日本教育工学会論文誌
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論文
トップアスリートを対象としたスポーツ・インテグリティ態度の実態と要因の分析
安永 太地満下 健太上田 大介塩田 真吾
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2022 年 46 巻 2 号 p. 275-288

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抄録

近年,スポーツ界では,多くのトラブルが取り沙汰され,スポーツ・インテグリティの保護・強化が注目されている.特に教育的アプローチが重要とされているが,スポーツ・インテグリティに関するトラブルの実態調査は少なく,その実態は不明瞭な状況である.本研究では,スポーツ・インテグリティに関わる10項目のトラブルについて,場面想定法を用いて選手や指導者のスポーツ・インテグリティ態度の実態と規定する要因を明らかにすることを目的とする.クロス集計の結果から,10項目のトラブルを相対的にみると「セクハラ」「暴力」「差別・偏見」のスポーツ・インテグリティ態度が低いことがわかった.また,因子分析の結果から,スポーツ・インテグリティ態度の因子構造は判断基準の明瞭性によって分けられ,判断基準明瞭場面と判断基準不明瞭場面の2つであることが示唆された.判断基準不明瞭場面は判断基準明瞭場面と比較すると,選手・指導者ともに問題行動に共感しやすい傾向にあった.

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© 2022 一般社団法人日本教育工学会
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