日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成21年度日本調理科学会大会
セッションID: 2E-p2
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口頭発表
抗酸化指標ORAC値が増大した「ごぼう」の焙煎
*井上 淳詞原田 和樹原 浩一郎前田 俊道徳永 拓史友竹 浩之中本 正之加藤 範久
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抄録

【目的】ごぼうは食物繊維とポリフェノールを豊富に含んでいる。また、食用としてごぼうを摂取するのは日本だけであり、日本食独自の野菜ということもできる。我々は、このごぼうに注目し、焙煎することで、新たな摂取形態として「ごぼう茶」を開発した。ごぼうを焙煎した場合の抗酸化能を米国農務省(USDA)推奨のORAC法により調べ、さらにゴボウの香りや味、風味の官能評価の結果についても併せて報告する。
【方法】国内産ごぼうを、蒸気加熱(ブランチング)後にカットし、乾燥した。さらに130~180℃で焙煎を行った。ORAC法の測定は、AAPH溶液からラジカルを発生させ、それによって分解される蛍光をベルトールド社製Mithras LB940プレートリーダを用いて測定し、既知の標準物質Troloxに対する相対値でORAC値を求めた。単位はµmol Trolox当量/100gで表した。また、社内パネラーによる官能評価を実施した。
【結果】ごぼうを生のまま処理した場合のORAC値は計算上2170であったが、加熱処理したごぼうでは、5780に上昇した。また、加熱処理後の乾燥ごぼうを焙煎した場合、焙煎前が20700だったのに対し、30100と約1,5倍増加した。焙煎して得られたごぼう茶は、官能試験により、生臭さが抑えられ、香ばしい香りと素材由来の甘みが増加していることを確認した。以上の結果から,ごぼうを焙煎することで美味な抗酸化活性が高い茶外の茶を創り出すことが可能であり、ごぼう茶中には、イヌリンやフラクトオリゴ糖などの食物繊維も含まれることから、茶としてだけでなく、粉末化による加工食品の素材としても可能性を得た。
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© 2009日本調理科学会
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