抄録
本研究では,二次元コードを活用した情報の発信に関する意識を分析することを目的とし,小学校第3学年の児童を対象に二次元コードを活用した情報の発信に関する意識の調査を実施した。二次元コードを活用して情報を発信する方法を学習した児童と学習していない児童の実態に合わせて,村上ほか (2021) の情報活用能力チェックリストを参考に質問紙を作成した。質問紙は,「A 情報と情報技術の適切な活用」「B 問題解決・探究における情報活用」「C 情報モラル・情報セキュリティ」で構成されており,5件法で調査を実施した。回答結果を基に平均値,標準偏差を算出して,対応のない t 検定を行った。結果,事前に二次元コードによる情報を発信する方法を学習することで情報の発信手段が増加し,「A 情報と情報技術の適切な活用」「B 問題解決・探究における情報活用」に関連する意識が向上する可能性が示唆された。