2022 年 46 巻 2 号 p. 289-302
本研究では,研修効果レベル2(学習)の測定手法としての平松(2001)のキーワード法について,測定の効率化と評価基準の明確化を目的とする改訂を行った.改訂はGOLLWITZER(1999)の知見を踏まえて行い,教員研修の専門的組織である教育センターの指導主事らが内容的妥当性を確認した.基準関連妥当性の検討を行うため,初任者研修の受講者に対して事前事後の2時点で調査を行ったところ,175名分の有効回答を得た.構造方程式モデリングによる分析の結果,レベル1(反応)とレベル2の相関に有意な傾向は確認できなかったが,先行研究とは矛盾しない効果量は見られた.また,レベル2は行動意図の変化に対し,行動に対する態度・主観的規範・知覚された行動統制感の各変化成分を媒介した間接効果を持つことが示され,これらは基準関連妥当性を支持する証拠となった.さらに,Web フォームの導入により運用性の向上も達成された.