抄録
近年,地球温暖化の抑制と省エネルギを達成するために,パワーモジュールが輸送機器のみならず家庭電化製品にも普及しつつある。これらの半導体パッケージは,高電圧・大電流で駆動されるため大面積セラミックス基板がCu製のヒートシンクに搭載される。本論文においては,ボイド低減を可能とする接合プロセスを開発した。スリットで分割されたパッドに高融点ソルダバンプを形成したセラミックス基板を,低融点ソルダペーストを印刷したCuヒートシンクに搭載し,リフローすることで接合を完了する。その結果,この接合部は従来法に比較してボイドが少なくなることがわかった。さらに,X線動画観察により,本手法においてボイドが消失していくメカニズムを明らかにした。