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79件中 1-20の結果を表示しています
  • *駒津 順子, 小松 恵美子, 森田 みゆき
    日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
    2010年 53 巻 P8
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/13
    会議録・要旨集 フリー
     目的 我々は高等学校家庭科で実施する染色教材の開発研究を行ってきている。家庭科における染色の変遷を明らかにし(1),今の時代を反映した染色教材を開発するための視点を検討(2)した。実践的な教材開発をするために先行研究を検討した結果,教材として「玉ねぎ外皮染め」を選定し,染色実習の標準条件を決定した(3)。高等学校家庭科「フードデザイン」で実践した結果,教員1名でも工夫によって1クラス40名の染色実習が可能であった(4)ことから,必修科目である「家庭基礎」50分授業でも実践・検証し(5),質問紙調査と授業観察によって染色教材の考察を行った(6)。一方,玉ねぎ外皮による染色教材では,大量の外皮を必要とするため,その入手方法が課題となっている。そこで実践的な視点から,一度使用した染色液を再度染色に使用した場合の染色布の色相に及ぼす影響を調べた(7)。さらに本報では,同じ玉ねぎ外皮から二度染色液を抽出して染色した場合の,色相への影響について検討した。
     方法 =玉ねぎ外皮抽出液の調製=白布と同重量の未抽出玉ねぎ外皮をナイロンネットにいれ,玉ねぎ外皮に対し浴比1対50となるように水を加え,20分間煮沸抽出し1回目の抽出液を得た(1番皮抽出液)。次に,取り出した玉ねぎ外皮に1回目と同量の水を加え,20分間煮沸抽出し2回目の抽出液とした(2番皮抽出液)。さらに,未抽出の玉ねぎ外皮と,1回抽出後の玉ねぎ外皮を乾燥時の重量比が1対1となるように混合し,1番皮抽出液と同様に抽出を行った(混合皮抽出液)。
     =染色操作=染色用白布は,関西衣生活研究会のさらし金巾を使用した。抽出液はそれぞれ室温まで放冷し,綿白布に対して浴比1対50となるように,水を足して浴比調整した。綿白布を入れ加熱し,沸騰後30分間染色した。染色布は取り出した後軽くすすぎ,風乾した。染色布の色相測定には,測色色差計である,日本電色製スペクトロフォトメーターNF333を使用した。
     結果 前報(7)で,同一染色液を繰り返し使用した場合の染色布の反射率を調べたところ,後媒染を行った結果,媒染剤の種類によってa*値の変化に差がみられた。そこで,今回は,濃色効果を調べるために,未媒染で比較した。同一染色液を繰り返し使用した場合の未媒染の染色布の反射率は,1回目染色布,2回目染色布はほぼ一致した。従って,染色液の再利用は可能と考えられる。
     一方,玉ねぎ外皮を繰り返し抽出した場合の染色布の反射率は,1番皮抽出液,混合皮抽出液,2番皮抽出液の染色の順に増大し,浅色になった。480nmで反射率の差は11.4%と最大となった。
     波長により,反射率の差が異なったことから,L*値,a*値,b*値を求めた。染色布のa*値は,1番皮抽出液,混合皮抽出液,2番皮抽出液の染色の順に減少し,赤味が減少したことがわかった。b*値も同様の順で減少したが,その差はわずかであった。
     引用 (1)駒津順子,小松恵美子,
    森田みゆき
    ,日本家庭科教育学会第50回大会研究発表要旨集,116-117(2007).(2)駒津順子,小松恵美子,
    森田みゆき
    ,日本家政学会東北・北海道支部第52回研究発表会研究発表要旨集,28(2007).(3)駒津順子,小松恵美子,
    森田みゆき
    ,日本家庭科教育学会第51回大会研究発表要旨集,164-165(2008).(4)駒津順子,小松恵美子,
    森田みゆき
    ,日本家政学会東北・北海道支部第53回研究発表会研究発表要旨集,30(2008).(5)駒津順子,小松恵美子,
    森田みゆき
    ,日本家庭科教育学会第52回大会研究発表要旨集,56(2009).(6)駒津順子,小松恵美子,
    森田みゆき
    ,日本家政学会東北・北海道支部第54回研究発表会研究発表要旨集,27(2009).(7)小松恵美子,駒津順子,
    森田みゆき
    ,日本家政学会第62回大会研究発表要旨集,印刷中(2010)
  • 森田 みゆき
    オレオサイエンス
    2015年 15 巻 10 号 469-475
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/02/01
    ジャーナル フリー

    酸化還元酵素であるペルオキシダーゼを環境に配慮した繊維加工や洗浄配合剤へ利用するため,熱耐性,溶媒への耐性,pH特性,反応の活性化などを検討した。ペルオキシダーゼは,広い基質特異性を有する。広いpH範囲で種々の水素供与体と反応することがわかった。水素供与体との反応速度は,水素供与体の酸化電位によって影響を受けることがわかった。由来の異なるペルオキシダーゼは種々の耐性や反応特性が異なることがわかった。モミガラ由来ペルオキシダーゼは,熱耐性や有機溶媒耐性や過酸化水素耐性に優れていることがわかった。ペルオキシダーゼの由来による耐性の違いや,反応特性の違いを利用して,利用目的に合わせて反応性をコントロールできることを明らかにした。西洋ワサビ由来ペルオキシダーゼとモミガラ由来ペルオキシダーゼを中心に反応機構についても述べる。

  • 上舘 民夫, 柴田 剛典, 渡辺 寛人, 森田 みゆき
    日本油化学会誌
    1999年 48 巻 5 号 497-499,507
    発行日: 1999/05/20
    公開日: 2009/11/10
    ジャーナル フリー
    種々のアゾ色素の退色反応を西洋わさび由来のペルオキシダーゼ (HRP) -H2O2漂白系を用いて行なった。退色速度はカルコン>クロムバイオレット>オレンジI>オレンジIIの順に増大した。一方, オレンジGの退色反応は進行しなかった。アゾ色素により退色速度が異なる原因を明らかにするため, アゾ色素の酸化電位を測定した。その結果, 酸化電位の小さいアゾ色素ほど, すなわち, HRPの鉄イオンに対して還元能力の大きいアゾ色素ほど退色速度が増大することが明らかになった。
  • *駒津 順子, 小松 恵美子, 森田 みゆき
    日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
    2009年 52 巻 B1-2
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/01/19
    会議録・要旨集 フリー
     目的 我々は高等学校家庭科で実施する「染色」教材の開発研究を行ってきた。まず高等学校学習指導要領等における「染色」取り扱い科目及び領域の変遷について調査したところ、家庭科における「染色」は、「更正染」「手芸染色」「生活文化の伝承と創造」の順に変遷し位置づけられていることがわかった(1)。今の時代を反映した「染色」教材を開発するための視点を検討した結果、高等学校家庭科における「染色」の授業は、「生活スキルの向上により生徒に自信を持たせ、自己理解を深めさせることができる」と考えられた(2)。実践的な教材開発をするために論文検索により先行研究を抽出・比較検討した結果、教材として「玉ねぎ外皮染め」を選定した。実践に向け教材化のための予備実験を行い「染色」実習の標準条件を決定した(3)。高等学校家庭科「フードデザイン」で実践した結果、教員1名でも工夫によって1クラス40名の「染色」実習が可能であることがわかった(4)。今回は、必修科目である「家庭基礎」50分授業で行う「染色」実習教材を検討し、実践・検証した内容について報告する。
     方法 近年、実習授業を行う事自体が困難になりつつあるため、まず実習授業および教材開発にあたっての課題の整理を行った。それを踏まえた上で、「家庭基礎」の中でどのように「染色」実習を位置付けられるか、現行指導要領と「染色」との関連を調べて検討した。また、必修科目は専任教員と非常勤講師で担当する学校が多いことから、非常勤講師との連携についても検討した。さらに「玉ねぎ外皮染め」は染料材料として布と同重量の玉ねぎ外皮が必要であり確保が難しいこと、さらに「染色」実習での製作品をその後の授業で活用できないかという観点から、染める繊維の種類と大きさを検討した。
     結果 実習授業および教材開発で直面する課題として、まず教員をめぐる現状がある。少子・高齢化に向けた国や道の施策に対応するために教員の多忙化と同僚性の希薄化が生じている、と指摘されている。さらに勤務校では、様々な教育活動に取り組む生徒の実態があり、授業外補講による実習の実施が困難な現状である。また、実践的指導力を踏まえた教材として「知的に挑戦しない面白くない授業」の打開策となる教材が求められている。以上のことを踏まえて、従来の特徴を生かし、新たな視点に基づく「染色」教材の開発と実習実践を行う必要があると考え、現行指導要領「家庭基礎」の『衣生活と環境』における「発展的な学習」として、「玉ねぎ外皮染め実習」を位置づけ実施することとした。非常勤講師との連携については、現在「家庭基礎」を分担して担当している非常勤講師に協力を依頼して承諾を得た。また、家庭基礎では被服製作実習でエプロンを作り、それを着用して調理実習を行うため、染色布を三角巾として活用することにした。従って染色用布は、重量が軽いだけでなく三角巾として使用できる大きさであることも条件に検討し、50cm角の絹羽二重に決定した。授業実践では、作業の待ち時間に作業手順や「染色」理論の説明を行い作業に見通しを持たせた結果、予定通り50分間で「染色」単独で実習を行うことが出来た。また同じ日の連続実施や複数の教員が実施する場合も、問題なく行える事がわかった。
     引用 (1)駒津順子、小松恵美子、
    森田みゆき
    、日本家庭科教育学会第50回大会研究発表要旨集、116-117.(2)駒津順子、小松恵美子、
    森田みゆき
    、日本家政学会東北・北海道支部第52回研究発表会研究発表要旨集、50、28.(3)駒津順子、小松恵美子、
    森田みゆき
    、日本家庭科教育学会第51回大会研究発表要旨集、164-165.(4)駒津順子、小松恵美子、
    森田みゆき
    、日本家政学会東北・北海道支部第53回研究発表会研究発表要旨集、51、30.
  • 森田 みゆき, 小松 恵美子, 上舘 民夫, 渡辺 寛人
    日本油化学会誌
    1997年 46 巻 9 号 999-1003,1030
    発行日: 1997/09/20
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
    グルコースとグルコースオキシダーゼ (GOD) の存在下でホースラディッシュペルオキシダーゼ (HRP) を触媒とするオレンジIIの退色を検討した。GODを用いたグルコースの酵素反応の進行により生成した過酸化水素 (H2O2) は, HRPの酵素サイクルにおける基質として連続的に消費された。グルコース-GOD系とのカップリングによるHRPを触媒とするオレンジIIの退色反応におけるオレンジIIの退色速度は, H2O2を用いたHRPを触媒とするオレンジIIの退色反応の退色速度よりも低くなった。これらの退色速度の差は, GODを用いたグルコースの酵素反応で生成するH2O2濃度が反応時間とともに増大するという理由により, H2O2の初濃度の違いの点から説明できる。酵素反応をカップリングするとオレンジIIの退色速度はpHやグルコースおよびGOD濃度に依存した。退色速度はpH 8.5-9.0の広い範囲で最大値を示した。グルコースおよびGOD濃度の増加に伴い退色速度は増大した。至適条件下でのオレンジIIの退色速度はオレンジIIの移染を防止するのに充分であった。
  • 小松 恵美子, 森田 みゆき
    日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
    2004年 47 巻
    発行日: 2004年
    公開日: 2005/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】現行の小学校学習指導要領では,日常着の手入れとして自分で洗濯ができることが求められている。洗濯の目的は被洗物に付いた汚れを落とすことであるが,「布への汚れの付着・脱落」と「布の染色・退色」は物理化学的な現象としては同じである。したがって,洗濯学習に引き続いて染色についても学び,汚れ・色・着色現象・洗浄現象などを総合的に認識することが,中学・高校で学習する洗濯・染色理論の理解につなげるためには重要であり,児童にとっても望ましい。
    だがしかし,学習指導要領では「洗剤の働きに深入りしないこと」という記述があるように,家事技術の習得に重きが置かれ,科学的な視点からの学習が軽視されているきらいがある。洗濯に限らず,家事の大部分は物理的・化学的な諸現象の組み合わせで成り立っている。家事技術の根本である自然科学的な現象を理解していなければ,実生活の多様な場面で自ら考え判断して技術を応用し,発展させる力ははぐくまれないと考えられる。文部科学省が総合的な学習の時間のねらいとしているのは,まさにこの力をはぐくむことである。
    したがって総合的な学習の時間で,家庭科の学習成果を科学的な視点からさらに発展させる教材が必要と言える。本研究では,洗濯の学習を核に染色の学習まで発展させることを目的として,小学校の総合的な学習の時間の実践教材の検討を行った。
    【方法】平成15年12月26日付で文部科学省から出された通知「小学校,中学校,高等学校等の学習指導要領の一部改正等について」では,学習指導要領に示していない内容を加えて指導することができることや,上記の洗剤学習の規制のような「内容の範囲と程度」の事項についても,必要があれば縛られなくとも良い趣旨が述べられている。これを踏まえて,家庭科で着色現象と関連付けてどのように洗浄現象を学習させるか,そのための実験・実習教材を含めて検討した。また,総合的な学習の時間で行う具体的な染色教材は,地域の特色を生かしやすいものに留意して検討を行った。
    【結果】検討の結果,家庭科での学習成果を発展させた,総合的な学習の時間の染色実践教材を以下のように提案した。まず家庭科で「衣服の働きと素材・洗濯」で衣服の機能と素材,手入れの必要性と洗濯の目的を学習し,靴下の手洗いを実習教材とした。
    体育の授業等で着用し汚れた自分の白い靴下を観察して,色や臭い,汗をかいたかなどから,汚れと洗濯する理由を考えさせる。次に水でもみ洗いをし,水と機械力だけで落ちる汚れを観察させる。ここで,汚れた水を替えなければ洗濯物に汚れ(泥などの有色物)が戻ってしまう現象も観察させ,布への着脱色現象が水を介して生じやすいことに注目させて,染色学習への足がかりをつくっておく。さらに洗剤を加えて洗い,観察して洗剤の働きについて学習する流れとした。また一方で,「手縫い・ミシンによる製作」で雑巾作り(手縫い)とアームカバー作り(ミシン縫い)を学習しておく。
    総合的な学習の時間では,現在開発中である土顔料による布の染色教材(1,2)と,植物染めを行った残浴から顔料を生成し回収する教材(3)を取り入れ,水溶性色素と不溶性顔料による染色へと発展させた。作成した染色布の利用は,地域社会への還元も視野に入れて,習得した縫製の技術を使った実生活で利用する物の製作へと発展させた。
  • 藤本 明弘, 藤倉 治菜, 森田 みゆき
    日本家政学会誌
    2019年 70 巻 6 号 339-345
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/07/17
    ジャーナル フリー

     大豆非可食部から抽出した未精製のペルオキシダーゼによる色素退色反応について検討した. 最初に, オレンジI, オレンジII, オレンジGの退色速度定数に及ぼすpHの影響について調べた. その結果, オレンジIの退色速度定数はpH7で最大となった. 一方で, オレンジIIとオレンジGの退色はpH4.0からpH11.0の間で進行しなかった. 未精製大豆由来ペルオキシダーゼ (SPO) の熱特性について, 反応速度に及ぼす熱の影響を検討した結果, 20℃から50℃の間で温度が高くなるにつれ, 未精製SPOを用いたオレンジⅠの退色速度定数は増大した. また, SPOの熱保存安定性を検討した結果, 40℃で未精製SPOを150分間保存しても, オレンジⅠの退色速度定数は減少しなかった. 活性化剤共存下での未精製SPOを用いたオレンジⅠ退色反応について検討した. その結果, p-クマリン酸はオレンジⅠの退色速度を高めるのに最も効果的であり. p-クマリン酸の最適な濃度は5.0×10-5Mであることが分かった. また, その時の過酸化水素の最適濃度は7.5×10-4Mであった.

     最後に, 未精製SPOと過酸化水素, p-クマリン酸を使用してpH7.0, 20℃でナイロン布へのオレンジⅠの移染防止について検討した. その結果, 未精製SPOを用いた場合には, 染色していないナイロン布の色差は過炭酸ナトリウム (pH11.5 20℃) の色差よりも低かった. 従って, 未精製SPOは過炭酸ナトリウムよりも移染防止効果が優れていることが明らかになった.

  • 森田 みゆき, 山口 江利子, 小松 恵美子, 伊藤 理恵, 上舘 民夫, 渡辺 寛人
    日本油化学会誌
    1999年 48 巻 8 号 793-800,816
    発行日: 1999/08/20
    公開日: 2009/11/10
    ジャーナル フリー
    西洋ワサビ由来のペルオキシダーゼ (HRP) と過酸化水素 (H2O2) 共存下におけるオレンジIIの退色機構を検討した。チオール (RSH) はオレンジIIの退色速度を低下させる。オレンジIIの退色速度が増大し始める時間と, RSHが次第に減少し, 最後になくなってしまう時間が一致した。これらのことから, オレンジIIの退色反応はオレンジIIラジカルの生成を経由して進行することがわかった。次に, HRPの酸化状態の変化を測定することで, HRPの反応時間を求めた。HRPを用いた場合, オレンジIIの退色時間は2~3秒であったが, HRP-H2O2系の反応時間は60分であった。HPLCにより反応混合物から1, 2-ナフトキノンを分離した。したがって, これらのことから, HRP-H2O2系においては, オレンジIIは水素供与体としてHRP中間体に作用し, オレンジIIラジカルを生成し, さらに, オレンジIIの反応生成物はHRP中間体に水素供与体として作用することが明らかとなった。
  • 駒津 順子
    繊維製品消費科学
    2013年 54 巻 7 号 641-645
    発行日: 2013/07/20
    公開日: 2017/06/30
    ジャーナル 認証あり
  • 上舘 民夫, 柴田 剛典, 渡辺 寛人, 森田 みゆき
    日本油化学会誌
    1998年 47 巻 12 号 1345-1350,1362
    発行日: 1998/12/20
    公開日: 2009/11/10
    ジャーナル フリー
    西洋わさび由来のペルオキシダーゼ (HRP) -H2O2漂白系を用いて, オレンジIIおよびオレンジGなどのアゾ色素の退色反応を検討した。オレンジIIの退色反応は2分ほどで終了したが, オレンジGの退色速度は非常に遅かった。アゾ色素間の退色速度の違いはアゾ色素の化学構造の違いから説明した。活性化剤であるp-ヨードフェノール (p-ID) 共存下でアゾ色素の退色速度は著しく増大した。P-ID共存下でオレンジGの移染を十分に防止できる退色速度にまで増大した。P-ID共存下において, HRP-H2O2漂白系のみの場合と比較して, HRPの最適濃度は約10分の1減少した。つぎに, HRP-H2O2-p-ID漂白系を用いて, 溶解したオレンジIIのナイロン布への移染防止反応およびオレンジIIで染色したナイロン布の退色反応を検討した。溶解したオレンジIIは迅速に分解し, その結果, ナイロン布への移染は認められなかった。また, 漂白の間にナイロン布に染色したオレンジIIが退色する現象も認められなかった。
  • 森田 みゆき, 山口 江利子, 上舘 民夫, 渡辺 寛人
    日本油化学会誌
    1997年 46 巻 5 号 573-578,599
    発行日: 1997/05/20
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
    HRPを触媒とした過酸化水素によるオレンジIIの退色反応およびナイロン布への移染に対する界面活性剤およびビルダーの影響を検討した (pH9.0, 20℃) 。アニオンおよび非イオン界面活性剤濃度の増大に伴いオレンジIIの退色速度定数は減少した。Triton X-100が共存すると退色速度は70%減少した。一方, アニオン界面活性剤であるSDS共存下で, オレンジIIのナイロン白布への移染に対して, 著しい移染防止効果があった。オレンジIIの退色速度とナイロン布へのオレンジIIの移染に対してビルダーの影響はなかった。次に HRP に SDS とビルダーを配合したモデル洗剤を用いてオレンジIIのナイロン布への移染を検討した。オレンジIIは速やかに分解されてナイロン布への移染は観察されなかった。しかしながら, Triton X-100を配合したモデル洗剤を用いた場合, ナイロン布へのオレンジIIの移染が認められた。これらの結果は, SDSを含む洗剤を使用する場合, HRPを用いた退色反応が移染防止に有効であることを示唆している。
  • 森田 みゆき
    繊維学会誌
    2007年 63 巻 1 号 P_7-P_11
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/02/10
    ジャーナル フリー
  • 大矢 勝
    繊維製品消費科学
    2019年 60 巻 10 号 815-818
    発行日: 2019/10/26
    公開日: 2020/01/09
    ジャーナル 認証あり
  • 後藤 純子
    繊維製品消費科学
    2020年 61 巻 3 号 249
    発行日: 2020/03/25
    公開日: 2020/03/25
    ジャーナル 認証あり
  • 森田 みゆき, 上舘 民夫, 渡辺 寛人
    油化学
    1995年 44 巻 2 号 145-147
    発行日: 1995/02/20
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
    A simple and rapid spectrophotometric method was developed for the determination of sodium dodecyl sulfate (SDS). The method was based on formation of the SDS- [Copper (II) -1, 10-phenanthroline] ion pair and extraction into isobutyl methyl ketone (MIBK). The ion pair in MIBK was reduced with 1-butanethiol to form an intensely colored copper (I) complex. By this method, the overall concentration of SDS can be determined indirectly from the absorbance of copper (I) complex formed in MIBK. The calibration curve was linear over the range of the detection limit from 8.3 × 10-7 to 6.3 × 10-5 M of SDS. The relative standard deviation of nine successive determinations was 1.02 % at 2.5 × 10-5 M of SDS. The sensitivity of the proposed method is comparable to that of the indirect atomic absorption method for SDS which is accepted as a highly sensitive method.
  • 谷田貝 麻美子, 駒城 素子
    繊維製品消費科学
    1992年 33 巻 12 号 684-688
    発行日: 1992/12/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
  • 森田 みゆき, 小松 恵美子, 上舘 民夫, 渡辺 寛人
    繊維学会誌
    1997年 53 巻 10 号 471-474
    発行日: 1997/10/10
    公開日: 2008/06/30
    ジャーナル フリー
    Orange II in the presence of nylon yarns was bleached with a mixture of horseradish peroxidase (HRP) and hydrogen peroxide (H2O2), or percarbonate. After the bleaching, the tensile properties of the nylon yarns were measured in terms of tensile strength and breaking elongation. In addition, the fracture surface of nylon yarns bleached with two bleaching systems was observed by an electron microscope. The HRP-H2O2 bleaching system gave no changes of tensile property and morphology of nylon yarns, compared with those properties of unbleached nylon yarns. In the case of percarbonate bleaching system, tensile strength and breaking elongation of the nylon yarns were markedly decreased at 70°C, and it was presumed the nylon yarns became inelastic as a result of the form observation.
  • ―「家庭基礎」 「家庭総合」 「生活デザイン」の場合―
    駒津 順子, 増渕 哲子, 小松 恵美子, 亀原 めぐみ, 森田 みゆき
    日本家政学会誌
    2016年 67 巻 7 号 375-381
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/07/26
    ジャーナル フリー

      We focused on current commercially available super-concentrated liquid laundry detergent and analyzed high school home economics textbooks. We analyzed the descriptions of such things as washing conditions, synthetic detergents, bleach, and softening agents.
      As a result, we found that the description of super-concentrated liquid laundry detergent was insufficient. Ten of the 17 high school home economics textbooks that we analyzed described changes in detergent concentration, bath water ratio, number of times rinsed, clothing smell, etc. related to lifestyle changes in recent years. Only four of the textbooks, however, contained descriptions of super-concentrated liquid laundry detergent.
      It was revealed that home economics textbooks do not necessarily reflect actual conditions.
      Based on these analyses, we suggested that a problem exists in the teaching of high school home economics when it comes to washing clothes.

  • 手嶋 紀雄, 信田 拓哉, 酒井 忠雄, 河嶌 拓治
    分析化学
    2001年 50 巻 1 号 47-51
    発行日: 2001/01/05
    公開日: 2008/12/12
    ジャーナル フリー
    銅 (II) の接触作用を利用するシステインの簡易吸光光度法を開発した. 鉄 (III) は, 1,10-フェナントロリン (phen) の共存下でシステインにより還元され, 鉄 (II) -phen錯体 (λmax = 510nm) を生成するが, この反応は遅く, システインの迅速な分析は困難である. しかし銅 (II) が共存すると, 速やかに鉄 (II) -phen錯体が生成する. この錯体の510nmにおける吸光度を測定することにより1×10-6~6×10-5Mの濃度範囲でシステインを迅速に定量することが可能となった. 検出限界は, 試薬空試験値の3σとした場合5×10-7Mであり, 相対標準偏差は1×10-5Mのシステインを10回測定したとき, 0.4%であった. アスコルビン酸, バナジウム (IV), クロム (VI) などの酸化還元物質は著しい妨害を示したが, 他の多くのアミノ酸は妨害しなかった. 市販のパーマネントウェーブ用剤中への添加回収率実験を行い, 良好な結果を得た.
  • 塚崎 舞, 森田 みゆき, 米山 雄二
    材料技術
    2022年 40 巻 3 号 23-30
    発行日: 2022/06/25
    公開日: 2023/09/15
    ジャーナル フリー

    The influence of the weave, thickness, and fiber material of the fabric on the direct determination of the protein in the fabric by the bicinchoninic acid (BCA) method was investigated in this paper. Six kinds of cotton fabrics, with different weaves and thicknesses, and eight kinds of plain-weave fabrics with different fiber materials were used as the test swatches. The K/S value was calculated from the reflectance, based on the color reaction of the BCA method, and the quantitation was evaluated based on the relationship between the K/S value and the protein concentration. Based on the results, it was determined that the influence of the weave and thickness was not significant, and the quantitation was good. Contrastingly, it was found that protein fibers (wool and silk) and the cuprammonium rayon, in which copper ions remained, which react with the C solution of the BCA method, are not suitable for this method.

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