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クエリ検索: "肌色"
2,893件中 1-20の結果を表示しています
  • 中島 由貴, 何 水蘭, 渕田 隆義
    日本色彩学会誌
    2017年 41 巻 3+ 号 106-109
    発行日: 2017/05/01
    公開日: 2017/10/07
    ジャーナル フリー
     色再現の分野では,特に顔の
    肌色
    が重視されるが,手は他人を含め自分自身の視界にも入るため
    肌色
    の変化に気づきやすい.ネイル色は肌に隣接するため
    肌色
    の見えに影響を及ぼす可能性がある.本研究では,イラストに様々な色(ネイル色)を付加した画像を用いて,
    肌色
    の色みを評価させる実験を行った.刺激形状の違い(手・楕円)が
    肌色
    の見えに及ぼす影響も併せて検討した.被験者は,モニターに提示される参照画像(ネイル色なし)の
    肌色
    の色みと比較して,テスト画像(ネイル色あり)の
    肌色
    の色みが何色に見えるかを同じ・赤み・黄み・緑み・青みから選択した.実験の結果,刺激形状(手・楕円)の違い,および
    肌色
    の種類(黄み肌,中間肌,赤み肌)によってネイル色が
    肌色
    に与える影響は異なっていた.手の場合は,ネイル色によって
    肌色
    の見えが変わり,黄み肌や赤み肌はネイル色を付加することによって元々の
    肌色
    の色みがより強調され,同化や対比では説明できないことがわかった.楕円は,
    肌色
    の種類によらずネイル色の影響が認められなかった.刺激形状の違いによってネイル色の影響に違いが生じたのは,手を想起する形状が
    肌色
    の見えに影響することを示唆している.
  • 中島 由貴, 何 水蘭, 渕田 隆義
    日本色彩学会誌
    2018年 42 巻 3+ 号 201-
    発行日: 2018/05/01
    公開日: 2018/07/17
    ジャーナル フリー

    肌色
    は画像や照明の色再現において最も重要な再現対象である.しかし,
    肌色
    の見えはポイントメーキャップや衣服など空間的に近接した色(近接色)との同化・対比現象によって変化することが知られている.
    肌色
    と近接色の同化・対比現象の報告は近接色の種類や面積によって異なり,明らかになっていないことも多い.本研究では,様々な色相を有するスカーフで女性の顔(
    肌色
    )を囲った画像を用いて,
    肌色
    の見えの変化をSD法および一対比較法で評価し,
    肌色
    の見えに対する近接色の影響を考察した.実験の結果,
    肌色
    の見えは近接するスカーフ色の色相によって変化し,赤色および青色で「黄み」,黄色および緑色で「赤み」と評価されたことから,
    肌色
    の見えの変化は同化ではなく対比によって生じていることが明らかになった.
    肌色
    を近接色で取り囲んだ場合は対比現象が,
    肌色
    の内部に彩色を施したポイントメーキャップでは同化現象が確認されたことから,近接色が
    肌色の見えに与える影響は肌色
    と近接色の関係によって変化し,この関係によって同化・対比現象が逆転する可能性が示唆された.

  • 国馬 正三
    民族衛生
    1958年 24 巻 1 号 11-14,A1
    発行日: 1958/06/30
    公開日: 2010/11/19
    ジャーナル フリー
    The author has been engaging in the research on the skin colour of the face, using a colour scale. The colour table was specially made for the determination of the skin colour by Japan Colour Institute with polyvinyl plastic.
    This paper is a record of the skin colour of the face observed in 80 male and 82 female who are all healthy adult Japanese. The results obtained are as follow:
    1. Difference by sex: the difference between both sexes were not so distinct as expected, and only in hue, male showed the significantly higher value than famale.
    2. Difference among forehead, cheek and chin : the significant correlations were observed in three elements-hue, luminosity, and saturation.
    3. Difference between the younger age group and the elder one: the author divided the persons tested into two age groups, i. e. the group of 39 years old or younger, and the group of 40 years old or elder. The values of hue in the three parts of the latter were higher than that of the former, and the values of luminosity of forehead and chin of the latter is significantly lower than that of the former.
    4. Difference by occupations : the author compared the akin colour of nurses and that of women working on farm, and only found the significant difference in the hue of cheek and chin of them; i. e. that of the former was lower than that of the latter.
  • 中島 由貴, 何 水蘭, 渕田 隆義
    日本色彩学会誌
    2017年 41 巻 6+ 号 43-46
    発行日: 2017/11/01
    公開日: 2018/02/20
    ジャーナル フリー

     顔の

    肌色
    の知覚的な色相や明るさは,口紅などのポイントメイクや照明光によって変化する.ネイルメイクもポイントメイク同様
    肌色
    の見えに影響する可能性があり,手は自身の視界に入ることから照明光による色の変化に気づき易いといえる.様々な照明の下で生活する今日において“照明光”,“
    肌色
    ”,“化粧”の各々の視点から
    肌色
    の見えについて検討することは重要である.

     本研究の目的は,照明光によって手

    肌色
    およびネイル色の双方の色が変化したときの手全体の印象の変化を明らかにすることであり,LED照明下で(1)生活シーン(1:日常,2:パーティー)に適したネイル色の選択,(2)手
    肌色
    の印象評価,(3)ネイル色を含めた手
    肌色
    の印象評価を行った.

     実験の結果,①ネイル色を含む手

    肌色
    の印象は,ネイル色選択時の光源とは異なる光源で照明することによって変化した.②Ra80以上の忠実色再現の照明光下では手
    肌色
    の印象はネイル色の影響を受け,ネイル色によって手
    肌色
    の印象がポジティブに変化する場合とネガティブに変化する場合があった.③被験者は生活シーンに適したネイル色を選択する場合,自身の手
    肌色
    よりも嗜好性や環境に基づいてネイル色を選択した.

  • 岩井 彌, 斎藤 孝, 山口 サヤカ
    日本香粧品学会誌
    2016年 40 巻 4 号 262-267
    発行日: 2016/12/31
    公開日: 2017/12/31
    ジャーナル フリー

    This study aims to establish spectral characteristics in order to develop Light Emitting Diode (LED) light sources which improve the appearance of facial skin color, the important visual target for us. We conducted a subjective experiment with a novel index of the preference of facial skin color “PS” under various Correlated Color Temperature (CCT) and Duv (the distance from the blackbody curve for the color temperature) conditions. The results show the best ranges of PS and Duv differ depending on CCT. It is also found that the key spectral component for preferred appearance of facial skin color is in the range between 570 and 580 nm.

  • 小室 友理奈, 岡崎 あかね, 髙野 ルリ子, 大久保 紀子, 桐谷 佳惠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集
    2014年 61 巻 B8-02
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/07/04
    会議録・要旨集 フリー
    メーキャップにおいて
    肌色
    と同系色のメーキャップの色が肌なじみがよいとされる。しかし
    肌色
    と反対色のメイクをすると
    肌色
    がきれいに見える場合がある。本研究の目的は,メーキャップを施すことによって女性の
    肌色が元の肌色
    とどのように違った色味に見えるのか標準刺激と比較刺激の
    肌色
    を比較してもらうことで検証することである。実験刺激は標準刺激の顔刺激21個,比較刺激は楕円27個を用いた。またアイシャドウを施していない状態の標準刺激の
    肌色
    の見えを測定した。実験は経時比較実験と同時比較実験を行い,実験参加者16人が選択した比較刺激をa*,b*,Lvで表しアイシャドウを施していない標準刺激から差分を求めた。経時比較実験において,黄肌かつアイシャドウ橙のとき,対比現象が起きていた。同時比較実験において,黄肌かつアイシャドウ紫の時,同化現象が起きていた。新提案のメーキャップで,
    肌色
    とアイシャドウの同化現象が特に起きている組み合わせは,経時比較実験の赤肌にアイシャドウ黄,黄肌にアイシャドウ赤だった。これらから経時比較実験と同時比較実験ともにアイシャドウを施すことによって
    肌色
    の見えが違ってみえるということがわかった。
  • 菊地 久美子, 片桐 千華, 溝上 陽子, 矢口 博久
    日本色彩学会誌
    2017年 41 巻 3+ 号 44-47
    発行日: 2017/05/01
    公開日: 2017/10/07
    ジャーナル フリー
     顔は部位により
    肌色
    が異なることが知られている.
    肌色
    の部位差については,これまで多くの報告があり,接触式の測色計により指定部位を測色するほか,デジタルカメラなどの画像色彩計を用いて顔の特定部位を指定し,評価する例などが挙げられる.しかし,これらの方法では指定部位の理解に限定され,顔における
    肌色
    分布を連続的に,詳細に把握することはできない.本研究では,顔全体の
    肌色
    分布を評価する方法を開発し,
    肌色
    分布の加齢変化の特徴および季節変化の特徴を把握することを目的とした.まず,目・鼻・口といった顔のパーツから特徴点を指定し,特徴点から顔の
    肌色
    領域を分割した.次に,分割された領域毎に色彩値やメラニン・ヘモグロビンといった肌の色素量の平均値を算出することで,
    肌色
    分布を視覚的な分割画像と定量的な分割データの両方で表現する手法を開発した.本手法を20~78歳の女性,522名の顔画像に対し適用させることで,加齢による
    肌色
    分布の色彩値の変化を可視化および定量化した.さらに,女性25名の
    肌色
    分布の季節変化を可視化した.本研究により,加齢による色変化が生じやすい領域,季節変化が生じやすい領域を明確化することができた.
  • 加藤 雅大, 溝上 陽子
    日本色彩学会誌
    2020年 44 巻 3+ 号 102-
    発行日: 2020/07/01
    公開日: 2021/09/06
    ジャーナル フリー

    顔色は人の健康状態や表情等の重要な情報を提供する.Nakajima et al.は,赤みがかった顔は怒りの認識を高めることを示した.しかし,そこではCIELAB色空間のa*方向に大きく色変調しており,自然な

    肌色
    の変化の範囲における,顔色が表情の認識に与える効果は検証されていない.よって,本研究では,
    肌色
    をメラニン・ヘモグロビン増減方向に変調したとき,表情認識に与える
    肌色
    の影響を調べる.男女それぞれについて,無表情から怒り表情に11段階で遷移する連続顔画像を作成した.顔画像の
    肌色
    ,基準刺激(平均
    肌色
    ),メラニン増減(M+, M−),ヘモグロビン増減(H+, H−)方向にそれぞれ顔画像を変調し,5種類の
    肌色
    条件を準備した.被験者は呈示された顔刺激について「怒っている」か「怒っていないか」を応答した.その結果,先行研究と同様,赤みがかった顔(H+)は怒りの応答を高めた.また,M+も怒りの応答を高め,M−は怒りの応答を抑える傾向が見られた.よって,自然な
    肌色
    変化の範囲でも,怒りの知覚に影響することが示された.また,男性より女性被験者の方が,変調刺激間の応答の差がより顕著に見られたことから,
    肌色
    が表情認識に与える影響における男女差が示唆された.

  • 中島 由貴, 何 水蘭, 渕田  隆義
    日本色彩学会誌
    2019年 43 巻 4 号 203-
    発行日: 2019/07/01
    公開日: 2019/07/24
    ジャーナル フリー

     手の

    肌色
    の見えは,照明光や手指の先に施すネイル色の影響を受けて複雑に変化する.本研究は,様々な演色性を有するLED照明光下でネイル色(ピンク,黄色)を付加した手の
    肌色
    の見えを評価し,照明光およびネイル色によって手の
    肌色
    の見えがどのように変化するのかを主観的,測色的に分析した.その結果,演色性が高い光源(Ra > 80)下では,ネイル色によって手の
    肌色
    の見えが変化し,ピンクネイルでは
    肌色
    の赤みが強く評価され,黄色ネイルでは黄みが強く評価された.この結果は
    肌色
    がネイル色の色相に誘導されたことを意味し,色相同化によって説明がつく.一方,
    肌色
    を鮮やかに演色する光源,またはくすませる光源下ではネイル色の影響が生じず,
    肌色
    の演色色再現の特徴に基づいて見えが決定された.以上から,多くの一般照明(Ra > 80)下では,光源の演色性の影響だけでなく,ネイル色によって
    肌色
    の見えそのものが変わるという結論を得た.

  • 田中 豪, 溝上 陽子
    日本色彩学会誌
    2019年 43 巻 3+ 号 12-
    発行日: 2019/05/01
    公開日: 2019/07/06
    ジャーナル フリー

    肌色
    は,健康状態や感情,人種などの情報を知る重要な手がかりとなる.Yoshikawa et al. (2012)は,平均明度が同じであっても, 赤みがかった肌は明るく,黄みがかった肌は暗く見える傾向があることを示した.ただし,実験刺激は日本人女性の平均顔と
    肌色
    であり,被験者も日本人であった.しかし,人間の
    肌色
    には多様性があり,人種などにより
    肌色
    の特性は異なる.本研究では,異なる人種の
    肌色
    に対しても,同様の明るさの知覚特性を示すかどうかを検証した.日本人女性の平均顔を用いて,コーカシアン,タイ人,アフリカンの平均的な
    肌色
    を再現した.各人種の
    肌色
    に対して色相角のみを変化させた評価刺激と明度のみを変化させたマッチング刺激を作成し,被験者は評価刺激の見えの明るさに一致するようマッチング刺激の明るさを調整した.明るさ知覚への色相や明度の影響を調べるためにタイ人,アフリカン,日本人に対しては明度を変化させた刺激も用意し,同様の実験を行った.その結果,いずれの
    肌色
    でも赤みがかった肌は明るく黄みがかった肌は暗く見える傾向となった.ただし,顔画像の明度が低くなると,この効果が小さくなることが分かった.

  • 濱田 一輝, 溝上 陽子, 矢口 博久
    日本色彩学会誌
    2017年 41 巻 3+ 号 48-49
    発行日: 2017/05/01
    公開日: 2017/10/07
    ジャーナル フリー
     
    肌色
    は,年齢・健康状態・顔印象などの判断に関わる重要な要素である.先行研究で,人は肌の赤みの変化に対して高い感度を示すという特性や,赤みがかった肌の方がより明るく見えるといった特性が報告されている.これらのことから,人は肌(顔)を認識した上で,肌特有の色知覚をしている可能性が考えられる. そこで本研究では,
    肌色
    の色分布と知覚の関係性に注目した.日本人女性694名の肌を測定して得られたCIELAB値に対して主成分分析を行い,第1主成分と第2主成分によって構成される
    肌色
    特有の色平面を構築した.そして,肌画像と
    肌色
    単色画像をその平面上の8方向に変調し,
    肌色
    の弁別閾値を調べた. 実験の結果,肌画像は赤みが増加する方向に対して弁別閾値が小さい傾向が見られた.一方で,単色画像は赤みに対する弁別閾値が特に小さいという傾向は見られなかったことから,肌特有の色知覚があると考えられる.上記の色平面において,皮膚中のメラニン(日焼け等により濃度が増減)とヘモグロビン(血流により濃度が増減)の2つの
    肌色
    構成成分の濃度変化を解析した結果,これらの
    肌色構成成分と肌色
    の知覚特性との関連も示唆された.
  • 若山 公威
    知能と情報
    2019年 31 巻 1 号 582-585
    発行日: 2019/02/15
    公開日: 2019/02/15
    ジャーナル オープンアクセス

    Unicode 8.0で導入された

    肌色
    修飾子(skin tone modifier)を用いることで,人物に関する絵文字の肌の色を変更させることができる.ユーザ属性推定への利用可能性を探るため,本研究ではTwitterでの
    肌色
    修飾子の利用状況を分析した.この結果,プロフィールで利用しているのと同じ
    肌色
    修飾子を,自身のツイートで利用しているユーザの割合が高かった.また,同じ
    肌色
    修飾子を利用しているユーザへの返信が多いことも分かった.

  • 山田 雅子
    日本色彩学会誌
    2017年 41 巻 2 号 55-61
    発行日: 2017/03/01
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル フリー

     肌の色に対する心的イメージ(心の中に抱く像)には,現実とのずれがある(山田, 2010, 2015).実際には男性の肌の方が女性よりも赤み寄りであるにもかかわらず,平均的な男女の肌の心的イメージとして選ばれた色票の特徴は全く逆であったとの報告もある(山田, 2010).そこで本研究では,言語表現の面から自身と男女の肌について抱かれる心的イメージの傾向を探ることとした.

     82名の日本人女子学生を対象とし,6種の肌について明るさと色みを選択させたところ,明るさについては,対象の性別に従って明瞭に区別される一方,色みについては「中庸」との選択が大半を占め,明確には意識されていないことが明らかとなった.また,対象の性別や自他の区別を問わず,理想は現実に比べて色白であり,回答者自身の肌については,現実の方が理想に比して黄みに寄るとの特徴も加わることが分かった.更に,言語表現の選択傾向は一定のパタンに分類できることも示唆された.

  • 主観的評価2-2印刷における色再現評価-網点面積率から好ましい色まで
    鈴木 恒男
    日本印刷学会誌
    1997年 34 巻 3 号 170-180
    発行日: 1997/05/31
    公開日: 2010/09/27
    ジャーナル フリー
    In this techinical lecture, I briefly discuss the color reproduction of printing images. The main two subjects are the preferred color reproduction of skin color and the transformation from dot area to chromatic value XYZ. This two subjects are the important problems but unsolved problems.
  • 何 元元, 三上 大河, 田中 豪, 溝上 陽子
    日本色彩学会誌
    2020年 44 巻 3+ 号 99-
    発行日: 2020/10/01
    公開日: 2021/09/06
    ジャーナル フリー

    肌色
    は,国・地域に差異があり,暗い色から明るい色,黄色味から赤味まで多様である.先行研究(Yoshikawa et al., 2012)では,赤味を帯びた肌は,黄色味を帯びた肌より明るく見える傾向を示した.しかし,顔の
    肌色の明るさ知覚が肌色
    や被験者の多様性にどのように影響されるかは明らかでない.ここでは,日本人と中国人被験者の
    肌色
    の明るさ知覚を比較した.実験では,若い日本人女性の平均顔を使用し,4つの
    肌色
    タイプのテスト顔を作成した.テスト画像(明度一定で異なる色相を持つ)とスケール画像(各々の
    肌色
    タイプの元の色相を持ち,明度が変化する)がタブレットディスプレイ上に並んで呈示され,被験者は,スケール画像の
    肌色
    の明るさをテスト画像と一致させるように調整した.その結果,日本人被験者は,黄色の肌よりも赤みがかった肌が明るいという傾向を示した.しかし,中国人被験者の結果はテスト顔によって異なり,明確な傾向が見られなかった.この傾向は,日本在住の留学生の場合も中国在住の中国人の場合も同様であった.したがって,被験者が背景として持つ文化や環境が,顔の明るさ知覚に影響を与えていることが示唆された.

  • *童 欣路, 張 益準, 桐谷 佳惠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集
    2018年 65 巻 PB-07
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/06/21
    会議録・要旨集 フリー
    アイシャドウや口紅による
    肌色
    の同化効果を,これまでの研究で確認してきた。本研究の目的は,恒常法を用いた効果の定量的測定である。平均顔画像を用い,黄み肌と赤み肌にアイシャドウ5色(赤,黄,緑,青,なし),口紅4色(赤,桃,橙,なし)を塗布し,
    肌色
    の血色の知覚的変化量を測定した。比較刺激としては,ほほの部分のみを切り出し,赤みを9段階に変化したものを用意した。実験後,画面表示に左右差があることが判明した。標準刺激が右側に呈示された場合,化粧なしの
    肌色
    は,最も赤みのない比較刺激の
    肌色
    よりも物理的に赤みが少ない場合が多かった。参加者の反応をみると,この条件では多くの場合で,標準刺激の方を「血色が悪い」と判断しており,妥当な反応が得られていた。標準刺激が左側に呈示された場合は,化粧なしの
    肌色は比較刺激の肌色
    の中央付近にあり,測定条件として問題はなかった。こちらの条件では,これまでの研究成果に一致した現象が確認された。つまり,1)アイシャドウによる
    肌色
    同化は,ほほの部分までは及ばない,2)赤口紅が肌を赤く見せる。赤口紅によって血色は,a*値で,黄み肌で平均1程度,赤み肌で平均2程度であった。
  • 菊地 久美子, 片桐 千華, 吉川 拓伸, 溝上 陽子, 矢口 博久
    日本色彩学会誌
    2016年 40 巻 6 号 195-205
    発行日: 2016/11/01
    公開日: 2017/01/13
    ジャーナル フリー

    顔の

    肌色
    は,
    肌色
    に対する嗜好やそれに伴う化粧行動などに影響を受け,時代によって変化することが示唆されている.1990年代初頭と比較し,2000年代初頭の日本人女性の
    肌色
    は,明度が上昇,彩度が低下,色相が黄みへ変化したことが確認されているが,2000年以降の変遷については明らかにされていない.その背景には,多くの女性の
    肌色
    データの収集が困難なことに加え,同一測色計の維持の難しさがある.本研究の目的は,異なる分光測色計を用いて得られた
    肌色
    データを比較可能とするための補正式を構築し,日本人女性の
    肌色
    分布の長期的な変遷について明確化することである.まず,異なる分光測色計を用いて肌の同一部位を測定し,その差異を確認した上で,肌の分光反射率の補正式を構築した.さらに,2005年と2015年に約2000名の日本人女性の頬部を測色し,補正式を適用した1990年代初頭のデータ,2001年代初頭のデータと比較することで,約25年間の
    肌色
    分布の変遷を明らかにした.2000年以降,日本人女性の
    肌色
    分布は低彩度・赤みへシフトしたことが確認された.

  • 韓 惠軫, 内川 惠二
    画像電子学会誌
    2016年 45 巻 3 号 329-339
    発行日: 2016年
    公開日: 2018/01/25
    ジャーナル フリー
    2000年に入ってからアニメーション制作現場にデジタル彩色システムが導入され,アニメーションの色再現が重要になってきた.写真の色再現では記憶色を基に再現される
    肌色
    が好まれることが知られ,テレビ画像では
    肌色
    の許容範囲が狭いことが明らかになるなど、
    肌色
    の研究が進んできている.しかし,アニメーション制作においては
    肌色
    の表現が難しいにも係わらず,それに関する研究は極めて少ないのが現状である.そこで本研究では,セル画調の人物顔の
    肌色
    を対象に,好ましい
    肌色および肌色
    判断と顔形状との関係を明らかにすることを目的とした.その結果,セル画調の人物顔における好ましい
    肌色
    として,明るい
    肌色
    を選ぶ傾向が示された.顔形状に対する好ましい
    肌色
    の被験者間の分布範囲が円形刺激の場合よりも狭かった.従って,顔形状間にも違いあることが明らかになった.また,色マッチングの実験で、
    肌色
    の判断には顔形状はほとんど関係していないことが示された.ただし,好ましい
    肌色付近の色における肌色
    判断が安定であること,また,スクランブル顔,上下逆転顔,パーツ不足顔では
    肌色
    の判断が不正確である傾向にあり,顔知覚と
    肌色
    判断が関係していることが示唆された.
  • 鉅鹿 明弘
    テレビジョン
    1967年 21 巻 8 号 534-540
    発行日: 1967/08/01
    公開日: 2011/03/14
    ジャーナル フリー
    肌色
    は絵画, 印刷, 写真, 映画, テレビなどで再現される色として最も重要なものである.
    肌色
    は一般の色再現の対象となる物体よりも分光特性が複雑であるし, 条件によっていろいろ変化する.
    肌色
    の色再現に関しては, 多方面での研究がある.好まれる
    肌色
    の再現色は, オリジナルと同じ色度の色ではなくて, 記憶している
    肌色
    に近いことが知られている.
  • 岡崎 あかね, 小室 友理奈, 髙野 ルリ子, 大久保 紀子, 桐谷 佳惠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集
    2015年 62 巻 A3-01
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    メーキャップにおいて
    肌色
    と同系色のメーキャップの色が肌なじみがよいとされる。
    肌色
    と反対色のメイクをするとくすむ場合があるが,プロの経験として
    肌色
    がきれいに見える場合もある。本研究は,小室ら(2014)の実験を踏まえ,色彩による影響をより深く検討するためL*a*b*色空間をもとに設定したアイシャドウによる
    肌色
    への影響を検討した。
    肌色
    は赤みと黄みの2色,アイシャドウは知覚的に同程度の色味の7色と物理的に同程度の彩度の8色を用い,それぞれにアイシャドウなしを加えた。20人の女子学生に「明るい」方また,「色味(赤肌なら赤み,黄肌なら黄み)が強い」方を選んでもらう,サーストンの一対比較法で調べた。結果はサーストンのケースVと数量化4類,クラスター分析を行った。結果として、明るさはアイシャドウなしが一番明るかった。色味は,黄系のアイシャドウが黄み肌をより黄色く,赤系のアイシャドウが赤肌をより赤く見せた。つまり,アイシャドウによる
    肌色
    の同化傾向があるとわかった。これらの結果は顔や身体に起こる同化,エコー錯視(森川,2012)の一例と考えられた。
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