停止が60%, 微量発汗が33%であった.
    手掌多汗症
    例の53%にみられた腋窩多汗は, その38%に発汗減少を認めた.足底多汗は
    手掌多汗症
    例の93%にみられ, ETSはこれに対して無効であった.術後躯幹の代償性発汗は93%にみられ, 「激しくて困る」が33%, 「激しいが我慢できる」が67%であった.手術創は93%で「満足」と評価された.QOLの改善を80%で認め, 「手術を受けなければよかった」とする症例はなかったが, 「代償性発汗に終始悩まされている」と回答するものもあった.「知っていればもっと早く手術を受けたかった」とするものが大多数であり, 「開業医にETSの存在を知らせてほしい」という意見もあった.代償性発汗はほぼ必発であり, これまで以上に, 術前からその存在と対処方法を十分に理解させる必要があるものと思われた.
  • 熊本 崇, 田代 克弥, 飯田 千晶, 松尾 宗明
    日本小児循環器学会雑誌
    2017年 33 巻 4 号 326-331
    発行日: 2017/07/01
    公開日: 2017/08/25
    ジャーナル オープンアクセス

    先天性QT延長症候群(LQTS)のTorsade de Pointes(TdP)発生において運動,精神的興奮,ストレスの関与が知られており,特にLQT1, LQT2では交感神経興奮が強く関与するといわれている.そのためTdP予防としてβ遮断薬が第一選択薬として挙げられるが,内服コンプライアンスの問題などにより治療継続に難渋することを時に経験する.症例は14歳女児.明らかなLQTS,突然死,失神の家族歴はなく,小学校入学後より失神発作を繰り返していた.学校健診でQT延長を指摘され当科を紹介され受診し,遺伝子検査の結果QT延長症候群:LQT2の診断に至った.発作予防ためβ遮断薬を開始し,失神発作を起こすことなく経過していたが,運動耐容能低下のため10歳時に治療を自己中断された.その後失神発作を繰り返したため13歳より通院再開となり,運動制限ならびにβ遮断薬内服を開始した.失神発作を認めなくなったが,精神的に不安定となり不登校となり,また以前より本人が両側の

    手掌多汗症
    状に苦痛を感じていたため14歳時に胸腔鏡下胸部交感神経遮断術(endoscopic thoracic sympathectomy: ETS)を施行した.術後は多汗症状の改善が得られ,明らかな合併症を認めることなく経過した.加えて安静時の補正QT時間が570 msから511 msと改善したので報告する.

  • 松橋 亘, 梅津 荘一, 佐々木 勝海, 石原 哲
    日本臨床外科学会雑誌
    2003年 64 巻 2 号 501-505
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    足底の発汗過多を主訴とする足底多汗症に対して内視鏡的腰部交感神経遮断術を行い,検討を加えた.対象は4例7肢.検討項目は年齢,性別,多汗症に関する家族歴と既往歴,観察期間,発汗過多部位,手術時間,術後入院期間,遮断方法,発汗停止部位,代償性発汗部位,術後合併症.結果は全例で治療が有効であり,最長40カ月の経過観察で再発を認めなかった.重篤な術後合併症は男性の1例で一過性の勃起障害を認めた.内視鏡的腰部交感神経遮断術の手術手技は手術用手袋に600~800mlの生食を注入し人工的な後腹膜腔を作製した.次いで炭酸ガスで8~12mmHgに保ち, 3ないし4本のトロッカーから腰部交感神経幹L2-4の範囲を電気凝固ないしは超音波凝固により遮断した.神経節の部位は術中のX線で確認した.内視鏡的交感神経遮断術は
    手掌多汗症
    と同様に足底多汗症でも適応となり得る術式であることが示された.
  • 高橋 大志, 古住 理沙
    生体医工学
    2020年 Annual58 巻 Abstract 号 283
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/08/05
    ジャーナル フリー

    発汗は体温制御といった非常に重要な役割があるものの、日常生活に支障をきたす過度発汗が生じる疾患があり、特に手掌部で生じる場合には

    手掌多汗症
    という。本邦の国民の5.3%に多汗症は認められるという報告があり、多汗症患者は日常生活のみならず就労においても機器類への汗の付着や破損等に対して非常に大きな苦痛を感じており、勤労意欲の低下や職業不適応などの社会問題となっている。多汗症の治療としては薬剤投与や神経遮断術、精神療法などがあげられるが、副作用や侵襲性、代償性発汗、エビデンスレベルが低いといった問題がある。そこで、本研究では副作用がない精神療法に着目し、手掌からの発汗量をバイオフィードバック(BF)指標として自分自身で発汗を制御できる
    手掌多汗症
    用のBF治療器を開発することを最終的な目的として、本実験では湿度センサを手掌に固定し、相対湿度から発汗状態を評価できるかを検討した。さらに、精神負荷の有無による発汗の変動計測実験を行った結果、経時的な湿度の上昇が観察され、また精神負荷の有無によって発汗が変化することが観察された。

  • 淺部 浩史, 白日 高歩, 白石 武史
    日本外科系連合学会誌
    2005年 30 巻 1 号 13-17
    発行日: 2005/02/28
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    小児
    手掌多汗症
    における胸腔鏡手術の有用性を検討するために, 交感神経焼灼術において平均手術時間, 発汗改善率, 再発の有無, 術後合併症および満足度について小児18例と成人32例 (既に岡林らによる教室報告例) と比較検討した。平均手術時間, 発汗改善率, 再発の有無, 術後合併症としての神経痛, 知覚障害, 出血, Horner's syndromeについて差はみられなかった。しかしながら, 術後合併症のひとつである代償性発汗は, 成人患者と比較して小児患者は顕著であった。小児患者の低い術後の満足度は, 代償性発汗が原因と考えられた。このため, 胸腔鏡下交感神経遮断術は, 青年期以降に施行した方が良いと考えられた。
  • 藤本 智子
    日本皮膚科学会雑誌
    2016年 126 巻 9 号 1693-1698
    発行日: 2016/08/20
    公開日: 2016/08/24
    ジャーナル 認証あり

    すべての治療における診療と同様に,多汗症の治療においても治療者側の引き出しを複数用意しておくことがコツとなる.初診時の治療計画,治療の正しい伝え方について,発汗部位別にバーチャル症例を挙げて提示した.さらに保存的に治療困難である場合は胸部交感神経遮断術など外科的加療の適応になるが,不可逆的な方法であり,合併症も伴う胸部交感神経遮断術の正しい知識を持った上で適切なタイミングで適切な症例を紹介することが望まれる.

  • 岸本 陽大, 桑波田 晃弘, 齋藤 洋一, 関野 正樹
    生体医工学
    2019年 Annual57 巻 Abstract 号 S31_2
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/12/27
    ジャーナル フリー

    従来の経頭蓋磁気刺激(TMS)におけるコイル設計の多くは、コイルの形状やパラメータを変えていくつかのパターンを用意し、得られる脳内電場を比較することによって最適なコイルを決定するため、全く新しいコイル形状が生まれにくく、実現したい脳内電場分布を生じるコイルの最適性の評価がしにくい。そこで本研究では、逆問題的に脳内電場分布からコイル形状を決定する手法を提案する。本手法では、非常に小さなコイルを並べた平面上にいくつも並べたコイルアレイを用い、脳モデルとして二次元平面型の脳モデルを用いた。コイルアレイに流す電流をベクトルI, 脳内の電場分布をベクトルEと表現すると、係数行列をAとして、これらの間には線形方程式AI=Eが成立する。この線形方程式をコイル電流ベクトルIについて逆問題的に解くことで、コイル形状を決定することができる。解析の結果、円形電場に対しては円形のコイル形状が得られて手法の妥当性を確かめることができた。また、電場分布に局所的な分布を与えることで、8の字コイルのような形状が得られた。これにより、今までとは全く異なるアプローチから8の字コイルを導くことができた。

  • 髙橋 大志, 古住 理沙, 髙橋 真悟
    生体医工学
    2019年 Annual57 巻 Abstract 号 S31_1
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/12/27
    ジャーナル フリー

     発汗は生理的反応であるが、日常生活に支障をきたす程の過度の発汗が手掌から生じる疾患を

    手掌多汗症
    といい、原発性では本邦の国民の5.3%に認められるという報告がある。多くの多汗症患者は日常生活のみならず、就労においても機器類への汗の付着やそれに伴う機器の破損等に対して非常に大きな苦痛を感じており、勤労意欲の低下や職業不適応などの社会問題となっている。多汗症の治療としては薬剤投与や神経遮断術などがあげられるが、皮膚炎や侵襲性、代替性発汗が回避できないといった問題がある。また、精神(心理)療法も実施されているが、エビデンスレベルが低いことや報告数が少ないといった課題がある。そこで、本研究では副作用がない精神療法に着目し、手掌からの発汗量をバイオフィードバック(BF)指標として用いることで自分自身で発汗を制御できる、
    手掌多汗症
    用のBF治療器を開発することを目的として、本実験では装置開発の基部として湿度計を用いて手掌からの発汗量を評価できるかを検討した。実験では、湿度センサを手掌に固定して計測した結果、経時的な湿度の上昇が観察され、発汗のBF指標として利用できる可能性が示唆された。

  • 鈴木 聡美, 野中 明彦, 内田 昌子, 山口 敏昭, 熊澤 光生
    日本ペインクリニック学会誌
    2001年 8 巻 4 号 408-411
    発行日: 2001/10/25
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    目的:
    手掌多汗症
    における発汗量の客観的評価のために局所発汗量測定装置にて発汗量を測定した. また直線偏光近赤外線の星状神経節近傍照射〔polarized infrared ray irradiation around the stellate ganglion (PIRISG)〕が手掌発汗に与える影響もあわせて記録した. 方法:
    手掌多汗症
    を自覚する成人ボランティア2名と健常者とで発汗量を比較した. 両側手掌の安静時発汗と精神的負荷 (暗算) により誘発される精神性発汗とを局所発汗量測定装置で記録した. 結果:
    手掌多汗症
    者では安静時発汗量は健常者と差はないが, 精神的負荷により発汗速度が著明に増加した. 健常者では精神的負荷終了後速やかに発汗速度が減少したが,
    手掌多汗症
    者では負荷終了後も発汗速度の亢進状態が長く持続した. そのため
    手掌多汗症
    者では精神的負荷による発汗量が健常者に比べ著明に増加した. PIRISG後は精神性発汗量は著明に抑制され, 照射と反対側でも精神性発汗量の抑制が観察された. 結語: 局所発汗量測定装置により
    手掌多汗症
    者では精神的負荷時に発汗速度が増加するため発汗量が増加することが客観的に確認できた.
  • 代表測定点における手術前・後の比較
    平井 清子, 久下 浩史, 河内 明, 森川 寿美恵, 田中 源重, 王 財源, 楳田 高士, 北村 智, 中吉 隆之, 吉備 登
    日本良導絡自律神経学会雑誌
    2001年 47 巻 1 号 13-17
    発行日: 2001/12/15
    公開日: 2011/10/18
    ジャーナル フリー
    手掌多汗症
    患者5名の胸腔鏡下胸部交感神経遮断の手術前・後の良導絡代表測定点における電流量の比較をおこなった。1例は手術前・後とも総て低い電流量で殆ど変化しなかったが、4例では手術後は手足とも電流量は低下し、特に手の陰系の電流量は低下が長く続き、足の電流量は少し上昇する傾向があった。これらの結果により、手に対する影響の方がより大きく、しかも手の陰系が低下し続けたのは交感神経の機能を測定していると言う良導絡の理論を裏付けるものではないかと推測できる。
  • 宮尾 泰慶, 嶋田 延光, 瀧本 洋司, 吉峰 俊樹
    脊髄外科
    2010年 24 巻 2 号 198-202
    発行日: 2010年
    公開日: 2017/05/11
    ジャーナル フリー

      Objective : Endoscopic thoracic sympathectomy (ETS) is an effective treatment for palmar hyperhidrosis. Inspite of side effects such as compensate sweating, satisfactory rate of ETS is high. However, this evaluations is mainly due to subjective. We used thermographic evaluation of the skin temperature for patients with palmar hyperhidrosis before and after ETS.

      Methods : We performed ETS (T2 and 3) to 109 patients (205 sides, Average 28.6 years old±11.9) with palmar hyperhidrosis since January 2000. And time course thermography of the skin temperature including face, upper limbs, chest, abdomen and lower limbs was recorded to the 15 patients since July 2007.

      Results : Every ETS was effective and satisfactory rate was high except for only two patients suffered excessive compensate sweating. Increased temperature was observed in the operated-side skin after ETS. Higher temperature was observed during from immediately to 3-6 months after ETS. The area of higher temperature was detected typically in operation-side face, upper limb and precordium, but not detected in lower limb and foot.

      Conclusion : Thermographic observation of skin temperature was useful for objective evaluation in patients before and after ETS. And this method could be adaptable to the evaluation of the patients with spinal region such as cervical spondylosis, disc hernia and lumbar canal stenosis.

  • 田中 智子, 横関 博雄, 片山 一朗, 金田 眞理, 田村 直俊, 菅野 範英, 吉岡 洋, 玉田 康彦, 四宮 滋子
    日本皮膚科学会雑誌
    2010年 120 巻 8 号 1607-1625
    発行日: 2010/07/20
    公開日: 2014/11/28
    ジャーナル 認証あり
  • 藤本 智子, 横関 博雄, 片山 一朗, 金田 眞理, 室田 浩之, 田村 直俊, 菅野 範英, 吉岡 洋, 玉田 康彦, 四宮 滋子, 岩瀬 敏, 犬飼 洋子
    日本皮膚科学会雑誌
    2015年 125 巻 7 号 1379-1400
    発行日: 2015/06/20
    公開日: 2015/06/24
    ジャーナル フリー
  • 良導絡は何を測定しているのか?
    吉備 登, 王 財源, 楳田 高士, 北村 智, 中吉 隆之, 平井 清子, 久下 浩史, 河内 明, 田中 源重
    日本良導絡自律神経学会雑誌
    2002年 47 巻 3 号 101-114
    発行日: 2002/06/15
    公開日: 2011/10/18
    ジャーナル フリー
    著者らは交感神経と皮膚通電電流量との関連を再度検証するために,星状神経節ブロック(SGB)時の患者および
    手掌多汗症
    患者の胸腔鏡下胸部交感神経遮断術(ETS)の前・後で新規に開発した機器を使用し連続して自動的に皮膚通電電流量を測定し,また,従来の機器を用いて良導絡代表測定点の測定もおこない検討をした。ETSの連続測定では癖酔後は特に手掌部の電流量は少なくなるため,遮断後さらに減少する現象は認めにくいが,手術後1日も他の部位よりも極端に少なく,経時的にも増加傾向がないことは,ETSは手掌の発汗に大きな影響を与えることから交感神経との関連も示唆される。また,長期間の従来の測定観察において,特にH1~3(手掌部)が減少し続けたのは,交感神経の機能を測定していると言う良導絡の理論を裏付けるものではないかと推測できる。
  • 村上 義之, 高梨 真教, 湧川 基史
    西日本皮膚科
    2004年 66 巻 1 号 53-59
    発行日: 2004年
    公開日: 2005/10/21
    ジャーナル 認証あり
    局所多汗症に対してボツリヌス菌毒素製剤 (BTX-A) を補助療法として用いることによって, 患者のQOL (quality of life) を高めることができた5例を経験したので報告した。症例1 : 24歳の女性。掌蹠・腋窩多汗症のために右手と右腋窩に対しての胸腔鏡下交感神経節遮断術 (ETS) を行い, 右手の効果は良好なるも代償性発汗が著明であったため, 対側多汗症治療として左手・左腋窩にBTX-A注入を行った。代償性発汗を来すことなくVAS (visual analogue scale) にて100から10への改善を認めた。症例2 : 31歳の女性。掌蹠・腋窩の多汗症治療としてETSを受けたが, 腋窩での効果が不十分であったため, BTX-A注入にて自覚症状は1/10に軽減した。症例3 : 33歳の男性。足底の多汗症と足臭, pitted keratolysisを認め, 腰部交感神経ブロックを受ける前にBTX-A試行を目的に来院。BTX-A注入にて一過性ではあるものの発汗の減少 (VAS : 100 → 31), 足臭とpitted keratolysisは消失した。症例4 : 39歳の女性。腋窩多汗症に対して吸引法での手術を受けた。しかし夏の暑い時期の発汗が十分には抑制されなかった。そのため3年前から, この時期にあわせてBTX-A注入することによってVASは100から10~20へ軽減している。症例5 : 30歳の女性。腋臭症と腋窩多汗症のために翻転剪除法での手術を受けた。暑い時期の発汗のさらなる抑制を得るためにBTX-A注入を行い, 満足できる結果が得られた。
  • 小杉 志都子, 篠崎 未緒, 豊川 秀樹, 立川 俊一, 長沼 芳和, 大瀬戸 清茂, 塩谷 正弘
    日本ペインクリニック学会誌
    2004年 11 巻 4 号 460-463
    発行日: 2004/10/25
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    当施設で1994年から2002年の8年間で胸腔鏡下交感神経節切除術を行った小児
    手掌多汗症
    患者35症例 (9歳~15歳) に対し, 手紙によるアンケート調査を行い, 回答のあった24例について, 治療成績, 合併症, および満足度について検討した. 手術による出血, 気胸, ホルネル徴候, 感覚障害などの合併症はなかった. 3例は追跡期間中に再発しており, 交感神経幹の焼灼切除が不完全であったことが原因と考えられた. 代償性発汗の出現頻度は91.7%であり, そのうち62.5%が日常生活に支障を感じていた. 術後長期満足度は79.2%であり, 満足度が低下するおもな原因は代償性発汗と再発であった. 他人との接触や学習時の不便さは改善する傾向にあった.
    手掌多汗症
    に対する早期手術は, 患児が苦悩感や劣等感を感じることに費やす期間を少なくし社会的発達を向上させる利点がある一方, 代償性発汗や再発はかえって患児の精神的負担となり手術の満足度は低下する. 術前に患児および両親に対する十分な説明, 術後の長期的経過観察および再発防止のための確実な手技の検討が必要であると考える.
  • 樋田 久美子, 境 徹也, 北島 美有紀, 澄川 耕二
    日本ペインクリニック学会誌
    2010年 17 巻 2 号 153-156
    発行日: 2010/05/25
    公開日: 2010/08/22
    ジャーナル フリー
    パニック障害を伴う
    手掌多汗症
    に内視鏡下胸部交感神経切除術(endoscopic thoracic sympathectomy:ETS)が有効であった症例を報告する.症例は17歳,男性で,身長164 cm,体重60 kg.小学生の頃より手掌の多汗を自覚,同時期に動悸,発汗,手足の震え,ほてりといったパニック発作も出現していた.パニック障害の診断でフルボキサミンの内服とカウンセリングを受けていたが,パニック発作の出現を繰り返していた.多汗を主訴に当科を受診した.ETS(両側第2肋骨上)を行い,術後手掌の発汗は停止した.また,パニック発作が生じることはなくなり,フルボキサミン内服も中止することができた.術後1年でも,手掌発汗は減少したままでパニック発作も出現しておらず良好な社会生活を送ることができている.
  • 大林 正博, 大中 俊宏, 後藤 直子, 早坂 信哉, 井出 雅弘
    心身医学
    2003年 43 巻 3 号 204-
    発行日: 2003/03/01
    公開日: 2017/08/01
    ジャーナル フリー
    目的・方法:手掌多汗を主訴に受診した
    手掌多汗症
    20例を対象に男女比,発症年齢,初診時年齢,臨床症状,性格傾向,治療法,予後などについて検討を加えた.結果:20例の内訳は男性8例,女生12例.初診時平均年齢は22.5歳で,重度5例,軽度4例,中程度11例であった.腋窩多汗症を合併していたものは9例であった.性格傾向としては金例が対人緊張の傾向があった.治療法としては薬物療法に精神療法を併用した.薬物療法としては,ベータブロッカーやトフィソパム,臭化プロパンテリンおよび抗不安薬などを主体とした.薬物療法の効果は必ずしも良好とはいえないものが多かった.予後としては改善7例,やや改善4例,不変8例であった.
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