2004 年 7 巻 1 号 p. 40-46
同一FR-4基板上に2個のウエハプロセスパッケージ (WPP) を搭載したマルチチップモジュール (MCM) の高信頼化のため, 有限要素解析による構造最適化を行った。その結果, その信頼性上の最重要課題である, チップ割れや, MCMとマザーボード問のはんだ接続部断線を引き起こす熱応力は, ともにチップ厚さ (tc) と基板厚さ (ts) の比, tc/tsとtsの関数で, tc/tsを低減することによって, チップ割れ防止と, はんだ接続部寿命向上が同時に達成可能であることを明らかにした。さらに, tc/ts低減によって応力を低減したMCMを作製して温度サイクル試験を実施し, その高信頼性を実証した。