抄録
近年の高速シリアル伝送に使われるデバイスは5 Gbpsを超えるものがあり,高速回路のプリント配線板(PCB)設計に関する新しい技術がいくつか紹介されている。しかしながら,実際に採用するにはその効果と詳細なメカニズムを把握する必要がある。ここではチップ部品の実装用パッド直下のグラウンド面の銅箔を削除するという技術に着目して,その効果と詳細なメカニズムを検証し,プリント配線板の層構成や材質に対応した設計方法を提案した。検証には,モーメント法電磁界解析シミュレータ(Sonnet EM)を用いてSパラメータ,電流分布,放射特性を解析した。また,テスト基板のSパラメータを測定し効果を確認した。