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クエリ検索: "気管内吸引"
1,416件中 1-20の結果を表示しています
  • ──人形を用いたシミュレーション研究──
    関口 浩至, 大城 清貴, 石川 美根子, 近藤 豊, 久木田 一朗
    日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
    2014年 24 巻 3 号 336-340
    発行日: 2014/12/31
    公開日: 2015/11/13
    ジャーナル フリー
    当院ICUでは人工呼吸管理中の
    気管内吸引
    は閉鎖式システムを導入しているが,一般病棟では未滅菌手袋を用いた開放式吸引を実施している.CDCガイドラインでも滅菌手袋使用の有用性は未解決問題であるが,現行の未滅菌手袋による方法で本当に感染の危険がないのか疑問が残る.そこで本研究では看護師51名を対象に人形に対して未滅菌手袋による開放式吸引を実施させ,手技をビデオで記録し,映像を基に開放式吸引手技の問題点を検討する実験を行った.結果は手袋の操作で92%,吸引チューブ先端の清潔保持で33%の者に感染の恐れとなる手技が存在した.また吸引中,外した人工呼吸器回路の多くがベッド上に置かれ病原菌の拡散や回路の汚染が懸念された.吸引時間は25.2±13秒で推奨時間を超えていた.以上の結果から吸引にかかわる全看護師が再教育を受ける必要があった.また病棟への閉鎖式システムの導入は今回の問題に,比較的早急に対応できる一つの選択肢と考えられた.
  • コリー 紀代, 清水 弘美, 高橋 望, 小水内 俊介, 近野 敦, 金井 理, 二宮 伸治, 大塚 健, 浅賀 忠義
    医学教育
    2018年 49 巻 2 号 117-125
    発行日: 2018/04/25
    公開日: 2018/12/18
    ジャーナル フリー

    背景 : 在宅医療の高度化により,

    気管内吸引
    等の高度ケアを担う人材の育成が喫緊の課題である.方法 :
    気管内吸引
    を行う看護師と看護学生の眼球運動を測定し,
    気管内吸引
    中の認知・判断面を含めた多重タスク構造を
    気管内吸引
    オントロジーとして可視化した.結果 : 構築された
    気管内吸引
    オントロジーの階層構造からは, 手順という手続き的知識のみならず, 医療機器に関する知識,
    気管内吸引
    が無効であった際の選択肢に関する知識など, 多岐にわたった専門知識が要求される行為であることが示された.考察 : オントロジーは「できる」能力の範囲や評価すべき能力の定義を示す教育評価ツールとしても活用の可能性がある表現法と考えられた.

  • コリー 紀代, 小水内 俊介, 金井 理, 井上 創造, 近野 敦, 中村 美鈴, 二宮 伸治
    人工呼吸
    2021年 38 巻 2 号 162-168
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/11/30
    ジャーナル フリー

    【目的】本研究では、①プロジェクションマッピング映像による仮想生体反応の呈示の有無や実施者の属性にかかわらず、視線計測結果が習熟度評価指標となりうるかを検証し、②生体反応を呈するシミュレータを用いた際の作業負担感を初学者と熟練者において比較することを目的とする。

    【方法】看護師群と学生群の気管吸引の所要時間、視線の停留時間・停留回数を測定した。タスク終了後に日本語版NASA-TLXを用い、両群の作業負担感を比較した。

    【結果】生体反応呈示の有無と属性による交互作用は認められず、所要時間と視線停留時間において看護師群-学生群間の主効果が認められた。作業負担感は26項目中5項目に有意差が認められた。

    【結論】看護師群の視線停留時間が統計学的有意に短く、習熟度評価に有用な指標と考えられた。作業負担感は生体反応の呈示により学生群・看護師群ともに高まり、先行研究よりも有意差のある項目数が減少した。

  • 森 みずえ, 千田 好子, 光畑 律子, 狩山 玲子
    日本環境感染学会誌
    2009年 24 巻 1 号 27-35
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/04/06
    ジャーナル フリー
      
    気管内吸引
    を必要とする長期在宅療養患者の肺炎予防を目的とした感染管理方法を考究するため,
    気管内吸引
    カテーテル(カテーテル)の管理方法と口腔ケアの現状調査,ならびにカテーテル洗浄液・浸漬液および歯垢の細菌学的検討を行った.患者20名は全員気管切開をしており,18名が寝たきりの状態で,15名に肺炎の既往があった.患者のカテーテルは浸漬(16名)・乾燥(4名)保管の状態で24時間以上繰り返し使用されており,吸引の前後に使用する洗浄液と浸漬液を兼用としている介護者が8名いた.カテーテル洗浄液・浸漬液からはSerratia marcescens (14名)やPseudomonas aeruginosa (6名)の検出率が高く,そのうち6名の洗浄液・浸漬液の生菌数は105 cfu/mL以上と汚染度が高かった.口腔ケアは,ほとんどの患者に1日1~2回実施されていたが,患者の歯垢からはP. aeruginosa (16名),S. marcescens (8名),Klebsiella pneumoniae (3名)などが検出された.患者18名の歯垢からの生菌数は105 cfu/mL以上であった.歯垢からP. aeruginosaないしS. marcescensのいずれかが検出された患者17名中11名の洗浄液・浸漬液から歯垢と同種の細菌が検出された.肺炎のハイリスク患者である在宅療養患者には,カテーテルを清潔に使用するための管理方法を実践することが極めて重要であり,加えて日々の口腔清掃方法を改善する必要性が示唆された.
  • 加納 敬, 秋本 和哉, 楠元 直樹, 伊藤 奈々, 上條 史紀, 笠井 亮佑, 島峰 徹也, 荻野 稔, 苗村 潔, 田仲 浩平, 松下 宗一郎, 篠原 一彦
    生体医工学
    2019年 Annual57 巻 Abstract 号 S144_1
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/12/27
    ジャーナル フリー

    気管内吸引
    は人工呼吸管理において重要な手技である。しかし、その操作の習熟度は指導者の目視による主観的な方法でしか評価されない。今回、手首装着型運動センサを用いて、
    気管内吸引
    手技の定評的評価を試みたので報告する。被験者の両手に手首装着型運動センサを装着し、所定の
    気管内吸引
    手技を実施した。運動センサにより運動計測における基本軸X-Y-Zの3軸加速度および3軸角速度を計測し、併せてシミュレータ上方より手技の動画撮影を行い、評価を試みた。
    気管内吸引
    の操作において吸引チューブを挿入するとき、2軸に大きな加速度変化が得られた。加速度変化および手技の動画から吸引チューブの挿入は、気管内チューブに対して掌方向に押す方法、腕を引くように挿入する方法、手首を使う方法の3つに分類できた。被験者特有の動作によって生じる加速度の変化から手技の特徴を観測でき、
    気管内吸引
    の技量レベルを推量する可能性を示した。今後は被験者が経験を重ねたときの熟練度変化を観測し、手技の技量を客観的に評価できるシステムを構築していきたい。

  • 中谷 勝利, 石川 直子, 米山 明, 児玉 真理子, 北住 映二
    日本重症心身障害学会誌
    2010年 35 巻 2 号 304
    発行日: 2010年
    公開日: 2024/11/30
    ジャーナル フリー
    はじめに 重症心身障害児者では、単純気管切開術(以下、気切)が施行された後に、唾液の誤嚥のため
    気管内吸引
    が頻回に必要となったり、誤嚥された食物が気切部から吸引されたりする場合があり、最終的に喉頭気管分離術が必要になることも多い。我々は、スピーチバルブの装着により唾液や食物の誤嚥を著しく軽減できた症例を経験したので、報告する。 症例1 1歳9カ月、男児、重度新生児仮死に伴う低酸素性脳症後遺症。大島分類1。抜管困難症のため日齢160に気切された。胃食道逆流症のため栄養剤を注入すると
    気管内吸引
    が多くなり、持続口腔内吸引も行われていたが、覚醒中は1時間に10〜15回の
    気管内吸引
    が必要で、8カ月時及び1歳3カ月時に下気道分泌物の喀出不全から肺炎となり入院している。スピーチバルブを装着した当初は呼気が努力様だったが、徐々に装着していられる時間が増え、最終的に覚醒中は常時装着可能で、
    気管内吸引
    がほぼ不要な状態となり、その後2年間肺炎による入院はない。 症例2 3歳5カ月、男児、奇形症候群。大島分類3。生下時より全身の筋緊張が低く、喉頭軟化症による吸気性の喘鳴が徐々に増悪したため日齢47に気切された。しかし唾液の誤嚥のため
    気管内吸引
    が多かった。座位保持が可能となった1歳前頃より少しずつ経口摂取が可能となり、
    気管内吸引
    の頻度は減ったが、誤嚥された食物が気管内より吸引されていた。スピーチバルブの装着で食事中の
    気管内吸引
    が全く必要なくなり、食物が気管内より吸引されなくなった。装着時間を慎重に増やし、3カ月後には下気道の分泌物が多い日を除き、日中はほぼ装着していられるようになった。 考察 2例ともスピーチバルブの装着による喉頭ないし気管の陽圧化が、誤嚥の防止(または軽減)をもたらしたと考えられ、気切している重症心身障害児者の誤嚥に対して試みる価値がある方法と考えられる。
  • ―手首装着型3軸加速度センサの応用―
    加納 敬, 武田 朴, 伊藤 奈々, 島峰 徹也, 笠井 亮佑, 上條 史記, 荻野 稔, 日向 奈惠, 松下 宗一郎, 田仲 浩平, 篠原 一彦
    医療機器学
    2022年 92 巻 3 号 255-262
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/08/04
    ジャーナル フリー

    In patients on mechanical ventilation, the endotracheal aspiration procedure (“operation”) requires temporary disconnection from the ventilator; therefore, the operation needs to be completed skillfully within a short period of time, so as to avoid prolonging the duration of apnea in the patients. In addition, the operation requires a clean environment to prevent possible infections. The Clinical Engineering Department provides a one-time practical training to students in our campus using a simulator. The visual guidance, which may be insufficient because the instructors need to train a large number of students within a limited period of time. Therefore, we attempted to record the motions of the students to improve the efficiency of the instructions. Wrist-wearable motion sensors were used for the recording. Preliminary observations were conducted with measures of acceleration and images. The images were used to establish the time needed for each step of the operation procedure, and each period was separately observed. Furthermore, the volume of the aspirated sputum was also measured. The results showed significant differences between the skilled and unskilled operators in the volume of aspirated sputum, in the derivative of the low-frequency component of right-hand acceleration during the preparation, and in the power from 3 to 5 Hz upon tube insertion.

  • 加納 敬
    医療機器学
    2024年 94 巻 5 号 552-556
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/11
    ジャーナル 認証あり
  • 松浦 徹, 足立 曉, 鈴木 幹三, 山本 俊幸
    CHEMOTHERAPY
    1993年 41 巻 Supplement4 号 577-580
    発行日: 1993/12/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しく開発された注射用セフェム系抗生物質であるcefozopran (CZOP) を高齢者における呼吸器感染症9例に使用し, その臨床効果および安全性について検討した。疾患の内訳は, 肺炎4例, 下気道感染症4例および肺結核1例である。肺結核を除く8例における臨床効果は, 有効7例, やや有効1例であった。副作用は認めず, 臨床検査値の異常としてGOT, GPTの上昇とGOT, GPT, γ-GTP, LDH, BUNの上昇が各1例に認められた。以上の成績より, CZOPの高齢者呼吸器感染症に対する有用性が示唆された。
  • 山本 和英, 足立 暁, 鈴木 幹三, 山本 俊幸
    CHEMOTHERAPY
    1990年 38 巻 Supplement1 号 392-395
    発行日: 1990/11/30
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    Cefetamet pivoxil (CEMT-PI) を高齢者における感染症21例 (呼吸器感染症10例, 尿路感染症9例, 菌血症2例) に使用した。その結果, 効果判定不能の1例を除く20例中著効2例, 有効15例, やや有効1例, 無効2例で有効率85%であった。細菌学的効果ではStreptococcus sanguis II, Haemophilus influenzae, Klebsiella oxytoca各1株, Escherichia coli4株中3株, Klebsiella pneumoniae3株中1株は消失した。副作用はみられず, 臨床検査値異常はBUN, Creatinineの上昇, GOT, GPT, Al-P, γ-GTPの上昇, 尿糖陽性, 尿ウロビリノーゲン陽性, 尿蛋白陽性が各1例にみられたが, 尿糖, 尿蛋白陽性を除き投与中止後軽快した。本剤の高齢者における有用性, 安全性が示唆された。
  • 足立 暁, 松浦 徹, 山本 和英, 鈴木 幹三, 山本 俊幸
    CHEMOTHERAPY
    1991年 39 巻 Supplement2 号 432-435
    発行日: 1991/06/28
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    Cefepimeを高齢者感染症16例 (肺炎8例, 気道感染症2例, 尿路感染症6例) に使用した。その結果, 16例中著効2例, 有効11例, やや有効1例, 無効2例で有効率は81.3%であった。細菌学的には77.8%の菌消失率を得た。副作用はなく, 軽微な臨床検査値の異常変動を3例に認めたが, 投与中止により無処置で軽快した。本剤の高齢者感染症における有用性, 安全性が示唆された。
  • 山本 和英, 鈴木 幹三, 足立 暁, 山本 俊幸
    CHEMOTHERAPY
    1989年 37 巻 Supplement3 号 323-331
    発行日: 1989/12/30
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    非エステル型経口用セフェム系抗生物質であるBMY-28100を高齢者における感染症22例に使用し, その臨床効果および副作用を検討した, 疾患の内訳は呼吸器感染症7例/肺炎2例, 下気道感染症5例), 後頸部痴, 皮下膿瘍, 各1例, 尿路感染症13例である。その結果, 有効17例, やや有効4例, 無効1例で有効率77%であった。細菌学的効果では, Staphylococcus aureus 6株中3株消失, 2株減少, 1株はSerratfa marcescensに菌交代した。Entmcoms faecalus 2株は消失し, Escherfchia coli 3株は2株消失, 1株減少し, Klebsiella pneummiae 2株中1株消失, 1株はPseudomonas aeruginosaに菌交代した。Proteus mirabilis 2株はEnterobacter cloacae, Morganella morganil, P. aerugunosaに菌交代した。Citrobader freundii 1株とP.aerginosa 5株は不変であった。副作用は認められず, 臨床検査値の異常として白血球減少, 血小板減少, 尿蛋白増加が各1例みられたが, いずれも本剤投与中1上後無処置で軽快した。基礎疾患を有した高齢者を対象として, 以1の臨床成績が得られ, BMY-28100の高齢者感染症に対する有用性が示唆された。
  • コリー 紀代, 小水内 俊介, 金井 理, 近野 敦, 中村 美鈴, 井上 創造, 二宮 伸治
    日本ロボット学会誌
    2023年 41 巻 4 号 345-353
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/05/20
    ジャーナル フリー
  • 山本 和英, 足立 暁, 鈴木 幹三, 山本 俊幸
    CHEMOTHERAPY
    1989年 37 巻 Supplement2 号 496-503
    発行日: 1989/12/01
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    経口用セフェム系抗生物質であるcefdinir (CFDN) を高齢者における感染症17例に使用し, その臨床効果および副作用を検討した。疾患の内訳は肺炎2例, 下気道感染症8例, 尿路感染症7例である。その結果有効10例, やや有効3例, 無効4例で, 有効率59%であった。細菌学的効果では, Escherichia coli 2株中1株消失, 1株減少, Klbsiella pneumoniae 4株中1株消失, 1株減少, 2株はE.coliとPseudomoms aeruginosaにそれぞれ菌交代した。Proteus mimbilis 1株はMorganella morganiiに菌交代し, M.morganii 1株とP.aeruginosa 4株は不変であった。
    副作用は認められず, 臨床検査値の異常はAl-Pの上昇と好酸球の増加がそれぞれ1例ずつみられたが, いずれも本剤投与中止後軽快した。基礎疾患を有した高齢者を対象と快て, 以上の成績が得られ, CFDNの高齢者に対する有用性が示唆された。
  • 近藤 好枝
    日本看護科学会誌
    2001年 21 巻 3 号 11-20
    発行日: 2001年
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,
    気管内吸引
    後に実施される「境界付腹臥位屈曲姿勢」と「ルティーンケア」とを比較し, その効果を行動状態 (ストレスサインの出現および安定した睡眠状態) によって明らかにすることである. 対象は9名の極低出生体重児であり, 出生時の平均在胎週数は26.96週 (23週6日~28週6日), 平均出生体重は968.4g (572g~1524g) であった.
    心拍数と動脈血酸素飽和度の測定による自律神経系と, 行動観察による運動系の指標とを統合してストレスサインを, Thoman分類により睡眠状態を, 吸引前から吸引後30分まで2分ごとに観察した. これにより, 実験群は20観察場面, 対照群は22観察場面のデータが得られた.
    結果は, ストレスサインには, 主効果である時間 (F=3.530, p=0.0001) と介入の有無 (F=12.476, p=0.01) に有意差が認められた. また, 時間と介入の有無との間には, 有意な交互作用が存在した (F=3.018, p=0.001).「境界付腹臥位屈曲姿勢」は, ストレスサインに対して, 短時間に抑制的に働いたことが明らかになった.
    気管内吸引
    終了から静的睡眠に入るまでの平均所要時間は, 実験群が (11.5±7.2) 分であったのに対して, 対照群は (19.0±11.7) 分であった. 実験群は, 対照群に比べて, 有意に短い時間で静的睡眠に入った (t=-2.529, df=35, p=0.016).
    以上のことから,「境界付腹臥位屈曲姿勢」は, ストレスサインを制限し, 同時に自己調整行動を促進して睡眠に導き, 落ち着いた状態を維持させるのに効果があったことが明らかになった.
  • 矢野 久子, 小林 寛伊
    環境感染
    1995年 10 巻 2 号 40-43
    発行日: 1995/10/20
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
    病院感染防止対策のうえで, 手洗いの重要性が強調されているにもかかわらず十分な衛生学的手洗いが行われていないという指摘がある. 今回,
    気管内吸引
    前後の看護婦の手洗い行動の観察と手指の細菌学的状態を調べた.
    126回の
    気管内吸引
    前後における手洗い行動の観察結果では, 吸引前後に手洗いを行ったのは1回 (0.8%) であった. 吸引前後に手洗いをしないで素手で吸引, または吸引に際して手袋の着脱をしなかったのは25回 (19.8%) であった. 観察した全手洗い時間の平均は5.6秒 (標準偏差3.1) であり, 手洗い行動の不十分な現状が明らかになった.
    吸引前, 直後の看護婦の手指からはmethicillin resistant Staphylococcus aureus (MRSA), Serratia marcescens, Klebsiella pgumoniaeが検出された.
    気管内吸引
    後, 8-12秒の4w/v%手洗い用クロルヘキシジンによる手洗いを行った後では, ほとんど細菌は検出されなかった.
    手洗いの不十分な現状とともに手洗いをまず行うことの重要性が明らかになった.
  • 松岡 美紀, 土井 紘子
    日本農村医学会学術総会抄録集
    2005年 54 巻 1N14
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/11/22
    会議録・要旨集 フリー
    【研究目的】 院内感染の多くは細菌が医療従事者の手指を媒介して起こっているといわれており、手洗いはその院内感染予防に重要な役割を果たしている。
    院内の中でもICUには感染に対してハイリスクな患者が多い。ICUで感染症を発症させると新たな病原体の定着の機会が増え、患者本人だけでなくほかの患者への伝播の機会も増えることになる。日常的に患者と接することが多いのは看護師である。看護師による細菌の媒介を予防するには、看護ケア後の手指付着菌を除去する必然性を明確にしなければならないと考えた。そこで本研究は、各種ケアと手指付着菌の関係について示し、看護ケア後の有効な手洗いの時期を明らかにすることを目的に取り組んだ。
    【研究方法】 平成16年9月から12月に当院ICUに勤務する看護師19名を対象とした。事前に研究目的・データ管理に関して口頭と文書で説明し、同意を得た。被験者にはICUで頻繁に行われている、
    気管内吸引
    (n=10)、検温(n=10)、清拭(全身清拭n=9、陰部洗浄n=9)を実施してもらった。各ケアは当院で実施している方法に準じて行ない、方法・手順を統一し被験者間で差異がでないように配慮した。ケアの実施前に30秒間衛生的手洗いを実施し、ついで速乾性消毒剤を用いて手指消毒を行なう。ケアの前後に寒天培地に両手掌部を押し付け、37℃で24時間細菌培養した。後にそれぞれのコロニー数をカウントし、これを手指汚染の程度の指標とした。手洗い前後および左右の差にはpaired-t検定を、ケアごとの比較には分散分析を用いた。
    【結果】 各ケア開始前のコロニー数の平均値は、2個未満であった。各ケア後の平均コロニー数は、両手掌で
    気管内吸引
    6個、検温95個、清拭387個であった。検温と清拭では、ケア前と比べてケア後の方が有意にコロニー数の増加がみられた(p<0.05)。
    気管内吸引
    においては前後の有意な差はみられなかった。各ケア後のコロニー数を比較すると、
    気管内吸引
    よりも、検温と清拭のほうが有意にコロニー数は増加していた(p<0.05)。また清拭を全身清拭と陰部洗浄で分けてコロニー数を比較すると有意な差はみられなかった。
    【考察】 ICUで頻繁に行なわれる3つのケアについて手指汚染の程度を比較した。3つのケア前後で比較すると、検温および清拭後のコロニー数は有意に増加していたが、
    気管内吸引
    では前後のコロニー数に有意な差はみられなかった。
    気管内吸引
    ではビニール手袋を装着して施行するのに対し、検温と清拭では直接素手で行なったことが影響していると考えられる。また
    気管内吸引
    は吸引チューブや挿管チューブ、患者の顔面周囲に接触範囲が限定されているが、検温と清拭では患者の全身とベッドサイドの物品に多く接触し、
    気管内吸引
    よりも接触範囲が広いためと考えられる。
     次に3つのケア後のコロニー数を比較すると、
    気管内吸引
    後に比べ検温、清拭後のコロニー数が有意に増加した。なかでも清拭後が最も増加した。これは素手で蒸しタオルを使用したことにより、直接患者の身体に触れ、汗などの体液が手指に付着した可能性が考えられる。
    気管内吸引
    と陰部洗浄で装着するビニール手袋は同じ規格の手袋を使用しているが、
    気管内吸引
    後より清拭後に有意なコロニー数の増加がみられた。これは陰部洗浄時に微温湯と蒸しタオルを使用したことによって手指とビニール手袋内に熱が生じ細菌が繁殖しやすい環境になったのではないかと推測される。ビニール手袋は、リーク率が高いといわれており、陰部洗浄中にリークが起こりそこから手指が汚染された可能性があるため、同じビニール手袋を使用してもコロニー数に差が現れたのではないかと考えられる。
    【結論】今回、ICUで頻度の高い3つのケアと手指付着菌の関連性について検討した。感染に対してハイリスクな患者が多いICUでは、看護師は数ある看護ケアの中で検温後と清拭後には確実な手洗いをしなければならないことが示唆された。感染予防や手指衛生の教育が進む一方で、基本的な手洗いができていない現状もある。そのため今後は手荒れのケアや、刺激性の少ない手指消毒薬の選択、手洗い方法の検討を課題としたい。
  • 中川 加奈子, 沓澤 智子, 灰田 宗孝
    日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
    2004年 14 巻 2 号 296-301
    発行日: 2004/12/28
    公開日: 2017/11/10
    ジャーナル フリー

    人工呼吸管理中の成人患者8名(年齢73.4±13.0歳)に開放式

    気管内吸引
    を施行し,吸引中の脳の酸素化状態がどのように変化するのか,近赤外分光法を用いて測定し,SpO2の変化と比較検討した.吸引中にSpO2は1.9±1.6%(0~5%)低下した.しかし,すべての患者において酸素化ヘモグロビンは相対的に増加し,脳(前頭葉)の酸素化状態は保たれていた.これは,吸引刺激により脳血液量や脳血流の速度が増したためと考えられた.

  • 守 真人
    日本重症心身障害学会誌
    2013年 38 巻 2 号 335
    発行日: 2013年
    公開日: 2022/04/28
    ジャーナル フリー
    目的 重症心身障害児(者)は、知的障害や身体的障害によりセルフケアが困難である。そのため、在宅療養を行う際には、家族の介護が必要である。しかし、在宅療養を実施するにあたり、家族が抱える不安は多数存在すると考えられる。今回、喉頭気管分離術後の短期利用者を受け持ち、家族へ退院指導を行うこととなった。家族には、喉頭気管分離術を受けたことによる、
    気管内吸引
    に対する不安や、ボディイメージの変化に対する受け入れを進め、スムーズに在宅療養へ移行ができるよう関わる必要があった。そこで、今回実施した退院指導を振り返り、在宅でも継続したケアを行うためにはどのような指導が有効か明らかにしたのでここに報告する。 方法 事例報告 40代男性、手術後のケア目的で入院。入院時は、カニューレフリーの状態。在宅での介護者は70代の母親。在宅訪問看護は週2回、通所は週5日間利用している。 退院までに解決すべき課題 1.
    気管内吸引
    手技の習得 2.喉頭気管切開分離術を施行したことによる、家族のボディイメージ変化に対する受容 3.通所での
    気管内吸引
    成績 家族の喉頭気管切開分離術に対する思いを傾聴することにより、ボディイメージ変化に対する受容を進めることができた。
    気管内吸引
    の指導は、写真の提示やチェックリストの作成により、病棟スタッフおよび在宅スタッフ間で情報を共有することができ、統一した指導を実施することができた。通所での
    気管内吸引
    は、通所スタッフを交えたカンファレンスを実施することに、カニューレフリーの状態でも吸引が可能となった。 結論 1.ボディイメージの変化に対する受容を進めることが、在宅療養を行うためには必要 2.在宅療養を行うためには、様々な関連職種との連携が必要であり、カンファレンスは重要な役割を担っている。 3.スタッフ間で統一した指導を行うためには、情報の共有ができるツールを準備する必要がある。
  • 岡本 翔一, 高森 幹雄, 山本 美暁, 佐藤 祐, 村田 研吾, 和田 曉彦
    気管支学
    2017年 39 巻 1 号 43-47
    発行日: 2017/01/25
    公開日: 2017/02/14
    ジャーナル フリー

    背景.吸引カテーテルの破損による気管支異物の報告は,非常に稀である.症例.82歳,男性.筋萎縮性側索硬化症で長期在宅人工呼吸器管理中であった.受診5日前から発熱を認め抗菌薬を内服したが改善なく緊急入院した.胸部単純CTで中間気管支幹に全長3 cmを越える筒状の構造物がみられ,緊急で気管支鏡検査を施行した.大量の膿性痰と異物を認め摘出した.摘出した異物は口側部分が破損したシリコン製の吸引カテーテルであった.長期間にわたり同じ吸引カテーテルを使用したことが原因と考えられた.結論.長期人工呼吸器装着患者は増加しており,経済的理由などから吸引カテーテルを継続使用している在宅療養例が存在する.長期人工呼吸器管理の場合には,吸引カテーテルの損傷などの合併症に留意が必要である.

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