日本教育工学会論文誌
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表計算ソフト習得のための授業改善
橋本 俊行
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2008 年 32 巻 2 号 p. 223-230

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抄録
表計算ソフト習得のための授業改善を目的として,マルチメディア教材を制作し,授業に利用した.この授業では,動機づけのために日本情報処理検定協会が主催する表計算の検定試験3級及び2級の合格を目標としている.制作した教材は,検定模擬問題解答のPC画面を動画キャプチャーしたものに,ナレーション,写真,テキストなどを付加した動画ファイルである.授業は自主学習を主体とし,質問に対しては教員が個別に回答するスタイルとした.この結果,受講生の検定合格率が,3級では従来の80%程度から96%へ,2級では従来の40%程度から77.1%へと向上し,授業改善が達成された.また,授業中の質問が大幅に少なくなって模擬問題の解答スピードが顕著に速くなった.さらに,授業期間終了後に実施したアンケートに回答した受講生全員が,この教材が役に立った,もしくは大いに役に立ったと答えた.
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© 2008 日本教育工学会
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