本論文では, 一般に空気中で用いられるカメラを使用した球形窓を持つ
水中カメラ
システムを検定するための2種類の方法が提案されており, これらの方法によって, 35mmカメラを用いたこの種の
水中カメラ
システムを検定した実証的な1例が示さされている。ここで想定されている
水中カメラ
システムの特徴は, 球形窓を持つ水中容器によって光線の屈析の影響を除去しようという形のものであることであり, 既に米国でその1例が開発されている。我々はこの
水中カメラ
システムの検定に提案された2種類の方法を適用し, この
水中カメラ
システムの内部標定要素を外部標定要素とともに決定することができるかどうか, および適当なテストフィールドを撮影対象物内に配置した場合, この
水中カメラ
システムを用いて解析的精密水中写真測量が実施できるかどうかを探求したが, その結果この
水中カメラ
システムが十分使用可能であることがわかった。この研究の第2段階としては, この種の
水中カメラ
システムで内部標定要素が既知なもの, つまり使用カメラの主点位置および画面距離が既知であり, その他の要素の影響は写真測量定的に無視できるようなものを設計・製作し, 通常の図化機を用いて水中地形の精密図化を目的とするものが考えられ, 今後その方面の研究が待たれている。
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