昭和28年1,2,3番茶において,当場産手摘原葉及び鋏摘原葉を用いて,山益式ローラー切断機により生葉を切断して紅茶の
製造
試験を行つた。その結果,萎凋時間の著しい短縮と,
B.O.P
型の増加が認められたが,試験回数が少いのでさらに再検討を要する点も多い。試験結果を要約すれば次の通りである。
1. 生葉を切断することにより萎凋時間が5時間以上短縮でき,揉捻後の篩下(ブロークンタイプ)の割合が2~6倍に増加し,且つ再製歩止が約15%よくなつた。
2. 製茶品質において,形状は著しく向上し,市場における評価も高いが,その内容がやや劣り,特に色沢及び殼色が黒味をおびる傾向があつた。
3.2,3,5mmと3種類の双についで試験したが,2mmに切断したものは萎凋速度も早く,篩下の歩合も多いが,切断による葉傷みが認められるので,品質上かうは3mm及び5mmを適当と認めた。
4. 生票切断と
製造
中第1回揉捻後切断したものは,篩上の締り方及び篩下の歩合では生葉切断より劣るが,香味においては勝つていた。また
製造
後荒茶篩上を切断した場合は,生葉切断に比し外観が劣つていた。
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