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  • 井出 雄二, 内山 憲太郎, 岩﨑 隼, 木村 恵, 袴田 哲司, 齊藤 陽子
    森林遺伝育種
    2019年 8 巻 1 号 50-53
    発行日: 2019/01/25
    公開日: 2019/02/08
    ジャーナル オープンアクセス
  • *齊藤 陽子, 河原 渉, 康 才明, 高橋 俊守, 大久保 悟, 井出 雄二
    日本森林学会大会発表データベース
    2014年 125 巻 P2-100
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/07/16
    会議録・要旨集 フリー
    里山は生物の生息の場として重要であるが、個々の生物種の
    遺伝的多様性
    の維持に対してどのような役割を果たしているかは分かっていない。本研究は、里山を構成するコナラの
    遺伝的多様性
    の現状を明らかにし、議論の基礎とすることを目的とした。
    埼玉県入間地域のコナラ18集団で成木および実生(17のみ)、それぞれ約20個体の葉を採取した。それらを核SSR14座で解析し、各集団の
    遺伝的多様性
    および集団間の遺伝的分化の程度、遺伝構造を明らかにした。また、集団ごとに近隣樹林のパッチ数および樹林面積を算出し、
    遺伝的多様性
    との相関分析を行った。その結果、全ての集団の
    遺伝的多様性
    を示す指数は高い値であったが、実生集団は成木集団より有意に
    遺伝的多様性
    が低く、集団間分化の指数が高かった。また、集団間の系統樹では成木-実生の17ペアのうち10ペアが同じクレードに入った。一方、周辺樹林地の分布と多様性との間には関係がなかった。以上より、当該地域の里山はコナラの高い
    遺伝的多様性
    の保持の場として働いているが、将来的には遺伝子流動の制限により
    遺伝的多様性
    の減少と集団間分化が進む可能性があることが示唆された。
  • 渡辺 敦史
    森林科学
    2021年 93 巻 3-6
    発行日: 2021/10/01
    公開日: 2021/10/29
    解説誌・一般情報誌 フリー
  • *棟田 貴子, 渡会 英恵, 伊藤 哲, 金谷 整一
    日本生態学会大会講演要旨集
    2005年 ESJ52 巻 P1-161
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/03/17
    会議録・要旨集 フリー
    希少種の保全を行う場合、種や集団の
    遺伝的多様性を明らかにし遺伝的多様性
    の保全を行う必要がある。さらに、多方面から種の保全を考慮する必要もあると考えられることから、本研究では、近縁種であるアラカシとの比較を行った。ハナガガシは、九州南東部を中心に分布する常緑のカシ類であり、近年個体数の減少から絶滅危惧種に指定される希少種である。一方アラカシは本州(宮城・新潟県以西)、四国、九州に分布し、分布域の広い普遍種である。この分布や集団サイズの違いから2種に
    遺伝的多様性
    に違いがみられるか明らかにする。ハナガガシ、アラカシともに、大分県、宮崎県、鹿児島県の九州から5集団、高知県の四国から1集団からそれぞれ成熟個体のサンプリングを行い、15_から_30個体採取した。これら2種をアイソザイムを用いて、集団内、集団間の遺伝的な変異を明らかにし、種の
    遺伝的多様性
    を評価すると共にハナガガシ、アラカシの
    遺伝的多様性
    の比較を行った。その結果、
    遺伝的多様性
    をはかる指標として、ヘテロ接合度や遺伝子分化係数を求めたところ、種内のヘテロ接合体度の期待値(Hes)はハナガガシは0.187、アラカシは0.33であった。また、同様に種内の
    遺伝的多様性
    の比較も行ったが、どちらもアラカシはハナガガシよりも高い値を示した。これらのことから、アラカシのほうがハナガガシよりも
    遺伝的多様性
    が高いことが明らかになった。遺伝子分化係数(Gst)はともに低い値を示し、他種と比較して集団間での分化の程度はあまり大きくないことが示された。ハナガガシ、アラカシを比較した場合ハナガガシのほうが高い値を示した。これらのことから、ハナガガシ、アラカシは
    遺伝的多様性
    の比較を行った結果、差異がみられ、この違いが集団の大きさや分布域の違いによるものであることが示唆された。
  • 櫻井 繁, 一色 竜也
    日本水産学会誌
    2013年 79 巻 1 号 86
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/01/24
    ジャーナル フリー
  • *渡辺 敦史, 田村 美帆, 加藤 春流, 田端 雅進
    日本森林学会大会発表データベース
    2020年 131 巻 S13-4
    発行日: 2020/05/25
    公開日: 2020/07/27
    会議録・要旨集 フリー

    重要文化財には国産漆の使用が文化庁によって通達されたことにより、最近国産漆増産に向けた動きが活発化し始めた。漆液採取の対象であるウルシ林の新規造成はこの問題を図る上で最も有効な手段の一つである。その他にも、漆液滲出に応答するシグナル物質の探索や育種的改良効果による漆液増産についても議論され始めた。一方で、ウルシは大陸からの渡来と考えられていることから

    遺伝的多様性
    については極めて低い可能性が考えられた。
    遺伝的多様性
    は遺伝資源の豊かさとも直結し、特に栽培化を図る上では重要な評価軸となる。そこで、ウルシの
    遺伝的多様性
    についてgenomic SSRやEST-SSRを利用して評価した結果、国内最大の漆液生産を誇る浄法寺では十分な
    遺伝的多様性
    を示したのに対し、その他地域の多くが様々な地域からの種苗の移動でウルシ林を構成することが示唆されたほか、クローンによる栽培化を示す地域も存在した。本研究では、一般的に
    遺伝的多様性
    を評価するDNAマーカーに加えて、その他遺伝子情報の知見も加えながら現存ウルシ林の
    遺伝的多様性
    について考察した。

  • *佐藤 淳, *田坂 由里奈, *高田 靖司, *植松 康, *酒井 英一, *立石 隆, *山口 泰典
    霊長類研究 Supplement
    2013年 29 巻 F2-6
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/02/14
    会議録・要旨集 フリー
     生息地の隔離時間が生物集団の
    遺伝的多様性
    に与える影響を評価するために,短期の隔離モデルとして福山大学キャンパス内の孤立林,長期の隔離モデルとして瀬戸内海島嶼に着目し,アカネズミ集団の
    遺伝的多様性
    を調査した.福山大学においては,外縁部の森林地域と大学内部に隔離された二つの孤立林より採集したアカネズミを対象に,ミトコンドリア DNA Dloop領域の部分塩基配列(約300bp)を決定し,集団間の
    遺伝的多様性
    を比較した.その結果,連続した森林地域に生息する外縁部集団よりも,大学内部に隔離された集団において,ハプロタイプ多様度,及び塩基多様度が低下していることが明らかとなった.一方,瀬戸内海島嶼の向島,因島,生口島,大三島,伯方島,大島,大崎上島,上蒲刈島,下蒲刈島と,対照区である四国の今治市,及び本州の尾道市より採集したアカネズミを対象として,同様に集団間の
    遺伝的多様性
    を比較した.その結果,それぞれの島嶼集団では異なる特定のハプロタイプが優占しており,対照区と比較して
    遺伝的多様性
    が著しく低下していることが示された.以上の結果から,大学の建造物による数十年という短期の隔離でも
    遺伝的多様性
    は低下し,瀬戸内海島嶼による約 6000年という長期の隔離により著しい
    遺伝的多様性
    の低下が起こることが示唆された.長期間小集団が維持され,遺伝的浮動の影響が強くなることで,
    遺伝的多様性
    が低下したと推察される.さらに,向島と福山大学のアカネズミ集団を対象に,旨味受容体遺伝子 Tas1r1第 3エクソン領域の部分塩基配列を決定し,ヘテロ接合体の頻度を比較したところ,両アカネズミ集団の間に差はなく,共に高いヘテロ接合体頻度を維持していた.このことは,遺伝的浮動の影響の大きな小集団においても,適応的な平衡選択が働くことを示唆する.
  • *菊池 葉香, 並川 寛司, 北村 系子
    日本森林学会大会発表データベース
    2015年 126 巻 E01
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/23
    会議録・要旨集 フリー
     一般的に、分布限界における集団の
    遺伝的多様性
    は低いことが予想される。日本におけるブナの自生地北限は北海道南部の黒松内低地帯付近にあるが、北海道におけるブナの
    遺伝的多様性
    を本州の集団と比較したところ、多様性は比較的高く保たれていた。そこで本研究では、北限域のブナが北進過程においてどのように
    遺伝的多様性
    を獲得しているのかを明らかにするための調査を行なった。札幌近郊の野幌林業試験場樹木園跡に42m×80mのトランセクトを設定し、植栽されたブナ6本および当年実生を含む更新稚樹265本について、核マイクロサテライト12遺伝子座を用い
    遺伝的多様性
    を評価した。その結果、対立遺伝子数は植栽された母樹で60、稚樹165、当年性実生91で、高い外交配性が確認された。他方、平均ヘテロ接合体率は母樹が0.707、稚樹0.631、当年性実生0.684、アレリックリッチネスは母樹が5.00、稚樹4.06、当年性実生4.11と、いずれも一世代更新によって獲得された
    遺伝的多様性
    の程度はそれほど高くないことが明らかとなった。このことは、北限域におけるブナの
    遺伝的多様性
    の高さが、比較的多くの世代数を経たことにより形成されたことを示唆している。
  • 陶山 佳久, 津村 義彦
    地球環境
    2013年 18 巻 2 号 127-136
    発行日: 2013年
    公開日: 2025/09/11
    ジャーナル フリー

    わが国に分布する主な針葉樹、すなわちスギ、ヒノキ、コウヤマキ、モミ属、エゾマツ類、マツ属、カラマツの各種(群)について、これまでに調べられた

    遺伝的多様性
    の特徴を、特に地域間の遺伝的違いを中心に概観した。それぞれの種(群)の特徴をまとめてみると、以下のようないくつかのパターンに集約することができる。すなわち、1)分布の端の集団で遺伝的異質性と低い
    遺伝的多様性
    が検出される、2)
    遺伝的多様性
    レベルに連続的な地理的勾配がある、3)分布中心・推定避寒地あるいは浸透交雑地で高い
    遺伝的多様性
    が認められる、4)地理的障壁に対応した遺伝的境界がある、5)異系統の分布拡大・移動ルートの境界に対応すると考えられる遺伝的境界がある、6)ゆるやかな地域的まとまりが見られる、などである。これらの情報は、過去から現在に至る日本産主要針葉樹の分布変遷、さらには日本列島における森林の成り立ちを理解する上で重要な情報となる。

  • 井鷺 裕司
    森林科学
    2006年 46 巻 56-
    発行日: 2006/02/01
    公開日: 2017/07/26
    解説誌・一般情報誌 フリー
  • *伊津野 彩子, Indrioko Sapto, Prasetyo Eko, . Widiyatno, . Kasmujiono, 井鷺 裕司
    日本森林学会大会発表データベース
    2013年 124 巻 A30
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    フタバガキ科樹木は東南アジア熱帯地域において生態的・経済的に重要である。熱帯多雨林生態系管理および木材生産を持続的に行うためには、植栽樹木集団における
    遺伝的多様性
    の維持や、天然林と植栽林間における遺伝的分化の回避が不可欠である。本研究ではフタバガキ科樹木2種の植栽集団に保持されている
    遺伝的多様性
    を天然林のものと比較し、人工更新が及ぼす遺伝的な影響を評価した。
    インドネシアの林業会社PT. Sari Bumi Kusumaが管理する植栽林で、Shorea leprosuaS. parvifoliaの植栽集団5-6集団について1集団あたり約30個体の葉を採取した。また植栽林周辺の天然林より各種40-80個体を採取した。遺伝子型決定にはEST-SSR遺伝子座7座を用いた。両種ともに、植栽集団の
    遺伝的多様性は天然林の遺伝的多様性
    と有意な差はなかった。天然林と植栽集団間の比較において、遺伝的分化は見られなかった。この事は、現在の施業方法を用いれば植栽集団の
    遺伝的多様性
    を保持し持続的な木材収穫が可能であることを意味しており、著しい減少が懸念される熱帯多雨林の現状に明るい展望をもたらすものといえる。
  • 津田 吉晃
    日本生態学会誌
    2010年 60 巻 3 号 349-359
    発行日: 2010/11/30
    公開日: 2017/04/21
    ジャーナル フリー
    森林伐採、過度の開発、大気汚染や気候変動などの人間活動により世界中で森林の生物多様性が脅かされており、近年、生物多様性の基盤となる
    遺伝的多様性
    の保全の必要性が広く認識されるようになった。長い寿命・世代時間、高い集団内の
    遺伝的多様性
    、花粉および種子を介した高い遺伝子流動能といった樹木固有の特徴により、環境変化による樹木集団の
    遺伝的多様性
    への影響は小さいという指摘がある。これは樹木の
    遺伝的多様性
    保全における生態リスクの影響は小さいことを意味するかも知れない。しかしこの仮説に当てはまらない事例も多い。そこで本稿では1)森林の分断化、2)地球温暖化による分布シフト、3)樹木の種苗移動・保全単位に着目し、各項目について森林樹木およびそれを取り巻く生態系へのリスクについて、保全遺伝学の視点から最近の事例研究を紹介しながら概観したい。
  • 井藤 賀操, 山口 富美夫, 近藤 勝彦, De-Yuan Hong, Shi-Liang Zhou, 船本 常男, 出口 博則
    蘚苔類研究
    1999年 7 巻 8 号 249-256
    発行日: 1999年
    公開日: 2018/07/03
    ジャーナル フリー
    日本,台湾,中国大陸に産するジャゴケConocephalum conicumの遺伝的変異を合計7集団8遺伝子座で調べ,種内の
    遺伝的多様性および各集団内の遺伝的多様性
    を推定した.種内の
    遺伝的多様性
    (Hes)は0.142,各集団内の
    遺伝的多様性
    の平均値(mean Hep)は0.117であった.これらの値は本種が多様に分化した種であることを示している.集団間の遺伝的な分化の程度を示す値(Gst)は0.121であった.つまり,本種の
    遺伝的多様性
    は集団内の分化によることがこの値から明らかとなった.本調査では,2つの遺伝的に異なるグループの存在を明らかにすることができた.一つは中国,台湾,日本の本州に産した合計3集団のまとまりで,もう一つは日本の対馬と本州に産する合計4集団のまとまりである.前者のまとまりは後者のまとまりと比べ,各集団間の遺伝距離が小さいという結果が得られた.対馬に産する各集団はそれぞれが地理的に近距離であったにもかかわらず,遺伝子交流のないことがロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)をコードする遺伝子座から判断できた.
  • 糠澤 桂, 風間 聡, 高瀬 陽彦, 渡辺 幸三
    土木学会論文集B1(水工学)
    2014年 70 巻 4 号 I_1405-I_1410
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/05/18
    ジャーナル フリー
    We evaluated the linkage between genetic diversity and habitat suitability index (HSI) of aquatic animals including freshwater fishes, amphibians and macroinvertebrates in the Natori River basin located at the middle of Miyagi prefecture. The HSI has been structured by variables calculated from a distributed hydro-thermal model and GIS based geographical variables. We found a strong positive correlation between genetic diversity and HSI in one caddisfly (Hydropsychidae), indicating that a prospective habitat (i.e., locality which has high HSI) might contribute to increase in genetic diversity. The genetic diversity of one caddisfly (Hydropsychidae) had significant positive correlations with the HSIs of predatory fishes and aquatic insects. This result suggests that exposures to predation pressure can enhance genetic diversity. We derived negative correlations between genetic diversity and the HSIs within niche competitors, suggesting inter-species selective pressure constrains intra-species genetic diversity.
  • *岩崎 隼, 内山 憲太郎, 木村 恵, 齊藤 陽子, 袴田 哲司, 井出 雄二
    日本森林学会大会発表データベース
    2017年 128 巻 P1-195
    発行日: 2017/05/26
    公開日: 2017/06/20
    会議録・要旨集 フリー

    静岡県天竜地域は全国的にも著名な林業地帯であり、その濫觴は15世紀に遡るとされる。天竜地域における造林用種苗の採種源は時代により大きく異なっていたといわれており、そうした違いは人工林の

    遺伝的多様性
    に少なからず影響を及ぼすと予想される。そこで、本研究では林齢による
    遺伝的多様性
    の違いを検証するため、SNPマーカー243座を用いて、80~100年生のスギ高齢人工林8林分計256個体における
    遺伝的多様性
    を、推定500年生以上の超高齢人工林3林分計77個体のものと比較した。また、全国各地の天然林集団を交えたSTRUCTURE解析及び主座標分析により造林用種苗の由来を探った。 この結果、
    遺伝的多様性
    の指標であるアレリックリッチネスやヘテロ接合度には林齢による差が見られなかった。これより、各林分の造成の際に、
    遺伝的多様性
    の確保に十分な数の母樹が用いられていたことが示唆された。またSTRUCTURE解析では、いずれの人工林も太平洋側の天然林と同クラスターに由来する割合が高く、主座標分析の結果もこれを支持した。この結果は、天竜地域での造林に地元産あるいは周辺の林業地産種苗が用いられていたという一連の資料における記述と矛盾しないものであった。

  • *加藤 大輔, 渡辺 洋一, 糸魚川 淳二, 戸丸 信弘
    日本森林学会大会発表データベース
    2014年 125 巻 P1-082
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/07/16
    会議録・要旨集 フリー
    ヒトツバタゴは長崎県対馬と愛知県から岐阜県東濃地方にかけての2地域に特異な隔離分布をしており、環境省のレッドリストでは絶滅危惧種に指定されている。対馬には狭い範囲に1000個体以上が自生しているが、東濃地方では分断されたパッチ状の生育地に150個体ほどが残存している。孤立した小集団は大集団と比べて
    遺伝的多様性
    が低いことが期待される。本研究では絶滅危惧種ヒトツバタゴ保全の基礎情報として、個体の分布特性が異なる東濃と対馬の集団間に
    遺伝的多様性
    の程度に差があるかを検討にすることを目的とし、対馬の51個体と東濃地方の126個体を対象にマイクロサテライトマーカーを用いて保全遺伝学的解析を行った。その結果、対馬と東濃の集団間には大きな遺伝的分化がみられたが、
    遺伝的多様性
    の程度には差が検出されなかった。しかし、STRUCTURE解析の結果、東濃集団の2か所の生育地がそれぞれ特異なクラスター組成を示しており、それらは対馬集団および東濃の他の生育地と比較して低い
    遺伝的多様性
    を示した。低い
    遺伝的多様性
    の原因として、集団サイズの低下にともなう遺伝的浮動や他の生育地からの遺伝子流動の制限さが考えられる。
  • (古きよき血統を守りながら生産性の高い国際競争力を持つ「新しい日本の鶏」へ進化)
    山本 洋一
    畜産技術
    2012年 2012 巻 687-Aug 号 44-47
    発行日: 2012/08/01
    公開日: 2024/06/20
    解説誌・一般情報誌 オープンアクセス
  • 山崎 大志, 池田 実
    Venus (Journal of the Malacological Society of Japan)
    2025年 83 巻 1-4 号 99-110
    発行日: 2025/07/29
    公開日: 2025/07/29
    ジャーナル オープンアクセス

    海産無脊椎動物において種固有の生活史形質は個体の分散能力にしばしば影響を及ぼすことから,遺伝的集団構造および

    遺伝的多様性
    の決定要因となりうる。一方でこうした遺伝的変異の空間分布パターンは,定期的に生じる大規模な自然撹乱の影響を受けてきたと考えられるものの,撹乱は偶発的であるため研究例は限られている。そこで本研究では海洋生態系が繰り返し津波の影響を受けてきた東北地方三陸海岸に焦点を当て,2011年に生じた東日本大震災前後の
    遺伝的多様性
    の比較が可能な種(チヂミボラ)を含む初期発生の様態が異なる6種(生活史に浮遊幼生期をもつ間接発生型の5種および直接発生型の1種)の岩礁潮間帯性巻貝を対象とし,
    遺伝的多様性
    と遺伝的集団構造を評価した。その結果,間接発生型の5種は集団間に有意な遺伝的分化がみられない一方で,直接発生型の種であるチヂミボラは顕著な遺伝的分化を示した。チヂミボラにおける津波前後の
    遺伝的多様性
    ・ハプロタイプ頻度の比較から,津波前後におけるハプロタイプ構成の変化が検出され,八戸集団の
    遺伝的多様性
    は低下したことが示された。また津波の前後の八戸集団において遺伝的分化は検出されなかったが,牡鹿半島の集団では遺伝的分化が検出された。分散能力の低い本種の
    遺伝的多様性
    は,地域集団によって異なる自然選択や撹乱の影響を受けていると考えられる。今回の
    遺伝的多様性
    データに加えて,過去の津波の規模や地勢の変化を加味した海洋景観遺伝学的研究が望まれる。

  • 岩泉 正和, 那須 仁弥, 宮本 尚子, 磯田 圭哉
    日本森林学会誌
    2021年 103 巻 2 号 78-85
    発行日: 2021/04/01
    公開日: 2021/06/26
    ジャーナル フリー

    四国の固有樹種シコクシラベの集団レベルでの遺伝子保存(生息域外保存)について検討するため,石鎚山の成木集団の2豊作年(2011年,2014年)において母樹別に採種した種子プールの

    遺伝的多様性
    を,核マイクロサテライト(SSR)マーカー6座に基づき評価した。採種母樹間での種子プールの
    遺伝的多様性
    の違いについて把握するとともに,2014年種子のデータについて,母樹の無作為抽出プログラミングにより採種母樹数の増加に伴う種子プールの
    遺伝的多様性
    の推移を解析し,成木集団との比較を行った。その結果,胸高直径の小さい採種母樹ほど種子プールの
    遺伝的多様性
    が高い傾向が,2豊作年で一貫して認められた。希薄化曲線に基づく採種母樹数と得られる種子プールの
    遺伝的多様性
    の関係は統計量によって違いが見られた。しかし,対立遺伝子の有効数とヘテロ接合体率の期待値においては,おおむね30母樹前後で,成木集団と遜色なくかつ集団内の種子プールをほぼ補完するような
    遺伝的多様性
    が確保された。本研究の知見は,稀少樹種も含めた樹木集団の遺伝子保存のための種子の収集戦略(採種戦略)の策定に大きな示唆を与えるものである。

  • *六車 秀士, 野田 隆史, 西田 睦, 町田 龍二
    日本生態学会大会講演要旨集
    2005年 ESJ52 巻 B207
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/03/17
    会議録・要旨集 フリー
    生息パッチの特性(サイズや孤立度)は、局所個体群の
    遺伝的多様性
    に影響すると考えられるが、各パッチ特性の相対的な重要性はメタ個体群間で異なるかもしれない。なぜなら、メタ個体群が成立する景観に依存して生息パッチの特性自体が変化するため、各特性が局所個体群の
    遺伝的多様性
    に及ぼす影響力も変化すると考えられるためである。本研究では、生息パッチの特性が局所個体群の
    遺伝的多様性
    に及ぼす影響はメタ個体群間でどのように異なるか?について検証した。
    景観全体の調査が容易な生物としてシオダマリミジンコTigriopus japonicusが挙げられる。本種は飛沫帯の露出岩上に点在するタイドプールに生息し、降雨と波浪によってタイドプール間を移動する。本種のメタ個体群は海岸内の露出岩上のタイドプール(=局所個体群)の集合である。局所個体群の
    遺伝的多様性
    は、タイドプールの容積、孤立度およびその高さに影響されると予測できる。なぜなら、高さによって降雨に伴う集水量や波浪の強度は大きく変化するためである。
    生息地の空間構造がシオダマリミジンコの局所個体群の
    遺伝的多様性
    に及ぼす影響を明らかにするために、北海道南部の9つのメタ個体群からそれぞれ7_から_14個の局所個体群から40_から_43個体を抽出しmtDNAのND2遺伝子の部分配列を決定したのち、局所個体群の遺伝子多様度を算出した。また、測量により各タイドプールの「容積」、「高さ」および「孤立度」(対象のタイドプールが他のタイドプールから輸送される水量を考慮した指標であり、周囲の全タイドプールとの距離と容積の関数)を算出した。得られたデータをもとに統計解析を行い(1)空間構造特性と局所個体群の
    遺伝的多様性
    の関連性(2)その関連性におけるメタ個体群間の変異性について議論する。結果については現在解析中であるため本講演にて報告する。
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