抄録
不飽和脂肪酸を菌体外に分泌するA. oryzae A-59を親株として,より優れた変異株の造成を行い,生産特性を調べた。親株の分生子にUV照射して変異誘発し, U-4を得た。U-4の不飽和脂肪酸の生産性は安定して保持されていた。また菌体外へはTGだけでなくDG, MG,FAなどが分泌され,菌体内に取り込まれた脂肪酸の一部が不飽和化しグリセリドなどに変換されていると推察した。U-4は培地のパルミチン酸濃度3.0%で,親株の約1.8倍にあたる乾燥菌体1g当たり17.4mgの不飽和脂肪酸を分泌した。また培地のC/N比の上昇に伴い脂肪酸の菌体内量は高くなったが,菌体外への分泌はC/N比6で最大であり,乾燥菌体1g当たり17.5mgであった。