1997 年 23 巻 1 号 p. 21-26
トリプシンおよびキモトリプシンの低温における活性は, 2-プロパノールやエタノール添加によって増加した。特に2-プロパノール添加では40℃付近で活性が低下したのに対し, 10℃付近の低温域では活性が増加し, また2一プロパノール添加によって温度依存性の低下がみられた。
また, 酵素表面の疎水性は2-プロパノール添加によって増加し酵素の表面構造に変化が生じたことが示唆さ礼2一プロパノールが酵素タンパク質の構造を変化させることにより, 低温における活性の賦活効果を示すものと思われる。