2013年12月に「和食;日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録され,和食や食文化などをキーワードに日本人の食に対して人々の関心が高まっている。そして海外での日本料理レストランは特ににぎりずしが躍進していることが伝えられる昨今である。フランスでは料理に昆布を利用したり食材のグローバル化が行われている一方で日本では江戸に関心が集まり,再現料理なども盛んになっており,それらの現象の中で「煎り酒」なる複合調味料が浮上している。本講はその煎り酒について歴史的に遡って製造・利用方法等について解説いただいた。