抄録
本研究では、東北地方南部に位置する山形県川西町において、1830年から1980年まで連続的に記録されていた「竹田源右衛門日記」の天候記録にもとづいて7月の月平均最高気温を復元し、その長期変動にみられる特徴を解明する目的で研究を行った。推定結果から、19世紀後半の1850年代と1880年代に現在の平年値を上回る温暖期が存在したことが新たに明らかになった.これらの温暖期には、20世紀後半の猛暑年とほぼ同程度の温暖な年が出現していたと考えられる.一方、寒冷な時期は、1830年代と1900年代に存在し、これらの年代は東北地方において凶作が発生した時期と一致している.